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涙なくしては語れない…あるカップルを襲った悲劇と奇跡『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(dmenu映画)
12月16日公開の『8年越しの花嫁 奇跡の実話』は、“意識の戻らない恋人を、あなたは何年待てますか”をテーマとしたラブストーリーです。幸せの絶頂を迎えていた恋人たちに降りかかる“悲劇”と、その後に起きた“奇跡”が描かれています。
この作品で描かれているエピソードは、タイトルにもあるように実話が元になっています。 劇中で結婚を約束したカップルを演じたのは、佐藤健と土屋太鳳。この2人にどのような悲劇と奇跡が待ち構えているのでしょうか?
佐藤健が演じる主人公の尚志は、整備工として働く、どちらかという物静かで素朴な印象の青年。一方、土屋太鳳が演じる麻衣は料理人として働く女性で、尚志が飲み会でつまらなそうにしていると、「来た以上は楽しそうにしていればいいじゃないですか!」と言い放つなど、勝気で活発な性格です。
映画の序盤は若い恋人たちの瑞々しい関係がつづられていきます。ある日、尚志が朴訥な彼らしい“ある方法”でプロポーズを行うのですが、最初麻衣はそれに気づきません。そんな一幕がいかにも2人の性格を表しており、ほほえましいエピソードとして描かれています。
しかし、2人が結婚に向けての準備をはじめると、今までのほのぼのとしたラブストーリーは一変します。突如、麻衣の記憶に障害が出始め、病院に運ばれてしまうのです。このときに土屋太鳳が演じた、麻衣が病魔に蝕まれていく姿は非常に衝撃的でした。それまで尚志に向けていた優しい笑顔が一変し、鬼気迫る表情を見せるようになります。ついには心肺停止の状態となり、一命はとりとめたものの、昏睡状態へと陥ってしまうのです。
彼女をむしばんでいたのは抗NMDA受容体脳炎という深刻な病で、いつ目が覚めるかもわからない状態でした。尚志や麻衣の両親の絶望はあまりに深く、これは実話なだけに、「もし同じ状況が自分に降りかかったら?」と想像させられてしまいます。
その後、尚志は毎日病室を訪れては意識を失った麻衣が目覚める日まで、そばにいることを選びます。そんな彼に対して、麻衣の家族は「彼女のことは忘れるように」と告げるのです。
これは、尚志にとって麻衣が倒れたことに匹敵する、悲しい出来事として描かれています。麻衣と家族になることを目標に、彼女が倒れた後も懸命に看病を続けてきた彼にとって、その言葉はあまりにも悲しいものでした。
一時は麻衣との関係を思い悩んだ尚志でしたが、ある日、訪れた小豆島で見た幸せそうな家族に、麻衣との理想の家族の姿を重ねることで、再び彼女が目を覚ますまで待ち続けることを決心します。このときの彼の表情は、麻衣を想う尚志の強い愛情を感じさせるものでした。
懸命に麻衣の看病を続ける尚志と、彼女の家族。そして、ついに奇跡が起き、麻衣は目を覚まします。一時は離れ離れになろうとした尚志と麻衣の家族でしたが、彼らが一つになり願った奇跡によって麻衣が目覚める様子は、本作でも屈指の感動シーンです。
提供元:Yahooニュース