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本命

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  • 1:

    羽梨

    羽梨、現在?歳。
    恋ゎいっぱぃしたけど、めちゃめちゃ手に入れたかったんゎ?人だけ。
    手に入らんかったんゎあんただけ?

    2006-01-12 12:50:00
  • 52:

    『キモッ…』多分美羽の声が香代チャンに聞こえたらしく、軽く美羽を蹴った。その瞬間どーでもよくなったあたしは『うっといねん!』っつって香代チャンを蹴飛ばしてしまってん。龍くん『わーをっ?』

    香代チャン『何すんねん!お前ら先輩ナメてるやろ!』立ち上がってあたしの胸ぐら掴んできた。『やめて?パンコうつる!』あたし多分性格悪いカラキレたらえぐいコトゆーてまうねん?『お前こっちこいや!!』草村に連れていかれた。

    一発目、顔しばかれてムカついたんもあって思ってたよりもしばきまわしてしまった。香代チャンが謝ってきたカラ、『ギブ?ギブ?ごめんなさいわ?土下座して。』美羽はケラケラ笑って『羽梨!アカンて羽梨!笑』ゆーてた。あたしはキレさしたらヤバキツイヵラ、美羽に連れられてその場を離れてん。

    2006-01-12 13:42:00
  • 53:

    ?人でラーメン食べにいって『やったったな!笑』ゆーてずっと笑ってた。『やりすぎたカナ?』って思ったヶド、美羽の手ぇ出したコトが一線を越えたカラ、しゃーない……

    美羽とバイバイ?した後、携帯見たら《着信?件アリ》…神田くんや。神田くんが?回以上かけてくるなんて珍しい。ちょっと気まずいヶド掛けなおした?プルルルル…

    『もしもしぃ??』『お前よぉやってくれたなぁ。』〈ぇ…。〉いつもと感じが違う…『ぇ?』『コレ以上香代になんかしたらお前学校もこられへんよーするから。』『は?』―神田くん?怒ってんの?なんでなん…?―あたしの胸にデッカイ石が降ってきた感じやった。

    2006-01-12 13:42:00
  • 54:

    『なんで?』思わず聞いてしまった。『なんし、お前地元も歩かれへんよーになんで。』―ちょっと待ってや。―確かにアンタの"彼女"しばいたヶド…美羽が…あたしの親友が香代チャンに…彼女ゆぅてもその子…――『まぁそーゆーコトやから、もぅ掛けてこんとって。番号も消しといて。』―ブチッ―。ツーツー……電話は一方的に切られた。

    『あんたの"本命"じゃナイやんか……。』あたしはドキドキとズキズキがとまらんくて、道路の脇にずっと立ち尽くしてた。周りの雑音が遠くに聞こえて、急にひとりぼっちになった気がして、、美羽に電話してた。多分声は震えてたと思う。。

    美羽はスグ戻ってきてくれて、あたしの話を黙って聞いてくれた。ほんで聞き終えた後に、『羽梨は神田くんが好きやねやろ?』って優しくあたしに聞いてきた。『うん…好き。』答えた瞬間に涙がこぼれた。『美羽は気付いてたで?』ニカッて笑って美羽が言った。あたしは初めて美羽に抱きついた。笑 『好きゃぁぁあ〜!!!?』『キモイキモイキモイ!笑』?月の肌寒い夜やった。

    2006-01-12 13:43:00
  • 55:

    神田くん、あたしは出会ったその日カラあんたに恋してたんやわ。でもそれに気付かんとつきあって、あっとゆーまに別れた。別れてカラも、勇介とつきあってた時も、一秒一秒ごとにあんたを好きになってた。だんだん、どんどん魅かれて、離されて、近づいて。神田くんがあたしの心の中住み着いてるのに気付かんかった。美羽、ありがとう?でも、ちょぴっと遅かったンかなぁ……

    美羽は『大丈夫やって?!』って何回もゆって、あたしはその日バイトサボって美羽とカラオケ?オール言って歌いまくった。失恋ソングを……笑

    次の日、あたしらは寝やんと学校に向かった。ホンマは行きたくなくてしゃーなかってんヶド、『香代チャンに負けたみたぃやん!』って?人共ゆーてたから、根性出して行くコトにした?そぅ、あたしら?人かなり負けず嫌い。笑

    2006-01-12 13:44:00
  • 56:

    運良く香代チャンも神田くんも来てなかった。でも昨日香代チャンの味方してたイカツイ女の人らが謝ってきた。『龍に聞いたンゃけど、羽梨チャン別に悪なかったよなぁ。ごめんなァ。香代自分が可哀相な風にゆぅから。。』『全然イーですよ?』龍くん『やるなぁお前!笑 先輩やろ?笑 もっそエグイ顔しとったぞアイツ!』『ちょっとやりすぎました?笑』

    『神田もコレ聞いたら"俺も見たかった!"とかゆーねやろなぁ〜笑』 ズキッとくる。。龍くんはしらんみたいやな…

    それから?週間ぐらい経っても、神田くんも香代チャンも学校にくるコトゎなかった。〈今頃?人でラブラブしてんかなぁ…。〉なんだかんだで神田くんも香代チャンのコト好きやったんやろ?――あたしは神田くんの番号を消した。

    2006-01-12 13:45:00
  • 57:

    胸にモヤモヤを残したままでも、毎日は過ぎる。あたしは、隣のクラスの光太郎って子と仲良くなった。美梨は光太郎の友達のタダシって子と仲良くなって、毎日?人で遊ぶよーになった。楽しい毎日。なんか足りひん理由はわかってる…。

    神田くぅん、番号消してもあんたの中にちっさくても残ってる?『羽梨』ってゆー存在。それだけが気掛かりやわ、あたしは。。?

    そのうち美羽は彼氏と別れてタダシとつきあった。美羽のめちゃくちゃタイプらしぃゎ?前の彼氏のコトは『好きやけど働かんし先が見えへん』かったらしい。好きでも別れるコトってあるんやなってその時のあたしわ思ってん。

    2006-01-12 13:46:00
  • 58:

    あたしはというと、光チャン(光太郎)と付き合うん秒読みやった。スゴイ複雑なキモチやったヶド、好きやったし、何より連絡もマメで優しすぎるくらい優しくて男らしくて中身が好きやったカラ。それにもぅ引き返されへんトコまできてたんよな。

    そんなこんなで文化祭の日がきた。こんなチャライ学校やけどイベントはちゃんとしとったんよ?あたしは美羽とクラスでやってるたこ焼きを手伝ってた。『男前おらんかな。』『おらんでしょ〜』世間話してたら入り口らへんに人だかりが見えた。『男前か?』『まさか』

    『ちょー見て!羽梨!!』美羽があたしの肩をボンボン叩く。『やめろっ!待て!』あたしはタコ焼きひっくり返すん必死やって美羽を無視した。そしたら『待ってて!』ゆーて入り口の方へと走っていった。

    2006-01-12 13:47:00
  • 59:

    あたしはタコ焼きを見つめながら考えてた。〈光チャンそろそろ告ってくるやろな。〉そん時、一瞬神田くんの笑った顔が浮かんだヶド、考えるのをヤメた。
    『くお。』タコ焼きを?つ口に突っ込む。『バリうまい。』

    『羽梨!お客さん!?個チーズ入り!』美羽が戻ってきた。『はぁ?チーズ今ムリ!ノーマルや…。』顔あげた時、時間が一瞬とまった。
    『なんやねん!笑 お前ハムスターやんけぇぇ?ぃ!』

    2006-01-12 13:48:00
  • 60:

    ぅそやろ…

    神田くんや…―――。

    『なんでおるん…』口からタコ焼き出たやんか!『汚い汚い!笑』美羽と神田くんが笑ってる。

    2006-01-12 13:49:00
  • 61:

    美梨が気ィ遣ってくれてタダシのトコ行ってくる?ってスキップしていった。『はょ作れや!』『ウン…てか、てかなんなん!自分!』『へ?』『こないだ、ヒドくナイ!?』『お前が俺の女しばいたからやんけ。お前が悪いンちゃん?』―ズキッ。痛い。でも『あたし悪いと思てへん。』 『…』『…』

    デコピンされた。『ぃった…何する…ッ』『嘘じゃ!ボケ!』『はぁ?』『アイツにあーゆえゆわれてんやん。隣おってんやん。』いつもの素の早口口調で喋る。『だからってするか?』『アイツまだまだ引っ張れとったからあそこで切ったらもったいなかったの!』『ふーん。』あたしは会えたコトが嬉しくて怒ってなんかなかったヶド、怒ってるフリしてみた。

    『そーなん、でもあたし結構ショックやってんヶド。』タコ焼き作りながらゆってみた。『あー、あの後すぐお前に電話しよ思ててンけど喧嘩なって携帯おりよってんやん、あの女。』『マヂ?』『おん。マヂ焦るやろ。大人しそーなフリしてやりよったわ。まぁその分引っ張らしてもらったヶド。てか、はょひっくり返せや。』『あーっ、うんうん。』

    2006-01-12 13:50:00
  • 62:

    内心ウハウハやったあたし?
    『まぁなんしだから連絡できんかってん。てか、お前が信じる思わんかったし!』『信じるやろ!』『ふーん。ゴメンな。』許すやんか神田くん??

    『はい。』タコ焼き渡した。『見ろ、カッコいーやろ。』最新機種の携帯。『貢ぎモン?笑』『うん、香代の最後のな。』―別れたんや。―『番号かわってん。はぃ』携帯渡されたカラ、ワンコしたら『きゅーりでえーやろ。』ってゆってきたから『なんでもえーわ。笑』ってゆった。

    2006-01-12 13:51:00
  • 63:

    『あそ!ほな俺可愛い子探して番号いれなアカンから!』携帯おられて女の番号が消えたんが世程イヤやったみたい?。『あっそ!』
    神田くんは人だかりの中に帰って行った。―相変わらずやな。―でも、なんし良かった……。

    美羽は『だから大丈夫ゆーてたやん!』ってゆーてた?笑 『だって羽梨、絶対神田くんのお気に入りやもん。』"お気に入り。"あたしはそれだけでイイってその時思ってしまってん。

    2006-01-12 13:51:00
  • 64:

    光チャンはタイミング良く仕事でこられへんってメールがきてた。『フゥ?』タメ息が出る。後夜祭?。タダシと美羽は踊りに行ったから、あたしはクラスの子とタコ焼き食いあさってたら、『全然ァカンゎぁ〜!』って神田くんがまたきた。

    『可愛いの全然おらへん!』『そーなん!』なんであたしが口ン中にいっぱいハイってる時にくんの?『まぁ?人だけ番号きけたけど!』『ほーなん!どんな子なん?』口頬張って必死で喋ったら携帯見せられた。あたしの口からまたタコ焼きが出た。

    2006-01-12 13:52:00
  • 65:

    『?うり?』―――――

    『汚いねん!笑』『ゴメッ…笑』神田くんはニカーって笑って『照れてるぅ〜』ってチョクってきた。胸きゅんやわぁ…もぅ…『コレやるわ!』偽物の500円玉のストラップ。『何これ。笑』『いーやろ、さっきサッカーのんして貰ったからやるわ。』『ありがとぅ。笑』『ほなまたな!』神田くんは帰っていった。

    2006-01-12 13:53:00
  • 66:

    その夜あたしは光チャンに告られた。OKした………。
    あのストラップは財布の中に入れた。あたしのお守り。神田くんへの想いはこの500円玉に封印した。…つもりやったのに………

    あたしは毎日光チャンと遊んだ。光チャンは仕事忙しい子やって、夜しか一緒におられへんかったから、あたしはバイトを辞めた。思ったよりもあたしは光チャンのコトが好きになってたし、美梨とタダシとも仲良くて楽しかったし、『光チャンとつきあってよかった』って思ってん…

    2006-01-12 13:54:00
  • 67:

    幸せやった。送り迎えもしてくれて、ずーっと一緒にいてくれた。仕事で疲れてるハズやのに。あたしが帰ろってゆわな帰らんかった。おそろのストラップつけて、ネックつけて。あたしはそーゆー彼氏彼女チックなコトするんは初めてやったから新鮮で嬉しかったな。

    ―大丈夫。あたしは間違ってナイ、幸せになれる――。神田くん、アンタいつかゆーてたやんなァァ?『恋愛するん飽きた。』って。人は恋愛に飽きるコトがある?恐いモンなしに見えるあんたも、傷つくんが恐いんかな?

    ある日光チャンが学校にきた。『なぁ、神田くんと龍くんにつきあってんのバレたぁ〜笑』『ぇっ…』光チャンは?人の後輩やから、話しててんやろぅな。若干きまずぃってゆーかそわ?する?龍くんは感づいてて、神田くんに『光太郎、お前の妹とつきあってるらしーでぇ。笑』『うそやろ!』ってゆーてたらしぃ。

    2006-01-12 13:55:00
  • 68:

    光チャンと廊下を歩いてたら、あたしのマフラーを後から引っ張られた。『ぅっ!死ぬ!』神田くんが『羽梨!光太郎!えいえいっ』とかゆーてうちらをマフラーで巻いた。笑 やめてくれ。笑 『なんなん!笑』『なんもナイわ!あほぉ!』神田くんはいつもと変わらず。あたしと神田くんの言い合いを光チャンは笑って見てた。

    ちょっと切なく感じたりする。でも、これでイーよな?神田くんはあたしがダレとつきあっても態度かえんと接してくれる。それはあたしも一緒やで。でもな、それができるんは多分、あんたが誰も愛さへんから。
    それに、もちろんあたしのにも愛なんてナイから…。

    2006-01-12 13:56:00
  • 69:

    何よりもあたしが神田くんの心に入り込むのを知らず知らずに拒んでたから。
    あたしだって、傷つく勇気がなかったんよ…。

    神田くんは依存しーひん強さを持ってると思う。断ち切る強さと、常に上へいこってゆぅ向上心が人引き付けると思うねん。でも人懐っこくて人気者で、でも明らかにエグいコト平気でしたり。一緒におったらきっと限りなく世界が広がる。でも、限りなく傷つく覚悟がいると思う。

    2006-01-12 13:58:00
  • 70:

    この距離がちょうどイイんかもしらへん…誰かの手の中に入る人じゃない。

    それにあたしには光チャンがおる。大好きな光チャン。でも幸せなんは始めだけ。『会う日数減らさへん?』『メール返さんぐらいでゴチャ?ゆーなや。』『疲れてんのわかれや。』?ヵ月もしんうちに、喧嘩ばっかりな毎日。連絡も減って、光チャンは日に日にぇらそーになる。

    そーこーしてるうちに、美羽はタダシにフラれた。?人で遊ぶコトもない。美羽は『もー本気になんかならん。男なんかいらん。』初めて口にした。どんなコトがあっても次にすぐ進んでた美羽。キっくんとタダシが美羽を変えてしまった。ううん。美羽が変わってしまった。。

    2006-01-12 13:59:00
  • 71:

    あたしは光チャンと会う時以外はずっと美羽と一緒におった。淋しーのを紛らわすよーに、色んなコらと遊ンだ。

    光チャンとは相変わらず喧嘩ばっかりで、でも最後にはあたしから謝ってた。そんな毎日が苦しくなってきてん。こんな時、神田くんのことば思い出す――。
    『お前はまだまだ見てる世界が狭いねん。毎日おもんないとか思うヒマがあったら何でもやったみたぁえーやんけ。夜の世界もそれはそれでおもろいぞ。』

    2006-01-12 14:00:00
  • 72:

    決めた!あたしは美羽とキャバするコトにした。夜になるとヒマで淋しいし、遊ぶお金も尽きてきてたし。光チャンにゆったら『昼探せば?まぁ別にいーけど。』って。あたしは基本ダルがりやけど、ちょうど連れがキャバしてたからすぐに行動に移した。

    初めての夜の世界は緊張したヶド、楽しかった。喋るんも好きやし、店の女のコは優しいし、何より給料日がウハウハやった???でも多分この頃カラあたしらは金に蝕まれていった。笑 男に対する考え方も。

    光チャンとは相変わらずやったヶド、クリスマスは指輪くれた。でも、あたしは気付いてた。光チャンは自己中満開。あたしはナメられてた。あたしばっかり泣いては悪ないのに謝って、気ィ遣っては疲れて。。でも、別れられへんかった。あたしは弱いわ…?

    2006-01-12 14:01:00
  • 73:

    冬休みは神田くんとも会うコトなく、光チャンも仕事?であたしは仕事がスゴイ楽しかった。やっぱウチら負けず嫌いやん?成績あげたいやん?客電ゎ死ぬほどダルかったけど、負けたくナイやん、給料あげたいやん?でも、同伴だけはしーひんかった。なぜなら今更光チャンがキャバのコトごちゃ?いーだしたから?『うっさいねん。』って思ってた。だってかまってくれへんやん、淋しいからやん、何がアカンの?でもけじめのつもりで同伴はしんかった。

    光チャンの誕生日にはキーケースをあげた。自己中でも好きやったんよ。依存してしまってた…あの頃のあたしは。でも週に?回光チャンとラブホに泊まる習慣ができて、それを楽しみに毎日過ごした。喧嘩にも耐えて…

    冬休み明け学校で神田くんに会った時、『あたし今キャバ嬢?』ってコソってゆったら、『おお!お前ならNo.1なれるわ!俺は信じてる!だから服買って!』『あほちゃう?』ってちょっとだけ喋った。

    2006-01-12 14:02:00
  • 74:

    学校もおろそかになり始めた頃、ささいなコトでまた光チャンと喧嘩した?『もぉ、終われへん?』『イヤやし!あたし悪いトコ治すから!もぅ我儘ゆわんから!お願いやから…。』『こんなんゆぅんアレやけど、俺好きとかあんまわからんねん。』『じゃぁなんでつきあったん!?』『たかが?ヵ月でホンマに好きとかナイやろ。』光チャンは落ち着いてゆった。あたしはめちゃ?悔しかったんを覚えてる。

    光チャンは神田くん程じゃナイヶド結構冷めてる人やった。『あたしは別れたくナイよ。』『お前はもっとお前のコトわかってくれるヤツとつきあった方がイイ。』『あたしは光チャンが好きやねんもん…!』光チャンは明日の朝までに結論出すカラ、仕事おわったら連絡しろってゆって別れた。

    仕事なんかできるか…気が気じゃないまま無理矢理笑って接客した。キャバを初めてしんどいと思った日。だってわかってたから。朝になれば、大好きな光チャンにフラれるコト――…

    2006-01-12 14:03:00
  • 75:

    朝になった。メール送る。別れカラは逃げられへん――…。『終わったよ?』ドキドキは半端じゃない。返事がきたら即効開いた。
    『ごめん、別れよぅ。』
    ドックン…わかってた。わかってたはずやのに、受け入れられへん…。痛すぎる心を無理矢理落ち着かして、メールを送る。

    『何でなん?』『俺じゃ羽梨を幸せにできひんから…別れよ。』―――――。我慢してた涙が一気に溢れた。『なんでッ…ぃややぁ…ゥッ…ゥァ〜光チャ…ぅ…』家の近くの公園で?人で声を出して泣いた。子供がダダこねるみたいに。。

    2006-01-12 14:04:00
  • 76:

    怒りとか、ショックとか、疲れとか、空虚感とか、解放感とか、切なさとか、ホンマにいっぱいごちゃまぜの涙やった。『あたしじゃなくて光チャンがしんどいねやろ?』メールを送る。別れに綺麗事なんかいらん――。『それもあるけど…お前が悪いんじゃないで!』―――そんなんゆわれても余計辛いんがわからんの………――

    あたしは家に帰って布団に入った。涙はとめどなく流れる。おにぃが横で寝てンのに、声が出てまぅ。『ウッ…ゥゥッ…』?ヵ月間の思い出が頭を駆け巡る。初めてチューした時、えっちした時、マフラー買いに行った日、ラブホ、クリスマス、誕生日、学校、ファミレス……全部全部、笑ってる?人―――…『なんでなん…ゥッ…光チャン…』何で思い出になった瞬間美化されてしまうん?

    『綺麗な思い出とかいらんわ。』神田くんがゆってたこの言葉をフッと思い出した――。あたしは携帯を握ったまま、いつのまにか寝てしまった。

    2006-01-12 14:05:00
  • 77:

    光チャンの夢を見てた…起きたら泣いてた。〈夢じゃない…。〉ズキズキしてたまらへん…助けてや。光チャン…でももぅ、会われへん。。光チャンは別れたらもぅ会ったりしーひん人らしい。あたしはとりあえず美羽に電話で報告した。『羽梨〜ッッ…?』半泣きっポイ声やった。変に慰められるより全然嬉しかったよ?美羽???

    あたしは強がりで負けん気強いんやけど、もぅ元気なフリする元気もなくて、周りビックリするくらい、アホみたいにいつでもどこでも泣いてた。勇気出して、光チャンにメール送った。『あたしやっぱり光チャンが好き。一緒におりたいねん。しんどくてもイイねん…あたしもぉちょっと大人になるから、待っててくれへん?』

    2006-01-12 14:07:00
  • 78:

    強がらんと、カッコつけんと、等身大の剥き出しのあたしでぶつかった。光チャンの心にぶつかった
    返事がきた…
    『わかった!お前が変わってくれんねやったら待つわ!俺も変わらなアカンとこあるし。』

    救われた気がした。"絶対戻れる" 確信した。
    したのに…………。

    2006-01-12 14:07:00
  • 79:

    あたしは光チャンに認めてもらぅ為に、学校も真面目に行って、仕事も頑張って、明るくしとこ、泣かんとこって決めて毎日過ごした。辛かったヶド、連絡したかったヶド、しんかった。

    ?週間くらい経って、光チャンから電話がきて、久しぶりに会った。『やっぱ好きやな。』って再確認した。でもその時光チャンは、『お前俺と戻らんかったらどーするん?』とかゆーてて、『戻るもん!笑』『彼女できるかもやん、俺。』
    何でこの時すっぱりきられへんかってんやろぅ…

    2006-01-12 14:08:00
  • 80:

    その時、『昨日さやかチャンに送ってもらってん。』って話てたけど、あたしはさほど気にしーひんかったんよな…でもその日、確かに『またな!』ってゆってバイバイした――…。またな って。

    美羽や他の友達にこの話をしたら『よかったやん?がんばれ?会いにきてくれてんやったら大丈夫。』ってゆってくれた。でも神田くんはあたしを落ち込ますようなコトをゆったんよ。

    たまたま学校の食堂で会って光チャンの話をした時に、『お前、期待するだけ無駄!頑張っても意味ないで!』『なんでそんなんゆーん?』『はぁ!?なんでって無理やろ!』って笑いながらゆったんよ。あたしは泣いてもーて、『ヒドイし、神田くん…』それだけゆーて走って食堂を出た。その場におった龍くんと美羽が揃って『今のんはないわ!』って怒鳴ってんのが聞こえてた。

    2006-01-12 14:09:00
  • 81:

    あたしは別れてから初めて神田くんと喧嘩?した。
    糸が切れたみたぃに泣きじゃくってたあたしを無視して神田くんは通り過ぎて行った―――。
    でも神田くん。あんたのゆうコトはあたるなぁ…いつも。

    光チャンからまた電話があって会った時、えっちしてしまった。あたしは、『もーそろそろイーやんな。』ってその夜に寄り戻そう?ってメールを送った。でも返事が返ってきたんは次の日の夜で、予想外の言葉にあたしは切れてしまった。

    2006-01-12 14:10:00
  • 82:

    『まだやろ!昨日は俺が悪かったけどまだ無理やって!』………またなんかが崩れた。『何なん?それ。別れたいんやったらハッキリゆーてくれていーから!』返事はナイ。。―光チャン、あたしそろそろしんどいよ…

    次の日も返事はナイ…。煮を切らして電話した。"もぅ終わろう…" プルルルッ……『光…』『今忙しーから!!』―ツーッ…―

    終わりを感じた。また泣いた。朝から晩まで……ずっと泣いた。仕事の合間も。ごはん中も。

    2006-01-12 14:11:00
  • 83:

    そのうちごはんも喉通らんくなって、カロリーメイト詰め込む日々。イライラしてたんは美羽やった。『あんな男忘れ!』美羽は人の悪口なんか滅多ゆわんコ。これ以上ひきずったらアカン…あたしなりのけじめをつけよう。

    メール送る。『もぅメールとかもダルイと思うヶド最後やからお願いやから返して?最後に会って話したい。』―笑ってバイバイしたいんよ…―返事がきた。
    『イーけど俺今風邪やねん。』ちょっとホッとする…。涙がでる。『電話するから出て?』

    2006-01-12 14:12:00
  • 84:

    あたしは最後の電話にすべてをかけた。?%に賭けて、泣きながらすがりついた。『お前のコト冷めたワケじゃないねん…』『じゃぁあたしでいーやんか…!傍におらしてやぁ…絶対好きにさせるからぁ…』『無理やねん、そんなんじゃナイねん。』あたしは相当ひつこかったと思う。『嫌いちゃぅやろ?彼女おんの?ハッキリゆって。最後の優しさとかいらんから!』『彼女はおらん!でも無理やねん…』

    仕事の待機中、あたしは階段で泣きじゃくった。電話越しの大好きな光チャン…。『…ゥゥッ、ぅッ…』『…ごめんな。』だから謝んなって…『あたしのコト…フッ…冷めたんじゃナイんやったらもっかいつきあって!ゥッ…』最後の最後の光チャンのファイナルアンサーは『きらい…』やった……―――

    『泣くなよ…』『ウゥ??…ぅぁゥーッ…』喋られへんかったヶド、声振り絞ってゆった。『そかぁぁ…フッゥッ…ごめんなぁッ…ひ…つこ…くてぇ…ェッ…。』『またメールするわ、、』『ウッん…バイバッイ…。』電話が終わる頃は化粧も髪も服も涙でボロボロやった。

    2006-01-12 14:13:00
  • 85:

    美羽が『よーがんばった!?』って泣きながらハグしてくれた。?回目?笑 『スッキリッ…したぁああ!ゥッ…ぅ〜何でお前が泣くねぇ〜ん!笑』『だってぇぇ??うちら?人で?つやぁんッ笑。』
    あたしの本気の恋は終わった……

    次の日光チャンからメールが入ってた。『色々キツイ事ゆって傷つけてごめん。今までも色々ごめん。』
    これ以上あたしを泣かせんといて…――。最後の返事を返した。『光チャンが謝る事じゃないよ。あたしこそごめん。あたしすっごいいっぱい光チャンに幸せもらったよ。まだ好きやわ…ごめんなひつこくて。笑 幸せになってな?』〈送信完了〉もぅ光チャンからメールがくる事はナイ――。バイバイ、光チャン。

    2006-01-12 14:14:00
  • 86:

    もちろん涙が枯れる事はなかったヶド、ごはんはもり?食べれるようになった?笑 不思議やね…日が経っていったらわかる。中途はんぱが一番しんどい。しつこい女なってもーたヶド、今でも後悔はしてないねん?

    あたしはそれからとゆーもの金のモウジャになった???店では同伴始めてナンバー入りして、仕事が終わっては遊びに行って、たまに学校行って。『お前スゴイな!笑』ってみんなにゆわれるくらいに動き回った。

    でもやっぱり?人になると泣いてまうんよ…夢にも出てくるよ、光チャン。携帯か、コンビニとか、日常茶飯事なコトとかモノでも光チャンが浮かんで痛くて?…?でも…財布の中の500円玉ストラップを手にとる。

    2006-01-12 14:16:00
  • 87:

    あたしはわかってしまった。お金ってスゴイ。どれだけ埋めてくれたやろぅ?心にあいた穴。虚しいのはわかってる。でも、この時のあたしはそーは思わんかった。お金と友達。あたしの宝物。光チャン以外にも、大事なモノはたくさんあるよ。あたしはひとりじゃないよ。ううん、そんなんもぅどーでもイイ。

    神田くん、あんたはこんなんもぉ経験済みやったんやなぁ…ほんのちょっとやけど、初めてあんたのゆーてる意味がわかったカモ。。

    あたしはだんだん夜の世界の汚さをしった。No2の静香チャンってコがおってンけど、くるみってコが成績あがって静香チャンを追い越してんやん。静香チャンは色・枕MAX!って感じのコやって、くるみの客色ったりしてたねん。そんなんはイーねんけど、しまいには店で暴れて酔った時にグランデーをくるみにぶつけて、くるみは頭切って入院してんよ?しかもちゃっかり泣いて土下座して謝って許してもらったと思ったらくるみの潰し全開やん、入院中に?

    2006-01-12 14:18:00
  • 88:

    夜のコってどっかちょっとおかしーんカモ。ゆーても、世間的に見たらね。お金って一種のドラッグよな。人間変わってまうんやから。

    あたしは決意したコトがあった。〈光チャンのコト忘れよーとしても無理やし、よし!〉『あたし戻る為に頑張るコトにする?』美羽『マヂで?』『ウン。しかもむこーから戻ってってゆわす!笑』『見返すってやつやな!笑』『それ??』女のコやったら?回は思うんちゃうかなぁ?

    ある日の仕事帰り、店の女のコと朝マック行った帰りに神田くんの車を見つけた。『うそんッ。』あたしは車のとめてある近くのコンビニにわざと入って偶然の再会を装おーと思った。笑

    2006-01-12 14:19:00
  • 89:

    ちょっと待ってみたヶド神田くんが来る気配もナイし、帰ろヵナと思ってコンビニから出たら、神田くんらしき人が見えた。『あ!』足がとまった。女とおるぞ…

    キレ可愛い感ぢの人。『彼女かな?』あたしは隠れて見てた。なんか…ヶンヵしてる?ちょっと言い合いした後に女が足で神田くんの車を思いっきり蹴って『もぅお前なんかいらんわ!』って怒鳴って歩いていった。神田くんの『待てや!!』って叫んだ声が妙に印象的やった。

    神田くんはハァ?って感じて一瞬しゃがんで頭抱えたと思ったらすぐ立ち上がって車の方へ歩いてきた。『ぇっ!』ごっつ目が会った――ぅゎ…。『よっ?』めっさ神田くんビックリしてたな。笑

    2006-01-12 14:20:00
  • 90:

    『なんやねお前!笑 びっくりしたわびっくりしたわ!』『あたしも?笑』『お前見てたやろ!やらしーわ!笑』『偶然やんか。笑』『ボケ!』神田くんは傷いった車を撫でて『ハァ??』ってデッカイため息ついた後、『泣いてイイ!?』ってでっかい声でゆってあたしの手をひいて車に乗せた。

    あたしは『ハァ!?笑』ってゆって笑った。『泣きや泣きや!笑』冗談のつもりでゆった。やのに、神田くんはハンドルに腕ついて顔ずっと伏せてる。まさかと思って『神田くん?』って肩を叩いた。

    『…ッ。』あたしは絶句した。初めて神田くんの涙を見たから――…。『…ごめん。』しばらく沈黙が続いたんやけど、あたしは胸がうずうずするんがたえれんくて『てか、なんでマヂ泣きなん!笑』ってノリに持っていった。

    2006-01-12 14:22:00
  • 91:

    痛い…。『…薄々はわかってたよ。』そぅ、あたしはわかってたハズ。光チャンがいつか話してた名前。。「さやかチャン。」感づいてたのに、きづかんフリをしてたかった。ううん、『彼女はおらん!』光チャンの最後の言葉を信じていたかっただけ。嘘やと思いたくなかっただけ――。あたしはいつのまにか泣いてた。

    『ははッ?もらい泣き、さっきの神田くんの!』『お前アホやな。』神田くんはフッと笑った。『マヂあほ!笑』あたしは何日か振りにまた泣き崩れてしまった。別れても光チャンを支えに頑張ってた毎日。辛くても前を向いた。ひたむきに『頑張ろ』って思った。ホンマはまだまだ泣きたかったし『辛い』って言いたかった…。信じてた望みなんか、実際は欠片もない。それが現実。

    『戻れる』わけがない――…………

    2006-01-12 14:24:00
  • 92:

    あたしが泣いてた間、神田くんは携帯もいぢらんとただ黙ってた。喋ってな死んでまいそうな人が。ジッとあたしが泣き止むのを待ってくれた。『ごめぇん…神田くん。』『謝るくらいなら泣くな!』『ほんまそれな…笑』気付いたら、外は学生やリーマンが歩き出してるくらいの時間になってた。

    その後家の近くの公園に行って缶コーヒー飲みながら喋った。キャバの静香チャンの話、客の話、金の話。神田くんは薬の話とか、車の話とか、色々。お互いフラれた事にはふれんかった。

    『眠い!帰ろや!』神田くんが立ち上がった。でもあたしはひとりになりたくなくて、思い切って、神田くんの手を握った。『あたしレンタルせーへん?』いつかのあんたの台詞。『ドコいくん?俺金ないけど。』『あたしが出すから。』内心ドキドキしながらゆった。

    2006-01-12 14:25:00
  • 93:

    『俺お前借りれるねやんな?』『うん。』〈隣におって…今日だけでイイから―…。『俺お前の事好きにするで。それでもいーんやったらいーけど。』ドキっとした…『いーよ』〈…あたしもぅ、神田くんやったらいーカモ…いーねん。好きにして―。〉

    〈今、あたしをひとりにせんといて――…〉『お前意味わかってる?』『わかってるけど。』すると、神田くんはあたしの手をギュっと強く握り返してきたたと思ったら、そのままあたしの手を持ったまんま軽くあたしのほっぺたを叩いた。―パチンッッ…―。『な…に』

    『甘えんな!』そう言って自分の手を離した。〈ぇっ、あたし……。〉あたしの手はほっぺたにくっついたまんま。『お前もそんな女なんの。』向こうを向いて神田くんがボソっと言った。『…あたし……。』『来いや。』あたしらは車に乗った。

    2006-01-12 14:26:00
  • 94:

    ドアを閉めて神田くんがゆった。『で、どーする?帰んの、帰らんの。』あたし『……帰るわ。』家の前で車を停めた。『お前はそれでえーねん。』って笑ってあたしの髪を撫でて、そっとキスした。神田くんの車を目で追う事もなく、あたしは真っすぐ家に入った。

    あたしは布団の中で神田くんの言葉を思い出した。ほんで小声で『大丈夫。』って胸を押さえて言って、あたしは眠りについた。

    その夜、起きて仕事に行った。美羽は『そろそろ彼氏でもつくろかな?笑』ってキラキラしてた。『合コンでもやるか!』って女のコ達と騒いだりした。学校ではやたら騒いだ。買い物・映画・遊園地。やりたかったコトとかを一個ずつ友達と実現した。小さいコトから?

    2006-01-12 14:28:00
  • 95:

    なぁ神田くん。星の数やんか、男も女も。ほんでもあんたはあの時?人の女のコトで涙流したよなぁ?あたし軽くショックやってんで?でも、反対に嬉しいのもあってん?あんたも人を愛せるんやんか。あたりまえかもしれんけどね。みんな病んでるからね……

    そんなこんなで元気なあたしに戻ってきた頃、事件は起こった。美羽の携帯がずーっと電源切れてる。『どないしたんやろ?』あのコは常、充電器持ってるし電源なんか絶対きらんのやん。胸騒ぎした。

    地元の男友達から電話がかかってきた。『山下(美羽)ヤバイ、香代サンともめてんねん。』『はぁ!?どゆコト?』香代チャンなんか存在忘れてたもんやから?『詳しいコトはわからんヶド、けっこーヤバイみたい。香代サンバック出してきてるから。』『バックってドコの誰なん?』『〇〇のゴジラ知ってるやろ?』この辺では有名なキチガイの?コ上。ヤバイかも…

    2006-01-12 14:29:00
  • 96:

    その電話切った直後、次は女友達から電話。『かなえやけど!美羽の話きーた!?』『きーた!美羽今ドコなん?』『学校の裏の駐車場おるらしーねん、かなえ今カラ行こ思てんやんかぁ』『あたしも行くわ!』かなえは姉チャンにこの話を聞いたらしい。

    でもあたしはヤバイと本気で感じててん…。ゴリラは金属バットで人どついたり、強盗やったりホンマにキチガイで有名やったから。でもなんしいかな!原チャリダッシュで地元の中学の裏に行った。いちよ戦闘態勢でスゥェットきた。

    ついてみたら暴走族みたぃな奴らがたまってた。あたしらの地元の人らじゃナイ。『ヤバイやろ…。』素で思った。みんながあたしをジロジロみる。その中にかなえがおった。『羽梨!』

    2006-01-12 14:30:00
  • 97:

    かなえは地元では一番のヤン女。彼氏もいわゆるヤンキー。かなえの彼氏がゴリラとしゃべっとった。『なぁかなえ、美羽は?』『わからへんねん、今彼氏がゴリラにきーてんやヶド、ゆいよれへんねん。』『香代チャンとおるやろな…。』『でも大丈夫やろ?香代チャンやで?』特にキチガイでもヤンキーでもナイただのぶりっこ女の香代チャンやもんな。。『ウン、大丈夫やんな。』

    でも嫌な予感がするんは何で?そのうち、かなえの彼氏とゴリラがしばきあいになった。『必殺!ポリよんだんねん!』ってかなえは警察に通報した。何しでかすかわからへんからな…携帯が鳴った。『はぃ!もし』

    学校の子ヵラやった。『学校前の駐車場で美羽が女の人にしばかれてる!なんかやばいねん!』『ぃくゎ!』〈美羽がしばかれてる―…?〉なんかおかしーやろ…。なんかおかしい…。とにかくダッシュした。

    2006-01-12 14:31:00
  • 98:

    着いた瞬間あたしは目ぇ疑った。香代チャンは自分の手首から血ィ流しながら、鉄パイで美羽をしばきながら泣き叫んでる。美羽の頭からも、血ィ出てる…。〈何――…?ちょっと待ってや…〉あたしはこの時ゾクッとした。―恐い…―

    よく見たら美羽の服はボロボロで顔の形もおかしい…カラダもふらふら。固まってたら香代チャンがあたしに気付いて近寄ってきた。『お前なんなぁん?お前も香代に殺されたい〜ん?』こわい…!明らかに視点定まってへんし、血だらけ……。シャブや――。

    『何してんねん!』その時、龍くんが学校から出てきたみたいで、香代チャンの鉄パイを奪って押さえつけた。ハっとしてあたしは美羽のトコへ駆け寄った。『美羽!美羽!大丈夫!?』あたしはたぶん今までの人生の中で一番恐怖と怒りを感じた。腕と鎖骨あたりに注射器の後と、足元に転がってる注射器…。美羽はボーっとあたしを見て、『羽梨やんなぁ?まぁ〜じあの女殺してゃぁ…』って泣きながら笑った。

    2006-01-12 14:32:00
  • 99:

    たぶんこれがあたしの『ホンマに切れた』ってやつやと思ぅ。

    龍くんを突き飛ばして香代チャンの顔面を思いっきり力いっぱい蹴った。『イ゛ダ〜イーッ!!』もぅ香代チャンは妖怪みたいやった。『お前ふざけとったアカンぞ!!殺したるからなぁ!!』無我夢中で髪の毛を引っ張り回しておなか蹴りまくった。『やめろ!!羽梨チャン!!やめろってホンマに!!』『うっさいねん!離せやぁ!』あたしは龍くんも蹴飛ばしてしまった。

    『ゃめてぇぇっ!!なんで香代がごんなん…されなアカンのぉぉお!香代は悪くナイ〜!!』震えて泣き叫び出した事にあたしは余計に血がのぼって、『ぁぁ!?なんて!?なんて!?ハッキリ喋れや!!きーてんのか!』て言いながら頭押さえつけて背中蹴った。

    2006-01-12 14:33:00
  • 100:

    龍くんが必死にとめてもあたしには聞こえてなくて、ただひたすら馬乗りなって顔しばいてた――。そしたら、いきなり後ろからスゴイ力で腕引っ張られて、あたしはコンクリに叩きつけられた。香代チャンの仲間がきたと思って、思いっきり振り返って睨んだ。『やんのか!!』―――ッ。

    あたしは我にかえった。
    『ぁ…。』神田くんやった。『ぼけ!』と怒鳴った。あたしは目の前の光景にまた固まる。涙ダラダラで『ゃめ…ゴメンナザィあぁ…』って喋れてナイおばけみたぃな顔して倒れてる香代チャン。龍くんに抱えられてボーっとあたしを見てる美羽。そして、手がパンパンに腫れてるあたし……。

    2006-01-12 14:34:00
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