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『優しい嘘』

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  • 1:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    旧掲示板で書かせてもらってた美愛です??もぅ1度読みたぃといぅ方達がいて下さったので、書きます?更新遅くなるかもしれませんが、頑張ります????

    2005-09-03 22:41:00
  • 211:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    「ナオキ!ゆ…悠がぁ。」ナオキの顔を見ると、安心してまた涙が出てきた。ナオキに状況を説明する事ができひんかった。隣で悠のお父さんがナオキに状況を話してぃた。
    ナオキが美愛の隣に座って手を握ってくれた。
    「大丈夫…。」そぅ言ったナオキの目は強く真っ直ぐに前を見ていた。

    2005-09-30 23:22:00
  • 212:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    その時、手術室の扉が開いて看護婦さんが出てきた。「ご、ご家族のみなさん!中にお入り下さいっっ!」美愛達は一斉に駆け込んだ。悠が助かったんやぁ…。中には悠が寝てぃた。美愛は悠の元に駆けより、悠の手を握った。温かかった。「悠!良かったぁ…。」
    その時、悠が微かに笑ったよぅに見えた。
    「美愛、大丈夫ゃから。」美愛には確かにそぅ聞こえたんだ。

    2005-09-30 23:31:00
  • 213:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    ピ、ピーーーーーーーー。…え?何?…悠?助かったんやろ?何なん…?
    後ろを振り向くと、悠のお母さんが座り込んで泣いてぃた。医者と看護婦さん達は下を向いて、美愛に頭を下げた。ナオキも下を向いて、歯をくいしばってた。「何!?何で!?悠、大丈夫なんやろ!なぁっ!!」誰1人として、口を開いてくれへんかった。

    2005-09-30 23:36:00
  • 214:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    「悠?なぁ悠?なぁっ!」美愛は強く悠を揺すった。悠はピクリとも動かへん。「なぁ!大丈夫ってゆったやん!?起きぃや!心配すんなってゆったやんか!!なぁ、悠ってば!!!!」それでも悠は動かなぃ。
    美愛はずっと悠の名前を、呼び続けた。

    2005-09-30 23:39:00
  • 215:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    「悠!?美愛ゃで?悠!」その時、ナオキに強く抱きしめられた。ナオキの目からは涙が流れていた。
    「なぁナオキ!なに泣いてるん!悠、美愛に大丈夫やからってゆうてくれたで?悠、美愛に嘘ついたりせぇへんで?約束したもん!」
    ナオキはただただ美愛を強く抱きしめるだけやった。
    その日、悠は亡くなった。

    2005-09-30 23:44:00
  • 216:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    次の日、早速お通夜が行われた。悠の家族、親戚、地元の友達、ホスト仲間、建設業の仕事仲間、美愛の知らない人達がビックリするぐらぃ大勢来た。
    みんな、泣いてぃた。
    美愛は涙なんて出えへんかった。悲しいのかもわからん。悠が死んだなんて思いたくなかった。まだ必死に悠の言葉を信じてた。

    2005-10-01 01:17:00
  • 217:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    お通夜の間も、ずっと悠の側にいた。悠の手は、とても冷たかった。美愛を温めてくれた、あの体温はもぅどこにもなかった。
    お通夜の間、誰も美愛に喋りかけなかった。悠のホスト仲間で美愛も知ってる人が来ても、誰も美愛に話しかけなぃ。同情でもしてぃるのか、みんな美愛の事を「かわいそう」ってゆう目で見る。そんな中、ナオキだけは側にいてくれた。ナオキも決して、悠の側を離れなかった。

    2005-10-01 01:23:00
  • 218:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    美愛はお葬式で手を合わせる人達の例の1番後ろに並んだ。美愛の番が来た。もぅ1度、悠の顔に触れてみた。やっぱり冷たかった。「なぁ悠。なんで美愛、置いてぃったん…?大丈夫って言ってくれたのにね。なぁ、もぅ1回笑ってゃ……っ、ずっと側におるってゆったゃんか!!!何で1人にさすん!?悠ーー!!」

    2005-10-01 01:33:00
  • 219:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    「…美愛ちゃん!そんなん言っても悠は喜ばんやろ!笑顔で見送ったろゃ…。」ナオキが美愛に言った。
    「ナオキだって…笑顔ちゃぅゃん。泣いてるゃん…」笑顔で見送ろぅと言うナオキの目は涙でいっぱぃやった。

    2005-10-01 01:36:00
  • 220:

    美愛 ◆HU7XfvOYA2

    美愛はお別れに悠に最後のキスをした。
    悠は、自分が死ぬ最後の最後まで美愛に嘘をついた。でもそれは、美愛の事を想った、悠の優しい嘘だったんだね。そんな時まで、美愛の事を考えてくれた、大好きな悠とお別れした。

    2005-10-01 01:40:00
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