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1:
華 ◆C1JH30EVSU
旧掲示板:04/12/19〜05/2/6の華サンの実話です。
感動した話をコピペしていたので、みなさんにも読んでもらえたらと思いました。2005-07-03 02:30:00 -
2:
華 ◆C1JH30EVSU
伝えたい思いがある。
どうか届きますようにと…あたしは願ってやまない。2005-07-03 02:32:00 -
3:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしの腕と左股にはまだアザが残っている。
彼が最後につけたアザだ。2005-07-03 02:34:00 -
4:
華 ◆C1JH30EVSU
彼と出会ったのは8月。
あたしは掛け持ちではじめたバーのビラ配りで街に出ていた。2005-07-03 02:37:00 -
5:
華 ◆C1JH30EVSU
今日は人が少ない…
場所を変えよう。
心斎橋筋に出てすぐに逆に声をかけてきたのが彼だった。2005-07-03 02:39:00 -
6:
華 ◆C1JH30EVSU
『何してるん?ちょっと待ってやっ!』
『ごめん。仕事中ばいばい』2005-07-03 02:40:00 -
7:
華 ◆C1JH30EVSU
ホストには興味ない。
歩くスピードを速めたあたしに、
『これだけっ!』
と言って名刺をあたしの手に握らせた。2005-07-03 02:43:00 -
8:
華 ◆C1JH30EVSU
『裏に番号とメアド書いてるからっ!連絡ちょうだいなっ!』
あたしの後ろ姿めがけてそぉ言う彼に、
『気が向いたらなっ』
と振り返って笑った。2005-07-03 02:46:00 -
9:
華 ◆C1JH30EVSU
ぶっちゃけ連絡する気なんてなかったけど、完璧無視はなんか可哀想な気がしたから。
2005-07-03 02:48:00 -
10:
華 ◆C1JH30EVSU
だってあたしも無視されっぱなし…。
客を入れるどころかビラさえ減らない。
あたしは名刺をタバコケースに入れまたビラ配りをはじめた。2005-07-03 02:50:00 -
11:
華 ◆C1JH30EVSU
今日はあかんな…
15分ぐらいたってあたしはまた店前まで戻る事にした。
人通りはどこも少なかったから。2005-07-03 02:52:00 -
12:
華 ◆C1JH30EVSU
『なぁ!その服…』
さっきと同じ場所。
『待ってってぇ』
腕をつかんだのはさっきと同じ彼だった。2005-07-03 02:54:00 -
13:
華 ◆C1JH30EVSU
『あぁ〜まだいたん(笑)』『まだいたんって!(笑)帰るん?』
2005-07-03 02:56:00 -
14:
華 ◆C1JH30EVSU
立ち話を5分ぐらい。
ちょっと幼い感じもするけど、よく見たら結構男前。2005-07-03 02:58:00 -
15:
華 ◆C1JH30EVSU
『なぁ番号教えてやぁ』
『いいよ』
『名前は?』
『…ハナ』
『俺はユウキ』2005-07-03 03:01:00 -
16:
華 ◆C1JH30EVSU
マスターからの電話で店に戻るとさっそくユウキからメールが入ってきた。
仕事頑張りやぁ〜♪2005-07-03 03:04:00 -
17:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは昼も仕事をしてたから1時に終わって家に帰った。
お風呂からあがり携帯を見るとメールが1件。
仕事何時まで?2005-07-03 03:06:00 -
18:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキからだ。
もぉ終わって家帰ったわぁ〜。
早いなぁ?!もぉ一回ミナミ来て俺としゃべるとかないやんなぁ??(笑)2005-07-03 03:09:00 -
19:
華 ◆C1JH30EVSU
ないなぁ〜(笑)悪いけどあたし客にはなれへんでぇ〜お金ないしっ(笑)
あたしがホストによくゆう言葉だった。2005-07-03 03:12:00 -
20:
華 ◆C1JH30EVSU
客にする気なんかないって♪なぁ今度ほんまに普通に遊ばん?!
お決まりのセリフ。
まぁいっか。
店いかんだらいいんやし…2005-07-03 03:18:00 -
21:
華 ◆C1JH30EVSU
いいよ。
まぢ?約束なっ!♪2005-07-03 03:20:00 -
22:
華 ◆C1JH30EVSU
それから毎日ユウキからメールが入ってきた。
普通のメールのやりとり。恋愛感情はなかったけど普通に楽しかった。2005-07-03 03:25:00 -
23:
華 ◆C1JH30EVSU
次の週の月曜日にユウキとはじめて遊んだ。
『もぉパンツの裾びちゃびちゃやってぇ〜最悪っ!』2005-07-03 03:27:00 -
24:
華 ◆C1JH30EVSU
その日は夕方から雨が振りだして、傘を持ってなかったあたし達はアーケードがなくなるたびに、冷たいっ!と早足で歩いた。
2005-07-03 03:28:00 -
25:
華 ◆C1JH30EVSU
走ればいいやんって感じだったけど、アーケードのなくなる手前で足を止め、大粒の涙を流す空を見上げ二人呟いた言葉が
『走るんだるっ』
だった。2005-07-03 03:31:00 -
26:
華 ◆C1JH30EVSU
あたし達は顔を見合わせ笑った。
2005-07-03 03:32:00 -
27:
華 ◆C1JH30EVSU
街をブラブラしながらユウキはいろんな事を話してくれた。
2005-07-03 03:33:00 -
28:
華 ◆C1JH30EVSU
前にしていた仕事の事。
別れた彼女との事。
家庭環境の事。
ホストになったわけ。
ホストとしての夢。
それと本当の自分の夢…2005-07-03 03:35:00 -
29:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはただうん。うん。と聞いていた。
その時はそこまでユウキに対して興味もなかったし、ホストでもどうでもよかった。2005-07-03 03:36:00 -
30:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキはユウキ。
あたしにとってはその辺の子となんら変わりない、普通の男の子。2005-07-03 03:38:00 -
31:
華 ◆C1JH30EVSU
でもただのその辺の子らとは違ったな。
あんたはしっかりした考えを持ってた。
『俺、金貯めて将来は自分で自分の家建てたいしなぁ〜』2005-07-03 03:40:00 -
32:
華 ◆C1JH30EVSU
夢を語るあんたの横顔は輝いてたし、将来この子の彼女とかお嫁さんになれる子はええなぁってほんまに思えてん。
2005-07-03 03:42:00 -
33:
華 ◆C1JH30EVSU
『仕事何時から?』
『仕事は適当に入るけどぉ〜9時半ぐらいからご飯だけ誘われてんねんなぁ』
『ぢゃあさぁメシ食い終わったらハナだけ店こやん?金俺出すし…』2005-07-03 03:45:00 -
34:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは何回か他のホスト友達にもおごりで店にいかせてもらった事があった。まぁいっか。
ゴチやし。2005-07-03 03:47:00 -
35:
華 ◆C1JH30EVSU
『いいよ』
『まぢ?!ぢゃあメシ食い終わったら連絡してっ!ブチんなよぉ(笑)』2005-07-03 03:48:00 -
36:
華 ◆C1JH30EVSU
『もぉすぐ店出るしぃ〜』『わかった!迎え行くわぁ』
ユウキは傘を持ってご飯やさんの前まで迎えに来てくれた。2005-07-03 04:02:00 -
37:
華 ◆C1JH30EVSU
『雨だるいなぁ』
『そぉかぁ?俺は密着できて逆にラッキー☆』
『だから傘いっこなん?』『ばれた?(笑)』2005-07-03 04:35:00 -
38:
華 ◆C1JH30EVSU
『いらっしゃいませっ!』そぉ言いながらドアを開け入っていくユウキに続いてあたしは店に入るなりツッコミを入れた。
『誰もおらんしっ(笑)』2005-07-03 04:38:00 -
39:
華 ◆C1JH30EVSU
当たり前か。
まだ時間は11時ぐらい。『早い時間帯は客おらんし、みんなキャッチでてるしなぁ〜♪バリ落ち着くやろ〜はぁ家いるみたいやわぁ』2005-07-03 04:40:00 -
40:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは二人分のお茶を入れ、テーブルに置くなりあたしの隣でのびをした。
2005-07-03 04:42:00 -
41:
華 ◆C1JH30EVSU
『ゆっくりしゃべれるなぁ〜』
ユウキはまたいろんな話をしてくれた。
あたしも聞かれた事は答えたけれど、そんなには自分の事を話さなかった。2005-07-03 04:44:00 -
42:
華 ◆C1JH30EVSU
別に隠してたわけじゃないけど…
2005-07-03 04:45:00 -
43:
華 ◆C1JH30EVSU
あの時もっとあたしの事も話しといたらよかったな。友達の事とか、昔の事とか、夢とか…。
2005-07-03 04:47:00 -
44:
華 ◆C1JH30EVSU
あんたはあたしの話をはぐらかすようになって、あたしはあんたが恐くて何も言えんくなる。
2005-07-03 04:49:00 -
45:
華 ◆C1JH30EVSU
そんな日が来る事知ってたら、もっといっぱいしゃべったのに。
聞いて欲しい事いっぱいあんねん。
なぁあたしの話を真剣に聞いて?2005-07-03 04:50:00 -
46:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキの店で話をしたりボーっとしたりしているともぉ2時間ぐらいたっていた。
2005-07-03 04:51:00 -
47:
華 ◆C1JH30EVSU
マスターから電話。
『今日何時頃くるん?』
『もぉすぐ行きまぁす』
ユウキの店を出た。2005-07-03 04:53:00 -
48:
華 ◆C1JH30EVSU
雨はやんでた。
2005-07-03 04:54:00 -
49:
華 ◆C1JH30EVSU
それからあたし達はちょくちょく会うようになった。キャッチ場所でちょっとしゃべってそのまま帰る日もあったし、キャッチをさぼってご飯を食べに行く事もあった。
2005-07-03 04:56:00 -
50:
華 ◆C1JH30EVSU
ヒマな日はユウキにお金をもらってそのまま店に行く事もあった。
2005-07-03 04:57:00 -
51:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは気付いていた。
ユウキと居ると楽しい事。落ち込んだ時にユウキとバカみたいなメールとかをしてると癒された。2005-07-03 04:58:00 -
52:
華 ◆C1JH30EVSU
ひさしぶりにピンクのバスで恋愛の旅のあいのりを見て、告白シーンに感動してしまい、あたしはめちゃめちゃクサイ言葉を並べた告白メールをつくった。
2005-07-03 05:00:00 -
53:
華 ◆C1JH30EVSU
誰に送ろう…
電話帳を検索しながら…
あたしの指を止めたのは…ユウキ。2005-07-03 05:04:00 -
54:
華 ◆C1JH30EVSU
ダメモトダメモト〜。
そぉ思いながら送信ボタンを押した。2005-07-03 05:07:00 -
55:
華 ◆C1JH30EVSU
あいのりの誰かと誰かのハッピーエンドを見届けてあたしは眠りについた。
2005-07-03 05:08:00 -
56:
華 ◆C1JH30EVSU
朝起きるとユウキからの返信メールが入っていた。
2005-07-03 05:09:00 -
57:
華 ◆C1JH30EVSU
一言で言うわ!ありがと!俺も大好き♪いつ遊ぶ?
2005-07-03 05:10:00 -
58:
華 ◆C1JH30EVSU
とりあえずハッピーエンド。
2005-07-03 05:10:00 -
59:
華 ◆C1JH30EVSU
でもこれはとりあえずのハッピーエンド。
あたしはあんたと一緒のこれからにいろんな事を期待したし、やりたい事もいっぱいあってん。2005-07-03 05:12:00 -
60:
華 ◆C1JH30EVSU
何の不安も疑いもなく、心からあんたとのこれからを見れたあの時に、もっと素直になれてたら今は変わってたんかなぁ?
2005-07-03 05:14:00 -
61:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁ教えて…
あたしは悲劇の幕を開けたんかなぁ?
あんたは悪魔のお面をかぶったん?
それとも天使の仮面を脱いだのか…。2005-07-03 05:16:00 -
62:
名無しさん
しおりィ??頑張ってねッ?
2005-07-03 06:07:00 -
63:
華 ◆C1JH30EVSU
それからも別に前と変わる事なく普通の楽しい日々は過ぎてった。
あたしはユウキの事をちゃんとスキになってた。2005-07-03 12:17:00 -
64:
華 ◆C1JH30EVSU
『おつかれぇっ♪』
『おつかれさまでぇす!』仕事が終わって携帯チェック。
ユウキからのメール。2005-07-03 12:18:00 -
65:
華 ◆C1JH30EVSU
おはよ♪昨日潰れたわぁ(涙)でも今日はまやさんラストやし頑張るわぁ!ハナ店ちょっとこれへんかぁ?
2005-07-03 12:21:00 -
66:
華 ◆C1JH30EVSU
まやさんはすごくおもしろくノリのいい人で、あたしはめちゃくちゃ大好きだった。
2005-07-03 12:22:00 -
67:
華 ◆C1JH30EVSU
いつも店に誰も居ない時間帯に行ってたから、他の従業員はあまり知らなかったけど、まやさんとはちょっと話しただけで、すぐに仲良しになれた。
2005-07-03 12:24:00 -
68:
華 ◆C1JH30EVSU
3人でいる時間が一番笑えた。
2005-07-03 12:25:00 -
69:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは開店してすぐ店に入った。
『まやさん呼んでくるわぁ〜お前まやさん大好きやろ?(笑)』
『うん!今日はまや君の為に来てんからぁ(笑)』2005-07-03 12:27:00 -
70:
華 ◆C1JH30EVSU
『まや君おつかれぇ〜!でもさみしいわぁ〜』
2005-07-03 12:29:00 -
71:
華 ◆C1JH30EVSU
あの店で、3人で、まや君のラストを祝い、ユウキもあたしも笑っていた。
2005-07-03 12:30:00 -
72:
華 ◆C1JH30EVSU
楽しい3人の時間はあっと言うまに過ぎた。
時間が遅くなるとまや君はずっとあたしの席に居れなかったし、まわりでいっぱいシャンパンだのなんだの卸され、騒がしいこの店をあたしははじめて見た。2005-07-03 12:33:00 -
73:
華 ◆C1JH30EVSU
他の席で飲まされたユウキが、ちょっと赤い顔で帰ってきた。
『はぁぁ〜休憩!!』
そぉ言うと牛乳をいっきに飲み干した。2005-07-03 12:35:00 -
74:
華 ◆C1JH30EVSU
『大丈夫?あたしそろそろ帰ろかぁ?店忙しくなってきたし〜』
『まやさん今日で終わりやしラストまでおったって!未収くんどくわっ!心配しやんでもお前に払えとかゆわんからっ(笑)』2005-07-03 12:38:00 -
75:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはその日はじめて未収をつくった。
金額は知らないけど。
それからちょくちょくユウキのお金が足りないと未収にした。2005-07-03 12:40:00 -
76:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはユウキに聞いた。『誰が払うの?あたしの未収』
2005-07-03 12:41:00 -
77:
華 ◆C1JH30EVSU
『俺の太客。未収くんでるし、ちょっと足してもバレへん。バレそぉやったら痛客のせいでこけそぉゆったらええしなぁ〜。』
2005-07-03 12:43:00 -
78:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは続けた。
2005-07-03 12:43:00 -
79:
華 ◆C1JH30EVSU
『俺その女に色使ってんねん。あっ!でも枕はしてへんで?俺が自分で風まわした女なんか汚くてやれへんしなぁ!まぁ風じゃなくても、客なんかとやれんわ。俺安売りしたないし。だから安心してっ。なっ?』
2005-07-03 12:46:00 -
80:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは笑ったけど、あたしは目をそらした。
2005-07-03 12:47:00 -
81:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁあの時の安心してってどぉゆう意味?
お金の事?
客とは寝やへん色だけやからって事?2005-07-03 12:54:00 -
82:
華 ◆C1JH30EVSU
どっちにしろあたしはそれを聞いて、安心するどころか疑う心を持ってしまってん。
あんたの【ホスト】の顔を見てしまったから…2005-07-03 12:56:00 -
83:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁ目笑えてないで?
2005-07-03 12:57:00 -
84:
華 ◆C1JH30EVSU
めっちゃ!ひま!!ハナなにしてるん?
ユウキからのメール。
もぉ寝よおとしてたぁ☆
今からおいでっ♪
えぇ〜明日仕事早いしなぁぁ〜↓2005-07-03 12:59:00 -
85:
華 ◆C1JH30EVSU
いけるって〜来てやぁ♪
次のあたしの返信メールでユウキがキレた。
なんかあたし客みたぁい(笑)2005-07-03 13:02:00 -
86:
華 ◆C1JH30EVSU
すぐに電話がかかってきた。
あたしにしたらただの冗談だった。
けどユウキには違うかった…?2005-07-03 13:04:00 -
87:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前なにゆってんの?お前に金出さした事あるん?しょおもない事ゆっとったらしばくで?』
『冗談やん!なに本気でキレてるん?!』2005-07-03 13:06:00 -
88:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前が信じへんから』
2005-07-03 13:07:00 -
89:
華 ◆C1JH30EVSU
一方的に電話は切られた。
2005-07-03 13:08:00 -
90:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしがお金を払わなくても、その代金はあたしの変わりに誰かが払い彼の売り上げになる。
あたしはお金を使わなくてもうまく利用されているんじゃないかと、日に日に疑いを増すようになっていた。2005-07-03 13:11:00 -
91:
名無しさん
頑張って?
2005-07-03 13:12:00 -
92:
華 ◆C1JH30EVSU
次の日、ユウキからいつもと変わらないメールが入ってきた。
おはよ♪まだミナミいてる?2005-07-03 13:12:00 -
93:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは仕事が終わってみんなでご飯に行ってたから、まだ家には帰っていなかった。
ぢゃあ食い終わったいつもの場所きて!2005-07-03 13:16:00 -
94:
華 ◆C1JH30EVSU
いつもの場所には、いつものメンバーがいた。
『ハナちゃん、おはよぉ♪』
『おはよ』2005-07-03 13:17:00 -
95:
華 ◆C1JH30EVSU
みんなで少し話したところで、ユウキが話があるとあたしをその群れから連れ出した。
2005-07-03 13:19:00 -
96:
華 ◆C1JH30EVSU
昨日の事だ。
怒ってるんかな…
あたしは下を向いた。
『何お前がすねてんねんっ(笑)そんな顔したら笑ってしまうわ!』
ユウキはそぉ言って笑った。2005-07-03 13:21:00 -
97:
華 ◆C1JH30EVSU
いつもの笑顔。
2005-07-03 13:22:00 -
98:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはいっつもその笑顔に逆にやられてたわ。
あんたが笑うから、あたしはいっつも今日こそ思ってる事ゆったんねん!っていっぱいセリフ考えてんのに忘れてしまうねん。2005-07-03 13:24:00 -
99:
華 ◆C1JH30EVSU
でもいつからやろな…?
【笑顔】ぢゃなくてあんたの【キレた目】に怯えて言葉を…思いを口に出せんくなったんは……2005-07-03 13:27:00 -
100:
華 ◆C1JH30EVSU
そんな感じで毎日は過ぎていった。
疑いや、不安は消える事はなかったけど、それはどんな職業の人間と付き合ってても一緒。2005-07-03 13:48:00 -
101:
華 ◆C1JH30EVSU
自分も多少のウソはつくし、逆に疑われる時もある。
2005-07-03 13:49:00 -
102:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはまだ幸せだった。何も犠牲にしていなかったから。
昼の仕事をして、たまにバーで働き、適度に遊ぶ。2005-07-03 13:50:00 -
103:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前がキャバいったら時間合うのになぁ〜』
笑いながらそぉ言う事はあっても、昼を辞めろと強制的に言う事はなかった。2005-07-03 13:52:00 -
104:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはいつものようにユウキの店に行った。
今日はめずらしくヘルプが3人。
店は朝方なのにヒマだった。
今日は売り上げがヤバイとみんな口々に言った。2005-07-03 13:55:00 -
105:
華 ◆C1JH30EVSU
話の流れでユウキの太客の話になった。
あんまり聞いてなかったってゆうか聞きたくなかったからあたしは話に入らなかった。2005-07-03 13:56:00 -
106:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしの耳元にユウキの唇が近づいた。
『あいつ切れるかも』
『なんで?』
あたしの顔を見て苦笑い。2005-07-03 13:58:00 -
107:
華 ◆C1JH30EVSU
『未収の金額にも聞いてクビかしげてたし、最近店でしかあってないからあたしの事ほんまに客としか見てないやろって…90パーぐらいもぉ無理やなぁ』
2005-07-03 14:00:00 -
108:
華 ◆C1JH30EVSU
『未収いくらなん?』
『45万。その内の12万がお前の分。』
あたしははじめて金額を知った。2005-07-03 14:01:00 -
109:
華 ◆C1JH30EVSU
しばらく黙り込んでユウキは、
『ドンペリ卸そかぁ?』
と言いだした。2005-07-03 14:02:00 -
110:
華 ◆C1JH30EVSU
『これでこんなん出来るんも最後になるかもしれんしなぁ〜ええやろ?お前の金ちゃうし(笑)』
ユウキはこっそりあたしにそぉ言って笑った。2005-07-03 14:04:00 -
111:
華 ◆C1JH30EVSU
複雑な気分だったけど、そんな気持ちはすぐにふっとんだ。
まや君が店に給料をもらいに来たから。
あたしは久しぶりの再会によろこんだ。2005-07-03 14:06:00 -
112:
華 ◆C1JH30EVSU
『ハナちゃん、ほんまに俺の事大好きやろぉ?』
『当たり前やん!ユウキより好きやん!(笑)』2005-07-03 14:08:00 -
113:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキも、あたしも、まや君も、他のみんなも、みんなでバカな話をして笑った。
本当にただ楽しくてやっぱりあの時のあたしにはたいした悩みなんてなかった。2005-07-03 14:09:00 -
114:
華 ◆C1JH30EVSU
あの店で過ごせた楽しい日は、それが最後になった。
2005-07-03 14:10:00 -
115:
華 ◆C1JH30EVSU
欲張りかな?
もっとあんたともいっぱいくっついて、イチャイチャしとけばよかったな…
もっと素直に……
愛してるって。2005-07-03 14:15:00 -
116:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキはナンバーにも入り店からの期待を背負うようになった。
客の事・店の事…
イライラはあたしに向けられた。2005-07-03 14:17:00 -
117:
華 ◆C1JH30EVSU
忙しく、外で会う事はもちろん、店にも呼ばれなかった。
2005-07-03 14:18:00 -
118:
華 ◆C1JH30EVSU
メールでケンカがはじまり、電話で怒鳴られる。
もぉしんどい。
最近のユウキのメールはいつもコレ。
あたしはもぉ励ます言葉も思いつかなかった。2005-07-03 14:20:00 -
119:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしに出来る事はなに?昼辞めて夜働く事?
もぉわからん。
たった一言そのメールに返す言葉はなかった。2005-07-03 14:22:00 -
120:
華 ◆C1JH30EVSU
その夜。
あたしは久しぶりに店に呼ばれた。
久しぶりに会える…
だけどあたしはうれしくなかった。
悲しい話を聞きに行くから。2005-07-03 14:24:00 -
121:
華 ◆C1JH30EVSU
『やっぱりあの客とは切れた。だから前みたいにしょっちゅう店には呼べへんし、来ても1・2時間しか一緒にはおれへん。』
2005-07-03 14:26:00 -
122:
華 ◆C1JH30EVSU
最初出会った頃に戻ったみたい。
2005-07-03 14:26:00 -
123:
華 ◆C1JH30EVSU
でも違ってたんは、あたしがあんたの事を好きになってて、あたしはそんなんじゃ満足出来へんくなってた。
今までが幸せすぎて。2005-07-03 14:29:00 -
124:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁそれもあんたの手口やったん?
出会った頃からずっと全ては計算やったん?
そうやったらあんたは天才やって、あたしは笑って誉めたるわ。2005-07-03 14:31:00 -
125:
華 ◆C1JH30EVSU
騙されてたとかそんなんどうでもいいねん。
あたしはただ、真実が知りたい。2005-07-03 14:32:00 -
126:
華 ◆C1JH30EVSU
それから会う機会は本当に少なくなった。
朝方とかにメールがくると、時間が合わない事をアピールしてるのかとイラだった。2005-07-03 14:34:00 -
127:
華 ◆C1JH30EVSU
今まで気にも止めなかった些細な事が目について…
気に掛かってしょうがなかった。2005-07-03 14:35:00 -
128:
華 ◆C1JH30EVSU
その頃から昼の仕事もうまくいかなくなり、売り上げはどんどん落ちていった。
辞めたい。
2005-07-03 14:37:00 -
129:
華 ◆C1JH30EVSU
『時間が合うのに』
ユウキの言葉があたしの頭を駆け巡る。2005-07-03 14:38:00 -
130:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは夜の仕事をはじめた。
ユウキが助けてほしいと言いだしたから。
この仕事を支えてほしいと。2005-07-03 14:39:00 -
131:
華 ◆C1JH30EVSU
だけど、昼の仕事もなんだかんだ言っても辞めれなかった。
たくさんの人に支えられてここまできたんだ。2005-07-03 14:41:00 -
132:
華 ◆C1JH30EVSU
やっと見つけた居場所を、簡単には捨てれなかった。
2005-07-03 14:42:00 -
133:
華 ◆C1JH30EVSU
それからあたしは寝る間も惜しんで働いた。
平均睡眠時間2時間。2005-07-03 14:43:00 -
134:
華 ◆C1JH30EVSU
そのせいかユウキとはケンカばかりの毎日…
2005-07-03 14:44:00 -
135:
華 ◆C1JH30EVSU
『信じられへんねやったらもぉええゆうとんねん!』『どぉすんねん?!俺との関係辞めるんか?あっ?ばいばいかっ?!』
2005-07-03 14:46:00 -
136:
華 ◆C1JH30EVSU
『……ばいばい……』
あたしのその言葉にユウキはキレた。2005-07-03 14:47:00 -
137:
華 ◆C1JH30EVSU
左頬に思いっきり平手打ち。
ユウキはあたしに手をあげるようになった。
2005-07-03 14:48:00 -
138:
華 ◆C1JH30EVSU
あの時ばいばいしてたらまだ綺麗に終われてたのに…あたしもアホやけど、あんたもアホやな。
2005-07-03 14:52:00 -
139:
華 ◆C1JH30EVSU
あんたは何を期待してあたしを繋ぎ止めてたん?
あんたに怯え、震えるあたしを見て何を思ったん?2005-07-03 14:53:00 -
140:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは特別やってあんたは抱き締めたけど、ほんまにあたしはある意味特別やった。
だってあたしの身体には、あんたが付けた印がいっぱい…2005-07-03 14:55:00 -
141:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはユウキが恐くてしかたなかった。
キレたら目が変わる。
何をきっかけにユウキの目が変わるのかビクビクした。2005-07-03 14:57:00 -
142:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはユウキが動くたびにビクッとして、身体に力をいれた。
2005-07-03 14:57:00 -
143:
華 ◆C1JH30EVSU
ある日、ユウキがあたしに弱音をはいた。
いつも強気な人だったからあたしはビックリした。2005-07-03 14:59:00 -
144:
華 ◆C1JH30EVSU
その日は久しぶりに冷静に話が出来た。
あたしも思ってる事が少し言えた気がする。2005-07-03 15:00:00 -
145:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキの事をもっと知りたいよ。
お互いわかりあえたら、あたしユウキの事もっともっと好きになれる。
だって、今でも大好きやから。2005-07-03 15:04:00 -
146:
華 ◆C1JH30EVSU
その日、あたしは店に呼ばれた。
ユウキはあたしの頭をくしゃっと撫でて
『お前にはやさしくしやなあかんと思った』
といって、自腹であたしの為にドンペリを2本あけてくれた。2005-07-03 15:08:00 -
147:
華 ◆C1JH30EVSU
久しぶりに2人は笑ってた。
2005-07-03 15:09:00 -
148:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは昼の仕事を辞めた。
ユウキの機嫌はよくなったし、あたしも寝る時間が出来てイライラは減った。2005-07-03 15:10:00 -
149:
華 ◆C1JH30EVSU
だけど、たくさんのモノを失った。
2005-07-03 15:11:00 -
150:
華 ◆C1JH30EVSU
あんたはあたしを自分だけのモノにしようと必死やったよな。
2005-07-03 15:14:00