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雪降る季節
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1:
彩芽 ◆emRWXVV5T6
「今までありがとう。楽しかったよ」
俺はそんなありきたりな言葉で話を締めくくった。目の前では、三年間一緒に過ごしてきた女が涙をためてうつむいている。2005-12-12 01:46:00 -
112:
名無しさん
あげ???
2006-01-20 13:11:00 -
113:
彩芽 ◆emRWXVV5T6
121サン、読みやすくしてくれてアリガト☆
122サン、あげてくれてありがとぅ☆
久々に更新します。2006-01-31 23:20:00 -
114:
彩芽 ◆emRWXVV5T6
部屋で何をするわけでもなく、俺はパソコンの無機質な画面をぼんやりと見ていた。後ろではひながこたつで寝転がって雑誌を読んでいる。会話はほとんどない。最近ではこんな状態も普通になってきた。それはお互いに、一緒にいることに慣れてきたってことで、いいことなんだろうけど、俺は逆に不安になる。慣れれば慣れるほど、ひなを手放すのが恐くなるから。
だってひなには、俺じゃなくて、ちゃんと愛する彼氏がいるから。いつ突然いなくなるかわからないような不安定な関係。ひなはこの関係にも、もう慣れた?俺はまだ慣れないよ。2006-01-31 23:33:00 -
115:
彩芽 ◆emRWXVV5T6
「こたつ熱い〜。低温やけどしてまうわぁ」
ふいにひながつぶやき、立ち上がってベッドにむかっていった。ついさっき、俺が他の女を抱いたばかりのあのベッドに。ひなはそんなこと、知るわけがない。もし知ったら…いや、知っても…きっとその心には傷ひとつつかない。傷つけたくないのに、傷ついてほしい。なんだか矛盾してるよな。2006-01-31 23:41:00 -
116:
彩芽 ◆emRWXVV5T6
━━━バサッ
静まり返った部屋に、ひなが布団をめくる音がリアルに響く。なんだか今日はひなを抱く気になれない。さっき敦子とヤッたからだろうか。するんじゃなかったよ…ほんまに。どうかしてたわ。
俺はふと、再び沈黙した部屋に違和感を覚えた。ひなが布団にもぐりこむ音が、聞こえてこない。
振りかえると、ひなはベッドの前に立ったままだった。その弱々しい小さな背中は、ぴくりとも動かない。嫌な予感がする。。2006-01-31 23:51:00 -
117:
彩芽 ◆emRWXVV5T6
「ひな…?」
呼んでみても、返事はない。俺はおそるおそるひなに近付いた。その背中に手をかけようとしたその時…俺は、女の恐ろしさを知った。
布団のめくられたベッドの上にあったのは、使用済みのコンドームだった。ちゃんとティッシュで覆って、ごみ箱に捨てたはずだ。出て行く時の、敦子の意味ありげな笑みが頭によぎる。ありえへん…。自分の気持ちを知りながらやり捨てようとした、俺への腹いせだったのだろう。俺が悪い。わかってる。だけど、まさかこんなことするなんて。。2006-02-01 00:02:00 -
118:
彩芽 ◆emRWXVV5T6
頭の中は色んな考えが交差して、ぐちゃくちゃだったが、俺は冷静を装った。普通のごみのようにそれを拾い、ごみ箱に捨て、にこりと笑って、
「俺も、遊びたい年頃やからさ」
と言った。だけど情けないことに、その声は震えた。ひなの顔が見れない。恐い…どんな反応がかえってくるのかが。2006-02-01 00:16:00