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【愛しのマル】

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  • 1:

    ちか

    おいで??

    ━マル━

    2006-04-05 00:42:00
  • 2:

    ちか

    冬のくそ寒い夜。いつものように遊びから帰る途中だった。いつものように駅前を通った時,終電もなくなったのに一人座っている女の子を見つけた。

    それがマルとの出会い。

    2006-04-05 00:44:00
  • 3:

    ちか

    ナンパにはどうも慣れない俺が初めて声をかけた女。【どうしたん?】俺はマルに近づいた。
    【はぁ・・はぁ・・】マルはスェットをぎゅっと握りしめただ苦しそうにしていた。【おい!!大丈夫か!】俺は焦りながらもマルの背中をさすった。

    2006-04-05 00:50:00
  • 4:

    ちか

    しばらくするとマルの呼吸は徐々に治まっていった。【すいません・・ありがとぉ】マルが俺を見た。あの時のマルは捨てられた子犬みたいにただ寒さに震えていた。
    【大丈夫かよ・・】マル【たまに苦しくなるんだあ・・】マルは苦笑いをした。

    2006-04-05 00:54:00
  • 5:

    ちか

    【俺さ力ってゆうねんけど・・君は?】マルの呼吸を気にしながらもそっと声をかけた。

    【マル】マルはさっきとは別人のように笑った。その笑顔は本当に飼い主にやっと拾われたような・・なんてゆったらいいかわかんないけどただそう思った。

    2006-04-05 00:58:00
  • 6:

    ちか

    【で,終電に乗り遅れたん??】俺はまた質問をした。
    【ううン。ただ待ってたの。ち-ちゃんを】(ちーちゃんって俺の事?!えぇっ!?)あん時俺きっとすげー顔してたと思う。
    【嘘だよぉ】マルはクスクスと笑った。(そりゃあ・・嘘だよな・・アハハ・・)俺は慌てて【そんなんわかってるよ 笑】なんて言ってたけど本当はあの時マルにゆわれた言葉。すごくドキッとした。

    2006-04-05 01:04:00
  • 7:

    ちか

    結局俺あの時マルがなぜあんなトコにいたかなんて今も聞けてない・・
    その後も俺とマルは始発の電車が来るまでしゃべり続けた。マルが時に見せる切なそうな顔。無理やり笑ってるのかもしれない笑顔。どうしても俺・・マルがほしくなった。

    2006-04-05 01:09:00
  • 8:

    かな

    【なあ,俺と付き合わない?】そろそろ始発が来るだろうとゆう時間。切符を買おうとするマルの手を握った。冗談っぽく笑った俺の顔を見てマルはニコリっと笑ったと思えばすぐに泣き出してしまった。
    俺はまた焦ってマルの手を握ったけどマルになんてゆえばいいのわからないまま沈黙が続いた。

    2006-04-05 01:13:00
  • 9:

    ちか

    【ありがとぉ・・】微かにマルが手を握り返してきたような気がした。俺は誰もいない駅前でマルをおもいっきり抱きしめた。
    【苦しいよお。ち-ちゃん】って笑いながらマルがゆうもんだから俺余計うれしくなってもう一回ギュッと握りしめた。

    2006-04-05 01:15:00
  • 10:

    ちか

    それからとゆうもの。俺が学校に行ってる時間以外は毎日一緒にいたよな。マルはよく寝る前,俺の手を握りしめながら言った。
    【ちぃちゃん・・一人にしんといてね】そんなマルに俺はいつも気のきいた言葉さえかけてやれんくて・・
    抱きしめるだけやったよな。そしたら安心したのかマルが小さな寝息が聞こえるから俺もそれに安心していつの間にか寝てしまってた。

    2006-04-05 16:55:00
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