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〇?〇

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  • 1:
    ???

    顔も知らないアノ人の手に恋をした。

    2006-01-30 04:37:00
  • 2:
    ???

    毎朝、同じ路線、同じ時刻の同じ電車。
    私が彼に逢える唯一の時間。
    彼に逢うと、いつも私の胸は張り裂けそうなくらいに大きく鳴り続ける。
    それは体中の血液が逆流するかのような衝動だった。
    『……ふっ』

    2006-01-30 04:41:00
  • 3:
    ???

    小さく、吐息と共に洩れた私の声に、周りの乗客は誰一人として気付かない。
    ちいさな動く箱の中に、すし詰めにされた様々な年齢層の人間。
    みんな、疲れ切った顔をしていて、今から始まる『今日』という一日を虚ろな目で見ている。
    『はっ…あぁっ……』
    今度はわざと、さっきより少し大きめの声を出してみた。

    2006-01-30 04:47:00
  • 4:
    ???

    向かい合うように立っている中年男性が、眼鏡のレンズ越しにチラリと私の顔を見る。
    頬を紅潮させた私と視線が一瞬噛み合うと、わざとらしく咳払いをしてから、また目を伏せた。
    きっと頭の毛がかなり薄くなった彼は気付いたに違いない。
    私の今の状況に。
    心なしか、鼻息が荒くなったように感じる。

    2006-01-30 04:51:00
  • 5:
    ???

    今日のゲストは彼だ。
    私は、通学バックを片腕にかけ、彼の胸元に手をそっと添えて、少し体重をかける。
    体を強ばらせた彼は、私の体重を支えるため、少し足を開く。
    『ぁっ…』
    彼のシャツにシワが寄るくらいに握ってみたが、これといった反応は無し。

    2006-01-30 04:56:00
  • 6:
    ???

    『お嬢様』でいるのは、決して容易な事ではない。
    決められた規則に従い、お上品にすまし顔。
    堂々と胸を張り、肩で風をきって歩く。
    正直うんざりだった。
    私は毎日、何か『刺激』を求めていた。

    2006-01-30 05:06:00
  • 7:
    ???

    最初は好奇心だった。
    『冒険がしたいお年頃』とはよく言ったもんだ。
    送り迎えは、母がしてくれていたが、私は電車通学というものがしてみたくなった。
    初日は切符を買うのもドキドキで、ホームや電車の進行方向や、停車駅がわからず駅員に何度もたずねた。
    2日目からは、ぎこちなさは残るものの、なんとか一人で通学できた。

    2006-01-30 05:11:00
  • 8:
    ???

    3日目ともなると、完全に慣れ、周りを見渡す余裕ができた。
    同じ年頃の女の子の格好を観察。
    私は規則に従い、プリーツスカートはきっちり膝丈、学校指定の白のハイソックスにローファー。
    いやいや、なんともモサ苦しい。

    2006-01-30 05:15:00
  • 9:
    ???

    4日目は、家を出てから駅のトイレにかけこみ、スカートをくるくるとロールアップ。
    スカーフは緩めに巻いて、左右の長さを微妙にずらしてラフさを少し出した。
    白のハイソックスをルーズに履きかえ、少し大きめのカーディガンを羽織る。
    メイクもいつものナチュラルなものから、色を多少使って派手めに重ね、『堅苦しいお嬢様』から『いまどきの女の子』へと変貌を遂げた。
    ガムを一枚口に含むと、わざとらしく くっちゃくっちゃと噛みながら歩いた。

    2006-01-30 05:21:00
  • 10:

    名無しさん

    おもしろいネッ?頑張って?

    2006-01-30 05:29:00
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