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Lose Memory…
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1:
杏奈
前回、水商売の変貌を書いて杏奈です。
また小説書こうと思うのでよかったら呼んで下さい。2006-01-03 03:52:00 -
136:
杏奈
「あほか」
なんやねんこいつ…。俺は心の中で亜希に少しずつはめられていくような気がしてた。
付き合って一ヶ月やらんかったのは、他の男とは違うってゆう誠意を見せたかったから。大事にしたいと思ってたからやった。
亜希は逆に心配やったみたいやけど。2006-01-26 17:04:00 -
137:
杏奈
「亜希のこと好き?」
「うん」「じゃあちゃんと好きってゆってよ」
「なんでやねん」
亜希はいつも俺に好きかって聞いてきてた。もちろん好きやった。でも口に出してゆうものでもないと思ってた。
心で繋がってるなら、それでいいやんって。2006-01-26 17:09:00 -
138:
杏奈
聞かな分からんようなもんでもないし、言わな分からんようなもんちゃうやろうと…思ってた。
でも亜希が聞きたかったなら、ちゃんと答えてあげるべきやった。好きやって言うとけばよかった…。
亜希が俺のこと、忘れてしまう前に…。
分かってたなら俺は何回でも何百回でもゆうてたやろな…「亜希、好きやで」って。2006-01-26 17:13:00 -
140:
杏奈
「もぉ!拓也なんか嫌い!亜希のこと好きちゃうんやろ」
「ちゃうやろ?何で分からんねん。一緒におったら分かるやろうが」
拓也にはいつもそうやって丸めこまれてた。でも私はそれもけっこう楽しかった。拓也に愛されてる気はしてたし、私の拓也への想いも一点の曇りもなくまっすぐやった。2006-01-26 17:17:00 -
141:
杏奈
拓也と付き合ってからの私は毎日が楽しくて幸せやった。拓也の仕事場に遊びに行ったこともあったし、拓也も私の作ったフリーペーパーを見てくれてた。
お互いの仕事を尊敬しあえるのっていいなぁって思った。
でもそんな幸せも、長く続くものではなかった。2006-01-26 17:19:00 -
142:
杏奈
「山口…ちょっと会議室来てくれ」
仕事場で嫌な雰囲気を察した。佐々木リーダーの一声で周りは一瞬静かになった。
私…また何かやった?佐々木さんの後ろからついて行くと誰もいない会議室へと入っていった。
「そこ座れ」
「はい…失礼します」2006-01-26 17:29:00 -
143:
杏奈
「お前…やる気あんの?」やっぱり佐々木さんは怒ってた。
「あります」
「しんどかったらしんどいでいいねん。タウン情報誌から外れてもらってもいいねんで。別のグループの仕事もあるわけやねんから」2006-01-26 17:31:00 -
144:
杏奈
別の仕事?なにそれ…
「嫌です。私ずっと佐々木さんの下で仕事してきたしこの仕事が好きです」
「ほんなら何でここ二ヵ月近くお前の担当した掲載店だけ反響が悪いねん。フリーペーパーは無料やろ?どこから利益が発生するか分かってるやろ。契約先がおってなんぼやねん」2006-01-26 17:36:00 -
145:
杏奈
自分の仕事が全否定された瞬間やった。
うまくいってたはずの仕事が…一気に崩れ落ちた。悔しかった。今まで通りちゃんとやってんのに…。
「俺前にゆうたよな?誤字脱字、写真のブレ、とにかくミスが増えたって」
「はい…」
「逆にひどくなってるやんけ。確認したらすぐ分かるようなもんやのにそのまま提出してきて」2006-01-26 17:41:00