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追悼・野村沙知代さん 稀代の猛女が駆け抜けた“悪名街道”(日刊ゲンダイDIGITAL)
8日に虚血性心不全で死去したサッチーこと野村沙知代さん(享年85)について、縁のあった著名人への追悼コメントをテレビ各局が求めたところ、悪口ばかりでオンエアできない事態になっているそうだ。
毒舌バトルで連日ワイドショーとお茶の間を騒がせた宿敵のミッチーこと浅香光代(89)は「あの世に行っても、みんなに嫌われないように」と言い、葬儀参列すら「ご遠慮します」。沙知代さんに訴訟を起こされるなどしたデヴィ夫人(77)はコメントすら出さなかった。
経歴や学歴詐称に脱税事件などトラブルを挙げれば枚挙にいとまがないほど。ここ数年は体力の衰えなどで表舞台を退いていたが、ベテラン芸能記者の青山佳裕氏はこう言う。
「近況を伺おうと、ご自宅前に張り込んだことがあるんです。ご本人の姿を捉えることはできませんでしたけど、嘘か本当か、ご近所では『近隣のタクシー運転手さんから総スカンで、乗車拒否されている』といった噂が立っていました。ハワイで神田うのさんをビンタしたとか、いろいろありましたけど、意に沿わなければ怒りをそのまま爆発させる。良い悪いを別にすれば、そんな沙知代さんらしさは晩年も健在だったようです」
1932(昭和7)年、福島県出身。実弟によれば、幼い頃から虚言癖があり、警察沙汰も起こしていたそうだ。終戦直後は進駐軍相手の商売などで英語を独学。57年、将校をしていたアメリカ人男性との間に長男を、59年に次男を出産。しかし70年に野村克也氏(82)と出会い、ダブル不倫の末に再婚。その後、克也氏がヤクルト監督に就任すると、チームへの介入などで問題になり、球界や芸能界を揺るがすトラブルメーカーに。99年からのサッチー・ミッチー騒動後も、それは変わることがなかった。だが、芸能リポーターの城下尊之氏はこんなことを言う。
「何度も取材させてもらいましたけれど、怒鳴られたとか、嫌な思いをしたことは一度もありません。毎年のお正月ハワイ旅行中に密着取材をお願いしたときは、『私はいいけど、あの人に聞いておいてあげるわ』と、監督との間に立って取材をお膳立てしてくれた。直撃で、密着をお願いするという話で打ち合わせした後、ご夫妻で滞在されているホテルのスイートルームの呼び鈴を鳴らすと、『あら、何?』って。初めて取材の話を聞いたように対応してくださった上、部屋に入れてもらうとベッドの上でガウンをはだけ、新聞を広げている監督が『何なんだ、いきなり』って言うんです。先ほどまでスラックスとポロシャツをきちんと着こなしていたのに、番組的にはこのほうがいいだろうと配慮してくださったんですね。ご夫妻とも、そういうサービス精神旺盛な方で息もぴったり。写真集でセミヌードを披露されたり、たくさん驚かされましたけど、たくさんネタを提供していただいたんだなあと。振り返ると懐かしいですね」
数々のトラブルもどこ吹く風と最期まで我が道を走り切った沙知代さん。あの世でももう毒舌を吐いて暴れているかも知れない。合掌。
提供元:Yahooニュース