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愛されない子

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  • 1:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    親さえ愛してくれない子が人に愛されるわけない。愛人を愛するって意味がわからなかった。あなたに出逢うまで…

    2006-03-11 00:52:00
  • 11:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    ますます混乱する絵梨をさもおかしそうに見つめる真也を横切りヒョイッと絵梨を担ぐと男は手慣れた様子で別荘の扉を開ける。
    改装したばかりの家からは木の匂いが立ちこめる。
    二階へと階段をあがると幾つもある部屋の一室に入り、ベッドへ放り出された。「そんな怯えんなって(笑)大人しくしてれば、可愛がったるから」そう言うと男は部屋を出て行った。きっちり外側から鍵をかけて―――。

    2006-03-12 22:36:00
  • 12:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    窓から逃げだそうとしたが板が打ち付けられ中から開けれそうにない。仕方なくベッドに横たわり天井を睨みつける。
    『一体アイツは何を企んでんねや?』そう思うとまた恐怖が込み上げる。
    階下から数人の男の笑い声が聞こえる。階段を上がってくる音が不気味に響く。ガチャガチャと鍵をあける音の後、さっきの男が顔を出す。「絵梨ちゃんだっけ?喉渇いてない?」「いえ。別に…。それより何なんですか?」ホントは少し喉が渇いていたものの、状況を把握しようと男に尋ねた。
    「それが人にものを聞く態度?」相変わらず纏わりつくような視線を絵梨に向けている。
    「………………。」「なぁーんて、いずれわかるよ。それより…はい。水飲みなよ」そう言って男が部屋を出て行ったのを確かめると絵梨はコップの水を一気に飲み干した。

    2006-03-12 22:52:00
  • 13:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    何とか外へ出ようと部屋をうろつくが出口など見当たらない。絵梨は深くため息をつくとベッドに横たわりまた天井を見つめたが暫くすると天井が歪み、周りの景色がグルグルと廻りはじめやがて意識が遠のいた――――

    2006-03-12 22:57:00
  • 14:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    絵梨は異様な笑い声と体にしきりに何かが触れている不快感からだった。
    どれくらい眠っていたのか真っ暗で何も見えない。
    体を起こそうとするが体の自由が効かない。ジタバタと暴れるとジャラジャラと金属のぶつかる音がする。
    「おい。起きたみたいやぞ」
    「ホンマや。」
    誰かいる!!わかっていても何も見えない。夜なのではなく目を何かで被い隠されている。

    2006-03-12 23:04:00
  • 15:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    「自由のきかん体で暴れてはるで」
    楽しむような声。
    ふっと耳元になま暖かい何かが触れ
    「大人しいしとき。可愛がったるから」運転席に乗っていた男の声。
    「ヤッ!おねがい―離して――!!!」悲痛な声さえ聞こえないかのように、舌だろうか耳を舐める。嫌悪感が全身に走り身震いしたのを勘違いしたのか小さく笑うと耳を舐めていた舌が首筋を這う。ガシャガシャ必死に抵抗しようともがくたび金属がぶつかる「やめて!!イヤや!!!」
    「うっさい!大人しくせえや!!」
    男が怒鳴ったと同時に冷たいものが喉元に当たり、絵梨は抵抗することを諦めた。

    2006-03-12 23:13:00
  • 16:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    それを見た男は
    「そうそう。最初っから大人しいしとったらええねん。」
    そう言うと全身をくまなく舐め回す。
    ピチャッ―
    チュッ―チュパッ――
    いやらしい音と
    数人の荒い息づかいが響く。

    2006-03-12 23:16:00
  • 17:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    「ウッ―」
    絵梨の頬を涙が伝う。嫌なのに、体が反応する。頭がもうろうとする。

    2006-03-12 23:34:00
  • 18:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    それから男達にゲームのように犯され続け解放されたのは一週間後のことだった。もちろん家まで連れて帰ってくれるはずもなくとちゅうの道ばたに車から放り出された。帰りなぜアイツがいないことに気づいていたら、何を企んでたかわかったかもしれない。絵梨はボロボロになった体をもはや服とゆうよりボロキレのような服で被いふらつく足で家へと向かう。『もしかしたらかあさんなら…』
    そんな僅かな想いを胸に絵梨の横を非難がましく見て通り過ぎる人を無視し必死で歩いた。
    あと数メートルで家に着こうかとゆう時だった。「かあさん。とうさん。絵梨じゃない?」こちらを指さし何くわぬ顔で近づくアイツとその後ろからこちらへと歩いて来る両親。真也は一瞬吐き気のする笑みを浮かべたかと思うと駆けより驚き悲しみ哀れんでいるような表情を浮かべ両親を見つめた。「真也!下がりなさい!」父親の強い口調に母親が真也を絵梨から引き離すと、両親は何か汚いものでも見るかのような視線を絵梨に向けた。

    2006-03-14 02:24:00
  • 19:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    「おまえ学校にも行かず何をしてたんだ?」
    「ホント行かなくても学費は払わなきゃいけないのよ?」
    えっ?心配してくれないの?娘が実の兄にこんなにされたのに?
    父「真也から聞いたがおまえ友達と旅行に行く約束してたんだってな?そこで散々男遊びでもしてたんじゃないのか?」母「何も言わず黙って行くだけならまだしもお財布からお金を抜いてそれで行くなんて!!!!!」絵梨の体から力が抜ける。心配なんてコイツ等がするわけなかったんだ。
    ほんの少しでも期待した自分に腹が立った。悔しさに唇が震えた。

    2006-03-14 02:32:00
  • 20:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    「とうさん!母さん!もうやめろよ!」突然真也が叫んだ。こんなことになったこいつが何を言い出すのかと絵梨は驚き真也を凝視した。
    「絵梨だって反省してるやん!もう帰ろうや?こんなボロボロやのに外におらしたら可哀想やん!」そう言うと真也は絵梨の腕をとった。
    ―ゾワッ――――
    全身が鳥肌が立つ。思わず真也の手を払いのけた絵梨は、ハッと真也の顔を見る。

    2006-03-14 15:39:00
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