小説掲示板切れない糸のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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切れない糸

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  • 1:

    ?

    ♪〜♪〜♪〜
    …着信…『Noboru』

    まただ…朝だけで10回も…寝起きのサチは鳴り止まない携帯をベッドの中にうずめ、ため息をついた。

    もう解放して下さい…その言葉が頭の中をよぎる。

    2006-03-13 02:52:00
  • 2:

    ?

    サチはつい最近まで働いていたキャバクラを辞め、世間で言うプ-太郎・ニ-トと言われる20才の女。
    キャバクラを辞めても生活のリズムがなかなか直せず、毎朝必ず鬼のようにかかってくる電話にうんざりしていた。その鬼のような電話が、生活のリズムを直してくれる天使の電話ならありがたいけれど、そうではなかった…出たら今日1日サチの気分がおしまいだ。

    2006-03-13 03:02:00
  • 3:

    ?

    「あいつは悪魔だ…」

    サチが昇の事をそう思い出したのは2人が出会って半年後の事だった。

    2006-03-13 03:05:00
  • 4:

    ?

    出会いはクラブ。
    その日、サチは親友の亜由美と2人で、盛り上がっていた。
    「サチ飲み過ぎやから!!」

    亜由美に何度も注意をするが、サチは聞かない。ずっとお酒を飲み続けていた。

    2006-03-13 03:13:00
  • 5:

    ?

    訂正
    亜由美に何度も…×
    亜由美は何度も…〇

    2006-03-13 03:15:00
  • 6:

    ?

    サチはつき合っている彼氏と大喧嘩をしてしまい、ストレスが溜まっていた。そんなサチを見て亜由美がクラブに誘った。サチのストレス解消法は酔っ払うまでお酒を飲む事…亜由美はそれをわかっていたから。
    でもフラフラですごく上機嫌のサチを見ると亜由美は先が思いやられる気分になり少しクラブに誘った事を後悔し始めていた。

    2006-03-13 03:27:00
  • 7:

    ?

    (これ以上サチがひどくなると、さすがに女1人では介抱できない…)
    亜由美は思い、止めても聞かないサチを強引に外へ引っ張り出した。
    外へと引っ張り出されたサチは相当酔っ払っていたのか、音楽のかかっていない外でもノリノリで自分の鼻歌に合わせて踊っていた。

    2006-03-13 03:34:00
  • 8:

    ?

    「サチ!!帰るで!!」
    亜由美がサチに向かって叫ぶが、サチは相変わらず亜由美を無視して言うことを聞かず、1人で踊り続けている。
    また亜由美が強引にサチを引っ張り出そうとした時
    「イヤや〜!!今日は帰らへんもん!!」
    と駄々をこねだした。

    2006-03-13 03:40:00
  • 9:

    ?

    それからは亜由美の
    「あかん!!帰るで!!」
    と言う叫びとサチの
    「イヤやぁ〜!!帰らへんもん!!」
    と言う叫びが、クラブの前で繰り返されていた。

    2006-03-13 03:45:00
  • 10:

    ?

    「大丈夫かぁ?」
    後ろから誰かがサチと亜由美に聞いてくる。
    とっさに言い合いを辞めて2人共、後ろに振り返ったら男2人が立って笑っていた。
    「大丈夫〜☆」
    サチがフラフラになりながらも答えた。

    2006-03-13 03:54:00
  • 11:

    ?

    「大丈夫じゃないやん!!その子フラフラやんかっ!!中でめっちゃ酒飲んでたやろっ?」
    1人の男が笑いながら言い返してきた。
    「なんで知ってんの?この子、帰るで!!って言っても聞いてくれへんねん…」
    サチが飲み過ぎていた事をこの男は何で知っているのか少し疑問に思い、亜由美は返事をした。

    2006-03-13 04:02:00
  • 12:

    ?

    「遠くから見ててん!!ずーっと酒ばっか飲んでるし、酒片手に踊ってるし、変に目立ってたから☆笑」
    「なるほどね…」
    男の言葉を聞いて、亜由美はすごく恥ずかしかった。サチをクラブに誘った事を改めて後悔する。
    「3分で戻ってくるから、ちょい待っててや☆」
    男はそう言うとどこかへ行ってしまった。

    2006-03-13 04:10:00
  • 13:

    ?

    (待ってて☆って言われてもサチがこの状況やし、どっちみちここにおんねんけどなぁ〜)
    亜由美は1人で踊っているサチを見ながらボーっとその場に座っていた。

    「おっ!!待っててくれたんやぁ☆」
    男達が走って帰ってきた。

    2006-03-13 04:15:00
  • 14:

    ?

    「待ってたって言うか、この子がこんな状況やから動けへんしなぁ〜」
    亜由美が疲れた感じで男達に言った。
    「そんな疲れきったように言うなよっ!!オバハンみたいやでっ☆はい、これ☆」
    男が亜由美に渡してきたのはコ-ヒ-だった。もう1人の男がサチの所に行き、ミネラルウォ-タ-を渡していた。

    2006-03-13 04:22:00
  • 15:

    ?

    「あ、ありがとう…」
    亜由美は戸惑いながらコ-ヒ-を受け取った。
    「そんなビビらんでも何も入れてへんって!!まだ開いてないし、今買ってきた所やから☆そのコ-ヒ-甘いから疲れてる時に効くし今の自分にピッタリやろっ!?笑」
    (何も入れてへんのはさすがにわかるけど…こいつ等ええ奴やん☆)
    亜由美はそう感じていた。

    2006-03-13 04:28:00
  • 16:

    ?

    その後、亜由美とその男はお互いの事を話出した。
    男の名前は正広。見た目はガタイが良く、肌が焼けてて今時風、身長は175?ありそうな位。顔はまぁまぁだった…
    そしてもう1人。サチにミネラルウォ-タ-を飲まそうと必死になっている男の名前は昇。正広と同じく、肌が焼けてて今時風だけど、細身で身長は170?無い位。本人は170?ギリギリある!!と言ってるみたいだけど…明らか嘘。そして顔はこちらもまぁまぁ…2人共23才と言っていて亜由美達よりも年上だった。

    2006-03-13 04:43:00
  • 17:

    ?

    正広と昇は、10代の頃は頻繁にクラブに通っていたけれど、20才を過ぎてから仕事で地方に行く事が多くなり全くクラブに来なくなっていた。久しぶりにクラブに行きたくなって、来てみたけど、おもしろくなくて 今から帰ろうとしていた所だった。
    そこで言い合いをしている亜由美とサチに出会った。

    2006-03-13 04:52:00
  • 18:

    ?

    「サチ起きろ〜!!」
    亜由美の強烈な大声でサチは目覚めた。
    「はっ!???何で亜由美の家におるん!?」
    周りの風景を見て亜由美の家だとサチはすぐに気付いた。

    2006-03-13 04:59:00
  • 19:

    ?

    「何でって…サチは昨日の事ホンマに最初から最後まで覚えてへんの?」
    亜由美が呆れ口調に言う。すんなりとYESを言ったサチに対して、亜由美はクラブでの出来事から正広と昇の事まで全てを話した。
    「ホンマに何も覚えてないわぁ〜ってか恥ずいし…もぅ酒控えるわ…」
    サチは反省した様子で答えた。

    2006-03-13 05:06:00
  • 20:

    ?

    「ホンマにそれっ!!サチの介抱は大変やわ!!でもなぁ〜サチのおかげでえぇ事あってん☆笑」
    亜由美がニヤケながらサチに言ってきた。サチはそのえぇ事が何かを問い詰めた。

    2006-03-13 05:15:00
  • 21:

    ?

    「まぁ〜クラブの前で気の効く男、正広と昇とちょっと間しゃべってた訳よ…じゃあ急に正広がどこかに電話しだして、しばらくしたらタク来てん!!正広はタクを呼んでたって事。あいつ等はそのタクに乗って帰り☆って亜由美とサチに勧めてきてん!!亜由美は断ってたけどサチが『タクやぁ〜☆タクやぁ〜☆』って言いながら普通に乗るから、もぅえぇわ…って思ってタクで帰る事にしてん。でなっ!!ありがとう☆って亜由美が言った後、正広がコンビニのレシ-トの裏に携帯の番号を書いて『良かったらかけてきて☆いらんかったら捨ててくれていいし☆』って言って渡してきてん☆まぁ受け取って、バイバイしてんけど〜そのやり取りしてる間に昇がタクのおっちゃんに1万渡してたらしく、降りる時に知ってビックリしたわ!!めっちゃいい人達じゃない〜?亜由美、正広に電話するべきやんなぁ?」
    ニヤケながら亜由美がコンビニのレシ-トの裏に書かれた正広の携帯番号をサチに見せた。

    2006-03-13 05:28:00
  • 22:

    ?

    「何それっ!!そんな続きあったんやっ…えぇ人達やんかぁ〜サチ何でそんな時に酔っ払ってたんやろぉ…ってか…電話はするべきやと思うけど、それが相手の手口やったりして??」
    サチの言葉に亜由美は疑問に思い、手口とは何か?と聞き返した。
    「正広って人が番号書いて渡してきてる時に昇って人がおっちゃんに金を渡してた。って言う所が怪しい!!普通に番号だけやったら捨てられる可能性があるわけやん?やけどタクの金を払っておけば、後からお礼の電話がかかってくる。って向こうは思ってるという手口やねん!!まぁ向こうは、これでかかってこーへんかった時はきっと泣いてるやろうけどなぁ〜笑」
    サチの疑いで亜由美も正広と昇を疑うようになった。

    2006-03-13 05:41:00
  • 23:

    ?奈々?

    最初っから呼んだよぉ?今からドキドキやね(ワラ)最後まで付き合うから頑張ってねッ?これから見るの楽しみだぁ\^o^/

    2006-03-13 05:44:00
  • 24:

    ?

    でも、もし、いつかクラブかどこかで正広と昇に偶然会うような事があった時の事を考え、亜由美は電話する事にした。
    「あっ!!もしもし??亜由美やけど、昨日タク代まで出しててくれたみたいでありがとう☆」
    亜由美がお礼を言うと
    「そんなんぜんぜんええよぉ〜☆それよりも絶対にかかってこーへんかと思ってたわぁ…」
    と正広が答えてきた。

    2006-03-13 05:52:00
  • 25:

    ?

    「何でよ??ちゃんとお礼は言わないとあかんと思って電話してんでー!!」
    亜由美は正広に【お礼を言わない子】と思われていると思い込み、少し怒った口調で言い返した。
    「あれっ??怒った??ちゃうで!!タク代まで払ってもぉたから俺等、やりすぎて変な奴と思われてたりして…ってあの後、昇と言っててんやん…」
    正広が焦りぎみに言う。

    2006-03-13 06:00:00
  • 26:

    ?

    (うわっ…図星…やりすぎとは思ってないけど、怪しんでたのは間違いない…ってか怪しくなさそう…ホンマに良い人ちゃうか?)
    正広の言葉を聞いて亜由美はそう感じた。
    亜由美は正広に【お礼を言わない子】と思い込んで言ってしまった事を話し、昇にもお礼を言っておいて欲しいと言った。
    正広は仕事中だったらしく「昇にも言っておく☆」とだけ言ってあっさりと電話は切れた。

    2006-03-13 06:11:00
  • 27:

    ?

    電話を切った後、亜由美はサチに会話の内容を説明する。
    「えぇ人っぽいな☆」
    2人の意見は一致した。
    サチも自分からお礼を言いたい事と、全く覚えていないので1度気の効く2人を見てみたい!!という気持ちがあり、亜由美に相談した結果、今度お礼を兼ねて2人を誘い、ご飯だけ行こう☆という事になった。

    2006-03-13 06:20:00
  • 28:

    ?



    あの時、お礼の電話だけでストップしていれば良かった…

    2006-03-13 06:22:00
  • 29:

    ?

    ?奈々?さんへ?
    誰も読んでないかも…って思ってたけど読んでくれてるみたいでめっちゃうれしいです??
    これからですね?最後まで頑張りますのでお付き合いお願いします??
    今日はここまでですが、明日また更新します?

    2006-03-13 06:40:00
  • 30:

    ?

    次の日、亜由美の携帯に正広から着信が入った。
    「もしもしぃ〜☆電話待ってたしぃ〜!!話あるねんやん☆」
    待ってました!!と張り切って亜由美は電話に出た。
    「えっ!?話って何??何かあったん!?」
    突然、亜由美に話がある。と言われ正広は少しきょどっている感じだった。

    2006-03-13 12:05:00
  • 31:

    ?

    「昨日の電話の時、横にサチおってんやん!!その前にクラブでの出来事とか全部話してあげててんけど、それで、切った後に会話の内容とかも言ってあげたらサチが正広くんと昇くんに会ってお礼が言いたい!!って言い出してんやん…まぁ亜由美もちゃんとお礼言いたいし今度4人でご飯食べに行けへん?」
    亜由美はサチと決めた事を正広に話した。
    「マジでー!?ホンマに行ってくれんの??お礼とかいらんけど、めっちゃうれしいわ☆昇も絶対OKって言うわぁ〜」
    声を聞くだけでもうれしさが伝わってくる正広の返事だった。

    2006-03-13 12:12:00
  • 32:

    ?

    亜由美と正広は1度電話を切った。
    4人の都合を合わせる為に亜由美はサチ、正広は昇に電話をかけそれぞれの予定を聞く。
    その後もう1度、亜由美の携帯に正広から着信が入り、 4人それぞれの予定を言い合って日程を決めた。
    それは、4人が初めて出会った日からちょうど1週間後の金曜日の晩…

    2006-03-13 12:20:00
  • 33:

    ?

    「なぁ〜亜由美〜!!サチの髪の毛変じゃない??大丈夫??」
    「大丈夫やで☆亜由美はぁ?」

    とうとうこの日がやって来た。2人とも念入りに化粧・髪の毛をセットし気分は上がっていた。

    2006-03-13 12:29:00
  • 34:

    ?

    サチは彼氏と大喧嘩して以来、連絡を取り合ってなくこの時はもう彼氏の事なんて気にもなっていなかった。彼氏が居ると他の男と遊びに行く子ではなかった。久々に男と遊ぶいう事で、すごく新鮮な気分でいた。
    亜由美は3ヵ月前に別れて以来いい出会いがなく、ずっと彼氏を欲しがっていた。
    始めはご飯だけ…と考えていた2人だけど、当日に近づくにつれ、少しは先の事を考え出すようになっていた。
    (彼氏とはまだ言わんけど、これが良い出会いやったらええなぁ〜☆)

    2006-03-13 12:39:00
  • 35:

    名無しさん

    http://03.xmbs.jp/ikeikeaaa/

    2006-03-13 12:44:00
  • 36:

    ?

    身仕度を整え、亜由美とサチは待ち合わせの場所に向かった。
    正広がすごくおいしい料理が出てくる居酒屋があるから…と言って栄えている街ではなく、いわゆるロ-カルな街に来た。

    2006-03-14 01:26:00
  • 37:

    ?

    「おっすぅ〜☆」
    亜由美とサチの到着後すぐに正広と昇が待ち合わせの場所に現われた。
    「あっ!!はじめまして!?」
    サチが慌てて正広と昇に挨拶をした。
    「はじめましてじゃないやん!!笑。まぁあの時の事覚えてないんやったらサチちゃんにとっては、はじめましてやな☆」
    正広の言葉で4人みんなが笑う。

    2006-03-14 01:30:00
  • 38:

    ?

    《略》
    正広の言葉で4人みんなが笑う。

    2006-03-14 01:32:00
  • 39:

    ?

    「じゃあ店に行こっか??」
    正広の一言で待ち合わせ場所を立ち去った。
    4人で初めて出会った日のサチの話をしながら歩く。
    「サチ、そんな事してへんってぇ〜!!」
    サチは自分の恥ずかしい過去をごまかすようにずっと照れながら全て否定していた。

    2006-03-14 01:41:00
  • 40:

    ?

    「ここやで☆」
    待ち合わせの場所から歩いて5分も経たない内に正広のおすすめの店に到着した。
    「めっちゃえぇ感じの店やんか☆」
    亜由美とサチが言う。
    そこは居酒屋と言うよりもお洒落なダイニングバ-のようなお店だった。

    2006-03-14 01:46:00
  • 41:

    ?

    店に入り席に座った4人は、それぞれアルコ-ルと食べたい物をさっそく注文した。

    「じゃあ〜4人の出会いに??笑。かんぱーい!!」
    アルコ-ルが揃った所で、昇が乾杯のセリフを言い、4人でグラスを合わせ乾杯した。

    2006-03-14 01:51:00
  • 42:

    ?

    「サチ〜!!酒飲んでもいいけど、お願いやからこの前みたいにならんとってやぁ〜笑」
    亜由美がサチに注意する。
    「わかってるって〜☆もぅあんな恥ずい思いはしたくないもん!!笑」
    サチがまた恥ずかしそうに答えた。

    2006-03-14 01:55:00
  • 43:

    ?

    「サチちゃんあの時ホンマにやばかったで〜!!俺、必死に水飲まそうとしてたのにサチちゃん嫌がってずーっと踊ってんねんもん!!笑」

    「もぅあの時の話はせんといてぇ〜!!ほらっ☆せっかくサチが記憶あるのに話題変えよ!!笑」
    昇がまたサチの酔っ払い事件について語りだそうとしたのでサチが焦って話題を変えた。

    2006-03-19 05:08:00
  • 44:

    ?

    「そういえば、お二人さんは仕事で地方に行く事が多くなったからクラブにはあんまりこーへんくなった。って亜由美から聞いたけど、仕事って何なん?」

    「さて、なんでしょう?」
    サチの問い掛けに正広と昇が少し意地悪をしてきた。サチと亜由美は必死に考え答えを出すが全てハズレだった。

    2006-03-19 05:20:00
  • 45:

    ?

    亜由美とサチの中では23才で仕事と言えば、フリ-タ-・現場系・どこかのお店で働いている…この位しか出てこない。なかなか当たらない問題に少し苛立ちを感じて亜由美とサチは降参する。
    「俺達は社長☆」

    「はっ???」
    正広の答えに亜由美とサチは声を揃え咄嗟に言ってしまった。言葉の意味は理解できるけど2人は社長!!??

    2006-03-19 05:28:00
  • 46:

    ?

    「はっ?って言われても社長ですけど…見えへんかもしれへんけど社長ですが…お二人さん何か?笑」
    ビックリしている亜由美とサチに正広が少し照れた様子で答えた。
    「ホンマに言ってんの?嘘やろぉ〜?笑 冗談えぇからホンマの事言いーや☆」
    まだ信じられない様子の亜由美が言った。

    2006-03-19 05:33:00
  • 47:

    ?

    亜由美の言葉を聞いて正広が財布を取出し何かを探していた。そこから出てきた小さい長方形の紙…

    ○○会社 社長
    坂本 正広

    2006-03-19 05:37:00
  • 48:

    ?

    「ホンマやぁ!!ってかこの名刺が偽物とかちゃうやんな??ホンマに社長さんなんやぁ〜!!」
    名刺を見ながらまだ少し疑う亜由美に向かって正広は財布の中から同じ名刺を何枚も取り出す。
    「正広くんごめん…信じるわぁ〜☆」
    亜由美はようやく信じた。もちろん隣に居たサチも同じく信じた。
    (あとは昇……)

    2006-03-19 05:42:00
  • 49:

    ?

    《略》
    どうやらこちらも本物だった…

    2006-03-19 05:48:00
  • 50:

    ?

    目の前に社長が2人…見慣れないと言うよりも社長と知り合う機会がない2人にとって、正広と昇はめずらしいモノに見えていた。

    そこからは亜由美、サチからの質問攻め。
    どんな会社なのか?会社は大きいの?社長って何するの?やっぱり儲かってるんでしょ?………たくさんの質問に対して正広と昇は嫌な顔を1つもせずに真剣に答えてくれた。

    2006-03-19 05:54:00
  • 51:

    ?

    正広はインテリア家具を扱っている会社。会社はまだ小さくて正広自身あちこちに動き回っているらしい…
    昇は飲食店を何店舗も経営している会社。大きなチェ-ン店はまだ出していないらしく、あちこちにいろんなジャンルのお店を出している。
    亜由美とサチは2人の話をポカ-ンと口を開け聞いていた。

    2006-03-19 06:05:00
  • 52:

    ?

    正広と昇の一通りの話が終わると、聞いていた亜由美とサチは

    「すごいな…」

    その一言しか出なかった。

    2006-03-19 06:09:00
  • 53:

    ?

    「ぜんぜんすごくないよ!!まだ俺たちの会社なんてちっぽけやし、これからもっと頑張らないとあかんし…今、名古屋に店をOPENする予定で話進めてんねんけど、それが成功したら次は東京やな?☆」
    昇は最初に亜由美達のほうを見ながら言い、最後は正広のほうを見て問い掛ける様に言う。
    「名古屋が成功してくれたらえぇねんけどなぁ〜☆ってか絶対に成功させるし、東京に店出すでっ♪」
    昇の問い掛けに答える様に正広が言った。
    (えっ?正広くんも東京に店出す?どうゆう意味?)サチは正広と昇の会話を聞いて不思議に思った。

    2006-03-19 06:17:00
  • 54:

    ?

    「正広くんも名古屋にインテリア家具のお店出すん?」
    サチは疑問を正広に問い掛けた。
    「出せへんよ!!昇が出してる店には俺の会社が扱ってるソファ-とかテ-ブルとかの家具が置いてるねん☆だから名古屋にも置くし、東京に出す事になればそっちの店にも置く事になるし…昇が店を出すたびに俺の会社の家具を使う!!ってワケ☆昇も他の所よりも安くでテ-ブルとか店に置く必要な家具が揃うし、俺等はお互い一石二鳥みたいな感じでやってるねん☆」
    「なるほどね〜☆」
    サチは全てを理解し、2人の間に何か強いモノがあるように感じた。

    2006-03-19 06:28:00
  • 55:

    ?

    「だから2人で地方とかに行っててクラブが久々やった!!って事かっ☆」
    亜由美も全てを理解した様子だった。
    それからは正広と昇の仕事の話は流れ、亜由美とサチの仕事の話になったが、あいにくこの時2人はプ-太郎だったので、あっという間に会話が終わった。次に4人の昔話になった。学生の時はどんな感じだった?今までバイトってどんなことしてきた?……別にそれほど濃い内容の話ではなくどちらかと言うと今となればどうでもいい様な会話が続いた。

    2006-03-19 06:36:00
  • 56:

    ?

    どうでもいい話を1時間位していた後、突然昇が話題を変えた。
    「ってかぁ〜2人とも彼氏おるん?」

    (きたっ………)
    サチが今1番突っ込まれたくない話題。でも聞かれているからには答えるしかない。でも何て言えばいいのか…サチの中では連絡も取り合っていないし、自然消滅した様なモノ。「おらんよ〜」とすんなり答える亜由美の隣でサチは少し考えていた。

    2006-03-19 06:46:00
  • 57:

    ?

    「いてへん☆」
    言ってしまった。サチは考えた結果もうこのまま本当に自然消滅になるだろう…と先の事を考え答えた。
    「マジでっ!???じゃあ皆フリ-やんかぁ☆これも何かの縁やし、これからも仲良くしようやぁ☆」
    亜由美とサチの答えを聞いた昇が嬉しそうに言う。その返事は正広含め3人揃って
    「うん☆仲良くしよ☆」だった。4人の気持ちは一つになった。

    2006-03-19 06:53:00
  • 58:

    ?



    この先現われる悪魔の存在を知っていれば、あの時、私はあなた達と「仲良くする」という答えなんて決して出してなかったでしょう…

    2006-03-19 07:00:00
  • 59:

    名無しさん

    読んでます?頑張って下さい?

    2006-03-19 12:21:00
  • 60:

    ?

    時間遅くなってきたのでお開きする事になった。席を立ち、今日はお礼という事だったので亜由美とサチが伝票を探すが見当たらない。
    「どうしたん?」
    伝票を探している亜由美とサチの姿を見て昇が言ってくる。伝票が無い事を伝えると昇が笑いながら答えた。
    「ここ俺の店☆やから全部タダやで☆」

    2006-03-20 12:19:00
  • 61:

    ?

    「えっ!?ホンマなん!?今日は先週のお礼って言ってたのにー!!」

    「ホンマやで☆そんなんお礼とかいらんし!!もう4人は友達やろ♪尚更そんなんいらんから!!」
    ヤラれた気分のサチが少しぷくっと膨れ顔で言うと、昇が腕を組みヤッてやったぞ☆と言わんばかりの態度で答えた。

    2006-03-20 12:25:00
  • 62:

    ?

    「ごめん!!ありがとう☆ごちそうさまでした♪」
    昇の偉大さを少し感じ、気持ちを受けとめ亜由美とサチはお礼を言った。

    お会計を通り過ぎ、4人は店の外へと出て、待ち合わせをした場所に歩き出していた。この時、自然に正広の横には亜由美、昇の横にはサチ…というシチュエーションになっていた。

    2006-03-20 12:39:00
  • 63:

    ?

    「番号教えてくれる?」

    「当たり前やんかっ☆だって友達やろ?笑」
    昇が恥ずかしそうな表情でサチに言ってきたのに対して、サチは昇が先ほどやっていた腕組みの真似をしてお返しをするかのように答えた。

    2006-03-20 12:45:00
  • 64:

    ?

    「もぅええって!!早く携帯出せよっ!!」
    自分の行動を真似された昇はより一層恥ずかしそうに言う。

    サチはその姿を見てまた笑い出し、携帯をカバンの中から取り出して昇と番号とアドレスの交換をした。

    2006-03-20 12:48:00
  • 65:

    ?

    「実はなぁ〜正広には言うな!!って口止めされててんけど、正広は亜由美ちゃんに一目惚れしてんやて☆」
    「うそやん!?マジで!?」
    昇の突然の発言にサチは驚いた。正広は初めて会った日から、亜由美の事が少し気になりだしてたらしい。亜由美がずっと彼氏を欲しがっていたのを知っているサチは、自分の事のようにうれしい気分になった。

    2006-03-20 12:54:00
  • 66:

    ?

    「正広くんいい人っぽいし亜由美きっと喜ぶし気に入ると思う☆2人で応援してあげよ〜!?」
    「そやな☆」

    正広と亜由美が良い関係になるように、サチと昇の後押しがここから始まった。

    2006-03-20 12:59:00
  • 67:

    ?

    あっという間に待ち合わせの場所に着き、4人は立ち止まる。
    「んじゃあ!!また遊ぼな☆」
    「うん☆お二人さん仕事頑張れ!!」
    正広の言葉に亜由美とサチは素直な気持ちで答え、それぞれ自分の家の方向へと歩いて行きこの日は別れを告げた。

    2006-03-20 13:05:00
  • 68:

    ?

    「ホンマいい人達やったなぁ♪」
    家が同じ方向の亜由美とサチは歩きながらついさっきまでの事を振り返るようにいろんな事を話する。
    でも、サチの頭の中では実際そんな事よりも正広が亜由美を気に入っている事のほうが大きく、言いたくて仕方がない。

    2006-03-20 13:11:00
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