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ストイックに製作活動…映画監督・御法川修氏 崔洋一監督の家まで押しかけ“弟子入り志願” 父は居酒屋経営、真摯な姿勢に共通点(夕刊フジ)

ドラマ「ダブル・ファンタジー」(WOWOW、16日~)の監督を務めた。原作は直木賞作家の村山由佳の同名小説。「女の性」を大胆に描き、映像化が困難とされた題材に挑んだ意欲作だ。
「ドラマの中では、性の描写は逃げずに描くとともに、官能を突き詰めた先をぶつけました。上質な官能を届けることができれば刺激的だと思います」
水川あさみ(34)演じる主人公が、さまざまな男性と次々に関係を持つ様子が衝撃的だが、主人公は決して特殊な人間ではないという。誰にも存在する埋めきれない寂しさがあるからだ。
「秘めた欲望をドラマの中で疑似体験していただくことで、村山さんが提示した『圧倒的な孤独』をきちんと受け止めてくれるだろうと信じています」と話す。
秋には映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の公開を控え、多忙な日々を送るが、一時は生活費を稼ぐため、建設現場で日雇いの仕事をすることもあった。それだけに映画に凄まじい情熱を傾けている。
飛び込むようにしてこの世界に入った。
高校卒業を控えたある日、いきなり映画監督の自宅を訪れた。「月はどっちに出ている」や「血と骨」などの作品で知られる崔洋一監督だった。
「崔監督がインタビューで、『常に自分より一枚も二枚も上手の表現者たちとくみして共同作業に向かうことが映画製作の醍醐(だいご)味なんだ』と発言されたことが心に残っていました。その言葉にすごく喚起され、助手になりたいと思ったんです」
自主製作を手がけたこともなく、ただ、映画づくりに携わりたいという強い思い。でっち奉公のイメージで家の前に立ち続け、崔監督に弟子入りを志願した。
そんな青年に返ってきたのは、「お前の情熱に問題はあるけれど、気持ちは受け止めよう」という言葉だった。崔監督自ら制作会社を紹介してくれ、この世界へと導いてくれた。
その後、崔監督のもとで助監督として仕事をした自身を「落第生」と評するが、厳しい仕事姿勢に多くを学び、今も意識しているという。
「力のある人たちの中で、どこまで自分が懸命になれるかが大事だと思っています」
崔監督に紹介されて入った制作会社では貪欲に学び続けた。
仕事をこなしながら、気付いたのは、それぞれが自分の与えられた役割を全うすることの大切さだった。弁当の手配一つをとっても、渡すタイミング一つでスタッフの士気が左右されるという。
「ドラマ・映画製作の集団の面白さって、上も下も役割を持っていることなんです。役割がはっきり違うので、それぞれがお互いを認め合って、できる人のことを尊敬するんです」
助監督として5年ほど経験を積み、ミュージックビデオやドキュメンタリーをディレクターとして手がけた後、2007年に映画「世界はときどき美しい」で監督デビューを果たす。
それから10年以上がたち、何作も監督作を発表したが、「この10年ぐらいはもう一度、修行をしているような気分です」と振り返る。
映画づくりへの真摯な姿勢は、静岡県下田市で居酒屋を営む父の影響もあるようだ。
「夜の営業のために、昼間に仕込みをしますよね。それは毎日の仕事だから、惰性になってしまうようなところがあるかもしれません。だけど、毎日丁寧に味付けをして、少しでもおいしく食べてもらおうと努力しているわけじゃないですか。そこは見習いたいと思いますね」
今後の抱負を聞くと、「一つひとつ真面目に、形にしていく努力をしていくだけです」。職人肌の答えが返ってきたが、ささやかな希望も持っている。
「僕もかつて一本の映画を見て、原作を手にしたり、サントラ盤のレコードを手に入れたりして、そこから視野が広がっていったんです。『ダブル・ファンタジー』に関心を寄せてくれた方が、そこを入り口にして、これまで僕が携わったいろいろな作品を見てもらえればうれしいですね」(ペン・森本昌彦 カメラ・宮川浩和)
■御法川修(みのりかわ・おさむ) 映画監督。1972年4月2日、静岡県下田市生まれ、46歳。2007年に映画「世界はときどき美しい」で監督デビュー。近年の作品には、映画「人生、いろどり」「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」「泣き虫ピエロの結婚式」や、ドラマ「宮沢賢治の食卓」など。現在毎週土曜日に放映中の「ダブル・ファンタジー」のほか、11月には映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」が全国公開される。
提供元:Yahooニュース