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過渡期を迎えたアイドル界 こじはる、ももち、橋本奈々未、須藤凛々花ら今年の“卒業”を振り返る(クランクイン!)
過渡期とは「ものごとが移り変わる時期」を表す。“戦国時代”と言われてきたアイドル界だが、今年はアイドルファンが集まると、とりわけその単語をよく聞いた印象がある。第一線で走り続けてきたグループやメンバーが、きらびやかなステージから降りる瞬間が目立った2017年。いま一度、今年のアイドルシーンにおける“卒業”を振り返ってみたい。
【関連】2017年にアイドルを卒業したメンバーたち フォトギャラリー
今もなおアイドル界における老舗の勢力として、強く存在感をみせつけるハロー!プロジェクトでの℃-uteの解散、そして、バラエティでも活躍をしていた嗣永桃子の芸能界引退はその象徴だろう。たがいに「ハロー!プロジェクト・キッズ」からデビューして15年もの間、アイドル界をけん引し続けてきた存在。現在、活躍するアイドルたちがこぞって“憧れ”と口にするほど、影響を与えてきた両者である。
℃-uteのメンバーでは、バラエティ番組での活躍が目立つ岡井千聖や、ファッションモデルとして女性から支持を得る鈴木愛理、そして、舞台などで活躍する矢島舞美や中島早貴が芸能界でそれぞれソロとして歩むことを決断。一方で、グループの最年少メンバーだった萩原舞は芸能界引退を発表し、嗣永も“教育分野の道”へ進むことを公言し華々しい世界から退くという決断をした。
アイドル戦国時代を築き、けん引してきた48グループからは、黎明期からAKB48の主力メンバーとして活躍してきたこじはること小嶋陽菜が卒業し、以降は雑誌の表紙を飾るなどモデルとしての活躍が目立つ。SKE48からAKB48に移籍した人気メンバーの木崎ゆりあも9月に卒業したが、先日、小栗旬や綾野剛らの芸能事務所・トライストーン・エンタテイメントに所属し、舞台「熱海殺人事件」に出演することを発表。その一方で、ドラマ『豆腐プロレス』で悪役レスラーを演じて好評だった島田晴香が芸能界から引退する。
また系列グループからも、6月のAKB48選抜総選挙での突然の“結婚宣言”が波紋を呼んだNMB48の須藤凛々花を筆頭に、同グループでは藤江れいな、木下百花、HKT48から多田愛佳、SKE48から石田安奈、大矢真那、木本花音ら人気メンバーの卒業が相次いだ。
一方、乃木坂46からは橋本奈々未が卒業。グループの冠番組でアイドルになった理由を「家族を支えるためにお金が必要だった」と赤裸々に語った橋本は、その「めどが付いたから」と卒業理由を告白。主力メンバーとして活躍しながらも、みずからの意志を貫きいさぎよくステージを降りるという決断を下した。また、中元日芽香、伊藤万理華は先月の東京ドーム公演がラストステージとなった。
そのほかに、でんぱ組.incの最上もがは8月に自身のブログ上で、グループからの突然の脱退を報告。SUPER☆GiRLSで持ち前のアイドル性により人気を集めていたエース“あみた”こと前島亜美も3月に卒業するなど、枚挙にいとまがないほど多くのアイドルたちが次の道を選択して巣立っていった。
さらに今後の卒業を決断したアイドルたちも。総選挙で卒業を発表し、「NHK紅白歌合戦」がラストステージになるAKB48・渡辺麻友も長きに渡るアイドルとしての人生にピリオドを打つほか、AKB48でデビュー、現在はNGT48でキャプテンを務める北原里英は来春、モーニング娘。'17の工藤遥は今月11日に開催する日本武道館でのコンサートで卒業。2月にメンバーの1人・松野莉奈の急逝という不意の別れも経験した私立恵比寿中学からは、来年1月の日本武道館公演をもって、人気メンバーの廣田あいかが転校(卒業)する。
改めて振り返ってみると、嗣永や乃木坂46・橋本のように“一般人へ戻る”という選択肢がある一方で、これまでの経験を糧に、ひとりの芸能人としてさらなるステージへ進み始めるメンバーたちも多いが、今年は一足先に芸能界でいわば“第2の人生”を歩み始めた元・アイドルたちの存在も目立った。元・AKB48の川栄李奈は特筆すべき1人で、auのCMで織姫役が注目を集めたほか、映画・ドラマにひっぱりだこで、来年は映画『恋のしずく』での主演が決定するなど、女優としての活躍が際立つ。
また、同グループから昨年12月に卒業した島崎遥香も、今年度上半期放映のNHK連続テレビ小説『ひよっこ』や連続ドラマへの出演が相次いでいる1人。昨年6月に乃木坂46を卒業した深川麻衣が2018年公開の映画『パンとバスと2度目のハツコイ』での主演を務めるほか、ハロー!プロジェクトのアンジュルムを昨年5月に卒業した田村芽実も、舞台『minako-太陽になった歌姫-』でいきなり主演を務めて以降、舞台女優としての存在感を強めている。
今年卒業していく多くのアイドルたちが今後どのように輝いていくのか。その行く末にも注目したい。(文/カネコシュウヘイ)
提供元:Yahooニュース