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あなたさえ居れば…。
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1:
華 ◆C1JH30EVSU
旧掲示板:04/12/19〜05/2/6の華サンの実話です。
感動した話をコピペしていたので、みなさんにも読んでもらえたらと思いました。2005-07-03 02:30:00 -
197:
華 ◆C1JH30EVSU
試すような、疑った口調。
2005-07-03 16:59:00 -
198:
華 ◆C1JH30EVSU
『昨日まったく声出やへんだん知ってるやろ!?今のこの声聞いて普通やと思う?もぉお願いやから今日は許して…』
『もぉええわっ。とりあえずあんまり下手な事しとったらすぐバレるからっ』2005-07-03 17:02:00 -
199:
華 ◆C1JH30EVSU
電話は一方的に切られた。
2005-07-03 17:02:00 -
200:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはあんたがしんどい時、いつも助けてあげたよな?
押し付けがましい言い方かもしれんけど、風邪引いてしんどい時はあたしが店行って休憩出来るようにしてあげた。2005-07-03 17:05:00 -
201:
華 ◆C1JH30EVSU
そうでなくても、あんたが店に来てってゆうの断った事なんてなかったやろ?
2005-07-03 17:06:00 -
202:
華 ◆C1JH30EVSU
あの時の、あまりにも思いやりのない言葉にあたしはもぉ涙も出やんかった。
そんなもん…
諦めてたのに、なんで離れられへんだんやろな?2005-07-03 17:09:00 -
203:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはそろそろユウキとの関係に限界を感じていた。
精神的にも、金銭的にも苦しかった。
手をあげる事はなくなったけど、ケンカがなくなる事はなかった。2005-07-03 17:11:00 -
204:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキが助けてほしいと言った日から、あたしは一切自分の為にお金を使っていない。
毎月2・30万の未収。
たいした額じゃないかもしれないけど、1人暮しのあたしにはキツかった。2005-07-03 17:13:00 -
205:
華 ◆C1JH30EVSU
ケンカの内容は、あたしの男関係から金銭問題に変わった。
2005-07-03 17:14:00 -
206:
華 ◆C1JH30EVSU
『もぉホンマにいっぱいいっぱいやねんっ』
『だからキャバなんか辞めて、セク行けゆってんねん!』
『もぉあたしの事客として見てるやろ?!』
『客やったらとっくに風まわしてるわっ!!』2005-07-03 17:17:00 -
207:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしにしたら、セクも風も一緒やった。
セクを進めるあんたは、もぉ昔のあんたじゃなくなってたよな。2005-07-03 17:19:00 -
208:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしを見る目は客を見る目と同じ。
愛してるとか、お前で最後にするとか言われても、昔みたいに綺麗な形ではあたしに届かへん。2005-07-03 17:21:00 -
209:
華 ◆C1JH30EVSU
色はやめて…
これ以上幻滅させやんといてよ。
お願いやから…………2005-07-03 17:22:00 -
210:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはセクを拒否し続けた。
ユウキは、あたしがなんでそこまで嫌がるのか分からないと言った。2005-07-03 17:23:00 -
211:
華 ◆C1JH30EVSU
でも、ユウキがそれ以上しつこくセクを進める事はなかった。
それどころか
『お前の負担減らせるように努力するわ…』
と言いだした。2005-07-03 17:25:00 -
212:
華 ◆C1JH30EVSU
本当に店に呼ばれる回数も減った。
だけど……
2005-07-03 17:28:00 -
213:
華 ◆C1JH30EVSU
今から来てっ!
朝の7時…
ユウキからのメール。
朝方店に呼ばれるのは、売り上げが悪い証拠。
あたしはタクで店に向かった。2005-07-03 17:30:00 -
214:
華 ◆C1JH30EVSU
予感的中。
店に客は1組しかいなかった。
こんな時間帯にキャッチに出ていた従業員が戻ってきた。
あたしともう1人の客をチラミして、迷わずあたしの席に全員ついた。2005-07-03 17:32:00 -
215:
華 ◆C1JH30EVSU
『お席失礼しまぁ〜す♪』あたしはユウキを睨んだ。アイコンタクト。
『どうするつもり?』2005-07-03 17:34:00 -
216:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは苦笑いしてあたしの耳元で囁いた。
『こいつらお前の顔見て、一直線にこっちきたなっ(笑)わかってるわ』
ユウキはご機嫌だった。2005-07-03 17:36:00 -
217:
華 ◆C1JH30EVSU
意地っ張り。
もぉ1組の席は、ユウキとナンバーを争っているタカシだった。2005-07-03 17:38:00 -
218:
華 ◆C1JH30EVSU
勝ち誇った顔でユウキが言った。
『お前等、ドライ10本もってこいっ!』
はぁ?!
あたしは呆れ果てた。2005-07-04 00:00:00 -
219:
華 ◆C1JH30EVSU
『もぉよくわかったわ』
一言そぉ呟いた。2005-07-04 00:00:00 -
220:
華 ◆C1JH30EVSU
『なにがやねん?!何がわかってん!』
またユウキがキレる。
『もぉええって。スキにすれば?』
『はぁ?!お前外出ろやっ!』2005-07-04 00:03:00 -
221:
華 ◆C1JH30EVSU
オロオロするヘルプ達。
いつもの事やん…2005-07-04 00:03:00 -
222:
華 ◆C1JH30EVSU
『何がわかってん!ゆえやっ!』
『何がって?もぉこのあんたの行動が真実やん!あんたやっぱり、あたしの事なんかちっとも考えてないっ!よくわかったもぉホンマに終わ…』2005-07-04 00:06:00 -
223:
華 ◆C1JH30EVSU
最後まで言う前に顔を平手打ちされた。
もぉ手はあげやんってゆったくせに……
2005-07-04 00:07:00 -
224:
華 ◆C1JH30EVSU
『話は営業終わってからやっ。店入ったら普通にせぇよっ』
そぉ言われ店に戻った。2005-07-04 00:08:00 -
225:
華 ◆C1JH30EVSU
テーブルにはもぉドライが用意されていた。
あたしはヘルプ達に今まで見せた事のないほどの笑顔で
『飲みやぁ〜』
と、グラスについでいった。2005-07-04 00:10:00 -
226:
華 ◆C1JH30EVSU
『俺の分は?』
ユウキを無視するあたしに、みんな引きつった笑顔。2005-07-04 00:11:00 -
227:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはユウキが見えないかのように無視し続けた。『お前、俺にだけフテコイねんっ!』
でもあたし、普通にしてるやんっ。2005-07-04 00:13:00 -
228:
華 ◆C1JH30EVSU
そんな中、歌ゲーが始まった。
もぉどぉにでもなればいい
だって今日で最後。
客はあたし1人になってた2005-07-04 00:17:00 -
229:
華 ◆C1JH30EVSU
始めは控えめに飲んでいたけど、ユウキにあおられて見境がなくなった。
直瓶でイッキ。
マイクはあたしとユウキの手から回る事はなくなった。2005-07-04 00:19:00 -
230:
華 ◆C1JH30EVSU
『飲めよぉ!!』
ヘルプ1人ダウン。
『ハナが飲むってさぁ!』自分でコールをかけ、また直瓶でイッキ。2005-07-04 00:21:00 -
231:
華 ◆C1JH30EVSU
盛り上がるヘルプと逆に、ユウキに瓶を取り上げられた。
あたしはムッとした。
『あんたが飲めってゆってんやん!!』2005-07-04 00:22:00 -
232:
華 ◆C1JH30EVSU
『自分でブレーキかけれんくなるんやったら飲むなっ!飲みすぎやねん!』
ユウキの怒鳴り声で、店内の空気が一瞬にして凍った。2005-07-04 00:24:00 -
233:
華 ◆C1JH30EVSU
いっきに酔いが覚めましたって顔をしたヘルプを睨みつけ、その子が持っている瓶を奪い取った。
『うるさいっ』
あたしはドライを流し込んだ。2005-07-04 00:26:00 -
234:
華 ◆C1JH30EVSU
『飲むなって!しばくぞっ』
飲んでる最中に取り上げられ、顔と服にドライが飛び散った。2005-07-04 00:27:00 -
235:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはなんか泣いていて、もぉぐちゃぐちゃだった。
涙とビールでぐちゃぐちゃで、ソファーにだらしなく座るあたし。
涙が止まらない……2005-07-04 00:29:00 -
236:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキがおしぼりを手に、あたしの隣に座る。
あたしの涙とドライの顔を優しく拭きながら、あたしを抱き寄せた。2005-07-04 00:31:00 -
237:
華 ◆C1JH30EVSU
空気を察したヘルプ達は、片付けをするふりをして席を立った。
2005-07-04 00:32:00 -
238:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキがあたしの耳に唇をつけ、歌を歌う。
『もしも君が泣くならば僕も泣く…もしも君が無くなれば僕も無く……』
2005-07-04 00:35:00 -
239:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしの目からは、大粒の涙がこぼれ続けた。
2005-07-04 00:36:00 -
240:
華 ◆C1JH30EVSU
覚えてる?
あたし等が初めて遊んだ日。
あの日は大雨やったよな。2人は大粒の涙を流す空の下で、笑ってたな。2005-07-04 00:38:00 -
241:
華 ◆C1JH30EVSU
今日のあたしを予感してたみたいな雨。
あの日の雨は止んだ。
今日は外、晴れてるで?
あたしの涙は止むかなぁ?2005-07-04 00:40:00 -
242:
華 ◆C1JH30EVSU
晴れた空の下で2人で笑える日……
夢でいいから見せてよ。2005-07-04 00:41:00 -
243:
華 ◆C1JH30EVSU
ラストソングが入った。
あたしはユウキに抱かれ、声をあげて泣いた。
ユウキが歌いながらキスをする。2005-07-04 00:43:00 -
244:
華 ◆C1JH30EVSU
マイクを通して、あたしの泣き声が響いた……
2005-07-04 00:44:00 -
245:
華 ◆C1JH30EVSU
ラストソングが終わって、ちょっとしてからユウキが席を立った。
泣きじゃくるあたしの前に誰か立った。
見上げると、タカシだった。2005-07-04 00:46:00 -
246:
華 ◆C1JH30EVSU
『大丈夫?かなり飲んだみたいやけど…こんなハナちゃん見るんはじめてやわ』
2005-07-04 00:47:00 -
247:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはタカシの腕を掴んで泣いた。
それが気にくわなかったのか、ユウキがまたキレだした。2005-07-04 00:48:00 -
248:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキもあたしも、ベロベロに酔っていた。
テーブルの上には、ドライの空瓶が30本ぐらい並んでいた。2005-07-04 00:50:00 -
249:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前、何タカシに甘えてんねんっ!』
あたしは泣いて、もぉ言葉が出ない…
恐い また殴られる
『立てこらぁ!!』2005-07-04 00:53:00 -
250:
華 ◆C1JH30EVSU
ガッシャーーーン!!
2005-07-04 00:53:00 -
251:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキの投げたグラスがあたしの髪を擦り、壁にあたって割れた。
2005-07-04 00:54:00 -
252:
名無しさん
しおりん
2005-07-04 05:00:00 -
253:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前、ホンマわからん奴やなぁ!なんで俺を信じてくれへんねんっ』
あたしに近寄ろうとするユウキをタカシが止めた。
『やめろって!手は出すなよっ?!』2005-07-04 06:04:00 -
254:
華 ◆C1JH30EVSU
アキラがあたしをかばう。『ハナちゃん?大丈夫?立てる?』
あたしは首を横にふった。
もぉわけわからん…
2005-07-04 06:06:00 -
255:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前ホンマしばくっ!外でろやっ!!』
言ってる事はぐちゃぐちゃ。
2005-07-04 06:07:00 -
256:
華 ◆C1JH30EVSU
『わかった!話し合おか?先外出よっ!アキラがハナちゃん連れてくるからっ!なっ?』
タカシがアキラに合図する。2005-07-04 06:09:00 -
257:
華 ◆C1JH30EVSU
手は出すな…。
ユウキに何度も念をおす、タカシの声が聞こえる。2005-07-04 06:10:00 -
258:
華 ◆C1JH30EVSU
タカシに連れられて、ユウキが出て行った。
アキラが震えるあたしに
『大丈夫やで。タカシさんがユウキさん止めるし、俺がハナちゃん守から!』
と言って、手を差し伸べてくれた。2005-07-04 06:12:00 -
259:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキを外に残し、タカシが戻ってきた。
『ハナちゃん大丈夫?外出よか?あんまり待たしたら余計キレるしな…』
タカシもあたしの身体を支えてくれた。2005-07-04 06:14:00 -
260:
華 ◆C1JH30EVSU
『絶対、ハナちゃんに手ぇあげさすなよっ』
『はい』
店を出ると、ユウキがまた怒鳴り散らした。2005-07-04 06:15:00 -
261:
華 ◆C1JH30EVSU
『なんでわかってくれへんねん!俺がお前の事好きなん』
『ホンマむかつくっ!一発だけしばかせて!』
『お前飛ぶ気やろ?未収だけ払ってなっ』
『なんで、俺を信じれへんねん…』2005-07-04 06:19:00 -
262:
華 ◆C1JH30EVSU
どの言葉を、信じればいいの?
ホンマのあんたはどれなん?
あたしはあんたの綺麗な言葉だけを信じて、あんたと一緒の未来を描けばよかったん?2005-07-04 06:21:00 -
263:
華 ◆C1JH30EVSU
真っ暗で…
何一つ確かなモノがないこの道の先に、七色の世界を描けるほどあたしは想像力豊かじゃない。
違う…あんたが折ってんで?
あたしが持ってた、色とりどりのクレパス…2005-07-04 06:24:00 -
264:
華 ◆C1JH30EVSU
タカシはユウキをなだめながら
『ハナちゃん、飛ぶ気なんかないやんなぁ?もぉ今日は帰り?どっちも酔ってるしな…』
と言って、エレベーターのボタンを押した。2005-07-04 06:26:00 -
265:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは、最後の最後まで怒鳴っていた。
2005-07-04 06:27:00 -
266:
華 ◆C1JH30EVSU
アキラが一緒に下まで来てくれた。
あたしは泣いてしゃがみこんだまま立てない…2005-07-04 06:28:00 -
267:
華 ◆C1JH30EVSU
『ハナちゃん、俺も片付けしに一回店戻らんな…絶対また来るから、待っててな!』
待つしかしょうがなかった。
あたしは今日五百円ぐらいしか持ってなかったから。歩いて帰るにもフラフラで、立ち上がる気力さえなかった。2005-07-04 06:31:00 -
268:
華 ◆C1JH30EVSU
30分ぐらいして、アキラが戻ってきてくれた。
まだ泣いているあたしを抱き締めて、
『どしたぁん。もぉ大丈夫やで…』
と慰めてくれた。2005-07-04 06:34:00 -
269:
華 ◆C1JH30EVSU
お金が無いから帰れないと言うあたしに、二千円握らせて、
『これで帰りやっ』
と、タクまでひろってくれた。2005-07-04 06:35:00 -
270:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキとは終わった…
あたしは家で吐きながらそぉ考えていた。
本当に飛ぶ気はなく、未収はちゃんと払おうと思っていた。2005-07-04 18:25:00 -
271:
華 ◆C1JH30EVSU
でも確実足りない…
それまで足りなくても、ユウキは何も言わず自分のお金を足してくれていた。2005-07-04 18:27:00 -
272:
華 ◆C1JH30EVSU
でももぉ足してくれへんやろな…
切れた女にそこまでしてくれへんやろうな…
またしばかれるんかな?
恐い………2005-07-04 18:31:00 -
273:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁ気付いてた?
あたしのあんたに対しての感情が、途中から変わってたん…2005-07-04 18:32:00 -
274:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは、あんたが好きで離れられへんかったんじゃない。
あたしは、あんたが恐くて別れを切り出せへんかってん。2005-07-04 18:33:00 -
275:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは気付いてたから。あんたにもぉあたしに対して、愛情なんてない事。
愛してるって、どんなに言葉を繰り返されても…2005-07-04 18:35:00 -
276:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはとりあえず、タカシにメールした。
迷惑かけてごめんなさい。アキラにも、謝っといて。2005-07-04 18:36:00 -
277:
華 ◆C1JH30EVSU
しばらくして、タカシからメールが返ってきた。
全然迷惑じゃないで♪ちゃんと帰れた?
うん。アキラがタク乗せてくれたから…
そっか。ユウキとはどうするの?2005-07-04 18:39:00 -
278:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキ次第かな…
あたし昨日ユウキのホンマの気持ちが見えた気がする。あたしは、もぉ今となればしょせん客でしかないねんなって…。あたしは普通に好きでいたかったけど、それじゃアカンのかな。2005-07-04 18:41:00 -
279:
華 ◆C1JH30EVSU
うん…ちょっと考えるわ。ありがとう。
そぉ返事を返し、携帯を閉じた。2005-07-04 18:45:00 -
280:
華 ◆C1JH30EVSU
その日は、いつまでたってもユウキから連絡はなかった。
ホンマに終わってんや…
まだどこかで期待していたあたしは、あらためて実感してそぉ思った。
あたしはユウキにメールを打った。2005-07-04 18:47:00 -
281:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキがゆうこれからに期待したかったな。
ケンカばっかりで、叩かれて…それでも一緒に居たかった。あたしも素直にはなれんくて。でも、ユウキの事大好きでした。
最後の素直な気持ち。2005-07-04 18:53:00 -
282:
華 ◆C1JH30EVSU
送ってすぐに電話がかかってきた。
あたしは、てっきりメールを見て電話してきたんだと思ったらまだ見ていないらしい。
『見てかけなおすわ!』
一回電話を切った。2005-07-04 18:55:00 -
283:
華 ◆C1JH30EVSU
10分ぐらいたって、また電話がかかってきた。
暗い声…
『もぉ遅いんかな』2005-07-04 19:01:00 -
284:
華 ◆C1JH30EVSU
『昨日はホンマに悪かったと思ってる。でも俺はお前が好きやし、お前が特別やねん…』
『なんで?なんであたしを繋ぎ止めるん?あたしは、ユウキに何もしてあげれへんのに…』2005-07-04 19:04:00 -
285:
華 ◆C1JH30EVSU
『違う!何もしてあげられへんのは俺やっ!わかってる!お前にはホンマ悪いと思ってんねん。2日…2日間考えさせて。
でも離さへんからな。絶対お前とバイバイなんかしたらへん。』2005-07-04 19:06:00 -
286:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁ、あれも全てあんたの演技やったらあんたはすごい俳優やわ。
でもあたしも綺麗な言葉で飾って、演じてた。
どこかで…これで綺麗に終われる事を望んでた。2005-07-04 19:09:00 -
287:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはこれ以上、あんたの立つ舞台に足を踏み入れるのが恐かったから。
あたしがまだ、あんたの演技に気付かんフリを出来るうちに…幕を閉じさせて。2005-07-04 19:11:00 -
288:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキから連絡があったのはちょうど2日後だった。
『仕事終わったら連絡して。話したいから。』2005-07-04 19:13:00 -
289:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキはあたしを抱き締めてくれた。
あたしの話を聞いてくれた。
また前の様な…いつもと同じ毎日に戻っていくと思っていた。2005-07-04 19:14:00 -
290:
華 ◆C1JH30EVSU
それでいいのか…
自分に問い掛けながらも、あたしはあんたの隣に居る事を選んだ。
あんたが手を離さへん限り、あたしはこの舞台で踊り続けるしかないの?2005-07-04 19:17:00 -
291:
華 ◆C1JH30EVSU
幸福に似た恐怖。
第二幕が開かれる。
あんたがあたしに渡したシナリオは、穴だらけやん。こんなんじゃ演じきれへんわ。
あたしは人形じゃないから…あんたの手を振り払う事だって出来んねんで?2005-07-04 19:19:00 -
292:
華 ◆C1JH30EVSU
あの時、あんたのシナリオ通りあたしはあんたの隣を選んだ。
これから何もかもが思い通りに進んでいくと思った?甘いな…
そうしたかってんやったら、もっと完璧にあたしを騙してくれやんな。2005-07-04 19:23:00 -
293:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしにすれば、それからのユウキとの関係は恋人どうしでも、ホストと客でも何でもなかった。
ただ同じ舞台に立つ共演者。どちらかが演じきれなくなったら、終わり。2005-07-04 19:25:00 -
294:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキはあたしを独り占めしたい…
あたしはユウキに言った。『あたしにはもぉ、ユウキしかおらへんから…』2005-07-04 19:27:00 -
295:
華 ◆C1JH30EVSU
そぉしているとユウキはいつも機嫌がよかった。
ユウキが言う甘い言葉に何も言わず耳を傾け、目を見つめる。
『信じてる』
あたしはただそぉ言えばよかった。2005-07-04 19:29:00 -
296:
華 ◆C1JH30EVSU
でもそんな関係も長くは続かなかった。
それが当たり前になると、ユウキは欲を出しはじめた。2005-07-04 19:30:00 -
297:
華 ◆C1JH30EVSU
まだ足りない…
俺だけのモノに…
俺だけの為に……2005-07-04 19:31:00 -
298:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキはあたしが離れる事なんてないと、安心しきっていた。
謝れば許される。
それがダメなら怒鳴り、口答え出来ないように殴る。2005-07-04 19:33:00 -
299:
華 ◆C1JH30EVSU
さすがにあたしも我慢の限界だった。
ユウキが喜ぶようにユウキの演技にあわせて、あたしは騙されてるフリをするだけ。
そこに感情なんかいらなくても、あたしはまだ死んでいない。2005-07-04 19:36:00 -
300:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはユウキに言った。『なぁ、もぉ終わりじゃない?本気で。』
『はぁ?終われると思ってるん?俺は、お前で最後にするゆぅてるやろ』
ユウキの目が変わる。2005-07-04 19:42:00 -
301:
華 ◆C1JH30EVSU
いつもならその目に怯え、言葉を殺していた。
だけど、その日のあたしは違った。
あたしはユウキのその目を見つめ、目を逸らさずに言った。2005-07-04 19:44:00 -
302:
華 ◆C1JH30EVSU
『なんであたしにそこまでこだわるん?しょっちゅうケンカして、あたしを繋ぎ止めてなんになるん?別に大金落とす客でもないのに。あんたもぶっちゃけしんどいやろ?』
2005-07-04 19:47:00 -
303:
華 ◆C1JH30EVSU
キレる?
それとも殴る?
あたしの予想はバズレ。
思いもしない反応が返ってきた。2005-07-04 19:49:00 -
304:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは苦笑いして言った。
『俺、ホスト辞めようと思っててん…お前もしんどいやろ?俺もしんどい…』2005-07-04 19:52:00 -
305:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは2月の誕生日に派手に売り上げを上げ、ナンバーワンで終わりたいと言った。
『辞めてから、作業着で家行ってびっくりさせたかったのになぁ〜』
と笑った。2005-07-04 19:54:00 -
306:
華 ◆C1JH30EVSU
あの時どれだけあたしが嬉しかったか…
あんたには分からんやろうな。2005-07-04 19:56:00 -
307:
華 ◆C1JH30EVSU
真っ暗な道に、ほんの少しの光が見えた。
あんたとあたし…
その光は2人を照らすのか、それともそこにはあたししか居ないのか…2005-07-04 19:58:00 -
308:
華 ◆C1JH30EVSU
どっちにしろ、あたしはこの舞台から解放される。
真実の中で生きたいねん。あんたにもそぉであってほしいから…
隣に居るのが、あたしぢゃなくても。2005-07-04 20:00:00 -
309:
華 ◆C1JH30EVSU
後3ヵ月…
普通に何事もなく過ぎ、ユウキはホストをあがり、あたし達は幸せに……
なんてなるはずなかった。2005-07-04 20:02:00 -
310:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキが3ヵ月後に辞める事を知っているのは、あたしとユウキの後輩のタクヤだけだった。
2005-07-04 20:04:00 -
311:
華 ◆C1JH30EVSU
あの日も、あたしとユウキとタクヤの3人でしゃべっていた。
2005-07-04 20:06:00 -
312:
華 ◆C1JH30EVSU
『ちょっとまわってくるわっ!待っとってな♪』
ユウキが席を立って、あたしとタクヤ2人になった。2005-07-04 20:11:00 -
313:
華 ◆C1JH30EVSU
『ハナちゃんと、店でこぉやってしゃべることもなくなるなぁ〜。さみしいな。ユウキさんおらんくなるんも。でも、ハナちゃんには幸せになって欲しい思うわ!今まで頑張ってきたんやし。後3ヵ月だけやもんな!頑張りやぁ』
2005-07-04 20:19:00 -
314:
華 ◆C1JH30EVSU
そこまではよかった。
2005-07-04 20:20:00 -
315:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁもしもあの時、席を立ったんがあんたぢゃなかったら、あたしはあんたの口がその言葉を聞くはめになってたんかな?
そんなん残酷すぎる…2005-07-04 20:24:00 -
316:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは自分の力で夢から覚める方を選んでん。
違う…
逃げてん。2005-07-04 20:26:00 -
317:
華 ◆C1JH30EVSU
あんたと過ごした日々、幸せやった時すら全部、嘘やったんかもって疑いに包まれてしまっても…
あたしはただ心が傷ついてしまうのが恐くて。2005-07-04 20:30:00 -
318:
華 ◆C1JH30EVSU
『後3ヵ月なぁ〜ハナちゃんが風俗いって、ユウキさんを支えるってゆっても悪いと思わんでぇ』
『どぉゆう意味?…』2005-07-04 20:36:00 -
319:
華 ◆C1JH30EVSU
『えっ?』
一瞬にして変わったあたしの表情にタクヤは、
『いやっもしもの話…ごめん』
と言って、それ以上口を開くことはなかった。2005-07-04 20:39:00 -
320:
華 ◆C1JH30EVSU
どぉゆうこと?
あたしが風俗にいってユウキを支える?
そんな事あるはずないやん…2005-07-04 20:41:00 -
321:
華 ◆C1JH30EVSU
セクですら拒み続けたのは、他の客と一瞬になりたくなかったから…
あたしはあたしなりに支えてあげたかったからやのに!2005-07-04 20:43:00 -
322:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは、それを望んでるの?
風俗の女は汚いって、ゆってたやん…
汚い女を最後の女にするの?
…あたし等に未来はない。2005-07-04 20:45:00 -
323:
華 ◆C1JH30EVSU
あんたが支えて欲しいって言った時、あたしはもぉあんたの目に客としてしか映らんくなってしまうかもって覚悟はしてたで。
でもあたしはな、金銭的にだけぢゃなく、あんたの精神的な面での支えになりたかった。
金なんか惜しみなく使ってあげる…2005-07-04 20:49:00 -
324:
華 ◆C1JH30EVSU
金が欲しいの?
愛が欲しいの?
どっちかにして。
金も愛も欲しいなんか欲張りやわ……両方欲しがるからあんたの愛は【ウソ】になる。2005-07-04 20:52:00 -
325:
華 ◆C1JH30EVSU
だって、それが仕事やろ?愛を売ってるんやろ?
信じろぢゃなくて…信じやんくていいってゆって。
甘い言葉は聞くほどにニガイから……
黙って。2005-07-04 20:55:00 -
326:
華 ◆C1JH30EVSU
『ただいまっ♪お前、行ってええでっ!』
ユウキがタクヤの肩を叩き、あたしの隣に座った。
『あっはい!ごちそうさまです』2005-07-04 20:56:00 -
327:
華 ◆C1JH30EVSU
タクヤが乾杯をしようとグラスをあげた。
…………………………
『おい!乾杯したれよっ!』
ユウキが笑いながらあたしの顔を覗き込んだ。2005-07-04 20:58:00 -
328:
華 ◆C1JH30EVSU
『?!…もぉ乾杯はええわっ。行って』
『はい…失礼します』2005-07-04 21:00:00 -
329:
華 ◆C1JH30EVSU
『どしたん?お前の目…あの時と同じ』
2005-07-04 21:01:00 -
330:
華 ◆C1JH30EVSU
あの時?
…あぁ
右腕が腫れあがるほどしばかれたあの日か……2005-07-04 21:02:00 -
331:
華 ◆C1JH30EVSU
『ばいばい』
2005-07-04 21:02:00 -
332:
華 ◆C1JH30EVSU
『えっ?なに?』
『ばいばい』
『…なに、ゆってるん?』あたしはユウキの目を見た。
『ばいばい』2005-07-04 21:05:00 -
333:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしが1番辛かった時…いつか知ってる?
ケンカしてる時、怒鳴られてる時、殴られてる時、あんたにお金を渡す時…
その中にはないよ。2005-07-04 21:08:00 -
334:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしが1番辛かったんは、ばいばいをゆう時。
お願い…
何回も言わさんといて。2005-07-04 21:09:00 -
335:
華 ◆C1JH30EVSU
『はぁ?なんでやねん!?さっきまで、普通にしてたやんけっ!なんで急にそぉなんねんっ…話あるってゆってたん…俺にばいばいゆう事やったんか……?』
2005-07-04 21:12:00 -
336:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしの頬に涙がつたう。『出ろ』
あたしの手をユウキが引っ張った。2005-07-04 21:14:00 -
337:
華 ◆C1JH30EVSU
もぉ外は少し明るくなっていた。
2005-07-04 21:15:00 -
338:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前、意味わからんねんっ!』
目をそらし俯いたあたしの髪を鷲掴みにして、顔を無理矢理上げさせられた。
『しゃべってんねん。目ぇ見ろや』2005-07-04 21:17:00 -
339:
華 ◆C1JH30EVSU
何回見たやろ…
あんたのキレた目。
あの日の目が、1番冷めた死んだ目をしてた。
あんたよくゆってたよな…何かたくらんでる様な、冷たいあたしの目がムカツクって。2005-07-04 21:20:00 -
340:
華 ◆C1JH30EVSU
あたし等の視線が、暖かく穏やかに交わる事はないねんな…
2人の幸せな日々は、あたし等の目には眩しすぎて見えへん……2005-07-04 21:22:00 -
341:
華 ◆C1JH30EVSU
『ごめん…もぉ、一瞬におれへん。あんたにはもぉ何もしてあげる事、出来へん。あんたが望むような女に、あたしはなれへん』
『俺が何を望んでんのか、お前わかってんのか?!』2005-07-04 21:29:00 -
342:
華 ◆C1JH30EVSU
怒鳴り声と一緒に手が上がる。
脇腹に一発。
お腹はやめて……2005-07-04 21:31:00 -
343:
華 ◆C1JH30EVSU
『わからへん。わからへんから終わりやねん!金が欲しいんやったらそれだけ言えばいいやん!いくらでもあげるわっ!何でもしたる!その代わり、あたしはあんたを愛する事はない。信じる事も…』
2005-07-04 21:34:00 -
344:
華 ◆C1JH30EVSU
『はぁ!?どぉゆう意味やねんっ!!お前が金だけ俺にくれたら喜ぶ思てるん?!』
太股をおもいっきり蹴られ、あたしは痛みに耐えれずしゃがみこんだ。2005-07-04 21:36:00 -
345:
華 ◆C1JH30EVSU
『ぢゃあもぉあんたには、金使わん!だから愛してあげる!毎日好きってゆって、抱き締めて…信じるから』
『………』
黙り込んだユウキを見上げた。2005-07-04 21:39:00 -
346:
華 ◆C1JH30EVSU
『それぢゃ満足出来へんねやろ?あたしには両方あげる事出来へんねん。騙されてるかもって思いながら、信じてるなんか言いたくない…嘘はキライ』
2005-07-04 21:42:00 -
347:
華 ◆C1JH30EVSU
黙ったまま、ユウキもしゃがんで視線を合わせた。
2005-07-04 21:43:00 -
348:
華 ◆C1JH30EVSU
あたし等が素直に見つめられへんくなったんは、いつからやろな…
お互いの思いを探るために、目を見つめるようになってしまったんはいつからやろう…2005-07-04 21:45:00 -
349:
華 ◆C1JH30EVSU
『あんたと居ると、寂しい。一緒に居れば居るほど…いつも、真実は見えへん。あたしはずっと…どこかで騙されてると思ってる。あんたの愛してるって言葉に、裏を探してしまう……』
2005-07-04 21:48:00 -
350:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしの言葉を聞き終わりユウキが立ち上がった。
『立て』
あたしも立ち上がる。2005-07-04 21:49:00 -
351:
華 ◆C1JH30EVSU
1回ぎゅっと抱き締められ、ドンッと壁に突き放された。
その瞬間……2005-07-04 21:52:00 -
352:
華 ◆C1JH30EVSU
バッチィーーン!!
2005-07-04 21:53:00 -
353:
華 ◆C1JH30EVSU
左頬に平手打ち。
口の中が切れて、血の味がした。2005-07-04 21:54:00 -
354:
華 ◆C1JH30EVSU
『痛い?…俺の心の方が痛い』
2005-07-04 21:55:00 -
355:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしの身体にはすでにアザがいっぱい出来ていた。それを撫でながら彼が言った言葉。
『このアザは俺の愛情の数や…俺が愛した印や』2005-07-04 21:58:00 -
356:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしの唇についた血を舐めた。
『アイシテル』
あたしの耳に唇をつけ、そぉ言った。2005-07-04 21:59:00 -
357:
華 ◆C1JH30EVSU
最後のその一言。
いままで聞いた事ないほど冷たい彼の言葉だった。2005-07-04 22:01:00 -
358:
華 ◆C1JH30EVSU
それから連絡が来る事はなかった……。
2005-07-04 22:01:00 -
359:
華 ◆C1JH30EVSU
2005-07-04 22:02:00 -
360:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁ、もしもあんたがホストぢゃなかったら…
あたし等には、きっと違う結末があってんやろな。
でもあんたがホストぢゃなかったら、出会ってなかった。
運命は残酷やな…2005-07-04 22:04:00 -
361:
華 ◆C1JH30EVSU
何一つ後悔はしてないねん。あんたの為に犠牲にした事とか、なくしたモノもいっぱいあるけど、後悔はしてない。
でもな、あたし最後に失敗したなって思ってる。
あんたの気持ちを…ホンマのあんたの思いを、あんたの口から聞きたかった。2005-07-04 22:08:00 -
362:
華 ◆C1JH30EVSU
出会った頃から全部計算で、あたしを騙してたんやったとしてもいいから、あたしは真実を知りたいと今でも思う。
2005-07-04 22:13:00 -
363:
華 ◆C1JH30EVSU
真実が見えへんってな、いいように考えれば全ては輝いた素晴らしい日々に変わる。
あたしは最初から最後まで愛されてたって思い込めばそぉなんねんから。
でも真実が見えへんから、2人出会った時のホンマに輝いてた時ですら、くすんでしまうねん…2005-07-04 22:21:00 -
364:
華 ◆C1JH30EVSU
最後、心が傷つくのを恐れて逃げた罰やな…
2005-07-04 22:22:00 -
365:
華 ◆C1JH30EVSU
最後の日。
話があってあんたに会いに行ったよな?
あの日、あたしが言いたかったんは、ばいばいぢゃなかってんで。
あたしが用意してたんは、悲しい話ぢゃなかった。
あんたのとり方によってはどぉゆう話か微妙やけども…2005-07-04 22:29:00 -
366:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしのお腹の中には赤ちゃんがいる。
あんたの子やで。
3ヵ月後にホストあがるって決まってたから、喜んでくれると思ってた。
親のおらんあんたは、誰よりも【家族】に憧れてたから…。2005-07-04 22:35:00 -
367:
華 ◆C1JH30EVSU
偶然にして出会った2人 夢を語る彼の横顔
ホストの顔
疑いを抱きだしたあの日 信じろと言う言葉の代わりに振るわれた暴力
二度と光を浴びる事のない真実2005-07-04 22:38:00 -
368:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしの声はもぉ届かないどんなに叫んでも
どんなに願っても2005-07-04 22:40:00 -
369:
華 ◆C1JH30EVSU
アイシテル
2005-07-04 22:41:00 -
370:
華 ◆C1JH30EVSU
2005-07-04 22:42:00 -
371:
華 ◆C1JH30EVSU
〜あとがき〜
あたしには未収があったのに、彼からはあれから連絡はないでした。金をとるか、愛をとるか…もしかしたらそうする事で、あの子なりの思いを伝えようとしていたのかもしれません。あたしは彼との子供を産みます。2005-07-04 22:45:00 -
372:
華 ◆C1JH30EVSU
周りは反対したけれど、事情を聞いて納得はしてくれました。
あたしは昔に流産していて、今度堕ろしたりすると、もぉ子供の出来ない身体になるかもしれないと、医者に言われていたからです。それにこの子は彼の残したたったひとつの真実やから。2005-07-04 22:49:00 -
373:
華 ◆C1JH30EVSU
この子が生まれた時、あたしはまた七色の未来を描けるでしょう。
この子の持つクレパスで…2005-07-04 22:51:00 -
374:
華 ◆C1JH30EVSU
旧掲示板:05/1/17
あなたさえ居れば…。
完結2005-07-04 22:54:00 -
375:
華 ◆C1JH30EVSU
奇跡とか運命とか信じる?あたしはそんなモノないって思ってたけど…
もしかしたらあるのかもしれない。2005-07-04 22:57:00 -
376:
華 ◆C1JH30EVSU
旧掲示板:05/2/5
続・あなたさえ居れば…。 【一緒に…】2005-07-04 22:59:00 -
377:
華 ◆C1JH30EVSU
『赤ちゃんも順調やし、風邪とかに気をつけてね。』『はい。ありがとうございました♪』
2005-07-04 23:03:00 -
378:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキと別れた日から、2ヵ月が経とうとしている。あの日ユウキがつけた、身体のアザ…愛の証はもぉ消えた。
2005-07-04 23:04:00 -
379:
華 ◆C1JH30EVSU
2月になって一段と寒くなった。
病院からの帰り道、シチューの材料を買って家に帰った。2005-07-04 23:06:00 -
380:
華 ◆C1JH30EVSU
この部屋とも、2月いっぱいでお別れになる。
ユウキとの思い出が詰まった部屋。
はじめは1人この部屋に居る事が辛かったけど、もぉ後1ヵ月で出ていくとなると、寂しいものがあった。2005-07-04 23:08:00 -
381:
華 ◆C1JH30EVSU
シチューの材料をキッチンに置き、部屋着に着替えベッドに入った。
3時か…
仕事を辞めてから、1日が長くてしかたない。
『みさちゃん、お昼寝しよっか♪』
お腹を撫でながら目を閉じた。2005-07-04 23:11:00 -
382:
華 ◆C1JH30EVSU
みさ。
あたしはお腹の中にいるこの子の事をそぉ呼んでいる。みさって、英語かなんかで【真実】とかそぉゆう意味があるらしい。
そぉ、この子は彼が残した真実。
男の子が産まれても、名前はみさって決めている。2005-07-04 23:14:00 -
383:
華 ◆C1JH30EVSU
目が覚め、携帯の時計を見た。
5時か…
ダラダラと身体を起こし、キッチンに立った。
今日のメニューはクリームシチュー。2005-07-04 23:16:00 -
384:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキもシチュー好きやったな…
じゃがいもがゴロゴロ入ってて、他の野菜はちっちゃいのが好きってよく言ってた。
1人分の料理は逆に難しいと、つくづく思う。2005-07-04 23:19:00 -
385:
華 ◆C1JH30EVSU
もぉあたしの料理を、あんたが食べる事はないと思ってた。
そぉきっと、永遠に……2005-07-04 23:20:00 -
386:
華 ◆C1JH30EVSU
ピンポーン♪♪
最近テレビの受信料がどうのってやつがよく来る。
あたしはいつものように無視した。
ピンポーン♪ピンポーン♪2005-07-04 23:25:00 -
387:
華 ◆C1JH30EVSU
……なに?
今日は一段としつこいなぁ。
そぉ思いながらリビングの画面を見て目を疑った。2005-07-04 23:29:00 -
388:
華 ◆C1JH30EVSU
……見慣れた顔。
…………ユウキ??2005-07-04 23:30:00 -
389:
華 ◆C1JH30EVSU
おそるおそる受話器をとった。
『ユウキ……?』
『久しぶり。……開けて?』
もぉすでに懐かしくなりかけている声を聞いて、あたしはロック解除した。2005-07-04 23:33:00 -
390:
華 ◆C1JH30EVSU
少しして、玄関のチャイムが鳴った。
戸惑いながらもドアを開け、わけのわからない顔をしたあたしを見てユウキが笑う。
なんだか少しやさしくなった顔。2005-07-04 23:41:00