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∞sARy∞
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201:
『サリ?大丈…』
完璧に、ドアと言う壁を開いた所に、サリを見つめる。
『…………』
そしてドアから雅也を見つめたサリは、ふわりと雅也に倒れ込んだ。
──冷たい。冷え切った体からは異様な違和感が漂う。2006-03-03 12:27:00 -
202:
『…ウッ!!ッッ!!ゲホッゲホッ!!』
──下を向いて、黄色い液体を唇から伝っては落ちてゆく。
白いタブレットが液体に包まれて何粒もポタリポタリと落ちる。2006-03-03 12:29:00 -
203:
『サリ!?ちょっ!!』
雅也の腕からスルリと抜け落ちて、サリがうずくまる。
瞬時にフワッとサリを持ち上げると、雅也はドアを押しあけて走り出していた。
『ゲホッ…』
『…大丈夫やからな。すぐ楽なるから。』2006-03-03 12:31:00 -
204:
静かな住宅街は、タクシーなんて走っていない。
雅也は小さく軽すぎるサリの体を抱き抱えて走る。
タクシーが捕まり乗り込む。
ドアが開く時間すら惜しい。
『救急の…日赤行って!!上六の日赤病院!』2006-03-03 12:32:00 -
205:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━パチッ…
『あ、目ぇ覚めた?』
まだ少し朦朧とする意識の中でサリは耳をすました。
『先生が、たいしたことないって。もうすぐ帰れるって。…もう苦しくない?』2006-03-03 12:36:00 -
206:
聞き慣れた声に鼓動が和らぎ、パリパリの真っ白なシーツから腕を出す。
『…‥手…握っ‥?』
掠れた声に耳を傾け、雅也は、白くて今にも折れそうな手をそっと掴む。
サリは、冷え切った腕に力を伝わせ、言葉をゆっくりと並べ始める。2006-03-03 12:37:00 -
207:
『…ごめん…なァ‥仕事…やのに…』
『はいはい。わかったから寝とき。』
『あたし…』
『喋るんかい(。´v`。)ノ』
『…娘が居てるねん。』2006-03-03 12:37:00 -
208:
『………ん?』
雅也は、繋がった手を一瞬ピクッッと動かした。
『娘が居るねん。』
しっかりと目を開けてサリはそう言った。
『…うん。』2006-03-03 12:39:00 -
210:
その笑顔はどれほど苦しい中で創られたモノだっただろう。
ベットにもたげた横顔は
真っ白な天井を見つめたまま言葉を続ける。
『何回も何回も、会いに行ったよ。雨の日も、綺麗な青空の日も、何回も何回も…1日、ううん…、1分だって忘れた事なかった。…』2006-03-03 12:40:00