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  • 1:

    ユキ#jb

    ピ!
    「298円になります。」
    彼女は、毎回ソースを買っていく。

    2006-02-15 06:51:00
  • 2:

    ユキ#JB

    サラサラの、少し茶色い髪の毛。ノースリーブのブルーのシャツと、白いタイトスカートから出ている細い足と、細い腕は、夏だとゆうのに真っ白だ。

    2006-02-15 07:02:00
  • 3:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    ブルーの財布から、小銭を取り出しカウンターの上に置く。
    僕は、レジから小銭を出して彼女の小さな掌に乗せる。
    「202円のお返しです。」

    2006-02-15 07:08:00
  • 4:

    名無しさん

    レイコを書いてた人??

    2006-02-15 08:06:00
  • 5:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    長いまつげを伏せて、彼女は下を向いたまま店を後にした。
    「ありがとうございました。」

    2006-02-16 08:08:00
  • 6:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「かーわいーいー。」僕は、彼女の後ろ姿を見えなくなるまで、目で追った。
    「おい、心の声出てるから。このストーカーが。」
    「え?まじ?」

    2006-02-16 08:12:00
  • 7:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    同期で入って、フリーターのヨコミゾ君が、僕のにやけた顔を見て、気持ち悪そうな顔をしている。
    「違うって!純粋な片想いってゆって!」
    僕は、必死で否定する。

    2006-02-16 08:16:00
  • 8:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「はいはい。」
    ヨコミゾ君は、あきれた顔で僕を見ている。ここは、コンビニ。
    僕は、ここで一年くらいバイトをしている。そして、一年くらい彼女に片想いしている。

    2006-02-16 08:20:00
  • 9:

    名無しさん

    あれ、トリップ変えたの?レイコ書いてた人?

    2006-02-16 08:54:00
  • 10:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    4さん、9さんありがとうです?レイコの作者です?気付いてくださる方がいて、とても嬉しいです(^0_0^)何回か?したんですが?全部半端で終わってしまいましたが?今回は、毎日せこせこ書いていきます?よかったら、お付き合い下さい?あと、最初にトリップ間違えてしまい(>_

    2006-02-17 02:43:00
  • 11:

    おっ?おもしろそ?と思って読んでたら…レイコの作者さんなんですか!?嬉しいです。応援してるので頑張ってください。更新中カキコすみませんm(__)m

    2006-02-17 02:51:00
  • 12:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    僕は、美大の二回生。親からの仕送もあるし、金のかかるサークルに入ってないので、学校が終わる夕方から、比較的仕事が楽なこのコンビ二で、日曜以外毎日のんびり働いている。

    2006-02-17 03:50:00
  • 13:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    そして、このコンビニで働く様になってから、3日と空けず必ずソースを買って行く彼女。そんな彼女を、僕は一目ボレしてしまったのだ。

    2006-02-17 03:54:00
  • 14:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「まあな、ソースさんかわいいけど。暗そうじゃないか?」
    二人で品だしをしながら、ヨコミゾ君が僕に言う。
    「そこがいいんだよ。なんか、同い年の女どもと違って落ち着いてる感じがいいんじゃん!」

    2006-02-17 04:00:00
  • 15:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    僕は、危うく手に持っていたサンドイッチを、握りつぶしそうになりながら熱く語る。
    「そっすか、俺はもっと愛想よさそうな方がいいなぁ。」
    あきれた顔をして、ヨコミゾ君は、僕を見ている。
    「ヨコミゾ君。ソースさん取らないでよ。」

    2006-02-17 04:05:00
  • 16:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「お前。あほだろ。」「いや、真剣だから。僕が先に、好きになったんだから!」
    僕は、鼻息を荒げて言った。ヨコミゾ君は、ため息をついた。
    彼女を好きになったのを、一番最初に言ったのはヨコミゾ君で、以来僕は、ヨコミゾ君の耳にタコが出来るくらい彼女の話をしている。最近は、あきてきたのか、反応が冷たい。

    2006-02-17 04:13:00
  • 17:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    ソースさんは、僕の想いや、勝手な推測をされてる事など、知る訳なくて、ここでソースを買い続けている。

    2006-02-17 04:29:00
  • 18:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    確かに、買い物後をつけて家を調べたり。分からない様に写メをとったりはしてないけれど、(本当はしたいけどなあ)ストーカーに、この想いは近いのかもしれない。

    2006-02-17 04:35:00
  • 19:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「てかさぁ、一回話かけてみればいいんじゃねーの?妄想ばっかりじゃん。」
    うう。僕は痛い所を突かれ、うなりながら手に持っていた鮭オニギリを握った。

    2006-02-17 04:40:00
  • 20:

    名無しさん

    激泣Cコの物語読みたいんですけど、激泣で検索しても見つかりません(>_

    2006-02-17 04:42:00
  • 21:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    ヨコミゾ君は、両耳に七個も付けたピアスを揺らしながら、僕を口を開けて見ている。
    金髪の白いメッシュ、日サロ焼け、鼻ピアス、どこから見てもヨコミゾ君はギャル男だ。

    2006-02-17 04:46:00
  • 22:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「だって。話かけて、変なヤツって思われて、ここに買い物しに来なくなったら、僕。」そんな事になったら、僕は、死にたくなるぐらい落ち込み。しばらく引き込もるのが、自分で分かっていた。

    2006-02-17 04:51:00
  • 23:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「…ま、まぁ、気長に頑張れ。」
    ヨコミゾ君は、顔を引きつらせながら僕の肩を叩いた。
    「うん。応援してくれよな!」
    「ああ、あっレジ行ってきます。」
    そう言って僕から離れ、客が待つレジまで小走りで行った。その時「ダメだこりゃ。」
    そうヨコミゾ君が、つぶやいたのを僕は気付かなかった。

    2006-02-17 05:00:00
  • 24:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    僕だって分かっていた。ソースさんに話かけてみなければ、何も始まらない事は。
    なんだっていい。
    『いつもソース買っていきますね。』
    とか
    『今日は、暑いですね。』
    とか、たわいない日常会話。

    2006-02-17 05:37:00
  • 25:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    だけど、この一年。僕は、そのたわいない一言がかけれず。ソースさんがレジに来た時に、ときめきながら、お釣りを普通に渡すしか出来なかった。

    2006-02-17 05:41:00
  • 26:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    情けないと、自分でも思う。二十歳の男子が、女の子一人に声を掛けるのに一年も迷ってるなんて。
    ヨコミゾ君は、二つも年下なのに、ナンパしまくってて彼女が三人もいる。
    それに比べて…僕。

    2006-02-17 05:45:00
  • 27:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    田舎から上京してきて、仕送はあるものの貧乏学生で、車も免許もなく、ブランドや流行りにうとい僕は、おとなしい性格も手伝って、大学に入ってから女ッケが、まったくない。

    2006-02-17 05:51:00
  • 28:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    美大特有の、課題に追われて、バイトも出来なくなるくらい忙しくて、合コンに行く暇もないし、男友達とナンパする勇気もなかった。…ほんとに僕は、女関係に情けなかった。

    2006-02-17 05:55:00
  • 29:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    そして…、ドウテイだ。
    僕だって、二十歳の健全な男子だ。
    酔った勢いで女の子から、誘われて(彼氏のグチを聞く為に、飲みに行った。)ぐらついた事もあった。
    でも、断った。

    2006-02-17 06:00:00
  • 30:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    なんでかと、ゆうと。女の子みたいだけど、最初は大好きな女の子としたいからだった。そして、願いが叶うならソースさんがよかった。

    2006-02-17 06:03:00
  • 31:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    田舎に居る時は、おままごとみたいな付き合い方を、何人かの女の子とした。キスもしたし、エッチの途中までした事もある。
    でも、最後まではいかなかった。

    2006-02-17 06:12:00
  • 32:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    それが原因で、別れた事もある。
    男友達にも、散々おかしいと言われた。
    でも嫌だったのだ。その時の女の子達には悪いと思うし、自分でも変だと思うけど、初めては、本当に自分が大好きな女の子としたいのだ。

    2006-02-17 06:17:00
  • 33:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    今まで付き合った女の子は、向こうから言われてなんとなく付き合ってきた。
    特にかっこよくもないし、モテるわけじゃないくせに、処女みたいな誓いを僕は自分の中でバカみたいに守ってきたのだ。

    2006-02-17 06:20:00
  • 34:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    そんな、ダイブおかしい僕が二十年間生きてきて、一目ボレした相手がソースさんだった。

    2006-02-17 06:23:00
  • 35:

    名無しさん

    %さん?21?さんありがとうです(^.^)おもしろく出来る様に頑張ります?激泣き(^.^)レイコですかね?まだこの掲示板にありますよ?ダイブ駄文?ですが、読んでもらえたら幸せです(^.^)

    2006-02-17 16:25:00
  • 36:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    一年前の夏。僕はこのコンビニで働き始めた。
    馴れない土地に住み始め、一人暮らしの生活や、大学の生活にやっとひとだんらくついた頃だった。
    研修生のバッチを付けて、僕は馴れないレジに毎日悪戦苦闘していた。

    2006-02-17 16:35:00
  • 37:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    僕は計算があまり得意でないので、お釣りを間違えない様、渡す事に神経を使っていた。だが、バイト三日目で、千円と五千円を間違えて渡してしまい、店長にこっぴどく叱られてしまった。

    2006-02-17 16:44:00
  • 38:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    バイト四日目。僕は、自分の失敗で落ち込んだままレジに立っていた。
    同期で要領のいいヨコミゾ君は、僕とは違い仕事をどんどんこなしていた。それが、僕をさらに落ち込ませた。そんな日だった。

    2006-02-17 16:50:00
  • 39:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    この日、僕はソースさんと会った。

    2006-02-17 17:24:00
  • 40:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「おい客きたぞ、レジ入れ。」
    僕は、なるべく避けていたレジに入った。
    ピ!
    僕は、客の顔も見ずに商品のバーコードを通す。
    「298円になります。」

    2006-02-18 04:03:00
  • 41:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    小さい声で客にゆう。客は、一万円を出した。
    僕は、下を向いたままお札と小銭を客の手のひらに置いた。
    商品を、袋に入れる。「あの、これ。」
    商品の入った袋を、手渡そうとした時だった。

    2006-02-18 04:08:00
  • 42:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    客が、声を掛けてきたた。僕は顔を上げた。「これ、間違えてる。返すね。」
    茶色の大きな目。鼻筋のとおった小さい鼻。少し下が厚い桜色の口ビル。白くてつるんとした顔にそれらがいい感じに、気持ち中央に集まっている。

    2006-02-18 04:22:00
  • 43:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    肩より長めなブラウンの髪は、ゆるく巻かれていて彼女の顔を際立たせている。
    小さい頃、絵本で見たお姫様みたいだった。僕は、ソースさんを初めて見た時、固まってしまった。

    2006-02-18 04:33:00
  • 44:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    なぜなら、ソースさんの容姿が、僕の理想のど真ん中だったからだ。動悸が、早くなり、顔が赤くなってくのが分かった。

    2006-02-18 04:37:00
  • 45:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    ソースさんは、僕のてらにお札を乗せた。
    「今度は、間違えないでね。」
    ふわっと、一瞬笑い。ソースさんは買い物袋を手に持って、店を出ていった。
    その間、僕はソースさんに目が釘付けだった。

    2006-02-18 04:43:00
  • 46:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「おい、よかったな。これ返してもらわなかったら、お前クビだったんじゃねー?」
    ヨコミゾ君が、一部始終を見ていたらしく、僕に話しかけてきた。

    2006-02-18 04:45:00
  • 47:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「おい?早くレジに金入れろよ?何、ぼーっとしてんだよ?」
    僕は、お金を乱暴にレジに直した。
    ヨコミゾ君が、そんな僕の行動を見て、けげんな顔をして顔を覗いてきた。

    2006-02-18 04:49:00
  • 48:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「おい?大丈夫か?」僕の肩を、グーで殴る。痛みは感じない。
    グイ!!
    「!?」
    いきなり両手を握られ、ヨコミゾ君は困惑した顔で僕を見ている。「ありがとう。」

    2006-02-18 04:53:00
  • 49:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「ヨコミゾ君。僕頑張るから!首にならない様に。」
    僕は、赤い顔で、熱くヨコミゾ君に言った。「…お、おう。」
    さぞ気持ち悪かっただろう、あの時の僕は。

    2006-02-18 04:57:00
  • 50:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    その日から、僕はミスして首にならない様に頑張って仕事を覚えた。毎日、日曜以外シフトを入れた。
    その行動は、すべてソースさんと会いたいからだった。

    2006-02-18 04:59:00
  • 51:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    ソースさんが、来ないかなとウキウキしながら、毎回バイトに行く様になった。
    僕の期待通り、ソースさんは、三日に一度のペースで買い物にきた。

    2006-02-18 05:03:00
  • 52:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    仕事帰りなのだろうか?スーツや、きちんとしたシャツをいつも着て、夜の八時位にソースだけ買っていく。

    2006-02-18 05:06:00
  • 53:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    ソースさんが、来るのを待つ事が僕のバイトを続けている理由となった。
    だけど、初めて会った日から、助けてもらったお礼も言えず。一年間僕は、声を掛けれずにいた。

    2006-02-18 05:12:00
  • 54:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    レジカウンターを挟んで、すぐ終わる時間だけが、僕とソースさんが関わっていられる時だった。
    そして、僕は彼女の背中を見送る度に、後悔と、恋心が、つのるようになっていった。

    2006-02-18 05:18:00
  • 55:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    声も、あの日以来聞いてない。ソースさんは、毎回黙ってお金を払い買い物袋を持って出ていくだくだ。
    そして、僕も通常のレジ作業をこなすだけだ。心と頭の中では、グルグルと溢れだしそうなほど、色々思っているのに。

    2006-02-18 05:25:00
  • 56:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    だが、行動にはまったく移せずに、うつむいたままの僕がそこにいた。
    ほんとに情けない僕。

    2006-02-18 05:27:00
  • 57:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    何か奇跡でも起きない限り、このまま僕の恋心は、ストーカーの手前のまま進展もせず、腐っていくのかもしれない。
    最近は、諦めたようにこんな想いと、妄想で、僕は何も行動を起こさないまま、グルグルしていた。

    2006-02-18 05:32:00
  • 58:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    そう、奇跡が起こったあの日までは。
    その日は、神様がこんなに情けない僕に、チャンスをくれた日だった。

    2006-02-18 05:34:00
  • 59:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「お疲れ様です。」
    深夜十二時、僕はコンビニのバイトを終えて、店を出た。
    課題が無い時は、大体この時間まで働いていた。

    2006-02-19 04:23:00
  • 60:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    キコキコキコ
    間抜けな音立てながら、リサイクルショップで三千円で買ったママチャリをこいで、僕は、自分の住んでるアパートに急ぐ。
    コンビニから家までは、チャリで20分くらいだ。

    2006-02-19 04:29:00
  • 61:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    今日は、新発売の。
    『夏季限定トマトチリ焼きそば』
    をコンビニで買った。早く食べたくて、僕は頑張ってペダルをこいだ。
    キコキコキコ
    世間は今週から、梅雨明けだ。初夏のサラっとした夜風が冷たくて、半袖のシャツから出た腕に優しく当たって気持ちよかった。

    2006-02-19 04:37:00
  • 62:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    僕は、気分がよくなり小さく歌を歌った。
    キコキコキコ
    今日は、ソースさん来なかったなぁ。そんな事を思いながら、歌の二番を歌いだした時だった。
    「きゃあああ!!!」

    2006-02-19 04:41:00
  • 63:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    キキキ!!
    僕は、びっくりしてブレーキを踏んだ。
    静かな、夜の住宅街に、悲鳴が確かに聞こえた。
    「誰かぁ!!!」
    しかも、女の子の声だった。僕は、声がした方の角を曲がった。

    2006-02-19 04:46:00
  • 64:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    「離して!!!」
    そこには、悲鳴をあげている女の子と、その女の子の手を掴んでいる男がいた。二人は、街灯の光に照らされながら、揉合っていた。女の子は、あきらかに激しく抵抗していたのが分かった。
    ガシャン!!

    2006-02-19 04:51:00
  • 65:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    僕は、その光景を見て頭が真っ白になった。そして、自転車を乗り捨て男の方へ走った。バキ!!
    男の後ろ頭を、両手を組んで思いきり殴った。

    2006-02-19 04:56:00
  • 66:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    ドスン!!
    男は、唸りながら頭を抱えて地面に膝をついた。僕は、そんな男の背中をまた思いきり蹴った。
    男は、うずくまり唸った。
    「早く逃げるよ。立って!」

    2006-02-19 05:00:00
  • 67:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    僕は、地面にへたり込んでる女の子に声を掛け、手を握り自転車まで一緒に走って、荷台に乗せた。
    僕は、急いでペダルをこぎ、その場を後にした。
    女の子は、僕の腰に両手をまわして、震える手で、僕のシャツを思いきり掴んでいた。

    2006-02-19 05:11:00
  • 68:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    どれくらいの時間だったんだろうか?
    僕は頭真っ白のまま、必死でペダルをこいで、気が付くと自分のアパートに着いていた。
    「あの…。大丈夫?」僕は、息を整えながら、後ろの僕にしがみついている女の子に声を掛けた。

    2006-02-19 05:59:00
  • 69:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    女の子の手の震えは止まっていた。
    下に向いていた顔を上げて、僕の顔を女の子は見た。
    信じられない事が起きた。
    「…ごめんなさい。助けてくれてありがとう。」

    2006-02-19 06:02:00
  • 70:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    サラサラの髪。長いまつげ。僕の腰にまわしている細い白い腕。
    さっきまでは、助ける事に必死で女の子の顔を見てなかった。
    僕は、女の子の顔を見た途端、固まってしまい。自転車をこぐのを止めた。

    2006-02-19 06:07:00
  • 71:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    女の子は、ソースさんだった。

    2006-02-19 06:07:00
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