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濱家隆一・山内健司「全国で売れたい」かまいたちの“笑算”　「明るさ」「見栄えのいい衣装」「ポップさ」で狙うはブラマヨ、千鳥の領域（夕刊フジ）

　■４月から東京へ進出「めちゃめちゃ恐い」

　「賞レースで優勝したら東京へ行こう」

　コンビ結成当時の誓いから１３年。日本一のコント師を決める「キングオブコント２０１７」（優勝賞金１０００万円）で悲願を達成、勢いそのままにこの４月、拠点を大阪から東京に移した。

　濱家隆一「怖さはめちゃめちゃあります。給料が３カ月遅れで入るので、今は大阪（時代）の余力が残っているから生活できてますけど、それが消えたらどうなるか」

　山内健司「賞金も仮想通貨と（趣味の）スニーカーに使って余力すらない。もう会社に頼みます」

　濱家「自分らが、頑張るしかないやろ」

　おっと早くも荒れ模様。大阪のレギュラー番組８本中７本をやめて賭けに出たものの、東京でのレギュラーはラジオだけ。「１回は、全国で売れたい」との信念からだが、西と東の違いを痛感する。

　濱家「共演者が芸人さんだけじゃなく、女優さんや俳優さん。今までテレビで見てきた人たちで、気後れしちゃうんです」

　山内「大阪でのロケなら、急に海に飛び込んだらウケたのに、（東京は）あんまり海がないんで飛び込めない。川は浅いから怖いし」

　濱家「そんな違い？　僕ら体を張る粗めのロケで鍛えられてきたんで、スイーツ食べておいしいって伝えられるか不安。とりあえず海に飛び込ましてくれって」

　キングオブコントでの優勝後、全国ネットに登場、移動の新幹線はグリーン車と環境は変わった。ただ、２位だった、にゃんこスターが先にブレーク。いまも周囲からそこをイジられる。

　山内「にゃんこスターのような派手なコンビがいなかったら渋い大会で、僕ら“渋チャンピオン”過ぎたと思う。『優勝したの誰やっけ？』と話題になっただけよかった」

　濱家「うらやましいとは思ったけど、僕らはゆっくりじっくりいくタイプ。その流れでこの１年、ぎりぎり残ってこれた。この前もＴＢＳのエラい人に『まだ頑張ってる方だね』って言われた」

　ダウンタウンに憧れ、子供の頃から「芸人か漫才師」と決めていた濱家。片や芸人か教師で悩むも「（大学時代の）教育実習で生徒に人気が出ず、かわいい子にしか話しかけない致命的な欠点があって」教師を諦めた山内。２人が出会ったのは、タレント養成所・よしもとＮＳＣだった。

　濱家「山内で相方は６人目。在学中に５人と組んで、すぐ解散。山内とは最初のクラスが一緒で、ネタがおもろいなと思ったけど、実力編成後は、僕がＡクラスで、山内はずっとＣクラス。でも、解散したら、Ｃクラスに落ちるルールがあって、そこで山内と一緒になったんです。卒業後、オーディションに山内がピンで出ていて、やっぱりネタがおもろく、その日に電話して『コンビ組まへん？』と誘いました」

　山内「１回だけ、インドネシア人のハーフの子とコンビを組んだけど『言うてる場合か』しか言えないから、それだけの漫才になってすぐ解散。そこからずっと１人だったんで日本人と組みたいと思って（笑）」

　濱家「コンビを組むハードルは、だいぶ低かったみたいです」

　コントも漫才もできる二刀流芸人を目標に努力を重ねる毎日。もちろん、東京に丸腰で出てきたわけではない。

　有名講師を招きニュースやキーワードをＮＭＢ４８のメンバーが学ぶ関西テレビ「ＮＭＢとまなぶくん」（毎週金曜深夜０時５５分、関西ローカル）。ここで担任、副担任に扮し、ＭＣ力を磨き、知識を蓄えた。

　山内「ＭＣに抜擢してもらい、５年も続くと思っていなかった。大阪で唯一残ったレギュラー番組。これからは、僕らが（番組を）引っ張り上げていかないと」

　濱家「上から目線やな。ここで得た知識をさも自分の知識のようにしゃべっていること、めっちゃあります（笑）。東京ではコメント力も問われるので、生きてくると思うし、助かってます」

　東京で単独ライブも行い、「大阪の方がウケがいいと思った時期もあったけど、今はない」（山内）とジワジワとではあるが、手応えを感じている。で、当面の目標はというと…。

　「笑いのスタイルは変えません。でも、顔が２人ともむちゃくちゃブスやから、明るさと見栄えのいい衣装で乗り切らないと」と濱家が混ぜっ返せば、山内は「あとはポップさ。理想は大阪から出ていった先輩方、ブラックマヨネーズさんや千鳥さん。ゴールデンタイムのレギュラー番組のＭＣを３年続けられたら東京進出成功かな」。

　濱家「（道のりは）遠いなぁ～。でも、それぐらい思っとかなアカンな」（ペン・田中一毅　カメラ・須谷友郁）

　■山内健司（やまうち・けんじ）（左）　１９８１年１月１７日、島根県松江市出身。３７歳。ボケ担当。昨年２月に結婚した６歳年下の夫人が６月２６日に第１子の男児を出産。「うちの子にはぜひ『キングオブコント２０４３』あたりを取ってほしい」と早くも期待に胸を膨らませる。

　■濱家隆一（はまいえ・りゅういち）（右）　１９８３年１１月６日、大阪市出身。３４歳。ツッコミ担当。先輩で「Ｍ－１グランプリ２０１７」王者、とろサーモンの久保田かずのぶから「家賃は張り切るな」と助言を受けたが、「住む場所と家賃を連絡したら、電話で『張り切んなって言ったやろ』と、いきなりおしかりを受けました」。

提供元：Yahooニュース

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