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∞sARy∞
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163:
【サリ】は本当によく笑っていた。
------数時間して、
『あ、ソロソロ帰ろかな』
とサリはいきなり告げ、財布から分厚い現金を出すとテーブルに置いた。
『多いって、笑。こんだけ貰うわな。ありがとう。』2006-03-03 11:46:00 -
164:
エレベーターに乗る。
うるさい店内から解放され、静か過ぎるエレベーターの中では慣れずにまだ耳が少しキーンと鳴っている。
雅也は?のボタンを軽く押し、振り返ると…2006-03-03 11:47:00 -
165:
ポスッ・・・・・
『え…サリ?…大丈夫?』
----いきなりフワッともたれかかってきたサリに、躊躇いながら雅也は背中に手をあてた。2006-03-03 11:48:00 -
166:
『…………ん。』
腕の中で小さくコクリとサリは頷き、軽すぎる重心を雅也にかけている。
雅也は何もかける言葉が浮かばない。
刻一刻と、エレベーターは下へと向かう。
──?・?・?・?・・・・2006-03-03 11:50:00 -
167:
──?・・チーン!!!
タイムリミットを告げるエレベーターの音が響いた時。
ふぁッ・・・と軽い体が腕から離れてゆく。
『ふふ。今日はありがとう☆バイバイ…』2006-03-03 11:50:00 -
168:
むず痒いような、少し息が詰まるような。
ほんの数時間で、雅也はサリに恋をしていた。
愛おしく、生暖かい感情が言葉に出来ない。
ゆっくりと離れて行ってしまうサリの背中。
----気がつくと雅也は足を動かしていた。2006-03-03 11:52:00 -
169:
グイッと細い腕を掴む。
『へッッ!?あ、カズキ?どーしたん☆びっくりするやんー!!』
素っ頓狂な笑顔を作り、サリは雅也にそう言った。
『……腹…』
『腹!?痛いん!?飲ませ過ぎたかなあたし!?大丈夫!?』2006-03-03 11:54:00 -
170:
『腹減ったやろ(`∀´*)飯行こ飯!!!』
"なんてダサい誘い文句だ"
と、本人も思っているのか雅也の頬は真っ赤になっていた。
『*゚Д゚)・・・・・。』
サリはポカンとした顔で、少し口を開け立ちぼうけている。2006-03-03 11:55:00 -
171:
真っ赤だった雅也の頬は次第に青ざめて行く。
《うわ…俺ダッサ…最悪・・》
心の中では恥ずかしい余り、のたうちまわる雅也。
『*゚Д゚)・・・・・・・』
サリはしばらく立ちぼうけ、2006-03-03 11:56:00 -
172:
『・・・・・・ぶッッ』
ついに口が動いた。
『ぶッッ!!!(`ε`*)……ダッヒャッヒャッヒャッヒャーー!!』
そして笑い出す。
『?3?やっけ?カズキって。ァヒャヒャ!顔が!!顔が赤い!!アハハ!』2006-03-03 11:57:00