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小説の仕事は「アメ細工を練り込んでいるような日々…」 高崎卓馬さん『オートリバース』(夕刊フジ)


 【BOOK】高崎卓馬さん『オートリバース』(中央公論新社 1400円+税)


 青春映画「ホノカアボーイ」の脚本・プロデュースを手がけ、短篇集『はるかかけら』で作家デビューした著者の、初の長編小説。アイドルの親衛隊という“居場所”をみつけた少年たちが狂おしいまでにリアルに描かれる。(文・冨安京子/写真・寺河内美奈)


 ◆親衛隊と“喪失感”


 --CMプランナーと作家の二足のわらじ


 「お客に喜ばれる料理人と、ものづくりに没頭する職人ぐらい違う仕事だと思います。広告の仕事は天職だと感じるけれど、それだけでは得られない歓(よろこ)びが職人芸にはあります。小説に打ち込んだこの2年間は、アメ細工を練り込んでいるような日々でした」


 --アメ細工ですか


 「徹底的に取材して小説世界を練り上げ、浮かび上がる風景や環境をイメージし、そこで暮らすキャラクターをカメラで追いかけていくような感覚というか…。そこから得た多くのアイデアを喫茶店で何十枚ものポストイットに書き出しテーブルに並べて、それらの順番を入れ替えながら物語が動き出すのをじっくりと待ちます。物語が進行するにつれ、またその先を新たなポストイットに書き出し、物語がつながっていくのを待つ。まるでアメを温めながら練っているアメ細工職人です」


 「僕は小説とは自分の記憶の描写をしていく作業でもあると思っています。だからこの小説を完成させたことで、50年生きてきた人生が無駄じゃなかったなと再認識させてもらいました」


 --映画に続き、今作のテーマも「成長の中の痛み」です


 「人は成長するにつれ何かを得、何かを失うのではないか。10年ほど前、ホノカアボーイの脚本と、キョンキョン(小泉今日子)が歌う主題歌『虹が消えるまで』の作詞にかかわったとき、雑談の中で親衛隊の話を聞いたんです。ふと中学のころに出合った不良の顔が浮かびました。彼らはなぜ不良にならざるを得なかったのか、その理由が知りたくなりました。親衛隊のことを調べていくうち、どこにも自分たちの居場所がないと思っている彼らが、なぜかアイドルの前でひとつになっていく。何が彼らをそうさせ夢中にさせたのかと不思議でした」


 --当時、大人気だった歌番組「ザ・ベストテン」の実録を挿入し、小泉が松田聖子や中森明菜を追い越し1位となるまでを追っている


 「アイドルがトップに立ち、その瞬間、みんなが目的にしてきたものがスッと消える。その喪失感を書きたくなったからです」


 --主人公は繊細な神経の持ち主の直と、まっすぐな性格の高階。道路に落ちる直の影だけがなぜか薄い


 「意見を持っていても言うことができず、自分の存在自体に自信がない影の薄い男の話も別の小説のモチーフとしてストックしていたので、それを使いました」


 --高階は? 目の色がエメラルドグリーン


 「小説に必要な資料を収集していたとき、図書館の本で偶然、オニヤンマの眼は生きているときはエメラルドグリーンだが死ぬと黒くなると知りました。そんな物語を進める断片に出合うと、かなり興奮します。高階はここではない別な世界、遠くを見ているといった存在にしたかったので、目の色でそれを表現しました。実は最初、主人公はひとりの不良少年でした。でも、さほど意識がないまま親衛隊に巻き込まれて行くもうひとりの少年をつくり出し、主人公を二人にしたんです。そうすることで、80年代や親衛隊の世界になじみのない読者も、入って行きやすいのではないかと思ったのです」


 ◆広告での体験を投影


 --自身の青春時代は


 「高校のころ、国語の参考書に載っていた長文の問題文を読むのが大好きだったし、文庫の目録のあらすじとかも読みあさってました。大学では自主映画を作っていたんですが、僕より才能のある人ばかり。後で考えれば、総合力が必要な広告の世界は、突出した才能のない僕にぴったりだったんだなと。映画では無理でもCMでなら、ロバート・デ・ニーロにだって自分が考えた通りのセリフを言わせたりもできる。本当にいろんな体験をさせてもらったと思う。これからもその経験を書くことに投影できればと思っています」


 ■あらすじ 中学2年生のわけあり転校生同士、橋本直と高階良彦を軸にした物語。二人に共有の感情は“この世界の居心地の悪さ”だ。直は両親の離婚と母親が放つ見当違いの愛情にうんざりしていたし、高階は母の再婚相手の継父から暴力を振るわれていた。時は1982年夏。後に二人の「神」となるアイドル小泉今日子が「素敵なラブリーボーイ」で歌謡番組「ザ・ベストテン 第230回」の17位にノミネートされた年のこと。二人がみつけた居場所は彼女の親衛隊という、もうひとつの世界だった。


 ■高崎卓馬(たかさき・たくま) 1969年10月1日福岡県生まれ。50歳。早稲田大学法学部卒。電通CDC所属。クリエーティブ・ディレクター、CMプランナー。2度のJAAAクリエーター・オブ・ザ・イヤー受賞。最近は三井のリハウスやJR東日本、ANAなどのCMに着手している。著書に『表現の技術』『面白くならない企画はひとつもない 高崎卓馬のクリエイティブ・クリニック』など多数。

提供元:Yahooニュース
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