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明日への後悔
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1:
柚子
あの日、後悔をしたから今がある
貴方も私も、あの日はもぅ無いけど今がある
沢山の人に囲まれて思い出す過去はどれもこれも綺麗すぎて、悲しい
後悔が明日へ繋がる様に、そう信じて悲しい過去を思い出してみる2006-01-29 00:24:00 -
112:
柚子
「いるんじゃない?セータロー優しいし」
そう言って私も抱き締め返す。
馴れ合いだって分かってる。この人だってホストなんだと分かってる。
だけど今はこの馴れ合いに溺れたかった、ずるい女2006-01-31 15:37:00 -
113:
柚子
私の肩に顔を埋め
「セータロウ君振られちゃったのよ」
誠汰朗は、そう話しだした。
「もーマジで疲れたわ。嘘や見栄に振り回されてさぁ。アンタはすばサンが好きで、きっとあの人がホストじゃなくても好きなんだろうと思う。だけど俺は、ホストとしてしか愛して貰えない。ホストじゃない俺はどこにも居ないんだよ」2006-01-31 15:38:00 -
114:
柚子
抱き締め合ったまま、狭い部屋でヒソヒソと語られる話。
それは誠汰朗の作り話しかもしれないし、仕事用のネタなのかもしれない
だけど例えばそうだとしても、私は彼の迫真の演技に感謝をした
誠汰朗は優しい。まだもう少しだけ、都合のいい客を脱ぎ捨てていたい2006-01-31 15:41:00 -
115:
柚子
そんな私の願いも虚しく、その静かな空間を打ち壊したのはやっぱり、すばるだった。
「アタシの携帯…かな?」
机の上に置き去りにされ、不機嫌そうに唸る携帯。
私は、彼の腕の中でそのぬくもりと優しさをヌクヌクと奪いながら彼を見上げた2006-01-31 15:43:00 -
116:
柚子
「やーだぁ!コッチも鳴ってるじゃん!!すばるサンの携帯勝手に取ったのバレたかも(笑」
1分前の真面目な誠汰朗は跡形もなく消え、ふざけながら片手で携帯を取出しそう言った
「勝手にッテ…アンタ。すばるだったらどーしよ?」
私はまだ彼の膝の間にスッポリと納まったまま、開けない携帯と誠汰朗を見比べた2006-01-31 15:56:00 -
117:
柚子
誠汰朗は何を思ったのか、彼を見上げている私にキスをしてニッコリ笑った
「電話出て、セイタロー君に乗り換えたって言いなさいよ。あっ!アタイはビシッと謝ったダケだから、すばサン、ゆなには怒ってないと思うよ?」
そう早口で言って立ち上がり、自分の携帯を手にベランダに出て行った
状況把握に30秒間を費やし、その後軽い殺意を覚えた2006-01-31 16:01:00 -
118:
柚子
涙に謝れ、後悔を取り消せ、そして私の唇を返してくれ
ガラス窓の向こう、携帯片手に私に手を振っているバカが一匹。
あのスーツが憎い、あのキンパツが憎い、あのお調子者が憎い…
ベランダを見下げる奴の背中を突き飛ばしてやりたい衝動に駆られた2006-01-31 16:04:00 -
119:
柚子
そう恨みがましい目で怨念を送りつつも、携帯を開く勇気をくれたのは誠汰朗だと分かっていた
ねぇ誠汰朗…今ならきっとがんばれるよね?2006-01-31 16:08:00 -
121:
柚子
━トライアングル━
勇気を出した結果は散々だった。すばるからのメールを開くと
―今から家行くわ―
たった7文字の電子文字が残されていた。ん?どこに行くって?2006-01-31 23:26:00