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1:
もりやまはな
早く来て…今日もまた?錠買ってしまった…4500円…相場より500円安かったから…別にやめれない訳じゃなぃんだけど…薬で自分をつかまえとけば…自分を自分でつかまえとけば…誰も来なくても生きていける。
2005-10-25 12:03:00 -
500:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
ふわふわふわふわふわふわ
2005-12-01 17:18:00 -
501:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
ぶぃーーー「あっ健ちゃんら帰ってきた!はいじゃあこれ持って!」部屋の隅によけておいたショッパーズには、クローゼットにかけておいた服が何着か詰められていた。お気に入りのショッパーズばっかり使いやがって(怒)体はふらつくものの意識は一応あった。ただ感情はあるものの、何も考えたくなかった。ふわふわする。ただそれだけ・・・
2005-12-01 17:23:00 -
502:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
健二の部屋をノックもしないで開ける隆弘。「おかえり建ちゃん」「おー。」ソファーに寝転びながらテレビを見る健二。「嫁は?」あたしの体を支えながら座らすた隆弘。「嫁帰ったで。あと君セクハラー。何くっついてんの」「健二さん・・・いやお兄さん」
2005-12-01 17:34:00 -
503:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
気持ち悪がる健二に、隆弘は・・・土下座をした。ビックリして声も出ないあたしと、気持ち悪がって完璧に引いてる健二。「華さんと同棲させてください!!!!」・・・・・はああああ!????
2005-12-01 17:37:00 -
504:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「やっぱり付き合っとってんやんけ!」「いやまだセックスはしてません!純粋な交際やねん・・・」「なんでいきなり同棲やねん」「お前自分の彼女が自分の友達と一緒に住んでたらどんな気分や!?涼子の家にハマケンが常おるねんぞ!!!」「俺とアイツを一緒にするな!」なんか収集つかん感じに話が進んでる・・・
2005-12-01 17:41:00 -
505:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「愛し合ってるねん。出会う運命やってん・・・ってことでパパにうまいこと言うといてな♪」そういうと隆弘はニコニコしながらなかば強引にあたしを立たせ、健二に見えない様に体を支えながら部屋を出て行った。「ネタ!?なんで??」ちょっとウケてる健二。本間にこれでいいの?同棲って・・・屁もこけん!ズカズカ進む隆弘を見つめると「あー山場越えたな♪」笑ってやがるーーー!
2005-12-01 17:45:00 -
506:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
結局、健二は怒ったり反対することもなく、追いかけて来て隆弘の家まで車で送ってくれた。「華さんたまには帰ってきてな」「・・・・はあ」いや気分とパワーが元に戻れば今すぐにでも帰りたいんやけどね(笑)
2005-12-01 17:48:00 -
507:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「はーーーーー。まぁ明日からってことで今日はもう寝よか♪」何が明日からなん?あとやたらめったら♪を飛ばすな・・・。「水ちょうだい」「ないから自販で買ってくるわ♪」「うん」・・・なんか隆弘って陰と陽が激しすぎて怖い。
2005-12-01 17:52:00 -
508:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
ばたりとベットに寝転がる。なんかモノが増えたような隆弘の部屋。テレビが2台になってる。・・・・ZZZZ。疲れたっていうよりはエネルギー切れになって、水を飲むことなくそのまま眠った。薄れゆく意識の中で・・・狭い箱と広い箱に何度も入れられる夢を見た。意識はあるのに見る夢なんて初めてですごく怖かった。
2005-12-01 17:56:00 -
509:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2005-12-01 18:02:00 -
510:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
pPPPPPPPpp・・「んんん」ダサい着信音で目を開けると、そこには毛穴ひとつない隆弘の・・・ちかっ!鼻先が今にも当たりそうなくらい近くにあった黒い顔にびっくりして思わず飛び起きる。「・・・っおーおはようはなたれ」PPpppPPPP「おはよう・・・携帯鳴ってる」「あー後輩後輩。女ちゃうからやきもひひゃくな」あくびをしながら電話を取った。「うぃーうん。あーいいであげるわ。えーじゃあケムリのん頂戴や♪モバオク?やり方わからんから誰かにやらせてまた電話して。うん・・うん」電話をしながら部屋を出て行く隆弘。あわてて鏡を見ると口の周りにはカピカピになったヨダレがべっちょり。あわててふき取る。枕にまでついてるし(-_-;)
2005-12-01 18:12:00 -
511:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
えーと昨日こーなってあーなって健二が・・・で。頭がガンガンする。そーいやあ昨日は薬飲んでないんや、1日飲まんかっただけでこれって・・・ガーんガーん・・・結構きついな。喉がカラカラだったので、枕元に置いてあったウーロン茶を一気に飲み干した。
2005-12-01 18:16:00 -
512:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「おはようハナクソ」服に手を入れ体をボリボリかきながらまたアクビをしている。「おはよう。・・・学校行ってくるわ」あたしの飲み干したウーロン茶をひっくり返すと、最後の一滴が隆弘の口の中に落ちる。「今日から君は専業主婦だ。学校は休憩♪」本当に空になったペットボトルを回転させ勢いよく投げ捨てた。「取り敢えず風呂入っておいで。ツバ臭い(笑)」顔面におもいっきり投げられたバスタオルを持って風呂場にむかった。風呂場の横には大きなダンボールが3っつ詰まれてアタシの背丈程になってあった。今何時なんやろ。最後に飲んだのが一昨日の午前2時くらい・・・もう丸二日か・・・。狂う程ではないものの、ワクワクする気持ちがさざ波のように押し寄せてくるのは確かだった。
2005-12-01 18:32:00 -
513:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
あー薬したい
2005-12-01 18:33:00 -
514:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
風呂から上がると、寝癖のついた髪をちょんまげにした隆弘がラーメンにお湯を注いでいる。「華も食べるやろ?なるともラーメン」「いいわ。水ちょうだい」「じゃあバナナ食べや。」なんでバナナ・・・
2005-12-01 18:36:00 -
515:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「コーナンに何買いに行くん?」ギーコギーコとうなる隆弘のチャリンコ「んー?色々♪」「携帯忘れたから取りに帰りたいねんけど」「えー…あかん!嫁浮気するかもしらんやん!旦那束縛します!」馬鹿かこいつ…。隆弘とあたしのテンションはやっぱり180度逆だった…。隆弘じゃなくて健二が兄貴でまだよかった…。コーナンの入口にはクリスマスの飾り付けがされていて、発砲スチロールのトナカイの鼻が、子供にちぎられていた。「カートどこやろ?」「何買うん?」「ん?木材とーロープとーあっ釘とか…色々」「…家でも建てる気?(笑)」
2005-12-01 21:42:00 -
516:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「おしいっ!あっすいませーんこれと同じやつ20くらい欲しいんですけどー」隆弘が手にとったのは分厚めのベニヤ板。「おしい?じゃぁ犬小屋」「ブー。じゃぁロープいらんやーん(笑)」あっそっか…て、こんなゲームどーでもいいから携帯取りに行きたい。「なぁここって○○○駅の近くやんな?」「うん。」「あたし電車で帰るわ」「ん?」「電車で家帰るわ。携帯取ってまた来るから」家に6錠あるし。「んー?」「じゃ」「あかん。」「しらん」「あかん。行ったら薬中やってバラす。止まれ」ピタリ止まり振り替えると、そこには陰バージョンの隆弘。
2005-12-01 21:49:00 -
517:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
結局その日は、木材やらロープやら一色の材料を買って自転車を押しながら二人で帰った。イライラしてるあたしに「お肉食べたいから焼肉行こ」「いや(←即答)」焼肉なんか食ったら吐いてまう。「ホルモン!ホルモン!ホルモン」原始人かお前わ…。隆弘がオゴるからという理由で焼肉屋さんに半ば強引に連れて行かれた。…肉の臭いだけで吐きそう。「わかめスープ」この一言意外何も言わずに下をむく私は、誰がどーみたってケンカしてスネてる彼女に見えていただろう。「おいしいのにー」を100回くらい言いながら隆弘はご飯を3回もおかわりした。
2005-12-01 21:56:00 -
518:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
焼肉屋の臭いからやっと開放され、静かに冷たい夜道を歩く。どこかから淀川の磯臭い臭いがする。スタスタ前を歩くあたしに「華さぁ下着とかパジャマとか持ってきてないのに大丈夫?」お前が荷造りしたんやろが?しかも夏服ばっかり選びよって…。「…」「健二に頼んで近いうちに持ってきてもらわないとなー」「健二にチクったんねん。隆弘に監禁されてるって…」「えー監禁なんかしてないやーん!帰ってもいいよ、でも帰ったらバラすぞおらって言うてるだけ(笑)」こいつ…肌だけじゃなくて腹の中まで真っ黒や…。
2005-12-01 22:17:00 -
519:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「脅迫罪」「なに?薬物乱用罪」「…婦女暴行罪」「それは今からです。」
「…」
焼肉臭いから横で寝たくないと理由を付け、夜中に脱走しようとしたものの、靴を隠され失敗。明日こそ帰ろうと思いキッチンにひいたフトンにくるまる。今の気分はそうやな…水風船がパンパンにふくらんでる感じ…あー今パスポートがあったら確実オランダに飛んでる。
その次の日も眠れなかったけど、夜中何時もトイレに行く隆弘がわざわざ寝てるか確認するもんだから、目を閉じてじっとしておくしかなかった。2005-12-01 22:25:00 -
520:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
しかも確認の仕方が「…」…ぷっ…ぱっ
…にぎりっぺ…。
殺意を覚えた。2005-12-01 22:28:00 -
521:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
これって…隆弘のしてることって犯罪やんな?「あんた犯罪者やで。しかもなんで学校行かんの?」「あんたも犯罪者やん。しかも学校行ってないやん」…お前が監禁してるからじゃろがい!!!こんなに簡単に人って誘拐(←おおげさ?)されるもんやねんなぁ…しかも隆弘ん家の人なんも言わんし。「うち放任主義やから。ホスクラのバーテンやっててもなんも言われんかったし(笑)」「バイト行かんの?」「行かん。後輩に譲ってん。なんか金いるけど彼女おるからホスト無理らしくて」ホスクラのバーテンもホストも一緒ちゃうんか…。何が違うん(-.-)?
2005-12-01 22:34:00 -
522:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「ちょー華ー貧乏揺すりやめて!机揺れる」「あーごめん」薬くれたら止まるよ…。ガタガタガタガタ揺れる膝を手で押さえる。つーと油汗がコメカミから垂れてきた。真冬でこんなに寒いのに…やばい…そろそろ限界かもしらん。この頃になるとあたしは起きてる間はずっと歯ぎしりと貧乏ゆすりをしていた。夜は眠れないので恐い夢を見ることはなくなったものの、息は自分でもわかるくらいに臭くなり、今まではそんなクセなかったはずやのに爪をカリカリと噛んでしまう。噛む爪がなくなり指先から血が出たりした。
2005-12-01 22:41:00 -
523:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「お邪魔しまーす」「うい」「お邪魔します」「ういうい」「お前らガレージに置いてた木材持ってきた?」「はい。あっこれ現場のんなんで今日持って帰りたいんですげど?」「あーいいで、すぐ終わるから」「まっさん髪形変えはりました?」「変えましたー♪」「色マネしていいっすか?」「坊主やん君」わいわい。扉の向こうからは数人の隆弘以外の声。…今なら出て行けるかも!!!扉をおもいっきりひいた。ガチャ…ガチャガチャガチャガチヤ…
あんのマサイ人!鍵かけてやがる!!!!「まっさん、誰かいはるんですか?」「あー彼女彼女」気付いた!2005-12-01 23:00:00 -
524:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「開けて!おら開けろや!」ドンドンドン!「今悪いことしたから説教部屋行きやねん(笑)」「助けて!助けて下さい!!!」ドン!ドン!大きな声を出すだけで膝が震える。
ジョーーーー
…失禁。出した感覚なんかまったくない、太ももが温かくなったので見てみるとオシッコで隆弘から借りたスウェットが一部濃くなっている。…。扉のむこうからはもう何も聞こえない。「とりあえず、これ内緒。しゃべったら殺す。そことあそこにコレはめたいんやん」「は、はい!」しばらくしてまた聞こえた隆弘と後輩の話し声。2005-12-01 23:09:00 -
525:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
ビビりきった後輩達の声…。役立たずが!!!おもいっきり扉に足蹴りをし、再びベットにへたりこんだ。涙がぼろぼろ出てくる。寒さのあまり体を丸めこみ膝を抱いた…。薬がしたい…出来ないならこのまま死んでしまいたい。
涙の止まらない目をそっと開けると隆弘の煙草とライターが目についた。本当に今思えば何がしたかったんやろ。正気じゃないだけじゃなくて本間に完璧に狂ってた。2005-12-01 23:17:00 -
526:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
隆弘の山ほどある服をひっぱり出してベットの上にまとめ…
火をつけた2005-12-01 23:18:00 -
527:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
火をつけるなんて出来るなら、窓ガラスを割ればよかったのに(笑)なんで火の方にはしったのか…未だに自分のとった行動がよくわからない。覚えているのは真っ黒な煙りと、ギャーギャー叫ぶ、自分の声だけ。
2005-12-01 23:21:00 -
528:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
気がつくと、キッチンにひいたフトンの上に寝かされていた。真上にある蛍光灯の明かりがまぶしくて横を向くと、三角座りの隆弘がこっちを見ている。「君ばかでしょ。家なき子か!」「お水ちょだい…」喉が痛い。「ほれ」そっと私を起こすとぬるい水を、そーと口の中に流し込む。「頭…痛い…」「煙り吸いまくったせい。俺の服燃やしたせい。自分のせい。」見ると隆弘の服にはススが付き、髪の毛はちょっとコゲていた。「…わかれ…ん…」「ん?」「…わかれ…へん」「狂って火付けたけど、密室やったから煙り吸ってブッ倒れて今!」
2005-12-01 23:30:00 -
529:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「後輩は?」「しゃべったら殺す。って散々脅して帰らせた。一人火傷してたけどまぁ大丈夫やろ(笑)」「部屋は?」「窓しめてたし密室やったから酸素ないやん?ボヤ程度で済んだで…服はほとんどオジャンやけど(:_;)」「…弁償する」「いつか自分のお金で弁償してね(笑)」「うん…」自分の息が臭い。ゲロったのは本当だろう、前みたいに喉に異物感を感じる。「とりあえず部屋も出来上がったし!風呂入ろ!華も俺も臭い(笑)」「うん」「さっき健二来て着替えとかパジャマとか置いて行ってくれたで?」「健二!?なんか言ってた?」
2005-12-01 23:45:00 -
530:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「なんか急いでるからって着替えおいて、とっとと帰って行った。おっちゃんもおばちゃんも元気やって!」「そう…」なんや…健二にちょっと会いたかったのに…こんな状態でなんやけど(笑)「あと一週間ちょっとで2006年やん!正月には一緒に森山家に帰ろな!」
「…うん」あたしの啜り泣く声がだんだんと大きくなると「もー華臭いわぁ(笑)このフトンもポイやなぁー」と言いながら隆弘は無理矢理フトンに入ってきて、あたしを強く抱きしめてくれた。隆弘にスッポリと包まれたあたしは、今までに感じたことのないような感情に襲われる。2005-12-01 23:56:00 -
531:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
ずっとこうしてたい。そのままあたしを捕まえてて…離さんといて2005-12-01 23:57:00 -
532:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
このままずっと
離すさんといて…また悪魔があたしに取り付くから。このままずっと
つかまえていて…2005-12-01 23:59:00 -
533:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
この時、父さんにバレるからとか、ガリガリの体が気持ち悪いからとか、そんなどーでもいい理由からじゃなく…本当に薬をやめなあかんと思った。そりゃぁさっきまで狂ってしょんべん垂れてた奴が言うても信憑性ないけど、
悪魔に自分から近づいて、快楽のためだけに魂を売ったことを本当に後悔した。2005-12-02 00:03:00 -
534:
イクヨクルヨ
初リアルやった♪♪♪ちょっと嬉しかったです☆華ちゃんの話し見ていて私の過去とてらしあわせて見てしまい怖さもでてわかる気持ちもあり複雑な気持ちで読んでました☆でもやっぱおもしろくて大好きです(≧∇≦)
2005-12-02 00:05:00 -
535:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
薬は悪魔や…
しっぺ返しはかならずついてくる。…誰にだって。
それが平気だからと手を出すなら覚悟しといた方がいい。最初の快楽を味わうのは自分だけ、後から来る地獄を味わうのは…自分や家族…恋人…友達…みんななんやってこと。
そしてあなたの手から流れ落ちていく…薬では手に入れることの出来ないものたちが。2005-12-02 00:09:00 -
536:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「お湯はってくるわ。久しぶりにつかりたいやろ?」「うん、ありがとう」「そのかーわーり!時計見て」隆弘があたしの目の前に突き出した時計を見る。眩しくて目がしょぼつく「00時04分…?」「そう!メリークリスマ-ス」あたしを強く抱きしめ「はぐはぐー♪」と体を揺する隆弘。「でもまだイヴやで?」「イヴもクリスマスも一緒!」…一緒か…?「ってことで一緒に風呂入ろな!」「は?」「オシッコじょーまで見られてんから裸なんか恥ずかしないない(笑)んで俺、華のすっぴん好きやからきっと真っ裸も好きやと思う♪」…ほへ?…
2005-12-02 00:24:00 -
537:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
黒くて堅そうな上半身に思わず目がいく。「エッチ!」ちょけながら前を隠し、自分の部屋に走っていった。…馬鹿だ。お湯が半分くらいまでたまると、「お前いい服だけ上手に選んで燃やしてくれたなぁ」と、何やら体操服らしきものを持って出てきた隆弘。「…それ着んの?(笑)」「だって…これしかないもん。二階ばーちゃんら寝てるからもう鍵しまってるし」体操服にはデカデカと[3-A松田隆弘]…そないにデカイ字で書かんでも…「体操服まで自己主張激しいな(笑)」「言わないで…書いたの母やから(笑)」
2005-12-02 00:45:00 -
538:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
電気を消し、台所の手元を照らす蛍光灯だけを付けて服を脱ぐ。なぜか正座してじーと見てある隆弘。後ろをむくと「ほほーテレた所がまたいとうつくし…」何キャラ…?
上の服を脱ぐとプーンとゲロの臭い。「俺らの体ん中ってこんな臭いもんだらけやねんなぁ(笑)体ん中に鼻ついてなくてよかった」わざと脱ぎ捨てたトレーナーを臭いまくる。
この人は優しい人だ。
今更思った。2005-12-02 00:59:00 -
539:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
あたしだったら間違っても人のゲロのついたトレーナーなんて臭えない。
スウェットをいさぎよく脱ぎ捨て、下着姿のままとことことユニットバスの扉の前に立つ。「可愛いから。」「…」「俺のアジアサイズも見る?」「いらん(笑)」「まぁもぉ規定サイズじゃなくなってるんですけどね(笑)」あたし達は屋台の日本酒みたいに並々入った湯舟におもいっきりつかった。勢いよく溢れ出すお湯で、シャンプー立てに飾られたアヒル隊長が流されていく。「ほらメヤニもゲロ跡もキレイキレイ♪」指で優しくあたしの顔をこする隆弘。2005-12-02 01:07:00 -
540:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
キスしたい。エッチよりキスがしたいってこんな気持ちなんやなぁ…
「あたし、またおかしくなる?」「まぁなるやろな(笑)今は暴れてストレス発散したし…寝起きやし」ゲロで固まった髪も湯舟につけ手櫛(てぐし)でとかす。「いつまたおかしくなるん?」「さぁ。そんな、いとうつくしな顔したあかん!ただでさへ規定サイズ外やねんから(笑)」「…ほんまは今も薬したいなーって思ってるかもしらん。自分でもわからんけど…正気やけど…薬のこと…考えてるかもしらん」「ほおほお」2005-12-02 01:12:00 -
541:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
くるりと後ろをむかされ湯舟につかったままシャワーで髪を洗われた。また湯舟のお湯が溢れだし、アヒル隊長が移動する。「狂ったってまた連れ戻したるから。正気な時はいらんこと考えんな」あたしの体をはさむ様にして広げられた隆弘の足をじっとみつめながら小さく頷いた。シャンプーとリンスをしてくれた隆弘は「俺もして♪」と、おもいっきり湯舟に潜ると頭を押し付けてきた。コロコロ髪形変えてる割には傷んでない隆弘の髪の毛。意外と人の頭を洗うって言うのは大変で、何度か耳の穴にズボリと指を入れてしまった(笑)
2005-12-02 01:20:00 -
542:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
裸が恥ずかしいなんて…もうこれっぽっちも思わなかった。隆弘は湯舟の中で何度もあたしの足首を握っては「ジャストサイズ」とニヤけていた。…変なフェチ…。風呂あがり、隆弘の部屋を見に行くと、ベットの中央がコゲているだけなものの、水びたしになったらしく床一面に新聞紙がひかれていた。「今日はキッチンで一緒に寝よ。てかもうコゲてんのとゲロまみれのん以外フトン1つしかないし?」「弁償するから?」「今?体で?」
「…」んー…
「悩むな!(笑)その冗談、思春期には酷だからやめて!(:_;)」…あっでたオカマキャラ…2005-12-02 01:26:00 -
543:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
その日、隆弘は抱きしめてくれることはもうなかった。ただ一組のフトンで手を繋いで眠るだけで、あたしには充分だった。
2005-12-02 01:28:00 -
544:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「…ーろ!お!ぎーろ!おきろー」クイっクィと髪を引っ張りながら頬杖えをつく隆弘に起こされる。「ん…」「どう調子は?」「…眠い。…久しぶりにグッスリ寝た。」薬する夢見たけど…。「おしっじゃぁ今のうちにトイレして顔洗ってこいさー」「もうちょっと寝る…」「あっかーん!」敷きブトンをおもいっきり持ち上げられ、床にコロコロと転がる。「しばく眠い」「早く!」ぶーたれながらユニットバスで言われた通りの仕事をこなした。ユニットバスの扉を開けると…久しぶりに制服を着た隆弘が目に入る。「学校行くん?」
2005-12-02 01:35:00 -
545:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「んー?うん。今日終業式やから絶対行かなあかんねん。ついでに健二のフリしてお前の学校に通知簿取りに行ってくる。」「バレるやろ」「バレへんバレへん。家庭環境複雑やから先生らも口出しにくいやろうし…」「隆弘日本人に見えるかな…」「日本語しゃべれるから大丈夫♪はいゆず茶」「ありがとう」「…とー…多分帰って来るん3時くらいやわ」「うん」久しぶりに制服姿を見るだけでドキドキするあたしは変です…フェチなんかな…「飲んだ?」「うん、ごちそーさま」「おしゃ。じゃぁこっち来て」???
2005-12-02 01:40:00 -
546:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
隆弘がポケットからロッカーの鍵みたいなのを取り出し、弟くんの部屋の襖(ふすま)を開けた。
2005-12-02 01:45:00 -
547:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
そこには…
また壁???
銀色の…ログハウスにあった業務用冷蔵庫みたいな壁。隆弘がロッカーの鍵みたいなのを差し込むと「後輩にタダで作らせたから建て付け悪いわっしょ」ガガガガガガガ…何かを引きずるような音をたてて扉は開いた。中に入るとそこには…何もない。2005-12-02 01:49:00 -
548:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
電気も蛍光灯も全部外されて、窓にはコーナンで買ったベニヤ板がすき間なく打ち付けられている。
「…」えーと…
「ふすまわなぁー…補強の仕方迷ったけど、鉄工所でバイトしてる奴おったから発注してん(笑)」後ろをむくと、確かに襖の部分にだけ、チョット雑に溶接されたフタが立て掛けられている…っていう感じだった。「弟くんの荷物は?」「あいつ来年の9月から留学すんねん。Mac鈴木の行ってた学校に。だから大丈夫」「いやだから荷物は?」「家具は捨てた(笑)トロフィーは段ボールん中」2005-12-02 01:58:00 -
549:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
風呂場の隣に積まれた段ボール…あれ中身トロフィーやったんや。「…あたしこん中におるの?」こんな光りも差し込まないような箱の中に?
「華…」私の両手を掴むと隆弘は子供に話かけるような言い方でゆっくり話し始めた。「あんな。色々調べてん。ネットとか友達に話聞いたり…実は…タヤマにも会ってん。」「!?」何聞いたん!?タヤマいらんこと言うたんちゃうやろなぁ!?一瞬で曇るあたしの顔を見て隆弘はニコリと笑った。「うん…まぁ華の口から聞きたくないような話もチラホラは聞いた」
…最悪。2005-12-02 02:04:00 -
550:
森山華 ◆DEP4IVx7X6
「でー…先輩とタヤマをボコって止めに入った奴もボコった。あーあと華の悪口言うた奴の鼻を折った(笑)」笑えない。「タヤマとかほんまヤバイで…」「うん、だから目には目を。で親ヤクザの先輩連れて行ってん。まぁそのへんは心配せんといて」「…」
「でー…こっからが大切。お前が買ってた薬は合法ドラッグ。普通に売買禁止のドラッグの化学式組み替えて、法の目抜けるっていう渋谷の店が大量に裁いてて、それをタヤマが組に言われて売っててん。」「ようそこまで調べあげたな…」「うん。ちょっと調べるん楽しかった(笑)」2005-12-02 02:12:00