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あなたさえ居れば…。
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1:
華 ◆C1JH30EVSU
旧掲示板:04/12/19〜05/2/6の華サンの実話です。
感動した話をコピペしていたので、みなさんにも読んでもらえたらと思いました。2005-07-03 02:30:00 -
251:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキの投げたグラスがあたしの髪を擦り、壁にあたって割れた。
2005-07-04 00:54:00 -
252:
名無しさん
しおりん
2005-07-04 05:00:00 -
253:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前、ホンマわからん奴やなぁ!なんで俺を信じてくれへんねんっ』
あたしに近寄ろうとするユウキをタカシが止めた。
『やめろって!手は出すなよっ?!』2005-07-04 06:04:00 -
254:
華 ◆C1JH30EVSU
アキラがあたしをかばう。『ハナちゃん?大丈夫?立てる?』
あたしは首を横にふった。
もぉわけわからん…
2005-07-04 06:06:00 -
255:
華 ◆C1JH30EVSU
『お前ホンマしばくっ!外でろやっ!!』
言ってる事はぐちゃぐちゃ。
2005-07-04 06:07:00 -
256:
華 ◆C1JH30EVSU
『わかった!話し合おか?先外出よっ!アキラがハナちゃん連れてくるからっ!なっ?』
タカシがアキラに合図する。2005-07-04 06:09:00 -
257:
華 ◆C1JH30EVSU
手は出すな…。
ユウキに何度も念をおす、タカシの声が聞こえる。2005-07-04 06:10:00 -
258:
華 ◆C1JH30EVSU
タカシに連れられて、ユウキが出て行った。
アキラが震えるあたしに
『大丈夫やで。タカシさんがユウキさん止めるし、俺がハナちゃん守から!』
と言って、手を差し伸べてくれた。2005-07-04 06:12:00 -
259:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキを外に残し、タカシが戻ってきた。
『ハナちゃん大丈夫?外出よか?あんまり待たしたら余計キレるしな…』
タカシもあたしの身体を支えてくれた。2005-07-04 06:14:00 -
260:
華 ◆C1JH30EVSU
『絶対、ハナちゃんに手ぇあげさすなよっ』
『はい』
店を出ると、ユウキがまた怒鳴り散らした。2005-07-04 06:15:00 -
261:
華 ◆C1JH30EVSU
『なんでわかってくれへんねん!俺がお前の事好きなん』
『ホンマむかつくっ!一発だけしばかせて!』
『お前飛ぶ気やろ?未収だけ払ってなっ』
『なんで、俺を信じれへんねん…』2005-07-04 06:19:00 -
262:
華 ◆C1JH30EVSU
どの言葉を、信じればいいの?
ホンマのあんたはどれなん?
あたしはあんたの綺麗な言葉だけを信じて、あんたと一緒の未来を描けばよかったん?2005-07-04 06:21:00 -
263:
華 ◆C1JH30EVSU
真っ暗で…
何一つ確かなモノがないこの道の先に、七色の世界を描けるほどあたしは想像力豊かじゃない。
違う…あんたが折ってんで?
あたしが持ってた、色とりどりのクレパス…2005-07-04 06:24:00 -
264:
華 ◆C1JH30EVSU
タカシはユウキをなだめながら
『ハナちゃん、飛ぶ気なんかないやんなぁ?もぉ今日は帰り?どっちも酔ってるしな…』
と言って、エレベーターのボタンを押した。2005-07-04 06:26:00 -
265:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは、最後の最後まで怒鳴っていた。
2005-07-04 06:27:00 -
266:
華 ◆C1JH30EVSU
アキラが一緒に下まで来てくれた。
あたしは泣いてしゃがみこんだまま立てない…2005-07-04 06:28:00 -
267:
華 ◆C1JH30EVSU
『ハナちゃん、俺も片付けしに一回店戻らんな…絶対また来るから、待っててな!』
待つしかしょうがなかった。
あたしは今日五百円ぐらいしか持ってなかったから。歩いて帰るにもフラフラで、立ち上がる気力さえなかった。2005-07-04 06:31:00 -
268:
華 ◆C1JH30EVSU
30分ぐらいして、アキラが戻ってきてくれた。
まだ泣いているあたしを抱き締めて、
『どしたぁん。もぉ大丈夫やで…』
と慰めてくれた。2005-07-04 06:34:00 -
269:
華 ◆C1JH30EVSU
お金が無いから帰れないと言うあたしに、二千円握らせて、
『これで帰りやっ』
と、タクまでひろってくれた。2005-07-04 06:35:00 -
270:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキとは終わった…
あたしは家で吐きながらそぉ考えていた。
本当に飛ぶ気はなく、未収はちゃんと払おうと思っていた。2005-07-04 18:25:00 -
271:
華 ◆C1JH30EVSU
でも確実足りない…
それまで足りなくても、ユウキは何も言わず自分のお金を足してくれていた。2005-07-04 18:27:00 -
272:
華 ◆C1JH30EVSU
でももぉ足してくれへんやろな…
切れた女にそこまでしてくれへんやろうな…
またしばかれるんかな?
恐い………2005-07-04 18:31:00 -
273:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁ気付いてた?
あたしのあんたに対しての感情が、途中から変わってたん…2005-07-04 18:32:00 -
274:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは、あんたが好きで離れられへんかったんじゃない。
あたしは、あんたが恐くて別れを切り出せへんかってん。2005-07-04 18:33:00 -
275:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは気付いてたから。あんたにもぉあたしに対して、愛情なんてない事。
愛してるって、どんなに言葉を繰り返されても…2005-07-04 18:35:00 -
276:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはとりあえず、タカシにメールした。
迷惑かけてごめんなさい。アキラにも、謝っといて。2005-07-04 18:36:00 -
277:
華 ◆C1JH30EVSU
しばらくして、タカシからメールが返ってきた。
全然迷惑じゃないで♪ちゃんと帰れた?
うん。アキラがタク乗せてくれたから…
そっか。ユウキとはどうするの?2005-07-04 18:39:00 -
278:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキ次第かな…
あたし昨日ユウキのホンマの気持ちが見えた気がする。あたしは、もぉ今となればしょせん客でしかないねんなって…。あたしは普通に好きでいたかったけど、それじゃアカンのかな。2005-07-04 18:41:00 -
279:
華 ◆C1JH30EVSU
うん…ちょっと考えるわ。ありがとう。
そぉ返事を返し、携帯を閉じた。2005-07-04 18:45:00 -
280:
華 ◆C1JH30EVSU
その日は、いつまでたってもユウキから連絡はなかった。
ホンマに終わってんや…
まだどこかで期待していたあたしは、あらためて実感してそぉ思った。
あたしはユウキにメールを打った。2005-07-04 18:47:00 -
281:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキがゆうこれからに期待したかったな。
ケンカばっかりで、叩かれて…それでも一緒に居たかった。あたしも素直にはなれんくて。でも、ユウキの事大好きでした。
最後の素直な気持ち。2005-07-04 18:53:00 -
282:
華 ◆C1JH30EVSU
送ってすぐに電話がかかってきた。
あたしは、てっきりメールを見て電話してきたんだと思ったらまだ見ていないらしい。
『見てかけなおすわ!』
一回電話を切った。2005-07-04 18:55:00 -
283:
華 ◆C1JH30EVSU
10分ぐらいたって、また電話がかかってきた。
暗い声…
『もぉ遅いんかな』2005-07-04 19:01:00 -
284:
華 ◆C1JH30EVSU
『昨日はホンマに悪かったと思ってる。でも俺はお前が好きやし、お前が特別やねん…』
『なんで?なんであたしを繋ぎ止めるん?あたしは、ユウキに何もしてあげれへんのに…』2005-07-04 19:04:00 -
285:
華 ◆C1JH30EVSU
『違う!何もしてあげられへんのは俺やっ!わかってる!お前にはホンマ悪いと思ってんねん。2日…2日間考えさせて。
でも離さへんからな。絶対お前とバイバイなんかしたらへん。』2005-07-04 19:06:00 -
286:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁ、あれも全てあんたの演技やったらあんたはすごい俳優やわ。
でもあたしも綺麗な言葉で飾って、演じてた。
どこかで…これで綺麗に終われる事を望んでた。2005-07-04 19:09:00 -
287:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはこれ以上、あんたの立つ舞台に足を踏み入れるのが恐かったから。
あたしがまだ、あんたの演技に気付かんフリを出来るうちに…幕を閉じさせて。2005-07-04 19:11:00 -
288:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキから連絡があったのはちょうど2日後だった。
『仕事終わったら連絡して。話したいから。』2005-07-04 19:13:00 -
289:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキはあたしを抱き締めてくれた。
あたしの話を聞いてくれた。
また前の様な…いつもと同じ毎日に戻っていくと思っていた。2005-07-04 19:14:00 -
290:
華 ◆C1JH30EVSU
それでいいのか…
自分に問い掛けながらも、あたしはあんたの隣に居る事を選んだ。
あんたが手を離さへん限り、あたしはこの舞台で踊り続けるしかないの?2005-07-04 19:17:00 -
291:
華 ◆C1JH30EVSU
幸福に似た恐怖。
第二幕が開かれる。
あんたがあたしに渡したシナリオは、穴だらけやん。こんなんじゃ演じきれへんわ。
あたしは人形じゃないから…あんたの手を振り払う事だって出来んねんで?2005-07-04 19:19:00 -
292:
華 ◆C1JH30EVSU
あの時、あんたのシナリオ通りあたしはあんたの隣を選んだ。
これから何もかもが思い通りに進んでいくと思った?甘いな…
そうしたかってんやったら、もっと完璧にあたしを騙してくれやんな。2005-07-04 19:23:00 -
293:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしにすれば、それからのユウキとの関係は恋人どうしでも、ホストと客でも何でもなかった。
ただ同じ舞台に立つ共演者。どちらかが演じきれなくなったら、終わり。2005-07-04 19:25:00 -
294:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキはあたしを独り占めしたい…
あたしはユウキに言った。『あたしにはもぉ、ユウキしかおらへんから…』2005-07-04 19:27:00 -
295:
華 ◆C1JH30EVSU
そぉしているとユウキはいつも機嫌がよかった。
ユウキが言う甘い言葉に何も言わず耳を傾け、目を見つめる。
『信じてる』
あたしはただそぉ言えばよかった。2005-07-04 19:29:00 -
296:
華 ◆C1JH30EVSU
でもそんな関係も長くは続かなかった。
それが当たり前になると、ユウキは欲を出しはじめた。2005-07-04 19:30:00 -
297:
華 ◆C1JH30EVSU
まだ足りない…
俺だけのモノに…
俺だけの為に……2005-07-04 19:31:00 -
298:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキはあたしが離れる事なんてないと、安心しきっていた。
謝れば許される。
それがダメなら怒鳴り、口答え出来ないように殴る。2005-07-04 19:33:00 -
299:
華 ◆C1JH30EVSU
さすがにあたしも我慢の限界だった。
ユウキが喜ぶようにユウキの演技にあわせて、あたしは騙されてるフリをするだけ。
そこに感情なんかいらなくても、あたしはまだ死んでいない。2005-07-04 19:36:00 -
300:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしはユウキに言った。『なぁ、もぉ終わりじゃない?本気で。』
『はぁ?終われると思ってるん?俺は、お前で最後にするゆぅてるやろ』
ユウキの目が変わる。2005-07-04 19:42:00 -
301:
華 ◆C1JH30EVSU
いつもならその目に怯え、言葉を殺していた。
だけど、その日のあたしは違った。
あたしはユウキのその目を見つめ、目を逸らさずに言った。2005-07-04 19:44:00 -
302:
華 ◆C1JH30EVSU
『なんであたしにそこまでこだわるん?しょっちゅうケンカして、あたしを繋ぎ止めてなんになるん?別に大金落とす客でもないのに。あんたもぶっちゃけしんどいやろ?』
2005-07-04 19:47:00 -
303:
華 ◆C1JH30EVSU
キレる?
それとも殴る?
あたしの予想はバズレ。
思いもしない反応が返ってきた。2005-07-04 19:49:00 -
304:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは苦笑いして言った。
『俺、ホスト辞めようと思っててん…お前もしんどいやろ?俺もしんどい…』2005-07-04 19:52:00 -
305:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキは2月の誕生日に派手に売り上げを上げ、ナンバーワンで終わりたいと言った。
『辞めてから、作業着で家行ってびっくりさせたかったのになぁ〜』
と笑った。2005-07-04 19:54:00 -
306:
華 ◆C1JH30EVSU
あの時どれだけあたしが嬉しかったか…
あんたには分からんやろうな。2005-07-04 19:56:00 -
307:
華 ◆C1JH30EVSU
真っ暗な道に、ほんの少しの光が見えた。
あんたとあたし…
その光は2人を照らすのか、それともそこにはあたししか居ないのか…2005-07-04 19:58:00 -
308:
華 ◆C1JH30EVSU
どっちにしろ、あたしはこの舞台から解放される。
真実の中で生きたいねん。あんたにもそぉであってほしいから…
隣に居るのが、あたしぢゃなくても。2005-07-04 20:00:00 -
309:
華 ◆C1JH30EVSU
後3ヵ月…
普通に何事もなく過ぎ、ユウキはホストをあがり、あたし達は幸せに……
なんてなるはずなかった。2005-07-04 20:02:00 -
310:
華 ◆C1JH30EVSU
ユウキが3ヵ月後に辞める事を知っているのは、あたしとユウキの後輩のタクヤだけだった。
2005-07-04 20:04:00 -
311:
華 ◆C1JH30EVSU
あの日も、あたしとユウキとタクヤの3人でしゃべっていた。
2005-07-04 20:06:00 -
312:
華 ◆C1JH30EVSU
『ちょっとまわってくるわっ!待っとってな♪』
ユウキが席を立って、あたしとタクヤ2人になった。2005-07-04 20:11:00 -
313:
華 ◆C1JH30EVSU
『ハナちゃんと、店でこぉやってしゃべることもなくなるなぁ〜。さみしいな。ユウキさんおらんくなるんも。でも、ハナちゃんには幸せになって欲しい思うわ!今まで頑張ってきたんやし。後3ヵ月だけやもんな!頑張りやぁ』
2005-07-04 20:19:00 -
314:
華 ◆C1JH30EVSU
そこまではよかった。
2005-07-04 20:20:00 -
315:
華 ◆C1JH30EVSU
なぁもしもあの時、席を立ったんがあんたぢゃなかったら、あたしはあんたの口がその言葉を聞くはめになってたんかな?
そんなん残酷すぎる…2005-07-04 20:24:00 -
316:
華 ◆C1JH30EVSU
あたしは自分の力で夢から覚める方を選んでん。
違う…
逃げてん。2005-07-04 20:26:00 -
317:
華 ◆C1JH30EVSU
あんたと過ごした日々、幸せやった時すら全部、嘘やったんかもって疑いに包まれてしまっても…
あたしはただ心が傷ついてしまうのが恐くて。2005-07-04 20:30:00 -
318:
華 ◆C1JH30EVSU
『後3ヵ月なぁ〜ハナちゃんが風俗いって、ユウキさんを支えるってゆっても悪いと思わんでぇ』
『どぉゆう意味?…』2005-07-04 20:36:00 -
319:
華 ◆C1JH30EVSU
『えっ?』
一瞬にして変わったあたしの表情にタクヤは、
『いやっもしもの話…ごめん』
と言って、それ以上口を開くことはなかった。2005-07-04 20:39:00 -
320:
華 ◆C1JH30EVSU
どぉゆうこと?
あたしが風俗にいってユウキを支える?
そんな事あるはずないやん…2005-07-04 20:41:00