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怖い話し?

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  • 1:

    名無しさん

    なんかパッとするめっちゃ怖い話しない〜?

    2011-05-17 13:09:00
  • 25:

    名無しさん


    しばらくは何も写らなかった。
    しかし夕方になると、知らない女が包丁を持って部屋に入ってきたのだ。
    「…!!!!!!」ビビった男はすぐに友人に電話をかけた、
    「ヤッベー!写ってる写ってるストーカー写ってる!!!!」
    と若干興奮気味に伝え、それからは録画を見ながら友人に内容を実況した。
    「ゴミ箱漁ってるよぉ…」「今度は服の匂い嗅いでる…キメェ!!」
    今までコイツは何回も来ていたのかと思うと、男は背筋が凍る思いだった。
    「これで警察も動いてくれるなぁ」
    と少しホッとしてると、画面の中の女は押入れに入った。
    「うっわ…押し入れの中入ったよ、しかもなかなか出てこない……」
    などと友人と喋っていると、また誰かが部屋に入ってきた。

    男は言葉を詰まらせた。
    部屋に入って来たのは自分だった。
    そしてビデオの中の自分はカメラに近付き録画を止める、そこでビデオは終わっていた。

    2011-06-17 23:50:00
  • 26:

    名無しさん

    あるところに、お父さん、お母さん、男の子、女の子の4人家族がいました。
    最近、お父さんとお母さんの中は冷え切り、ケンカばかり。
    そんな家族ですが、旅行に行きました。
    しかし、子供達が寝てから、夫婦はまたケンカになりました。
    カッとなったお父さんはお母さんを殺してしまいました。

    次の朝、お父さんは子供達に何も言わずに3人で出発しました。
    色々と見て回り、疲れたので休憩することにしました。
    すると、お兄ちゃんが、

    「お父さん、なんで朝からお母さんのことおんぶしてるの?」

    2011-06-18 00:00:00
  • 27:

    名無しさん


    じいちゃんの気迫に押されながらもそれに答えると、急に黙り込んで廊下にあ
    る電話まで行き、どこかに電話をかけだした。引き戸が閉じられていたため、
    何を話しているのかは良く分からなかった。
    ばあちゃんは心なしか震えているように見えた。

    じいちゃんは電話を終えたのか、戻ってくると、
    「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわけには行かなくなった」と言った。
    ――何かとんでもなく悪いことをしてしまったんだろうか。
    と必死に考えたが、何も思い当たらない。あの女だって、自分から見に行った
    わけじゃなく、あちらから現れたわけだし。

    そして、「ばあさん、後頼む。俺はKさんを迎えに行って来る」
    と言い残し、軽トラックでどこかに出かけて行った。

    2011-06-18 00:32:00
  • 28:

    名無しさん


    これは後から聞いたことではあるが、地蔵によって封印されているというのは、
    八尺様がよそへ移動できる道というのは理由は分からないが限られていて、そ
    の道の村境に地蔵を祀ったそうだ。八尺様の移動を防ぐためだが、それは東西
    南北の境界に全部で四ヶ所あるらしい。
    もっとも、何でそんなものを留めておくことになったかというと、周辺の村と
    何らかの協定があったらしい。例えば水利権を優先するとか。
    八尺様の被害は数年から十数年に一度くらいなので、昔の人はそこそこ有利な
    協定を結べれば良しと思ったのだろうか。
    そんなことを聞いても、全然リアルに思えなかった。当然だよね。
    そのうち、じいちゃんが一人の老婆を連れて戻ってきた。

    2011-06-18 00:40:00
  • 29:

    名無しさん


    「えらいことになったのう。今はこれを持ってなさい」
    Kさんという老婆はそう言って、お札をくれた。
    それから、じいちゃんと一緒に二階へ上がり、何やらやっていた。
    ばあちゃんはそのまま一緒にいて、トイレに行くときも付いてきて、トイレの
    ドアを完全に閉めさせてくれなかった。
    ここにきてはじめて、「なんだかヤバイんじゃ…」と思うようになってきた。

    しばらくして二階に上がらされ、一室に入れられた。
    そこは窓が全部新聞紙で目張りされ、その上にお札が貼られており、四隅には
    盛塩が置かれていた。
    また、木でできた箱状のものがあり(祭壇などと呼べるものではない)、その
    上に小さな仏像が乗っていた。
    あと、どこから持ってきたのか「おまる」が二つも用意されていた。これで用
    を済ませろってことか・・・

    「もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。俺もば
    あさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。そう
    だな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前か
    ら出ろ。家には連絡しておく」

    と、じいちゃんが真顔で言うものだから、黙って頷く以外なかった。
    「今言われたことは良く守りなさい。お札も肌身離さずな。何かおきたら仏様
    の前でお願いしなさい」
    とKさんにも言われた。

    2011-06-18 00:44:00
  • 30:

    名無しさん


    テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛
    れない。
    部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気
    が全くおこらず、放置したまま布団に包まってひたすらガクブルしていた。

    そんな状態でもいつのまにか眠っていたようで、目が覚めたときには、何だか
    忘れたが深夜番組が映っていて、自分の時計を見たら、午前一時すぎだった。
    (この頃は携帯を持ってなかった)

    なんか嫌な時間に起きたなあなんて思っていると、窓ガラスをコツコツと叩く
    音が聞こえた。小石なんかをぶつけているんじゃなくて、手で軽く叩くような
    音だったと思う。
    風のせいでそんな音がでているのか、誰かが本当に叩いているのかは判断がつ
    かなかったが、必死に風のせいだ、と思い込もうとした。
    落ち着こうとお茶を一口飲んだが、やっぱり怖くて、テレビの音を大きくして
    無理やりテレビを見ていた。

    そんなとき、じいちゃんの声が聞こえた。
    「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ」
    思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。
    また声がする。
    「どうした、こっちに来てもええぞ」

    2011-06-18 00:49:00
  • 31:

    名無しさん


    盛り塩はさらに黒く変色していた。

    念のため、自分の時計を見たところはぼ同じ時刻だったので、恐る恐るドアを
    開けると、そこには心配そうな顔をしたばあちゃんとKさんがいた。
    ばあちゃんが、よかった、よかったと涙を流してくれた。

    下に降りると、親父も来ていた。
    じいちゃんが外から顔を出して「早く車に乗れ」と促し、庭に出てみると、ど
    こから持ってきたのか、ワンボックスのバンが一台あった。そして、庭に何人
    かの男たちがいた。

    ワンボックスは九人乗りで、中列の真ん中に座らされ、助手席にKさんが座り、
    庭にいた男たちもすべて乗り込んだ。全部で九人が乗り込んでおり、八方すべ
    てを囲まれた形になった。
    「大変なことになったな。気になるかもしれないが、これからは目を閉じて下
    を向いていろ。俺たちには何も見えんが、お前には見えてしまうだろうからな。
    いいと言うまで我慢して目を開けるなよ」
    右隣に座った五十歳くらいのオジさんがそう言った。

    2011-06-18 00:57:00
  • 32:

    名無しさん


    そして、じいちゃんの運転する軽トラが先頭、次が自分が乗っているバン、後
    に親父が運転する乗用車という車列で走り出した。車列はかなりゆっくりとし
    たスピードで進んだ。おそらく二十キロも出ていなかったんじゃあるまいか。
    間もなくKさんが、「ここがふんばりどころだ」と呟くと、何やら念仏のよう
    なものを唱え始めた。

    「ぽっぽぽ、ぽ、ぽっ、ぽぽぽ…」

    またあの声が聞こえてきた。
    Kさんからもらったお札を握り締め、言われたとおりに目を閉じ、下を向いて
    いたが、なぜか薄目をあけて外を少しだけ見てしまった。

    目に入ったのは白っぽいワンピース。それが車に合わせ移動していた。
    あの大股で付いてきているのか。
    頭はウインドウの外にあって見えない。しかし、車内を覗き込もうとしたのか、
    頭を下げる仕草を始めた。
    無意識に「ヒッ」と声を出す。
    「見るな」と隣が声を荒げる。
    慌てて目をぎゅっとつぶり、さらに強くお札を握り締めた。

    2011-06-18 01:02:00
  • 33:

    名無しさん


    コツ、コツ、コツ
    ガラスを叩く音が始まる。
    周りに乗っている人も短く「エッ」とか「ンン」とか声を出す。
    アレは見えなくても、声は聞こえなくても、音は聞こえてしまうようだ。
    Kさんの念仏に力が入る。
    やがて、声と音が途切れたと思ったとき、Kさんが「うまく抜けた」と声をあ
    げた。
    それまで黙っていた周りを囲む男たちも「よかったなあ」と安堵の声を出した。
    やがて車は道の広い所で止り、親父の車に移された。
    親父とじいちゃんが他の男たちに頭を下げているとき、Kさんが「お札を見せ
    てみろ」と近寄ってきた。
    無意識にまだ握り締めていたお札を見ると、全体が黒っぽくなっていた。
    Kさんは「もう大丈夫だと思うがな、念のためしばらくの間はこれを持ってい
    なさい」と新しいお札をくれた。
    その後は親父と二人で自宅へ戻った。
    バイクは後日じいちゃんと近所の人が届けてくれた。
    親父も八尺様のことは知っていたようで、子供の頃、友達のひとりが魅入られ
    て命を落としたということを話してくれた。
    魅入られたため、他の土地に移った人も知っているという。
    バンに乗った男たちは、すべてじいちゃんの一族に関係がある人で、つまりは
    極々薄いながらも自分と血縁関係にある人たちだそうだ。
    前を走ったじいちゃん、後ろを走った親父も当然血のつながりはあるわけで、
    少しでも八尺様の目をごまかそうと、あのようなことをしたという。
    親父の兄弟(伯父)は一晩でこちらに来られなかったため、血縁は薄くてもす
    ぐに集まる人に来てもらったようだ。

    2011-06-18 01:06:00
  • 34:

    最後


    それでも流石に七人もの男が今の今、というわけにはいかなく、また夜より昼
    のほうが安全と思われたため、一晩部屋に閉じ込められたのである。
    道中、最悪ならじいちゃんか親父が身代わりになる覚悟だったとか。
    そして、先に書いたようなことを説明され、もうあそこには行かないようにと
    念を押された。
    家に戻ってから、じいちゃんと電話で話したとき、あの夜に声をかけたかと聞
    いたが、そんなことはしていないと断言された。
    ――やっぱりあれは…
    と思ったら、改めて背筋が寒くなった。
    八尺様の被害には成人前の若い人間、それも子供が遭うことが多いということ
    だ。まだ子供や若年の人間が極度の不安な状態にあるとき、身内の声であのよ
    うなことを言われれば、つい心を許してしまうのだろう。
    それから十年経って、あのことも忘れがちになったとき、洒落にならない後日
    談ができてしまった。
    「八尺様を封じている地蔵様が誰かに壊されてしまった。それもお前の家に通
    じる道のものがな」
    と、ばあちゃんから電話があった。
    (じいちゃんは二年前に亡くなっていて、当然ながら葬式にも行かせてもらえ
    なかった。じいちゃんも起き上がれなくなってからは絶対来させるなと言って
    いたという)
    今となっては迷信だろうと自分に言い聞かせつつも、かなり心配な自分がいる。
    「ぽぽぽ…」という、あの声が聞こえてきたらと思うと…

    2011-06-18 01:10:00
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