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明日への後悔

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  • 1:

    柚子

    あの日、後悔をしたから今がある
    貴方も私も、あの日はもぅ無いけど今がある
    沢山の人に囲まれて思い出す過去はどれもこれも綺麗すぎて、悲しい
    後悔が明日へ繋がる様に、そう信じて悲しい過去を思い出してみる

    2006-01-29 00:24:00
  • 312:

    柚子

    彼は、私が座っていた席に戻りあみチャンと南に
    「ホンマごめん!!あの人酔ってるから帰すな?ゴメンなぁ」
    と謝り、私のカバンとコートを持って戻って来た。
    それから、まだトイレの前で立っていた私の腕を掴み、フロアーへと引きずりだした

    2006-02-05 11:20:00
  • 313:

    柚子

    「痛い!」
    扉の前で彼の腕を振り払って叫んだ。狭い部屋に私の声が響く
    店中の視線が痛かった。誠汰朗と笑っていた女の子と目が合った。
    ―きっと…私も彼女と同じ眼をしてる

    2006-02-05 11:23:00
  • 314:

    柚子

    「いいから帰れ」
    ―私は本当に酔っているんだろうか?

    もう笑ってはいない彼の目がひどく悲しくて、自分の正気を疑った

    2006-02-05 11:24:00
  • 315:

    柚子

    春はもう目の前だと言うのに
    扉の外の朝はまだ、二人が出会った冬のまま。

    太陽が昇りかけたこの街はまるでハリボテみたいに閑散としていて、再び夜が訪れるのをひっそりと待ちわびている様だった。

    2006-02-05 12:02:00
  • 316:

    柚子

    「もう会わんとこーや」
    誠汰朗は、眠っている街に気遣うような小さな声でそう言った
    ―ねぇ、声ってどーやって出すんだっけ?何て言えば正解なの?
    「じゃぁ…」

    2006-02-05 12:12:00
  • 317:

    柚子

    必死に絞りだしたそれが、私の最後の声。
    数少ない通行人の視線はチラリ、チラリと私達の背中を突き差して通り過ぎてゆく。
    ホスクラの路地裏。スーツの男と若い女。
    誤解のしようがないスチュエーションの主人公は私

    2006-02-05 12:24:00
  • 318:

    柚子

    言葉の続きも見つからず、彼の視線を振り切るように私はうつむいた
    「じゃぁ何?バイバイ?」
    誠汰朗の強い口調
    すばると話していた時の彼の目を、うつむいたまま思い浮かべた

    2006-02-05 12:31:00
  • 319:

    柚子

    そんな私は相変わらず何も言えなかった
    「アンタ最低やな」
    そう言って彼は背中を向けた
    ―何がって、これが一番悲しかった。

    2006-02-05 16:41:00
  • 320:

    柚子

    誠汰朗が私を、「アンタ」とか「なぁ」って呼ぶのは、本名ではない名前を使わない為の配慮だと思っていた。

    ―やっぱりそれは自惚れだったんだ
    そう気付いたら、悔しくて、悲しくて

    2006-02-05 16:43:00
  • 321:

    柚子

    「泣くぐらいなら、言いたい事言えやッッ!」
    誠汰朗の怒鳴り声が、私の涙を擦り抜ける

    泣けばすぐに抱きしめてくれる…ずるいけどそう思っていた私がいて

    2006-02-05 16:51:00
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