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銀の鎖
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1:
美桜
初めて書く小説なので、下手ですが読んでもらえれば嬉しいです。更新も少しずつになりますが、気長におつきあい下さいm(__)m
2006-05-07 02:28:00 -
101:
確かにあれから1週間皓輝のことが頭から離れなかった。ずっと皓輝のことを考えていた。でも…それは『恋』とは違う思いだった。何故だろう。『恋』ではないのに、こんなにも皓輝に会いたい。
2006-05-08 21:46:00 -
103:
御堂筋でタクシーを止め、美桜はツタヤに向った。昼間のミナミは相変わらず人でいっぱいだ。どこからこんなに人が湧いてくるのだろう…この人たちは一体何を求めてこの街をさまよっているのだろう…。そんなことを考えながら足を進める。
2006-05-08 21:47:00 -
104:
いた…皓輝だ。皓輝は既に美桜を見つけていたようで、視線が合う。少し足を早めて皓輝の方へ歩いていく。ふと、皓輝の足元を見ると吸殻の山。それを見た途端、美桜は嬉しくなった。
2006-05-08 21:48:00 -
106:
歩きながら美桜は皓輝の横顔を見上げた。相変わらず、綺麗な顔。その顔が少し怒ったような表情を浮かべている。そんな顔を見ていると、少し虐めてやりたくなるのだが、これ以上皓輝の機嫌を損ねるのも嫌だったので、黙って並んで歩く。
2006-05-08 21:50:00 -
107:
「いらっしゃい!」そこはカウンターだけの小さな寿司屋だった。「お、皓輝!久しぶりだなぁ!今日は綺麗な子連れてるな〜。彼女か!?」「…そんなんじゃないって。ってか、適当にいつもの感じで頼むわ」「おう、任せとけ」50過ぎの店員と慣れた様子で話す皓輝。
2006-05-08 21:51:00 -
108:
店員は美桜に視線を向け、「お嬢さん、好き嫌いはある?」「無いです。何でも食べられます」「じゃあ、お嬢さんもお任せでいいかな?」「はい」とても感じの良い人だった。
2006-05-08 21:52:00 -
109:
温かい視線を向けながら美桜に話しかける。「好き嫌いが無いのはいいことだな。最近の若い子は好き嫌いが多くて駄目だよ」と、言いながら手は寿司を握っている。その間皓輝は一言も話さず、出されたお茶を飲んでいる。
2006-05-08 21:53:00 -
110:
「好き嫌いはしてはいけないと、小さいころから両親に言われていましたので」と美桜が返事をすると、店員は嬉しそうに「そうか、そうか。良いご両親だなぁ」「……ありがとうございます」美桜は複雑な思いでそう返す。『良いご両親』。端から見ればそうだろう。
2006-05-08 21:54:00 -
111:
小さいころからしつけは厳しかった。箸の持ち方、茶碗の持ち方、正座の仕方……幼いころ、怒られずに食事をした覚えが無いくらい、厳しかった。マナーが悪く少しでも父親の機嫌を損ねると食事を抜かれてしまうほどだった。
2006-05-08 21:56:00 -
112:
美桜の記憶の中に父親の笑顔は無い。いつも厳しい顔をしている。記憶の中に少しでも父親の笑顔があれば今の美桜はもっと違う美桜でいられたのだろうか……
2006-05-08 21:57:00 -
113:
記憶の海の中を漂っていると、「お待たせ!」と寿司が出された。白身の魚を中心とした、握りが並んでいる。普通は彩りや、味のバランスを考えマグロなどの赤い魚が入っているはずなのに、出された皿はほとんどと言っていいほど、白ばっかり。
2006-05-08 21:58:00 -
114:
美桜が怪訝な顔をしているのが、店員に伝わったのだろう。「こいつさ、若いくせに脂っぽい魚苦手でね。だからこいつが来た時に握る寿司は白ばっかり」そう言いながら、店員は苦笑している。
2006-05-08 21:59:00 -
115:
「…苦手なんだから仕方ないだろう」子供のように少し拗ねて皓輝が言う。それを見て微笑みながら美桜は、「私もお魚は白身の方が好きです」「だろ!?ほら、見ろよ。好き嫌いに歳なんか関係ないんだよ」と勝ち誇るように言う皓輝。
2006-05-08 22:00:00 -
116:
そんな皓輝が可愛くて、美桜は小さく笑いながら「いただきます」と箸を取った。・・・「おいしい!」「だろ?美桜ちゃん、こっちも食べろよ」「うん!」本当に美味しくて美桜が喜んで食べている様子を皓輝は微笑みながら見ている。
2006-05-08 22:01:00 -
117:
「?皓輝、食べないの?」「何かあんまり腹減ってなくて」「何それ!?さっき電話でお腹減ったって言ってたじゃん!」「待ってる間に、何か腹いっぱいになった」と苦笑しながら皓輝は言う。
2006-05-08 22:02:00 -
118:
「駄目だよ、ちゃんと食べなきゃ!水商売は体あっての仕事なんだから!」すると横から「美桜ちゃんだっけ?もっと言ってやって。こいつ酒は馬鹿みたいに飲むくせに本当に食わなくてさぁ。いつも、体壊すから食えって言ってるのに、うちに来たときもほんの少ししか食わなくてさ」とさっきの店員が言う。
2006-05-08 22:03:00 -
119:
「そうなんですか?」と店員に返事をし、皓輝の方に向き直り、「本当にちゃんと食べなきゃ駄目だよ?」「食べてるって。ただ、量が少ないだけ」「でも、さっきからまだ全然食べてないよ?」「まじでちょっと腹いっぱい」
2006-05-08 22:04:00 -
120:
「何も食べてないのに、お腹いっぱいになるわけないでしょ!それに食べないと作ってくれた人に失礼だからちゃんと食べよ?」と美桜が言うと、「その通り!いやぁ、美桜ちゃんは本当にちゃんとした子だねぇ。今時珍しい」と嬉しそうに店員が言う。
2006-05-08 22:05:00 -
121:
美桜は店員の方を向き、「これも小さいころから両親に言われていたことなので・・・」と苦笑しながら返事をする。「そうか。美桜ちゃんのご両親は本当にちゃんとした方たちなんだなぁ」
2006-05-08 22:06:00 -
122:
あれだけ嫌いな両親のお陰で今の美桜が誉められている。あんな両親に育てられた私が誉められている・・・・・・急に美桜は叫び出したくなる。(私の両親は誰かに誉められるような両親じゃない!)(私は誰かに誉められるような『良い子』なんかじゃない!)
2006-05-08 22:07:00 -
123:
湧き上がってくる凶暴な感情を必死に抑えようと無言になった美桜の横で皓輝が、「いただきます」と箸を取った。一口で寿司をほおばる皓輝。「・・・うま」と言いながら飲み込み、次の寿司に箸を伸ばす。
2006-05-08 22:08:00 -
124:
「美桜ちゃんも食べろよ」と言いながら2個目の寿司を口に入れる。そんな皓輝の様子を見ていると、さっきまで暴れ出しそうだった感情は潮が引くように消えていった。
2006-05-08 22:09:00 -
126:
美桜 ◆kJmhGaf60.
今日の更新はここまでです。次回の更新は明日の夜遅くになると思います。お付き合いくださいましてありがとうございましたm(__)m
2006-05-08 22:10:00 -
127:
ラビ
質問に答えてくれてありがとう?更新早いし話も読みやすくて…これからも完結まで楽しみにしてますね!
2006-05-08 22:36:00 -
128:
名無しさん
この話いいなぁ?すごく読みやすいしなんかドキドキします。頑張ってくださいね。楽しみにしてます?
2006-05-08 22:50:00 -
129:
美桜
ラビさん、130さんレスありがとうございますm(__)m仕事の休憩中に見ているのですが嬉しかったので取り急ぎお礼だけ…本日の更新はかなり遅くなりますがお待ちいただければ幸いです(*^_^*)
2006-05-09 17:21:00 -
130:
美桜 ◆kJmhGaf60.
今から少しだけですが更新させていただきますm(__)m
2006-05-09 23:59:00 -
131:
Side B〜皓輝〜 「ごちそうさま」「ああ、また来いよ。うちに来ない間でも飯だけはちゃんと食えよ」「わぁかってるって、じゃ」会計を済ませ苦笑しながら店を出る。時間を見るとまだp.m.8:00。(これからどうしよう…)
2006-05-10 00:00:00 -
132:
財布をしまいながら、美桜の待つ方へ歩く。美桜はぼんやりとミナミの街並みを眺めていた。美桜はあとどれくらい時間があるのだろう。というより、美桜は何の仕事をしているのだ?
2006-05-10 00:01:00 -
133:
土曜の夕方に遊びに出られるということはOLか?いや、でもそんな雰囲気ではない。皓輝はヒロの知り合い、ということ以外は美桜のことを何も知らないことに気が付いた。
2006-05-10 00:02:00 -
134:
仕事も、どこに住んでいるのかも、何歳なのかも…「美桜ちゃん、お待たせ」呼びかけると、美桜が振り向く。「ごちそうさまでした」と丁寧に頭を下げる美桜。
2006-05-10 00:02:00 -
135:
「どういたしまして。誘ったのオレだし」「それでも、お礼は言わないとね。てか、これからどうするの?お店に行くにはまだ早いよね?」「ああ。それ今考えてたとこ。美桜ちゃん時間まだまだ大丈夫?」
2006-05-10 00:03:00 -
136:
「ぜんっぜん大丈夫だよ〜。何なら明日の夜まで暇なくらいだもん」「そっか。じゃあ、どっか遊びに行く?それとも呑みに行く?」「う〜ん、どうせお酒は皓輝の店で呑むから普通に遊びたいかな?」「え!?」と皓輝は驚いた声を出した。
2006-05-10 00:04:00 -
137:
美桜はどうやらこの後皓輝の店に来てくれるつもりらしい。驚いた皓輝をきょとんとした顔で見返し、「え?お店行かないの?」と不思議そうに問い返す。「そりゃ、来てくれれば嬉しいけど…」と皓輝は返事をする。
2006-05-10 00:05:00 -
138:
もしかして美桜は皓輝が同伴予定で誘ったと思っているのだろうか。そんなつもりで電話をしたわけではないのだが。何となく気持ちが沈む。美桜から見て皓輝はただの『ホスト』なのだろうか。
2006-05-10 00:06:00 -
139:
「ね、どこ行く?」そんな皓輝の考えに少しも気づく様子も無く美桜が話しかける。皓輝は気持ちを切り替え、「美桜ちゃん、ビリヤードできる?」と尋ねる。「大得意!」と本当に得意そうに少し胸を反らして美桜が答える。
2006-05-10 00:07:00 -
141:
ビリヤード場へ向う途中、さっきまでの緊張も解け皓輝は美桜に色々話しかけた。仕事は何をしているのか、歳は何歳なのか、等プライベートなことも含め質問尽くしだ。美桜はそのひとつひとつにきちんと答える。
2006-05-10 00:09:00 -
142:
仕事は水商売、仕事場は新地。歳は23歳、住んでいる所はミナミからタクシーで10分の距離で一人暮らし・・・など、特に隠し事をする様子もなく答えていく。
2006-05-10 00:10:00 -
143:
歩きながらでも美桜はきちんと皓輝の目を見ながら話をする。そうすることによって皓輝の心を見透かすかのように。ありふれた言葉だが美桜の瞳は綺麗な瞳だと皓輝はその瞳を見ながら思う。
2006-05-10 00:11:00 -
144:
黒目がちな大きな目で美桜は今まで何を見てきたのだろう。どんなものを見てくれば、そんな綺麗な瞳ができるのだろう。そんなことを考えながら皓輝は歩き続けた。
2006-05-10 00:12:00 -
145:
ビリヤード場へ着くと早速美桜はキューを選んでいる。とても慣れた仕草で、キューを見比べ「う〜ん、もうちょっと短いのないかなぁ」などひとり言を言っている。そんな美桜を横目で見ながら皓輝もキューを選ぶ。
2006-05-10 00:13:00 -
146:
どちらからゲームを始めるかジャンケンをし、皓輝が勝った。2人は『ナインボール』というゲームをすることにし、ゲームを始める。『大得意』と言っただけあり、確かに美桜はビリヤードが上手だった。
2006-05-10 00:14:00 -
147:
だが、2人の実力がほぼ互角なだけになかなかゲームの勝敗がつかない。皓輝も美桜もビリヤードに熱中していた。そんなとき皓輝の携帯が鳴った。《着信 清香》
2006-05-10 00:15:00 -
148:
皓輝は携帯をちらっとだけ見て、清香からの電話だということがわかり、無視をする。「出なくていいの?お客さんじゃないの?」美桜が心配そうな顔で皓輝に言う。「ああ、客だから大丈夫」と皓輝は答える。
2006-05-10 00:16:00 -
149:
「え?」「オレの客、こんな時間に電話かけてきてもオレが出ないことわかっててかけてきてるから」「でも…」「本当にいいんだよ」と少し面倒くさそうに皓輝は答えた。「気にせず、続けよ」「…うん」と美桜は不満げな顔でゲームに戻る。
2006-05-10 00:17:00 -
150:
そんな美桜の様子を見ながら皓輝は何が不満なのかがわからなかった。同伴で出勤前から客といることはもちろんある。そんな時に他の客から電話がかかってくることもある。
2006-05-10 00:18:00 -
152:
だから「客だから出なくていい」というと女たちは嬉しそうな顔をする。『私は特別なんだ』とその嬉しそうな表情が言っている。
2006-05-10 00:20:00 -
153:
それなのに美桜は不満そうな顔をする。こんな反応も初めてだ。その間にも清香から何度も着信がある。「・・・皓輝、出た方がいいよ」と美桜が言う。「面倒くさいからいい」「でも・・・」
2006-05-10 00:21:00 -
154:
さらに言い募ろうとする美桜を「まじでいいんだって。営業時間外にかけてくる方が悪い」少し苛立った様子で皓輝が遮る。「でも、こんなにかけてくるなんてよっぽど用事があるんじゃないの?」「いいんだって!」と少し皓輝は声を荒げた。
2006-05-10 00:22:00 -
155:
しまった、と思い皓輝は慌てて言葉を続ける。「美桜ちゃんも水商売やってるならわかるだろ?営業時間外に電話かけてくんな、って思わない?」と皓輝が言うと美桜は静かに首を振り、「思わない」とだけ言った。しかも少し怒ったように。
2006-05-10 00:24:00 -
157:
「私たち水商売ってお客さんがいてくれるから、成り立ってる仕事だよね。もちろんそれは水商売だけじゃなくて、コンビにでもレストランでも、お客さんがいなければ成り立たないよ?でも水商売ほどお客さんとの繋がりを大事にしないと成り立たない商売ってないと思う」
2006-05-10 00:26:00 -
158:
と皓輝の目をまっすぐに見ながら美桜は続ける。「だから美桜は例えプライベートな時間でも、どれだけ失礼な時間に電話がかかってきてもそれがお客さんなら出るよ」
2006-05-10 00:27:00 -
160:
皓輝の先輩や後輩、知り合いのホステスなどはプライベートな時間に客から来る連絡を嫌がっている人間ばかりだった。皆口を揃えて「ウザい」という。もちろん皓輝もそうだった。
2006-05-10 00:29:00 -
162:
本気だよ。確かにお客さんといる時に他のお客さんからの電話に出るのはマナーとしてどうかとは思うよ?でも、一緒にいるお客さん自身がいいって言ってるなら、美桜は出る」ときっぱり言う。
2006-05-10 00:31:00 -
163:
「どれだけ失礼なお客さんでもその人が使ってくれたお金は美桜の給料になるんだもん。だからちゃんとしなきゃ」「……」「だから皓輝もちゃんとして?」さらに驚いた。
2006-05-10 00:32:00 -
164:
今までの客たちは『私といっぱい一緒にいて』とは言った。でも誰一人として『他の客も大事にして』なんて言ったことはなかった。なのに、美桜は言う。『他の客も大事にしろ』と。
2006-05-10 00:34:00 -
165:
「なんで…?なんで、美桜ちゃんはそんなことが言えるんだ?」と本当に純粋に思った疑問が口に出た。「え?」と不思議そうに美桜は皓輝を見た。
2006-05-10 00:36:00 -
166:
「なんで、自分以外の客も大事にしろって言えるんだ?美桜ちゃんが楽しければ他の客のことなんてどうでもいいだろ?」「それが皓輝のためになるから」「え?」即答する美桜に今度は皓輝が不思議そうな顔をする番だった。
2006-05-10 00:37:00 -
167:
「どういうこと?」「皓輝のお客さんが美桜だけなら美桜は皓輝に『美桜だけを大事にして』って言うかも知れない。でも、皓輝のお客さんは美桜だけじゃないよね?」と言う。
2006-05-10 00:38:00 -
168:
「もし、皓輝が美桜だけを大事にして他のお客さんを放ったらかしにしてしまうと、お客さん切れるよね?」「…ああ」「だから、美桜はそんな自分勝手なことを言えないよ。もしそんなことになってしまっても、美桜は皓輝になにもしてあげられない」と静かに美桜は言葉を終える。
2006-05-10 00:39:00 -
170:
『私と一緒にいて!』『どうしていつも忙しい忙しいってそればっかりなの!』『他の客とはアフター行くのに何で私とは行ってくれないの!?』と皓輝の客は言う。
2006-05-10 00:41:00 -
171:
皓輝だって、最初から客のことを『ウザい』と思っていたわけではない。1人1人大事にして時間を作ってやりたい、と思っていた。だけど皓輝の体は1つしかない。
2006-05-10 00:42:00 -
172:
どれだけ皓輝が客と時間を作ろうとしても限界がある。だけど客たちは10人いれば10人が『遊びに連れて行け』や『ご飯に行こう』と何かと皓輝を縛りたがる。
2006-05-10 00:43:00 -
177:
だが会って2回目の美桜にそんなことまで言ってしまっていいのだろうか。でも、言いたい。どうしようもない思いが皓輝の体中を巡る。苦しかった。言葉が出ない。
2006-05-10 00:48:00 -
178:
次の瞬間皓輝は、美桜を抱き寄せていた。「っ!?皓輝!?」美桜は驚いて皓輝を振りほどこうとする。「ちょっと、皓輝!!人が見てるから!」と美桜は皓輝を離そうとする。
2006-05-10 00:49:00 -
179:
だが、皓輝はさらに力を強くして美桜を抱きしめた。言いたいことばの代わりに名前を呼ぶ。「美桜……」「何?」皓輝の様子に気づいたのか、もう振りほどこうとはせず美桜が答える。
2006-05-10 00:50:00 -
181:
「美桜……」「なぁに?」皓輝は美桜の名前を呼ぶことしかできなかった。その分言葉に出来ない感情を込めて強く美桜を抱き締め続けた。
2006-05-10 00:52:00 -
183:
美桜 ◆kJmhGaf60.
今日の更新はここまでになります。お付き合い下さいましてありがとうございました。次回更新は明日の夜とさせていただきます。
2006-05-10 00:54:00 -
184:
ラビ
わーい\(o゚ω゚o)/たくさん更新してある↑明日も頑張って下さいね。毎日『銀の鎖』読むの日課なんです、
2006-05-10 01:05:00 -
185:
美桜 ◆kJmhGaf60.
おはようございます。ラビさん>レスありがとうございます。読みにくいところなどあれば遠慮なくおっしゃってくださいね。感想おまちしています。
187さん>レスありがとうございます。半分実話半分空想です(;^_^Aでも話が進む内にわかりますが決して美桜は素敵な女性なんかではないんですよ…話の続きを見てまた是非感想下さいね。
それではまた夜更新しに来ます。取り急ぎお礼まで…m(__)m2006-05-10 09:23:00 -
186:
名無しさん
2006-05-10 09:35:00 -
188:
美桜 ◆kJmhGaf60.
今日の分今から更新していきます。
2006-05-10 21:37:00 -
189:
Side A〜美桜〜 「いらっしゃいませ〜!!」皓輝と遊びに行ってから1ヶ月が経っていた。あれから毎日美桜は皓輝の店に来ている。
2006-05-10 21:37:00 -
190:
あの日、皓輝はしばらくの間美桜を抱き締めたまま、無言だった。その皓輝をあやすように落ち着かせ、皓輝の出勤までの時間を一緒に過ごした。特に何を話すでもなく……
2006-05-10 21:38:00 -
191:
あの日から美桜の中で、皓輝は『特別』な存在になった。仕事をしていても、家に帰り眠りにつくまでのほんの少しの時間でも、皓輝のことを考えない時間はなかった。
2006-05-10 21:39:00 -
192:
皓輝は美桜の『半身』だった。育ってきた環境や、仕事に対する考え方、何一つとして美桜と皓輝は合わない。でも、身にまとう『空気』が同じだった。
2006-05-10 21:40:00 -
193:
《誰かと一緒にいたい》《でも、どうすれば自分らしく誰かと一緒にいられるのだろう》《どうして人は本当の自分を見てくれないのだろう》…そんな『空気』を皓輝も身にまとっていた。
2006-05-10 21:41:00 -
194:
美桜は皓輝の傍にいることで、やっと自然に『呼吸』ができた。皓輝に会わないと、まるで酸欠になったように苦しくて、息ができなくて、何も考えられない。
2006-05-10 21:42:00 -
196:
「美桜姉、お疲れ〜!!」皓輝の店に来るようになって1ヶ月。ほぼ毎日ヘルプについてくれる悠馬が美桜の席に飛んできた。悠馬は美桜によくなついていて、知り合ってたったの1ヶ月にもかかわらず、美桜のことを『美桜姉』と呼んだ。
2006-05-10 21:44:00 -
197:
「おはよ、悠馬」いつものカウンターの席に座りながら挨拶を返す。「皓輝は?」「あ、皓輝さん今ダウン中です」と苦笑しながら悠馬が答える。
2006-05-10 21:45:00 -
198:
「またぁ?仕方ないなぁ。昨日あれからそんなに忙しかったの?」「例のお客さんが来てたでしょ?美桜姉が帰った後大変だったんですよ…」例の客とは《清香》のことだ。
2006-05-10 21:46:00 -
200:
トイレや電話で席を立つ度に、美桜の席に座りに来る。それを美桜がいつも他の席へ行ってこい、と送り出していたのだ。そんな美桜と皓輝を清香が見、嫉妬をし、やがて酔っ払い席で暴れる。
2006-05-10 21:48:00