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  • 1:

    あたしの名前は矢竹紗莉。

    お前のために、

    今日も明日もこれからも。

    2006-03-03 08:54:00
  • 161:


    『あの客新規すか!?えらい上玉っすねカズキさんッッ!!しかもベッピンやしー!!!!オレなら枕歓迎!!!』
    ──バックルームで新入りのマサトが鏡に写る自分の頭をいじりながらはしゃいでいる。

    『アハハ。何言ってんの。お前早くしなょー』

    2006-03-03 11:43:00
  • 162:

    『カズキは何歳なんー?』
    ----ヘラヘラと、
    まるでさっきの異常なまでも凍てついた表情など微塵も見せずに、サリは笑いかける。
    『23やで。サリは?』
    『サリは21☆老けてるやろ?26とか普通にゆわれるねんヶド!!!ダッヒャッヒャ!!!』

    2006-03-03 11:44:00
  • 163:

    【サリ】は本当によく笑っていた。
    ------数時間して、
    『あ、ソロソロ帰ろかな』
    とサリはいきなり告げ、財布から分厚い現金を出すとテーブルに置いた。
    『多いって、笑。こんだけ貰うわな。ありがとう。』

    2006-03-03 11:46:00
  • 164:

    エレベーターに乗る。
    うるさい店内から解放され、静か過ぎるエレベーターの中では慣れずにまだ耳が少しキーンと鳴っている。
    雅也は?のボタンを軽く押し、振り返ると…

    2006-03-03 11:47:00
  • 165:


    ポスッ・・・・・

    『え…サリ?…大丈夫?』
    ----いきなりフワッともたれかかってきたサリに、躊躇いながら雅也は背中に手をあてた。

    2006-03-03 11:48:00
  • 166:

    『…………ん。』
    腕の中で小さくコクリとサリは頷き、軽すぎる重心を雅也にかけている。
    雅也は何もかける言葉が浮かばない。
    刻一刻と、エレベーターは下へと向かう。
    ──?・?・?・?・・・・

    2006-03-03 11:50:00
  • 167:

    ──?・・チーン!!!

    タイムリミットを告げるエレベーターの音が響いた時。
    ふぁッ・・・と軽い体が腕から離れてゆく。
    『ふふ。今日はありがとう☆バイバイ…』

    2006-03-03 11:50:00
  • 168:

    むず痒いような、少し息が詰まるような。
    ほんの数時間で、雅也はサリに恋をしていた。
    愛おしく、生暖かい感情が言葉に出来ない。
    ゆっくりと離れて行ってしまうサリの背中。
    ----気がつくと雅也は足を動かしていた。

    2006-03-03 11:52:00
  • 169:

    グイッと細い腕を掴む。
    『へッッ!?あ、カズキ?どーしたん☆びっくりするやんー!!』
    素っ頓狂な笑顔を作り、サリは雅也にそう言った。
    『……腹…』
    『腹!?痛いん!?飲ませ過ぎたかなあたし!?大丈夫!?』

    2006-03-03 11:54:00
  • 170:

    『腹減ったやろ(`∀´*)飯行こ飯!!!』
    "なんてダサい誘い文句だ"
    と、本人も思っているのか雅也の頬は真っ赤になっていた。
    『*゚Д゚)・・・・・。』
    サリはポカンとした顔で、少し口を開け立ちぼうけている。

    2006-03-03 11:55:00
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