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元ハリガネロックのおおうえくにひろ ご当地アイドルの仕掛け人に(日刊ゲンダイDIGITAL)


 2001年のM―1グランプリ準優勝で、同年にはNHKの爆笑オンエアバトル第4代チャンピオンにも輝いたお笑いコンビ「ハリガネロック」。3年前の2月、惜しまれつつ解散し、ツッコミ担当の大上邦博さん(44)は昨年2月に芸人引退宣言をした。さて、大上さん、今どうしているのか?


■芸人引退後は故郷の奈良に単身赴任


「去年の4月に都内から奈良の実家へ引っ越しまして、今は東大阪市に本社と劇場を持つSAKURAエンターテインメントに所属するタレント兼ご当地アイドルのアドバイザー兼イベント構成作家です」


 近鉄奈良線・布施駅から徒歩3分の事務所へ行くと、大上邦博さん改め、おおうえくにひろさんがニコヤカに迎えてくれた。


「僕が担当してるのは、奈良をベースに活動している『Le Siana(ルシャナ)』と大阪の堺・泉州地区の『Culumi(クルミ)』、そして、妹分の東大阪『Ellis et Campanule(エリスエットカンパニュール)』の3組です。前者2組はすでにCDデビューしてまして、いずれも関西ではちょっと名の知れたグループなんですよ」


 それにしても、なぜアイドルのアドバイザーになったのか?


「ハリガネロックを解散してピンでの活動を始めた3年前、NHKの朝ドラ『あまちゃん』を見て、ご当地アイドルに興味を持ちはじめたんです。調べたら、僕の故郷、奈良でもアイドルグループが頑張っていた。それでライブに行くうちにスタッフと顔なじみになり、司会を担当しだしたのがきっかけです」


 確か、おおうえさんは結婚していたはずだが?


「はい。02年に結婚して中1の長男と小5の長女、2人の子供がいます。でも、嫁は都内のスタジオでピラティスのインストラクターをしており、子供たちも今が一番多感で難しい時期。それであえて単身赴任を選んだんです」


 日本ご当地アイドル活性協会によると、ご当地アイドルは全国で1500グループ超。失礼ながら、生き残りは大変そうだ。


「もちろんです。そこで僕は“歌って踊れる”だけでなく、トークやコント、お芝居など、それぞれの個性に合ったキャラクターを育成して差別化を図ろうと思っています。そうすれば、アイドル卒業後もそれぞれが得意とする分野で活躍できるかもしれない。『旬だけ利用して、後は知らん顔』はしたくないんです」


■「爆笑オンエアバトル」の第4代チャンピオン


 さて、奈良県葛城市に生まれたおおうえさんは、相方のユウキロックさんと1995年4月にお笑いコンビ「ハリガネロック」を結成。


 その実力は当初から抜きんでており、96年に関西テレビの若手漫才師を対象にしたお笑い番組「爆笑BOOING」の第10代グランドチャンピオンになったのを皮切りに、97年はABCお笑い新人グランプリ最優秀新人賞とNHK上方漫才コンテスト最優秀賞、98年に上方漫才大賞新人賞を受賞。吉本興業同期のコンビ「中川家」、ケンドーコバヤシ、陣内智則らとともに注目を浴びた。


 そして01年に始まった「M―1グランプリ」で準優勝、NHK「爆笑オンエアバトル」第4代チャンピオンをそれぞれ獲得。03年には漫才コンビ初の渋谷公会堂・単独ライブも成功させ、我が世の春を謳歌した。


 だがその一方で、さらに進化を求めた結果、2人の方向性にブレが生じて低迷。脱出できないまま、14年に19年間のコンビにピリオドを打った。


「今は、3組を一日も早く全国区にしたいですね。そのため、ライブやイベントの時は裏方に徹して、受付から物販、ファンとのツーショット撮影係など、なんでもやってます。当然、僕は僕で生活がありますから、タレント業もおろそかにできません」


 奈良のコミュニティーFM「ならどっとFM」で毎週金曜16時からの生情報番組「784WAVEⅡ」のレギュラーパーソナリティーを務めるほか、各種イベントの司会なども引き受けている。


「僕の生まれ故郷・奈良県葛城市周辺を舞台にした映画『天使のいる図書館』公認アンバサダーをしてまして、今週末の14、15日にはロケ地を巡るバスツアー(1人5000円、日本旅行奈良支店)を予定しています。もちろん僕も参加します」

提供元:Yahooニュース
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