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月明かりの船

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  • 1:

    雪弥

    もうすぐ夏が終わる…

    出会いは雨だった…。
    あの小さなバス停…覚えてる?

    あの日から、俺の大切な場所になったんだ…。

    2005-06-09 11:39:00
  • 55:

    その時から、しゅうはまるで脱け殻のよう…。
    次の日、華はしゅうの部屋を訪れた。
    【今ならば・・・・】…分かってる。華はやっちゃいけない事したって…。しゅう…ゴメン。でも、
    ーしゅうは渡さないー
    華は虚ろにうなだれ、座るしゅうにキスをした。
    しゅうは反応しない。彼の目はただただ…孤空を描くだけ‥‥。彼の瞳は郁の幻をうつすだけ…。華は愕然とした。
    「そんなに…あのコがすき?」しゅうに反応は無い。冷たい瞳からは涙が出るだけだった。華は現実を目のあたりにし、黙って部屋を出るしかなかった。
    しゅうは出ていく華を見なかった。うなだれたまま…。

    2005-06-09 12:28:00
  • 56:

    愚かだった‥‥。
    柊から郁を遠ざければ、手に入ると思った。
    郁の幻を追う彼は、華にとって、手の届かない遠い存在となった。
    しゅうの気持ちが初めて理解できた気がした。
    今のしゅうと同じように、幻を追う郁の姿…
    しゅうにとって、目に映る全てが酷だっただろう…
    その現実を乗り越えたしゅうに、郁を失う事で開けた穴はきっと…
    絶望するには十分で、その苦しみは、自分の想像を遥かに絶するのだろう。全てが間違っていた…今ごろ気付いても‥‥…もう遅い。
    ー私は愚かだー

    2005-06-09 12:29:00
  • 57:

      《華の心》
    あの日…、偶然海に居た華は、見てしまった。
    郁としゅうが楽しそうに…花火をしているのを。
    しゅうの隣には自分以外の女のコが居る…。
    そんな事よりも、知ってしまった。
    郁が、しゅうの先に幻を見ている事を…。
    それでも、しゅうが郁を選んだ事が・・。許せなかった。…だから壊した。
    だけど罰って受けるんだな。分かってるの…郁ってコが悪いんじゃない…。
    だけど…しゅうが自分に笑いかける事は、きっともう無いだろう。そして渉もまた自分から離れて行くだろう。
    華が家に入ろうと渉と擦れ違った瞬間、

    2005-06-09 12:31:00
  • 58:

    渉が華の腕を掴んだ。

    「離して‥」
    『嫌だ‥‥!』
    「離してぇ!!」渉は華の腕をひっぱると、自分の胸に抱き寄せた。
    「…離し‥‥てぇ…」渉は首を強く横に振った。
    「どうしてよぉ…」華は最低だと言ってくれた方が楽だと思った。だけど、本当は分かってる。渉は華を手放したりはしない事を
    華は渉の自分への気持ちを知りながら、ずっと目を背けてきた。
    渉は泣きじゃくる華にキスをした。ふいに、しゅうの顔がよぎった…。華はそのまま静かに目を閉じた。

    2005-06-09 12:32:00
  • 59:

     《繋がった心》
    長い長いキス。
    渉が華の肩に両手をかけ、【ぐいっ】と離すと
    『やっぱ照れるわ…』と下を向き笑った…。「渉…あたし…」ふいに渉の手が華の口を塞ぎ、言葉をさえぎった。
    『今はまだ、心にしゅうが居てもいい…。でも』
    渉は真直ぐ華を見た。『絶対俺が一番になるから』
    「…わた…る」
    下を向き泣く華の頭を渉は優しく撫でた・・。“渉…たくさん傷付けてゴメンなさい…。少しだけ、あなたの優しさに…甘えてもいい?”
    『華…おいで…』渉は両手を広げると華を優しく包んだ…

    2005-06-09 12:33:00
  • 60:

    ふいに渉が華に聞いた
    『華…後悔した?』
    華は壁にもたれたまま、【ズズズ】とその場に座り込んだ、
    「…したよ…。」ぽつりと涙声でそう言うと、腕の中に顔を埋めた。
    『じゃあ、行こう!』
    「えっ?行くって何処に…」
    渉は華の腕を引っ張った
    「ちょっ…渉!?」
    『いーから!今俺らが出来る事、やろう!!』渉はそう言うと華の腕を掴んで走り出した。
    “アタシらが、今出来る事?”

    2005-06-09 12:34:00
  • 61:

     《流と林檎の木》
    朝早く、まだ日が昇らない程早く流は、あの場所に行く。大きな林檎の木…。
    毎日流は同じ夢を見る。だけど
    思い出せそうで、思い出せない…。何故この場所はこんなに落ち着くのだろう?
    流は不思議だったが
    誰かが自分を守ってくれている事だけは感じた。
    ー流はきっとこの先も、あの遠い記憶を思い出す事は無いだろう…ー
    流は歩きだした。ふいに何かを感じ振り返った…。『あ…!』

    2005-06-09 12:35:00
  • 62:

    渉は華の手を握り歩いた。時計を見ると、7:45‥‥。
    “間に合った・・・”『渉…ここ…』そこにあったのは
    ーあのバス停ー
    渉は華を真直ぐ見つめた。華は渉の手を強く握り【こくん】と頷いた。
    “今アタシが…出来る事”
    “有難う渉。渉が導いてくれなかったら…アタシ、もっと後悔する所だった”

    2005-06-09 12:36:00
  • 63:

    【ぐっ】と覚悟を決めバス停の中に入る。
    「華さん‥‥」郁はびっくりしていたが、華に向けて笑ってくれた。
    華は愕然とした‥‥。“アタシがあなた達を引き離したのに…”
    ふいに泣きそうになる。
    “しゅうは彼女のこういう優しさに、ひかれたんだろうな。勝てる訳がない”
    そして華はゆっくり口をひらいた…。
    『郁ちゃん。聞いてほしいの・・・』

    2005-06-09 12:37:00
  • 64:

    しゅうはぼんやり座っていた。感情がマヒしてる。自分が自分じゃないような…俯瞰で見る感覚。
    【バンッ!】とふいに部屋のドアが開いた。
    渉が息を切らして前に座り、しゅうの肩を揺らした。
    「郁ちゃんが…」しゅうの手がピクッとした。
    『もういいんだ…』
    「郁ちゃんが、お前に…バス停に来てほしいって!!」
    『…!!!』しゅうは立ち上がると走って部屋を飛びだした。

    2005-06-09 12:38:00
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