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あなたさえ居れば…。

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  • 1:

    華 ◆C1JH30EVSU

    旧掲示板:04/12/19〜05/2/6の華サンの実話です。
    感動した話をコピペしていたので、みなさんにも読んでもらえたらと思いました。

    2005-07-03 02:30:00
  • 286:

    華 ◆C1JH30EVSU

    なぁ、あれも全てあんたの演技やったらあんたはすごい俳優やわ。
    でもあたしも綺麗な言葉で飾って、演じてた。
    どこかで…これで綺麗に終われる事を望んでた。

    2005-07-04 19:09:00
  • 287:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしはこれ以上、あんたの立つ舞台に足を踏み入れるのが恐かったから。
    あたしがまだ、あんたの演技に気付かんフリを出来るうちに…幕を閉じさせて。

    2005-07-04 19:11:00
  • 288:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキから連絡があったのはちょうど2日後だった。
    『仕事終わったら連絡して。話したいから。』

    2005-07-04 19:13:00
  • 289:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキはあたしを抱き締めてくれた。
    あたしの話を聞いてくれた。
    また前の様な…いつもと同じ毎日に戻っていくと思っていた。

    2005-07-04 19:14:00
  • 290:

    華 ◆C1JH30EVSU

    それでいいのか…
    自分に問い掛けながらも、あたしはあんたの隣に居る事を選んだ。
    あんたが手を離さへん限り、あたしはこの舞台で踊り続けるしかないの?

    2005-07-04 19:17:00
  • 291:

    華 ◆C1JH30EVSU

    幸福に似た恐怖。
    第二幕が開かれる。
    あんたがあたしに渡したシナリオは、穴だらけやん。こんなんじゃ演じきれへんわ。
    あたしは人形じゃないから…あんたの手を振り払う事だって出来んねんで?

    2005-07-04 19:19:00
  • 292:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あの時、あんたのシナリオ通りあたしはあんたの隣を選んだ。
    これから何もかもが思い通りに進んでいくと思った?甘いな…
    そうしたかってんやったら、もっと完璧にあたしを騙してくれやんな。

    2005-07-04 19:23:00
  • 293:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしにすれば、それからのユウキとの関係は恋人どうしでも、ホストと客でも何でもなかった。
    ただ同じ舞台に立つ共演者。どちらかが演じきれなくなったら、終わり。

    2005-07-04 19:25:00
  • 294:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキはあたしを独り占めしたい…
    あたしはユウキに言った。『あたしにはもぉ、ユウキしかおらへんから…』

    2005-07-04 19:27:00
  • 295:

    華 ◆C1JH30EVSU

    そぉしているとユウキはいつも機嫌がよかった。
    ユウキが言う甘い言葉に何も言わず耳を傾け、目を見つめる。
    『信じてる』
    あたしはただそぉ言えばよかった。

    2005-07-04 19:29:00
  • 296:

    華 ◆C1JH30EVSU

    でもそんな関係も長くは続かなかった。
    それが当たり前になると、ユウキは欲を出しはじめた。

    2005-07-04 19:30:00
  • 297:

    華 ◆C1JH30EVSU

    まだ足りない…
    俺だけのモノに…
    俺だけの為に……

    2005-07-04 19:31:00
  • 298:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキはあたしが離れる事なんてないと、安心しきっていた。
    謝れば許される。
    それがダメなら怒鳴り、口答え出来ないように殴る。

    2005-07-04 19:33:00
  • 299:

    華 ◆C1JH30EVSU

    さすがにあたしも我慢の限界だった。
    ユウキが喜ぶようにユウキの演技にあわせて、あたしは騙されてるフリをするだけ。
    そこに感情なんかいらなくても、あたしはまだ死んでいない。

    2005-07-04 19:36:00
  • 300:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしはユウキに言った。『なぁ、もぉ終わりじゃない?本気で。』
    『はぁ?終われると思ってるん?俺は、お前で最後にするゆぅてるやろ』
    ユウキの目が変わる。

    2005-07-04 19:42:00
  • 301:

    華 ◆C1JH30EVSU

    いつもならその目に怯え、言葉を殺していた。
    だけど、その日のあたしは違った。
    あたしはユウキのその目を見つめ、目を逸らさずに言った。

    2005-07-04 19:44:00
  • 302:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『なんであたしにそこまでこだわるん?しょっちゅうケンカして、あたしを繋ぎ止めてなんになるん?別に大金落とす客でもないのに。あんたもぶっちゃけしんどいやろ?』

    2005-07-04 19:47:00
  • 303:

    華 ◆C1JH30EVSU

    キレる?
    それとも殴る?
    あたしの予想はバズレ。
    思いもしない反応が返ってきた。

    2005-07-04 19:49:00
  • 304:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキは苦笑いして言った。
    『俺、ホスト辞めようと思っててん…お前もしんどいやろ?俺もしんどい…』

    2005-07-04 19:52:00
  • 305:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキは2月の誕生日に派手に売り上げを上げ、ナンバーワンで終わりたいと言った。
    『辞めてから、作業着で家行ってびっくりさせたかったのになぁ〜』
    と笑った。

    2005-07-04 19:54:00
  • 306:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あの時どれだけあたしが嬉しかったか…
    あんたには分からんやろうな。

    2005-07-04 19:56:00
  • 307:

    華 ◆C1JH30EVSU

    真っ暗な道に、ほんの少しの光が見えた。
    あんたとあたし…
    その光は2人を照らすのか、それともそこにはあたししか居ないのか…

    2005-07-04 19:58:00
  • 308:

    華 ◆C1JH30EVSU

    どっちにしろ、あたしはこの舞台から解放される。
    真実の中で生きたいねん。あんたにもそぉであってほしいから…
    隣に居るのが、あたしぢゃなくても。

    2005-07-04 20:00:00
  • 309:

    華 ◆C1JH30EVSU

    後3ヵ月…
    普通に何事もなく過ぎ、ユウキはホストをあがり、あたし達は幸せに……
    なんてなるはずなかった。

    2005-07-04 20:02:00
  • 310:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキが3ヵ月後に辞める事を知っているのは、あたしとユウキの後輩のタクヤだけだった。

    2005-07-04 20:04:00
  • 311:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あの日も、あたしとユウキとタクヤの3人でしゃべっていた。

    2005-07-04 20:06:00
  • 312:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『ちょっとまわってくるわっ!待っとってな♪』
    ユウキが席を立って、あたしとタクヤ2人になった。

    2005-07-04 20:11:00
  • 313:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『ハナちゃんと、店でこぉやってしゃべることもなくなるなぁ〜。さみしいな。ユウキさんおらんくなるんも。でも、ハナちゃんには幸せになって欲しい思うわ!今まで頑張ってきたんやし。後3ヵ月だけやもんな!頑張りやぁ』

    2005-07-04 20:19:00
  • 314:

    華 ◆C1JH30EVSU

    そこまではよかった。

    2005-07-04 20:20:00
  • 315:

    華 ◆C1JH30EVSU

    なぁもしもあの時、席を立ったんがあんたぢゃなかったら、あたしはあんたの口がその言葉を聞くはめになってたんかな?
    そんなん残酷すぎる…

    2005-07-04 20:24:00
  • 316:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしは自分の力で夢から覚める方を選んでん。
    違う…
    逃げてん。

    2005-07-04 20:26:00
  • 317:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あんたと過ごした日々、幸せやった時すら全部、嘘やったんかもって疑いに包まれてしまっても…
    あたしはただ心が傷ついてしまうのが恐くて。

    2005-07-04 20:30:00
  • 318:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『後3ヵ月なぁ〜ハナちゃんが風俗いって、ユウキさんを支えるってゆっても悪いと思わんでぇ』

    『どぉゆう意味?…』

    2005-07-04 20:36:00
  • 319:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『えっ?』
    一瞬にして変わったあたしの表情にタクヤは、
    『いやっもしもの話…ごめん』
    と言って、それ以上口を開くことはなかった。

    2005-07-04 20:39:00
  • 320:

    華 ◆C1JH30EVSU

    どぉゆうこと?
    あたしが風俗にいってユウキを支える?
    そんな事あるはずないやん…

    2005-07-04 20:41:00
  • 321:

    華 ◆C1JH30EVSU

    セクですら拒み続けたのは、他の客と一瞬になりたくなかったから…
    あたしはあたしなりに支えてあげたかったからやのに!

    2005-07-04 20:43:00
  • 322:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキは、それを望んでるの?
    風俗の女は汚いって、ゆってたやん…
    汚い女を最後の女にするの?
    …あたし等に未来はない。

    2005-07-04 20:45:00
  • 323:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あんたが支えて欲しいって言った時、あたしはもぉあんたの目に客としてしか映らんくなってしまうかもって覚悟はしてたで。
    でもあたしはな、金銭的にだけぢゃなく、あんたの精神的な面での支えになりたかった。
    金なんか惜しみなく使ってあげる…

    2005-07-04 20:49:00
  • 324:

    華 ◆C1JH30EVSU

    金が欲しいの?
    愛が欲しいの?
    どっちかにして。
    金も愛も欲しいなんか欲張りやわ……両方欲しがるからあんたの愛は【ウソ】になる。

    2005-07-04 20:52:00
  • 325:

    華 ◆C1JH30EVSU

    だって、それが仕事やろ?愛を売ってるんやろ?
    信じろぢゃなくて…信じやんくていいってゆって。
    甘い言葉は聞くほどにニガイから……
    黙って。

    2005-07-04 20:55:00
  • 326:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『ただいまっ♪お前、行ってええでっ!』
    ユウキがタクヤの肩を叩き、あたしの隣に座った。
    『あっはい!ごちそうさまです』

    2005-07-04 20:56:00
  • 327:

    華 ◆C1JH30EVSU

    タクヤが乾杯をしようとグラスをあげた。
     …………………………
    『おい!乾杯したれよっ!』
    ユウキが笑いながらあたしの顔を覗き込んだ。

    2005-07-04 20:58:00
  • 328:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『?!…もぉ乾杯はええわっ。行って』
    『はい…失礼します』

    2005-07-04 21:00:00
  • 329:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『どしたん?お前の目…あの時と同じ』

    2005-07-04 21:01:00
  • 330:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あの時?
    …あぁ
    右腕が腫れあがるほどしばかれたあの日か……

    2005-07-04 21:02:00
  • 331:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『ばいばい』

    2005-07-04 21:02:00
  • 332:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『えっ?なに?』
    『ばいばい』
    『…なに、ゆってるん?』あたしはユウキの目を見た。
    『ばいばい』

    2005-07-04 21:05:00
  • 333:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしが1番辛かった時…いつか知ってる?
    ケンカしてる時、怒鳴られてる時、殴られてる時、あんたにお金を渡す時…
    その中にはないよ。

    2005-07-04 21:08:00
  • 334:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしが1番辛かったんは、ばいばいをゆう時。
    お願い…
    何回も言わさんといて。

    2005-07-04 21:09:00
  • 335:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『はぁ?なんでやねん!?さっきまで、普通にしてたやんけっ!なんで急にそぉなんねんっ…話あるってゆってたん…俺にばいばいゆう事やったんか……?』

    2005-07-04 21:12:00
  • 336:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしの頬に涙がつたう。『出ろ』
    あたしの手をユウキが引っ張った。

    2005-07-04 21:14:00
  • 337:

    華 ◆C1JH30EVSU

    もぉ外は少し明るくなっていた。

    2005-07-04 21:15:00
  • 338:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『お前、意味わからんねんっ!』
    目をそらし俯いたあたしの髪を鷲掴みにして、顔を無理矢理上げさせられた。
    『しゃべってんねん。目ぇ見ろや』

    2005-07-04 21:17:00
  • 339:

    華 ◆C1JH30EVSU

    何回見たやろ…
    あんたのキレた目。
    あの日の目が、1番冷めた死んだ目をしてた。
    あんたよくゆってたよな…何かたくらんでる様な、冷たいあたしの目がムカツクって。

    2005-07-04 21:20:00
  • 340:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたし等の視線が、暖かく穏やかに交わる事はないねんな…
    2人の幸せな日々は、あたし等の目には眩しすぎて見えへん……

    2005-07-04 21:22:00
  • 341:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『ごめん…もぉ、一瞬におれへん。あんたにはもぉ何もしてあげる事、出来へん。あんたが望むような女に、あたしはなれへん』
    『俺が何を望んでんのか、お前わかってんのか?!』

    2005-07-04 21:29:00
  • 342:

    華 ◆C1JH30EVSU

    怒鳴り声と一緒に手が上がる。
    脇腹に一発。

    お腹はやめて……

    2005-07-04 21:31:00
  • 343:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『わからへん。わからへんから終わりやねん!金が欲しいんやったらそれだけ言えばいいやん!いくらでもあげるわっ!何でもしたる!その代わり、あたしはあんたを愛する事はない。信じる事も…』

    2005-07-04 21:34:00
  • 344:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『はぁ!?どぉゆう意味やねんっ!!お前が金だけ俺にくれたら喜ぶ思てるん?!』
    太股をおもいっきり蹴られ、あたしは痛みに耐えれずしゃがみこんだ。

    2005-07-04 21:36:00
  • 345:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『ぢゃあもぉあんたには、金使わん!だから愛してあげる!毎日好きってゆって、抱き締めて…信じるから』
    『………』
    黙り込んだユウキを見上げた。

    2005-07-04 21:39:00
  • 346:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『それぢゃ満足出来へんねやろ?あたしには両方あげる事出来へんねん。騙されてるかもって思いながら、信じてるなんか言いたくない…嘘はキライ』

    2005-07-04 21:42:00
  • 347:

    華 ◆C1JH30EVSU

    黙ったまま、ユウキもしゃがんで視線を合わせた。

    2005-07-04 21:43:00
  • 348:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたし等が素直に見つめられへんくなったんは、いつからやろな…
    お互いの思いを探るために、目を見つめるようになってしまったんはいつからやろう…

    2005-07-04 21:45:00
  • 349:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『あんたと居ると、寂しい。一緒に居れば居るほど…いつも、真実は見えへん。あたしはずっと…どこかで騙されてると思ってる。あんたの愛してるって言葉に、裏を探してしまう……』

    2005-07-04 21:48:00
  • 350:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしの言葉を聞き終わりユウキが立ち上がった。
    『立て』
    あたしも立ち上がる。

    2005-07-04 21:49:00
  • 351:

    華 ◆C1JH30EVSU

    1回ぎゅっと抱き締められ、ドンッと壁に突き放された。
    その瞬間……

    2005-07-04 21:52:00
  • 352:

    華 ◆C1JH30EVSU

    バッチィーーン!!

    2005-07-04 21:53:00
  • 353:

    華 ◆C1JH30EVSU

    左頬に平手打ち。
    口の中が切れて、血の味がした。

    2005-07-04 21:54:00
  • 354:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『痛い?…俺の心の方が痛い』

    2005-07-04 21:55:00
  • 355:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしの身体にはすでにアザがいっぱい出来ていた。それを撫でながら彼が言った言葉。
    『このアザは俺の愛情の数や…俺が愛した印や』

    2005-07-04 21:58:00
  • 356:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしの唇についた血を舐めた。
    『アイシテル』
    あたしの耳に唇をつけ、そぉ言った。

    2005-07-04 21:59:00
  • 357:

    華 ◆C1JH30EVSU

    最後のその一言。
    いままで聞いた事ないほど冷たい彼の言葉だった。

    2005-07-04 22:01:00
  • 358:

    華 ◆C1JH30EVSU

    それから連絡が来る事はなかった……。

    2005-07-04 22:01:00
  • 359:

    華 ◆C1JH30EVSU



    2005-07-04 22:02:00
  • 360:

    華 ◆C1JH30EVSU

    なぁ、もしもあんたがホストぢゃなかったら…
    あたし等には、きっと違う結末があってんやろな。
    でもあんたがホストぢゃなかったら、出会ってなかった。
    運命は残酷やな…

    2005-07-04 22:04:00
  • 361:

    華 ◆C1JH30EVSU

    何一つ後悔はしてないねん。あんたの為に犠牲にした事とか、なくしたモノもいっぱいあるけど、後悔はしてない。
    でもな、あたし最後に失敗したなって思ってる。
    あんたの気持ちを…ホンマのあんたの思いを、あんたの口から聞きたかった。

    2005-07-04 22:08:00
  • 362:

    華 ◆C1JH30EVSU

    出会った頃から全部計算で、あたしを騙してたんやったとしてもいいから、あたしは真実を知りたいと今でも思う。

    2005-07-04 22:13:00
  • 363:

    華 ◆C1JH30EVSU

    真実が見えへんってな、いいように考えれば全ては輝いた素晴らしい日々に変わる。
    あたしは最初から最後まで愛されてたって思い込めばそぉなんねんから。
    でも真実が見えへんから、2人出会った時のホンマに輝いてた時ですら、くすんでしまうねん…

    2005-07-04 22:21:00
  • 364:

    華 ◆C1JH30EVSU

    最後、心が傷つくのを恐れて逃げた罰やな…

    2005-07-04 22:22:00
  • 365:

    華 ◆C1JH30EVSU

    最後の日。
    話があってあんたに会いに行ったよな?
    あの日、あたしが言いたかったんは、ばいばいぢゃなかってんで。
    あたしが用意してたんは、悲しい話ぢゃなかった。
    あんたのとり方によってはどぉゆう話か微妙やけども…

    2005-07-04 22:29:00
  • 366:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしのお腹の中には赤ちゃんがいる。
    あんたの子やで。
    3ヵ月後にホストあがるって決まってたから、喜んでくれると思ってた。
    親のおらんあんたは、誰よりも【家族】に憧れてたから…。

    2005-07-04 22:35:00
  • 367:

    華 ◆C1JH30EVSU

    偶然にして出会った2人 夢を語る彼の横顔
    ホストの顔
    疑いを抱きだしたあの日 信じろと言う言葉の代わりに振るわれた暴力
    二度と光を浴びる事のない真実

    2005-07-04 22:38:00
  • 368:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしの声はもぉ届かないどんなに叫んでも
    どんなに願っても

    2005-07-04 22:40:00
  • 369:

    華 ◆C1JH30EVSU


        アイシテル

    2005-07-04 22:41:00
  • 370:

    華 ◆C1JH30EVSU



    2005-07-04 22:42:00
  • 371:

    華 ◆C1JH30EVSU

       〜あとがき〜
    あたしには未収があったのに、彼からはあれから連絡はないでした。金をとるか、愛をとるか…もしかしたらそうする事で、あの子なりの思いを伝えようとしていたのかもしれません。あたしは彼との子供を産みます。

    2005-07-04 22:45:00
  • 372:

    華 ◆C1JH30EVSU

    周りは反対したけれど、事情を聞いて納得はしてくれました。
    あたしは昔に流産していて、今度堕ろしたりすると、もぉ子供の出来ない身体になるかもしれないと、医者に言われていたからです。それにこの子は彼の残したたったひとつの真実やから。

    2005-07-04 22:49:00
  • 373:

    華 ◆C1JH30EVSU

    この子が生まれた時、あたしはまた七色の未来を描けるでしょう。
    この子の持つクレパスで…

    2005-07-04 22:51:00
  • 374:

    華 ◆C1JH30EVSU

    旧掲示板:05/1/17
    あなたさえ居れば…。
         完結

    2005-07-04 22:54:00
  • 375:

    華 ◆C1JH30EVSU

    奇跡とか運命とか信じる?あたしはそんなモノないって思ってたけど…
    もしかしたらあるのかもしれない。

    2005-07-04 22:57:00
  • 376:

    華 ◆C1JH30EVSU

    旧掲示板:05/2/5
    続・あなたさえ居れば…。   【一緒に…】

    2005-07-04 22:59:00
  • 377:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『赤ちゃんも順調やし、風邪とかに気をつけてね。』『はい。ありがとうございました♪』

    2005-07-04 23:03:00
  • 378:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキと別れた日から、2ヵ月が経とうとしている。あの日ユウキがつけた、身体のアザ…愛の証はもぉ消えた。

    2005-07-04 23:04:00
  • 379:

    華 ◆C1JH30EVSU

    2月になって一段と寒くなった。
    病院からの帰り道、シチューの材料を買って家に帰った。

    2005-07-04 23:06:00
  • 380:

    華 ◆C1JH30EVSU

    この部屋とも、2月いっぱいでお別れになる。
    ユウキとの思い出が詰まった部屋。
    はじめは1人この部屋に居る事が辛かったけど、もぉ後1ヵ月で出ていくとなると、寂しいものがあった。

    2005-07-04 23:08:00
  • 381:

    華 ◆C1JH30EVSU

    シチューの材料をキッチンに置き、部屋着に着替えベッドに入った。
    3時か…
    仕事を辞めてから、1日が長くてしかたない。
    『みさちゃん、お昼寝しよっか♪』
    お腹を撫でながら目を閉じた。

    2005-07-04 23:11:00
  • 382:

    華 ◆C1JH30EVSU

    みさ。
    あたしはお腹の中にいるこの子の事をそぉ呼んでいる。みさって、英語かなんかで【真実】とかそぉゆう意味があるらしい。
    そぉ、この子は彼が残した真実。
    男の子が産まれても、名前はみさって決めている。

    2005-07-04 23:14:00
  • 383:

    華 ◆C1JH30EVSU

    目が覚め、携帯の時計を見た。
    5時か…
    ダラダラと身体を起こし、キッチンに立った。
    今日のメニューはクリームシチュー。

    2005-07-04 23:16:00
  • 384:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ユウキもシチュー好きやったな…
    じゃがいもがゴロゴロ入ってて、他の野菜はちっちゃいのが好きってよく言ってた。
    1人分の料理は逆に難しいと、つくづく思う。

    2005-07-04 23:19:00
  • 385:

    華 ◆C1JH30EVSU

    もぉあたしの料理を、あんたが食べる事はないと思ってた。
    そぉきっと、永遠に……

    2005-07-04 23:20:00
  • 386:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ピンポーン♪♪
    最近テレビの受信料がどうのってやつがよく来る。
    あたしはいつものように無視した。
    ピンポーン♪ピンポーン♪

    2005-07-04 23:25:00
  • 387:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ……なに?
    今日は一段としつこいなぁ。
    そぉ思いながらリビングの画面を見て目を疑った。

    2005-07-04 23:29:00
  • 388:

    華 ◆C1JH30EVSU

    ……見慣れた顔。
    …………ユウキ??

    2005-07-04 23:30:00
  • 389:

    華 ◆C1JH30EVSU

    おそるおそる受話器をとった。
    『ユウキ……?』
    『久しぶり。……開けて?』
    もぉすでに懐かしくなりかけている声を聞いて、あたしはロック解除した。

    2005-07-04 23:33:00
  • 390:

    華 ◆C1JH30EVSU

    少しして、玄関のチャイムが鳴った。
    戸惑いながらもドアを開け、わけのわからない顔をしたあたしを見てユウキが笑う。
    なんだか少しやさしくなった顔。

    2005-07-04 23:41:00
  • 391:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『ハナ…ただいま』

    2005-07-04 23:41:00
  • 392:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしの頭はその展開についていけなくなっていた。ユウキが着ているのはスーツぢゃなくて、まだ新しい作業着…
    まだ、夢を見てるんかも?

    2005-07-04 23:44:00
  • 393:

    名無しさん

    しおり

    2005-07-04 23:45:00
  • 394:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『ハナ、中入ってい?』
    『えっ…あぁ〜ってゆうか、わけわからん……』
    『わけは中で話すから。ここぢゃ寒いっ』
    あたしの頭をポンポンと叩いて、部屋にあがっていった。

    2005-07-04 23:47:00
  • 395:

    華 ◆C1JH30EVSU

    パニック気味なあたしをよそに、ユウキはベラベラしゃべる。
    『待って!今日シチューちゃうん?!俺来るん予想してた?(笑)』

    2005-07-04 23:49:00
  • 396:

    華 ◆C1JH30EVSU

    …………。
    苦笑いなあたしを見て、ユウキは真剣な顔になった。『アカン俺…緊張してる』

    2005-07-04 23:53:00
  • 397:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『この格好見てわかるやろ?ホスト辞めてきた。今の俺が1番欲しいもんわかる?まだ金やと思うか?(笑)』
    あたしは泣きながら首を横にふった。
    『俺が欲しいもん、ちょうだい?』

    2005-07-04 23:56:00
  • 398:

    華 ◆C1JH30EVSU

    あたしを抱き寄せる。
    ユウキだ……あったかい…夢ぢゃない。
    『アイ…アイシテル……愛してる』

    2005-07-04 23:58:00
  • 399:

    華 ◆C1JH30EVSU

    どんなに望んだだろう。
    たった一言、この言葉が伝わるようにと…
    どうかこの思いが届きますようにと……

    2005-07-05 00:00:00
  • 400:

    華 ◆C1JH30EVSU

    『俺も…』
    そぉ言ってあたしをきつく抱き締めた。
    肩が震えてる…
    ユウキが泣いている。

    2005-07-05 00:03:00
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