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レイコ

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  • 1:

    ユキ

    ブーンブーン
    真夏だとゆうのに。ラブホテルの一室は、寒いくらい冷房が効いている。
    ブーンブーン
    僕は、両の手に握られた細く白い首を、力いっぱい締め付ける
    ブーンブーン
    息が、完全に止まる。
    ブーンブーン
    僕は、今。この世で一番愛してる人を殺した。
    シーツが、濡れている。おそらく失禁してしまったんだろう。
    そんなもの、全然汚くない。僕は、冷たくなった体を抱き締めた。
    「愛してるよ、レイコ。」ブーンブーン
    僕は、レイコにキスをした。
    ブーンブーン
    辺りには、奇妙な虫が飛んで居るような、機械音が静かに響いていた。

    2005-06-10 12:55:00
  • 31:

    ユキ

    義母と、関係を持つようになってから、僕は、友達と距離を持つようになった。どこかで、汚れている自分を、隠し通したい気持ちがあったからだ。

    2005-06-13 07:57:00
  • 32:

    ユキ

    距離を、あけていると、自然と、友達は、離れていく。
    しかし、タカシは違った。一生懸命、心配してくれる。
    僕は、ずるい。汚い自分をタカシにでさえ見せれない。嫌われたくないから。

    2005-06-13 08:01:00
  • 33:

    ユキ

    「ちょっと、学生さん!」駅員に、改札を通ろうとした所で、声をかけられた。「電車乗るんなら、定期見せてよ。」
    僕は考えに、集中しすぎていた。
    カバンの、ポケットを探り定期を探した。

    2005-06-13 08:08:00
  • 34:

    ユキ

    ない。僕は、カバンの中を全て調べた。
    やはり、無い。
                《着信音》

    そのとき、僕の携帯が鳴った。
    ディスプレイを見ると、知らない番号からだった。
    「はい。もしもし。」
    「気分は、もう大丈夫?」ドクン
    その、着信相手の声には、聞き覚えがあった。

    2005-06-13 09:30:00
  • 35:

    ユキ

    「だからー、年令確認するものないと、無理だよ。」僕の目の前に、パンチパーマで、いかにもガラが悪そうな、おっさんが、仁王立ちで立っている。

    2005-06-13 09:49:00
  • 36:

    丁寧な話の流れに綺麗な文章でとても読みやすく面白いです。頑張って下さい、応援しています(^^)

    2005-06-13 11:19:00
  • 37:

    ユキ

    やはり、無謀だった。
    なるべく、大人っぽく見える様な、服装で来たが、どう見ても、20越えてる様に僕は見えないだろう。
    「未成年は、うちの店無理なんだよ。」
    おっさんは、いぶかしげに僕を、上から下まで見た。「お願いします。忘れ物を取りに来ただけなんです。」

    2005-06-13 13:24:00
  • 38:

    ユキ

    何度、説明しても無理だった。
    こないだは、タカシと一緒で、タカシの弟という事で、無理矢理ポン引きを黙らして入ったのだ。
    タカシなら、余裕で入れるのだろう。
    僕は、フロント止まりだ。ジリリリリ ジリリリリ 店の、内線が鳴った。
    おやじは、だるそうに受話器を取る。
    今日は、あきらめよう。僕は、後ろを向いて、ドアに向かって歩いた。
    「ちょっと、にーちゃん。待ちなよ。」

    2005-06-13 13:45:00
  • 39:

    ユキ

    おっさんに、声を掛けられ後ろに振り返った。
    「あんた、早く言いなよ。」           そう、言われてもなんの事か、わからない。
    おっさんは、僕に、赤い鍵を渡した。
    「三階の、一番奥の赤い扉だよ。」
    おっさんは、にやにやしながら、僕にゆった。
    とりあえず、中に入れてもらえるみたいだ。

    「まったく、こんなガキがねぇ。レイコも、趣味が変わったなぁ。」

    2005-06-13 13:56:00
  • 40:

    ユキ

    チーン         三階にエレベーターがついた。
    廊下は、とても薄暗く、とても静かだった。
    つきあたりに、おっさんがゆった通り、赤い扉があった。
    僕は、赤い鍵を、鍵穴に差し込んで鍵を開けた。
    ドアノブを、回し中に入った。

    2005-06-13 14:05:00
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