-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
タイムカプセル
-
1:
美央 ◆TioPFOtipo
『みおはたっくんがすきです』そう書いて当時一番のお気に入りだったピンク色のメモ帳の紙を綺麗に折り曲げ透明のびんの底にいれた。もちろんたっくんと一緒に…たっくんは何て書いたかな…
2006-04-03 17:59:00 -
2:
美央 ◆TioPFOtipo
いつも一緒に遊んでくれた近所のお兄ちゃん。それがたっくんやった。
私はたっくんが大好きやった。近所に女の子も同じくらいの年の子もいなかった私には唯一遊んでくれる人やったから。2006-04-03 18:03:00 -
3:
美央 ◆TioPFOtipo
今日もたっくんと遊んでいるとふとたっくんが私に言った。「美央、タイムカプセルしよ〜や」私はもちろんタイムカプセルの意味が解らなかったから何ソレ?と聞いた。
2006-04-03 18:06:00 -
4:
美央 ◆TioPFOtipo
「手紙を書いたり今大切にしてるものをびんに入れてどっか地面に埋めて何年後かに開けるものの事やで?」それがタイムカプセル。私はたっくんからそう教えてもらった。この時はまだ自分自身幼いし難しい事をいわれても実は解っていなかった。
2006-04-03 18:09:00 -
5:
美央 ◆TioPFOtipo
「手紙って何書くの?」
「何でもええねん。大きくなった未来自分に書いてもええし、俺に書いてくれてもええで!とにかく何書いてもええで!」
「解った!」そう言って私は自分の家に慌てて戻ってきた。2006-04-03 18:13:00 -
6:
◆TioPFOtipo
家に慌てて戻り、何かを探す私を見てママがびっくりしていた。
「何探してんの?」
「未来のメモ帳!後、ママ!びん!何かびん頂戴!」ママは不思議そうな顔をしながらもいつも刺繍糸を入れているびんを渡してくれた。2006-04-03 18:18:00 -
7:
美央 ◆TioPFOtipo
私はわくわくしながらまた家を慌てて出掛けたっくんの家に向かった。たっくんの家は隣の隣の家。ママもダレと遊ぶかは知っているから安心して送り出してくれた。
2006-04-03 18:25:00 -
8:
美央 ◆TioPFOtipo
ピンポーン
「たっくん〜!!」インターホンの前で大声で叫ぶ私にたっくんのママが急いでドアを開けた。
「美央ちゃんまた来たん?拓也なら2階やで」たっくんのママは恐いから少し苦手やった。2006-04-03 18:28:00 -
9:
美央 ◆TioPFOtipo
私は玄関を上がろうとすると2階からたっくんが急いで下りてきた。
たっくんのママはさっさと部屋に戻っていった。
「美央、びんあった?」
「うん!ほら!」2006-04-03 18:30:00 -
10:
美央 ◆TioPFOtipo
「すげぇ!何か紙もあった?」
「うん!!」メモ帳を見せた。たっくんはニッコリ笑って「よっしゃ!ほんなら早よやろ!」急いでたっくんの部屋がある2階に上がる。2006-04-03 18:33:00 -
11:
美央 ◆TioPFOtipo
そして鉛筆で丁寧に書いた。たっくんが大好きって。たっくんは何て書いたんか教えてくれんかった。教えたら意味ないって言われた。びんの中には私が大切にしてたオモチャの指輪やビーズをたくさん入れた。
2006-04-03 18:36:00 -
12:
美央 ◆TioPFOtipo
早速出来上がったのでもちろん埋める場所を2人で考える事に。それも即効決まった。一番家から近い公園。2人で公園に向かいどこに埋めるか公園の中を歩き回った。
2006-04-03 18:39:00 -
13:
美央 ◆TioPFOtipo
「美央どこにする?」
「ん〜どこがいいかな〜」
「……?」
「あっ!」
「何や?」
「ベンチの下!!」2006-04-03 18:41:00 -
14:
美央 ◆TioPFOtipo
「ベンチの!ええなぁ!それなら雨降ってもしゃ〜なしやな!」
「うん!」
タイムカプセルは公園の隅にあるベンチの下に埋めた。2006-04-03 18:44:00 -
15:
美央 ◆TioPFOtipo
それから数ヶ月…
たっくんは中学に入学した。それと同時にたっくんと私は遊ばなくなった。
家の前で会ってもたっくんは全然目も合わなさなくなった。2006-04-03 19:15:00 -
16:
美央 ◆TioPFOtipo
しばらくするとたっくん自体外で見なくなった。ママの話しだと、たっくんは夜いつも遊びに行って悪い事ばかりしている。近所の人はたっくんの事を不良と呼んだ。でも私はまだ小学生。不良とかそんなの解らない。ただたっくんに会いたかった。
2006-04-03 19:18:00 -
17:
美央 ◆TioPFOtipo
ただ遊びたかったのに…
そんな私もたっくんの事を少し忘れていた。
でもそんな時私はもぅ小学6年生になっていた。そして小学校最後の夏休み。今日は花火祭りがある日。私はママに浴衣を着せてもらいママと祭りに行くことに。2006-04-03 19:23:00 -
18:
美央 ◆TioPFOtipo
沢山の人が浴衣を着て歩いてる。迷子にならないようにしっかりママと手をつないで歩いた。人が多すぎて花火もろくに見れなかった。歩くのが精一杯やった。ママと焼そばと買ってヨーヨーをやってかえることにした。
2006-04-03 19:28:00 -
19:
美央 ◆TioPFOtipo
もう少し、もう少しとダダをこねていると私の後ろでダレかとダレかの言い争いの大きな声が聞こえた。
後ろを振り向くとそこには…たっくん…。たっくんが知らない人の胸グラをつかんで大声で叫んでいる。2006-04-03 19:31:00 -
20:
美央 ◆TioPFOtipo
「ママ!たっくんだよ!」
「違うやん。いいから行こっ。ママ達には関係ないから」いや、あれは間違いなくたっくんや。間違える訳ないもん。たっくん昔と全然違う…変わった。…なんか恐い2006-04-03 19:34:00 -
21:
美央 ◆TioPFOtipo
私は言い争うたっくんを前に立ち尽くしたままだった。ママが無理矢理手を掴んで行こう行こうと言う。
すると…
「何見てんねん!!」
たっくんが私を見て言った。2006-04-03 19:37:00 -
22:
美央 ◆TioPFOtipo
ビクッ…
私は固まってしまった。
ママが慌てて私を抱っこしてその場を逃げようとした。すると、「…美央?」と小さくたっくんがつぶやいたのが口パクで解った。2006-04-03 19:40:00 -
23:
美央 ◆TioPFOtipo
嬉しかった。さっきまで固まってしまった私は何?て感じやった。やっぱり外見変わっても中身はたっくんやもん。私はママにおぶられたままたっくんに向かって手を必死に振った。振りかえしてくれるものだと思ったから。
2006-04-03 19:44:00 -
24:
美央 ◆TioPFOtipo
美央…って言ったような気ぃしたのにな…。たっくん…手振ってくれんかった。あれは私の気のせいやったんかな…それ以来私は中学に上がるまでたっくんに会う事はなかった。
2006-04-07 21:07:00 -
25:
美央 ◆TioPFOtipo
でもあれ以来忘れなかった。やっぱりたっくんはたっくんやし…私の中ではたっくんははたっくんなんや。
2006-04-07 21:14:00 -
26:
美央 ◆TioPFOtipo
そして…私も等々中学校に入学。この時が待ち通しかった。だってたっくんに会えるから…。
たっくんは今中学3年生。入学式…入学生は2年と3年の待つ体育館へ…2006-04-07 21:19:00 -
27:
美央 ◆TioPFOtipo
ドキドキ…
私はたっくんに気付けるかな…?
たっくんは…気付かないよね。だって私普通の目立だたなそうな女だもん…2006-04-07 21:23:00