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愛人の子。

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  • 1:

    カオリ

    母42歳、私23歳。普通の家庭、普通の家族だと思っていたけど違うみたいだった。

    2006-05-31 05:46:00
  • 2:

    カオリ

    私の母はとても若くて綺麗で自慢のママ。それは今も変わりはない。父はというと確か年齢は62歳だと思う。曖昧なんです。

    2006-05-31 05:49:00
  • 3:

    カオリ

    幼稚園の時は皆と仲良く遊んで楽しかったと思う。小学校にあがってから世間の目というものに敏感になっていった。

    2006-05-31 05:52:00
  • 4:

    カオリ

    クラスメイトの一言がきっかけだった。「カオリちゃんのお母さんて2号さんなんでしょ?」小学校低学年だった私には理解できない単語だった。(2号さん)て何???

    2006-05-31 05:55:00
  • 5:

    カオリ

    続きがあった。「だから仲良くしちゃダメってお母さんに言われたの。ゴメンね」訳もわからず、その日からひとりになった。

    2006-05-31 05:57:00
  • 6:

    カオリ

    家に帰る途中、近所の人に挨拶しても無視された。特に大人たちに。何かしたのかな?私嫌われてるんだ…勉強できないからなんだ。幼い私はそう思った。

    2006-05-31 06:00:00
  • 7:

    カオリ

    家に着くと母の「おかえり」という一言と笑顔で、さっきまでの嫌な事が飛んでいった。それほど母(ユカリ)が大好きだった。

    2006-05-31 06:03:00
  • 8:

    カオリ

    ほとんど母と二人で過ごす事が多く、父は週に3回会えばいい方だった。それが普通なんだと思っていた。お父さんというのは仕事で忙しい人で、たまにしか会えない存在なんだと私は思っていた。

    2006-05-31 06:06:00
  • 9:

    カオリ

    晩御飯になると、いつも隣の家はにぎやかで「ユカリちゃん今日も隣のお父さんは家にいて変やね何で毎日家にいるの?」そう聞くと「本間やね。きっと仕事が暇なんとちがう?」母ユカリは私に言っていた。今思うと、それが普通の家庭なんだろうと思うけど。

    2006-05-31 06:17:00
  • 10:

    カオリ

    学校での出来事なんか忘れて母と二人で毎日楽しかった。たまに父がいてそれが私の中の普通だった。不自由のない生活に大好きな母ユカリと仲良く暮らしていた。ただ友達がいなかっただけで。幸せだったと思う。

    2006-05-31 06:21:00
  • 11:

    カオリ

    学校に行くと思い出す。ひとりだという事に。担任の先生に「いじめられてるんでしょ?気付いてあげれなくてゴメンね」と言われ「いじめられてないですよ。ただ友達いないだけで」と答えたが先生は泣いていた。ひたすらゴメンねと私に謝っていた。それで思った。この事ユカリちゃんに言えば悲しませてしまうんだと。

    2006-05-31 06:27:00
  • 12:

    カオリ

    ただ誰とも喋らないだけで暴力や嫌がらせをされている訳でもなかった。たいした事じゃない、そう思った。その日から保健室でお弁当を食べる事にした。なんとなく決めて特に意味なんてなかったけど。

    2006-05-31 06:30:00
  • 13:

    カオリ

    学校にいても苦痛な事なんてなくなった。授業を必死で聞いて勉強して頭良くなりたいと思い、他の事を考えれなかっただけだと思う。おかげで成績も上がり、保健室の先生と仲良くなり友達ができて楽しかった。

    2006-05-31 06:33:00
  • 14:

    カオリ

    毎週金曜と土曜は父が帰ってくる日だった。宿題で必死だった私は忘れていて、ユカリちゃんが豪華な晩御飯を作っているのを見て思い出した。「パパの好きな物ばっかり!栄養かたよりそうやんか!」そんな事を言いユカリちゃんと喋っていると父が帰ってきていた。

    2006-05-31 06:38:00
  • 15:

    カオリ

    みんなで楽しく晩御飯を食べ父の海外出張の話を聞いて、普段より更に楽しい。父の存在は偉大なものだ。母が片付けをしている間二人で話した。「パパは賢いから何でも知ってるよね?じゃぁ2号さんて何?」父の顔が一瞬にして曇り表情がおかしくなったのを今も覚えている。

    2006-05-31 06:47:00
  • 16:

    カオリ

    「そんな言葉テレビで聞いたんか?」
    「違う、学校の子に言われた。だから友達いないねん」何で父には言えたんだろう?不思議だったけど今もわからない。自分の中で押さえきれなかったのかな?母には言えないのに、なぜか父には言えた。

    2006-05-31 06:51:00
  • 17:

    カオリ

    「ユカリは知ってるんか?」
    「パパにしか言ってないから内緒にして」
    「2号さんか…そんなん言われたんか…今は教えてあげられん、悪いな」
    私は黙るしかなかった。聞いてはいけない事を聞いたんだと察知した。

    2006-05-31 06:55:00
  • 18:

    カオリ

    「でも保健室の先生と友達やから大丈夫」
    と私は付け加えた。それを聞き父は安心したのか笑顔になり私もほっとした。
    「お前ら2人は俺が守るから安心せい」父は力強く言った。

    2006-05-31 06:58:00
  • 19:

    カオリ

    母は何も知らずケーキを持ってきて笑っていた。「ママのお手伝いしなかったから、あーげない」
    意地悪を言っても結局はくれる癖に。そんなイタズラ好きの母、父とそっくりだ。両方大好き。ずっと一緒にいたいと思った。できることならば…

    2006-05-31 07:04:00
  • 20:

    名無しさん

    読んでます 完結まで頑張って

    2006-05-31 08:11:00
  • 21:

    カオリ

    21さん、ありがとうございます?読んでくれてる方がいて嬉しいです。
    また夕方更新します?

    2006-05-31 12:35:00
  • 22:

    名無しさん

    みたい?

    2006-06-29 14:03:00
  • 23:

    名無しさん

    おもろい?

    2006-06-29 14:55:00
  • 24:

    名無しさん

    せつなぃ?

    2006-06-30 00:56:00
  • 25:

    ぶぅ

    古いのあげてごめんなさい??

    読んでて涙出ました?

    2011-04-13 04:46:00
  • 26:

    名無しさん

    もっと読みたい?

    2011-04-13 09:06:00
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