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君の存在
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1:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
あたしにとって、あんたは何?
あんたにとって、あたしは何?
時は流れても、消える事のない、君の存在……2006-01-25 02:45:00 -
11:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
拓の周りのヤンキー達も、拓から言った事を聞いたんだろう。『あれが拓の好きな女やで!』『え?もう付き合ってんの?』『拓ってあーゆうのが好みなん!』聞こえてくる声を聞きながら、少しずつ拓が真剣に言ってくれたんだと信じる事が出来た。
2006-01-25 03:46:00 -
12:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
(返事してないなぁ…)そう思いながらも、あたしと拓が付き合うなんて、自分でも想像がつかなかったし、意識はしていたものの、好きと言えるのかどうかさえ、良くわからなかった。
2006-01-25 03:49:00 -
13:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
突然の告白から、一週間が過ぎようとしていた。夜、家でテレビを見ていたあたしに、『奈湖〜!澤君て子から電話〜!』と、大きな声で呼ぶ、母の声が聞こえた。(澤…って、拓やん!)
2006-01-25 03:53:00 -
14:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
深呼吸をして、保留ボタンを解除する。奈湖『もしもし…』拓『あ、俺。分かる?』奈湖『分かるで』拓『いきなり電話してごめんな。この前の返事…』(ついに来た…)どうしようと悩むあたしは、言葉に詰まった。拓『やっぱ俺みたいなん無理かぁ…』黙っているあたしに、拓は悲しそうに呟いた。
2006-01-25 03:58:00 -
15:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
奈湖『あんな…てか、何であたしなん?』精一杯考えて、出た言葉がこれだった。拓は小さく『えっ?』と聞き返しながらも、次の言葉が出ないあたしに、ゆっくりと話し出した。
2006-01-25 04:02:00 -
16:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
拓『まぁぶっちゃけ、顔がタイプってのが最初に思ってて。でも何か、毎回面倒臭いのに、俺らに伝言伝えに来てくれたりしてて、ええ奴やなって思って、でもそうかと思えば、俺らにも平気で文句言うし!でもそれって、俺らがヤンキーでも、普通に接してくれてるって事やん?』
2006-01-25 04:07:00 -
17:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
拓『んで気になってって…てか!んな事言うん照れるやんけ!』受話器の向こうで、照れている拓が、目に浮かんだ。奈湖『プッ』拓『笑うな!』しばらく二人で笑った後、拓が急に真剣に言った。
2006-01-25 04:11:00 -
18:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
拓『俺さぁ、はっきり言ってあほやけど、だからこそ、お前みたいな、しっかりした女がいいねん。お前とおったら、俺変われる気するし。だから…真剣に付き合って下さい!』
その言葉で、あたしの迷いは吹き飛んだ。奈湖『うん…』拓『まじで?やった〜!』2006-01-25 04:18:00 -
19:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
こうしてあたしと拓は、付き合う事になった。7月に入ったばかりの頃だった。
2006-01-25 04:20:00 -
20:
奈湖 ◆VE2vvcSGSs
実際付き合ったと言っても、あたしは夏で引退する部活に励んでいたし、拓は拓で、今までのように、友達とつるんでいる事の方が多かったので、これと言って、変わりない毎日を送っていた。この当時、携帯はなくて、たまに夜に、拓の方から、家に電話があって話す以外は、今までとそう変わりはなかった。
2006-01-25 04:29:00