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愛されない子

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  • 1:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    親さえ愛してくれない子が人に愛されるわけない。愛人を愛するって意味がわからなかった。あなたに出逢うまで…

    2006-03-11 00:52:00
  • 2:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    ↑しょっぱなから間違えましたm(_ _)m
    愛人じゃなく愛ってなに?です?

    2006-03-11 00:54:00
  • 3:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    小さな頃の両親の記憶はただひたすら恐いやった。
    絵梨には兄貴が一人いてる。兄貴は両親から可愛がられ育てられた。兄貴のように可愛がってもらえることはなかった。それどころかすべてに差をつけられ、機嫌が悪いと殴られ蹴られた。それでも気が済まない時は、まだ幼い絵梨を素っ裸にし寒く冷たいガレージで一日中
    正座させられ罵声を浴びせられた。

    2006-03-11 01:00:00
  • 4:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    そんな二人が恐くて人の顔色を伺うようになった。
    兄貴でさえ絵梨を見下していた。
    そんな家庭の中、あることがきっかけで絵梨は家から追い出された。

    2006-03-11 01:04:00
  • 5:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    〜中二の冬〜
    「絵梨!おはよう!」
    その日の朝は天気もよく友達の沙織と
    学校へと歩いていた。家で虐げられているせいか学校での絵梨は明るく活発で、友達がたくさんいた。家族のことを知っているのは沙織だけだった。
    「何かあったら家に逃げておいで」それが沙織の口癖やった。沙織の両親は海外に仕事に行きしょっちゅう家をあける。彼女の両親は家で一人ぼっちの沙織を心配していた。沙織は両親に絵梨の家族のことを話したらしく沙織の両親もいつでもおいでと優しく言われた。

    2006-03-11 01:14:00
  • 6:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    学校に着くと窓際の自分の席につく。
    「絵梨ぃ〜」
    机に鞄を置いた瞬間アニメのような声で走り寄ってきたのはクリクリの大きな瞳の葵だった。
    「聞いてぇ〜(>_

    2006-03-11 01:25:00
  • 7:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    拓也とは隣のクラスにいる葵の彼氏だ。数人のクラスメート達と言葉を交わしながら浮かれている葵が視界の隅に入る。ホンマに嬉しいんやなぁ。そう思うと、よけいに断りずらく思えた。本人はあまり自覚していないが葵はモテル。それを僻む女子は少なくない。それでも時折たわいもない会話に悪意があることを敏感に感じ取っていた葵はうち以外には少し警戒しているのか口数が少なくなる。
    絵梨はばれないように小さく息をつき、再び視線を本へと戻す。

    2006-03-12 21:47:00
  • 8:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    そうこうするうちに始業のベルが鳴り響き話し声より自分の席へつく生徒達の椅子をガタガタさせる音が教室に響き、先生が廊下を歩く足音が教室の前で止まる。
    ガラッ――――――ドアが開けられるのと同時に見覚えのあるとゆうより嫌な奴が先生と一緒に入ってくる。
    「仲谷さん。お兄さんが迎えにいらしたので帰る支度をしなさい。」
    女教師から発せられた言葉にクラス全員が絵梨に注目した。絵梨はわけがわからず呆然と兄貴を見た。
    教師を含め皆の視線が絵梨一人に注がれているせいか奴は、何か企てているような含み笑いを浮かべていた。

    2006-03-12 21:56:00
  • 9:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    絵梨はしぶしぶ今机に入れた教科書やノートを再び鞄に入れ直し教室を後にした。コイツの最低さを晒せたらどんなにいいか。だけどそんなことをしたところで完璧な兄貴への妹の嫉妬としか見られないだろう。
    俯き歩く絵梨の前を歩いていた兄貴こと真也は突然
    振り向き小馬鹿にしたようなまるで汚いものでも見るような目で絵梨を見たかと思うと抱え上げ正門までの距離を猛スピードで走り出した。

    2006-03-12 22:12:00
  • 10:

    絵梨 ◆XuUl4RE66k

    門に着くとどこからともなく一台の車が現れ絵梨と真也の前で止められた。
    『???????』何が起ころうとしているのかわけがわからず狼狽える絵梨を真也は投げ捨てるように車の後部座席へと放り投げ自分は助手席へと座る。
    「この子?」そう言って運転席に座る男が奴に聞く。
    「あぁ…」短く返事を返すと真也はタバコに火をつけた。
    「へぇ。なかなか可愛いやん。おまえホンマにいいんか?」バックミラー越しの男の視線がまとわりつく。
    『恐い――』今までとは違う得体の知れない恐怖に無意識に全身が小刻みに震える。声が出ない。もっとも出たところで誰も助けてはくれない。そして絵梨を乗せて向かった先それは…………………
    目的地に到着したのか、車がゆっくりと止まり、後部座席のドアが開けられた。恐怖に固まる絵梨を強引に引きずり下ろすとそこは、父親の持つ別荘だった。

    2006-03-12 22:30:00
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