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「結婚相手は抽選で」　主演の野村周平「これは、今の日本が抱える問題」（産経新聞）

　結婚相手を国が選ぶとしたら…。少子高齢化に悩む政府が、独身男女を無作為に組み合わせて見合い結婚をさせる「抽選見合い結婚法」を施行したという設定。なお、政府が用意した見合い相手を３人続けて断った場合は、テロ対策活動後方支援隊に２年間従事しなければならない。

　「なかなかパンチが効いた設定だよね。最初は『はぁ？何それ』と思ったけど（台本を）読んだら、現実の社会問題が反映されていて、ちゃんとやらなければならない作品だと感じた」と話す。

　現実社会でも、少子高齢化は重大な問題だ。全国で５０歳まで１度も結婚したことがない人の割合を示す「生涯未婚率」は、平成２年の国勢調査以降、急増傾向にある。２７年の調査では、男性２３・４％、女性１４・１％と過去最高を記録した。もしかすると、政府が選んだ相手との結婚を強要される未来は、あり得るかもしれない。

　「いやいや、“なし”でしょう。勝手に結婚相手を決められるのも嫌だし、ペナルティーにも納得がいかない」と笑う。「世の中にはさまざまな事情の人がいる」として、「ドラマで本当に見てもらいたいところは、この法律で浮かび上がる現代社会の問題です」と力を込める。

　ドラマの中で、同法に巻き込まれた人々は、家族観の相違や親子の依存関係、性的マイノリティーなど、さまざまな問題に直面する。演じる主人公、２６歳の独身システムエンジニア、宮坂龍彦もその１人だ。いわゆるオタク系で、中学時代のある出来事から、人間不信と極度の潔癖症となった。恋愛が苦手で、政府が強要する見合い結婚に大きな不安と期待を抱いている。

　結婚願望も恋愛願望もあるのに、自分に自信がない龍彦を「葛藤しかない男」だと表現する。潔癖症というキャラクターを演じるにあたり、撮影では、人に触られると神経質に拭いたり、落ちているゴミを気にし過ぎたりなど、細かいしぐさを重ねた。「そこが彼の軸。自分と全く違う性格だから、逆に演じやすかった」という。

　龍彦は、見合い相手に断られながらも、さまざまな女性の人生と悲しみを知り、少しずつ本来の心優しく正義感の強い性格を取り戻していく。「龍彦の成長を見守ってもらい、彼らが直面する問題は、今の日本が抱える問題だということに、気付いてほしい」と話した。（文化部　三宅令）

　●オトナの土ドラ「結婚相手は抽選で」フジテレビ　土曜午後１１時４０分

提供元：Yahooニュース

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