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「ビックリハウス」元編集長・高橋章子さん 子育てと介護を経て今は「ペットの世話に1日3時間」(あの人は今)(日刊ゲンダイDIGITAL)

【あの人は今こうしている】

 高橋章子さん(雑誌「ビックリハウス」元編集長/70歳)

【写真】“バズーカップ”アナで人気だった別府彩さんは今どうしてる?

 1974年に創刊され、サブカルブームを牽引した月刊誌「ビックリハウス」(パルコ出版)。その2代目編集長に、24歳にして就任し注目された高橋章子さんは、テレビのコメンテーターやリポーター、エッセイストとしても活躍した。高橋さん、今どうしているのか。

  ◇  ◇  ◇

「33歳で『ビックリハウス』が休刊になって、『高橋章子事務所』を設立したでしょ。おもちゃ会社とタイアップして商品企画開発を手がけたり、大手の企業案内誌の制作、エッセー執筆、テレビ出演、講演とかをやってきた。今も昔もやる気マンマン、ずーっと変わらない。でも、今はそれをやらせてくれる場がないのよ」

 世田谷区内のカフェで会った高橋さん、憤懣やるかたない様子でこう言った。

「ショックだったのは、この間、ある出版社で書きためた原稿を本にしたくて会議にかけてもらったの。そうしたら、『無名の人の本は売れない』だって! テレビも、今の現場の若い子たちは私のことを知らないから、声かけてくれないのよ」

 ひゃ~、現実は厳しい。

「『ビックリハウス』を創刊した萩原朔美さんと榎本了壱さんが、去年12月からこの4月9日まで、世田谷美術館で『それぞれのふたり』展をやって、2月には私もトーク・ミニライブのゲストに呼ばれて行ってきたの。久しぶりに会った2人の熱い仕事ぶりを見て、刺激を受けたね~! で、『本なんて時代遅れだよ』って電子書籍やSNSを勧められて。アナログ人間だからそういうの嫌いだったけど、それもいいかな、と思ってきたわ」

 若者の最先端を行っていたアッコさんが、アナログなんて言ってちゃイケナイ。

「でもさ、トークしてて言われたんだけど、私、『ビックリハウス』時代のことって、ほとんど覚えてなくて(笑)。『ビックリハウス』にいたのは、だいたい20代の10年間。その後の人生のほうがボリュームがあっていろいろあったから、忘れて当たり前よね。仕事しながら子ども3人産んで、介護もしてたんだから」

■「100歳まで生きようと思ってる(笑)」

「ビックリハウス」編集長時代の30歳のとき、他誌の編集者と結婚して長男を出産。41歳で年下のテレビのディレクターと再婚して次男を、45歳で長女を出産した。

「結婚生活の実態は2回ともあまりなくて、2人目ともとっくの昔に別れた。養育費をくれなかったから、テレビや講演の仕事がなかったら大変だったろうね。子育ては両親や友達がずいぶん助けてくれた。私がいないときに家に来て、カレーライス作ってくれたり、掃除してくれたりね」

 長男は精神保健福祉士、次男は准看護師になり、長女はトリマーになるべく勉強中。3人とも未婚で、孫はまだだ。

「私の両親は2人とも認知症になっちゃったんで、私は一人っ子だから、10年近く前に子どもたちを連れて実家に戻って、両親を最後まで介護したの。オヤジは令和元年の夏に96歳で、母はその半年後に95歳で、2人とも老衰で亡くなった。介護してた6年間は、体位変換したり、朝4時半に起きて鼻からチューブで栄養を入れたり、痰の吸引、オムツ交換、摘便(直腸に指を入れて便を排出させること)……。大変? いや、介護だって発見があって、結構面白かった。人生良いことばっかりじゃ、つまらないよ。両親が亡くなってからは、のんびり7時半に起きて、寝るのは12時ごろだね」

 毎日の晩酌が「至福の時」だそうだ。

「友達が家に来て一緒に飲んだり、1人だと、ドラマ『相棒』とか、戦争や科学もののドキュメンタリーを見ながら飲む。娘も酒が強いから、一緒に飲んだりするね。私も今でも一晩で日本酒4合瓶は飲める。それでも、肝臓はピッカピカ(笑)。たばこは50歳ぐらいでやめた。高血圧になって、『このまま放置したら死にますよ』って言われたから、1日5箱吸ってたけどスパッと。100歳まで生きようと思ってるから(笑)」

 薄化粧の肌はツヤツヤ、言葉が勢いよくポンポン出てきて、70歳とは思えない。本当に100歳までいけちゃいそうだ。日中は家事で忙しいそうだ。

「両親が残してくれた家が庭付き戸建てだから、管理に時間がとられるのよ。それに犬2匹に猫1匹、モルモット、少し前までウサギやインコもいてさ。そのお世話に、朝夕それぞれ1時間半ぐらいかかるのよね」

■編集長就任は寺山修司の推薦

 さて、東京・世田谷出身の高橋さんは、武蔵野美術大学卒業後の75年、「ビックリハウス」編集部のアルバイトに。77年、24歳の若さで編集長に就任すると、ウイットのきいたパロディーやユーモア満載の投稿雑誌として充実させ若者の心をつかんだ。

 テレビでも、ワイドショー「おはよう!ナイスデイ」(フジテレビ系)や報道番組「ブロードキャスター」(TBS系)のコメンテーター、ドキュメンタリー番組「未来派宣言」(NHK)のリポーターなどで活躍した。

「『ビックリハウス』の編集長には故・寺山修司さんが、初代編集長の萩原さんに推薦して就いたの。私の人生にとって大きな転機だったと思うわね」

 長男と長女の3人暮らし。

(取材・文=中野裕子)

提供元:Yahooニュース
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