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茂木健一郎が炎上を呼ぶ理由は「炎上させている側の理屈や気持ちにうまく対応していない」から(井上トシユキ)(日刊ゲンダイDIGITAL)

【芸能界ネット炎上事件簿 2023-2024年】#5

 ジャニーズのビジネスモデルはホストと同じ、などと強いワードで故ジャニー喜多川氏による性加害問題に一石を投じた茂木健一郎。だが、言葉が強い投稿を連続した割には芯を食っておらず、推し活を消費者被害になぞらえるような物言いには疑問符が付く。

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 本人は炎上慣れしていると言うが、実際しばしばSNSでの投稿が物議を醸しており、今回の直前にも自民党女性局のフランス海外研修問題で炎上している。

 2023年7月、自民党女性局のメンバー38人が幼児教育や少子化対策の視察、研修にフランスへ渡航。その際、局長の松川るい参院議員らがエッフェル塔をバックに揃いのポーズで撮影した画像を公開したほか、フランスグルメを楽しむ様子を投稿したメンバーもおり、「ただの観光旅行」「感覚ズレすぎ」「税金の無駄遣い」などと批判され、松川は「エッフェル姉さん」と揶揄され炎上した。

■ユーチューブではキザなキャラクターに憑依

 茂木は自身のユーチューブチャンネルでキザなキャラクターに憑依、「国民の反発を買わない(略)キラキラを目指したらいい」「庶民の心に寄り添うように広報戦略を」「写真のフレームから外れたところでいくらでもエレガンスに」と持論を展開。自民党女性局の行動を優しくいさめるイケメンのようだった。

 ところが、SNSでは「写真一枚で目くじらを立てて」「底の浅い義憤とやらが通ってしまう」「みんな余裕なさすぎ」と、強い言い方で炎上への苦言を投稿。これがSNSのトレンド入りすると、さらに「旅行にいって写真をあげるというのはむしろ庶民的な感覚」と重ね、研修に対する無駄遣いとの批判には「経験とか学びの本質がわかっていない的外れの思考」と一蹴した。

 ここでも、炎上させている世間と茂木「その人」とは、最後まで噛み合わずじまい。茂木の投稿は、それだけを追えば筋が通っているが、炎上させている側の理屈や気持ちにうまく対応していないことが多い。ワードチョイスへの目配りができておらず、その場かぎりの俺様理論を垂れ流しているだけに見えてしまうのだ。

 国民からの負託を受けた者を含むいい大人が、中高生の修学旅行のようにはしゃいでいる姿を自らさらす脇の甘さ、そのなかから透けて見える上級国民の選民意識。要は、李下に冠を正さず、秘すれば花をまっとうしていれば、炎上なんぞしなくて済んだ話なのだ。

 こうした嫌悪感が炎上の核心だったと思われるのだが、心情の部分はバッサリ切って捨て、返す刀でありふれた正論を振りかざす。一方で、キザを装い権力者の肩を持つ。自分のズレた物言いがどう受け取られるか、考えもしないのだろう。

 茂木の投稿にはむやみに反応しないことで「余裕」を見せつけるのが正解なのかもしれない。 =つづく

(井上トシユキ/ITジャーナリスト)

提供元:Yahooニュース
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