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■しょっぱい男■

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  • 1:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

     
    今なら毎晩泣き腫らした目の理由もわかるのに…

    2005-12-02 00:31:00
  • 111:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    3人で他愛の無い話をしていると突然俺の携帯が音を響かせた。―着信:香織―早紀と宏明にごめんのポーズをとってから俺は外へ出て電話に出た。「香織?どうした?」ここまでの俺は冷静だった。確かにまだ自制心が働いているはずだった。「章太…香織のことまだ好き?」「あたりまえやんけ!」俺は強く拳を握った。

    2006-01-03 05:28:00
  • 112:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    電話越しに香織の泣く音が聞こえた。「香織もな、章太が好きやねん…」「じゃあやり直そや!」つい語尾に力が入ってしまう。少し間を置いてから香織が言った。「香織淋しかったら浮気してまうねん。最低やねん。もう章太のこと泣かせたく無い…でも二度と浮気しない!ってゆう自信無いねん。」俺は香織が何を言いたいのか理解出来なかった。

    2006-01-03 05:34:00
  • 113:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    「淋しい思いをさせてごめん。でももう二度と淋しい思いなんてさせへんしいつでも側におる!」「それでも浮気してしまったら?」香織の声が冷たく言い放った。俺は強く拳を壁に叩きつけ「許すから俺の女でいてや」と言った。気持ち悪い男。この地球上で最も嫌いなあの男と同じようなことを俺は今している。

    2006-01-03 05:41:00
  • 114:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    俺のおかんは俺が小5の時から彼氏がおった。いわゆる不倫?そん時の俺はまだ子供すぎて今一よく理解出来てなかったけど週1回なにかしらお菓子を持っておかんや俺たちに会いに来ていた男を邪魔者やとは認識しつつ嫌いではなかった。なんで邪魔者ってわかってたんかって言うとその男が来る毎週水曜日親父が必ず夜勤の日は決まってお姉はどこかへ出掛けてしまっていたから。

    2006-01-03 05:49:00
  • 115:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    ……………………
    章太・小学5年生
    ……………………
    「ただいま!鉄平たちとドッヂボールしてくるわ!行ってきます!」少年章太は慌ただしくボロボロになったランドセルを乱暴に玄関に投げ直ぐ様近くの公園へと走った。「章太クン来るの遅いぃ…ひろ外野に出されたやんか!」同じクラスの宏明が泣きべそをかきながら俺に近寄ってくる。

    2006-01-03 05:59:00
  • 116:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    「ひろの仇は俺がとったるー!!」俺は走りながらみんなの輪へ入るとそのまま日が暮れるまで遊びまくるっていう毎日を送ってた。ちなみにクラスの女子にボールを当てて悦ぶという変体気質な毎日も送ってた。
    もう日も暮れた頃「うわ!千明や!」いがぐり坊主の鉄平が指差すほうには宏明のお姉、別名“鬼千明”が立っていた。

    2006-01-03 06:06:00
  • 117:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    千明が手を叩きながら俺らを急かすように「はい、解散〜」と叫ぶ。鉄平や俺はまだ遊び足りないと逃げ回るがやっぱり鬼千明にはかなわないから仕方なく諦めて帰る。そんな毎日を繰り返していた。ある日の帰り道弟の裕太とおかんの彼氏のこうちゃんが2人で歩いていた。今日は水曜日か。

    2006-01-03 06:16:00
  • 118:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    「章ちゃん!」まだ小3の裕太が俺を見付けテコテコと走って来る。裕太に手を引っ張られたこうちゃんも一緒にテコテコと走って来た。「おかえり章太クン」こうちゃんの大きな手が俺の頭を撫でた。少しくすぐったい。そういえば親父に頭撫でられたこととかあったっけ?

    2006-01-03 06:21:00
  • 119:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    家に帰るとお姉は化粧バリバリでちょうど出掛けるとこみたいやった。こうちゃんが「おかえり」って声かけても「あんたの家違うしな」と言って目も合わせようとしなかった。俺と裕太が気まずい空気の中立ち尽くしていると「章太まで味方かよ。うざッ」そう言ってヒールの音をカツカツ響かせながらお姉は出掛けて行った。

    2006-01-03 06:31:00
  • 120:

    涼 ◆5EJ71eKlNQ

    そんな日々を過ごし気付けば俺は中2になっていた。いつも放課後遊んでいた公園へも行くことは無くなり俺等の楽しみはいつしか女の話とエロ本鑑賞で埋め尽くされていた。お姉はもう家を出て独り立ちしてた。宏明はおかまキャラに拍車がかかったりしてた。

    2006-01-03 06:38:00
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