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∞sARy∞
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141:
『うわッッ!あのオッサン血だらけやん!!てかあの女イッてんの?ヤバイんちゃん?』
----通行人の声がぼんやりと聞こえる。
何もわからない。気がつくと、南署にいた。2006-03-03 11:23:00 -
142:
酔っ払いサラリーマンは、
家族があるのか、
さっさと血まみれのまま帰っていったらしい。
『ミナミはなぁ…よーある事やから。でもおねーちゃんやり過ぎやで(。´v`。)』
初老の私服警察官が湯気をくゆらしたコーヒーを机にコトッッと置いて向かいに座る。2006-03-03 11:24:00 -
143:
『身元引き受け人は、一応誰か来て貰わなあかんからな』
警察官はメモと安っぽいボールペンを差し出す。
スラスラとボールペンを滑らすと、
『……御浜めい…さんやな。平仮名やったらマメさんやな〜アッハッハ』
警察官はメモを取り出ていった2006-03-03 11:25:00 -
144:
飛んできたのか、ものの数分でメイは現れた。
『ああああんた!(* ̄Д ̄)!!何し◎◆※£$★◇!!!』
寝起きを全面に醸し出した寝癖頭とヨレたTシャツ。メイを見て、毛羽だった気持ちがフワッと軽くなった。2006-03-03 11:26:00 -
145:
タクシーに乗ると、
ぼーっと外の景色を虚ろに眺める。
視界を彩る光景は、
世話しなく流れるスーツの群れは、夜のけばけばしさは微塵も感じさせない。
それは、やけに淋しい気持ちにさせる明るい景色。2006-03-03 11:27:00 -
146:
『……って事が有った訳。ごめんねメイ。…なんか迷惑かけちゃって』
意味はなく何となく入った喫茶店で全てを語り終え、サリはグラスに浮かぶ氷をくるくるといじる。
『…………。』
向かいに座るメイは、相変わらずヒョロリと立ったままの寝癖を手でガシガシといて呆然とグラスを眺めていた。2006-03-03 11:27:00 -
147:
『…いや…迷惑ではないけどもやね・・・・』
腑に落ちないメイの面持ちは、ドスッピンで眉毛がない顔でもしっかりと解る程に、ひん曲がっていた。
『まー・・・・何とかするわー☆』2006-03-03 11:28:00 -
148:
クシャッッと煙草を灰皿に擦りつけ、サリは笑う。
『なんで笑ってんの』
メイは今にも零れ落ちそうなその言葉をアイスコーヒーと一緒に飲み込んだ。2006-03-03 11:30:00 -
150:
いつもの様に
ホストとしての職務を松任する一人の男、雅也。
彼はお客様の送り出しを終え、ミナミを闊歩していた。
──その時。2006-03-03 11:32:00