-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
絆-Kizuna-
-
1:
◎
頑張って書くので宜しくお願いしますm(__)m
2005-06-26 01:28:00 -
573:
◎
「で?どうした?何かあったんだろ?」
「あ、うん・・・」
私は何故か言葉が見つからなかった。
「上がるのか?」
黒木さんの口からそう言われ、私は静かにうなずいた。いつもこうだった。黒木さんには私が何を考えているか見透かされてる。2005-08-11 06:49:00 -
574:
◎
「そうか・・・分かった。でも寂しい気になるなぁ。もう六年か、あれから」
黒木さんは少し声が小さくなった気がした。私を六年前のあの時から夜の世界で育ててくれた人、何があっても守ってくれた人、支えてきてくれた人。
私のホステス時代の全てを築いてくれた。“夜のドン”黒木さんが味方でいてくれたから頑張ってこれた。お父さんのように優しかった。叱られたこともあった。たくさんのことがあったけど黒木さんには『感謝』という言葉だけでは表せないくらいの恩がある。2005-08-11 06:58:00 -
575:
◎
「ごめんね・・・」
「何で由里が謝るんだよ、馬鹿か」
辞めると言ったからなのか私の頭の中には走馬灯のように今までの六本木での出来事が駆け巡った。何も分からない新人ホステスから始まり、いっぱしのホステスになり、ナンバーワンを掴むとキープすることに必死だった。
ただ負けたくないプライドだけで走り続けてきたんだなぁ。
「まぁいつでも戻りたくなかったら戻ってこい。お前の場所はいつでも作ってやれるから。お前みたいに可愛がれるやつは今までもこれから先も現れないだろうしな。俺も20年この東京の夜を見てきたんだけどな」2005-08-11 07:09:00 -
576:
◎
「由里にはな、何かを感じたんだよ。その“何か”は今だに分からないんだけどな。まぁお前は娘みたいなもんだ。ラストはいつやるんだ?」
ラスト・・・かぁ。いつって全然そんなこと考えてなかった。夏真っ盛りの八月。やるなら早い方がいいだろう。
「ら、来週の金曜日にしようかな?」
「そうか、じゃあ花出しておくか。まぁ顔出すし頑張って花道飾れよ!何年も六本木でナンバーワンやってきたんだから」2005-08-11 07:15:00 -
577:
名無しさん
まぢ感動する
2005-08-11 07:24:00 -
578:
◎
「うん、頑張る」
土壇場でラストの日を決めた私は黒木さんと別れるとそのままお店に向かった。事務所でマネージャーに辞める話をすると店長、代表まで集まりややこしくなってしまった。
「引き抜きだろ?支度金いくらだ?時給いくらって提示されたんだ?」
ずっと質問攻めだった。
「引き抜きじゃないよ。ただ、もう水商売を上がりたいの。めちゃくちゃいっぱい考えたよ。でももうやるべきことは、やりつくした気がして。だから来週の金曜日にラストイベントするから」2005-08-11 07:24:00 -
579:
◎
「らっ来週!?」
代表達は声を揃えて驚いた。来週の金曜日まであと10日。カウントダウンは始まった。
「ラストの案内状とポスターは?っていうか間に合うか?」
「急ぐしかないです」
店長は慌ただしく動きだし、その日はラストのイベント内容や来客予定客数、同業店への案内状送付、最後のポスター撮影、夜中とにかくひたすら動き回った。2005-08-11 07:30:00 -
580:
◎
(♪〜♪〜♪)
晃太から電話が鳴り、慌てて出た。
(由里どこいんの?)
「あっごめん。六本木なんだ。ちょっと色々あったんだけどもうすぐ帰るから。話したいこともあるし」
(えっ?なにそれ、嫌な話じゃないよな?)
「うん。多分いい話だと思うよ」2005-08-11 07:35:00 -
581:
◎
(だったらいいけど。じゃあ用事済んだら早く帰っておいでね)
「うん分かったぁ」
電話を切り、最後に代表に話をした。今までありがとうございましたって。ここ《クラブJ》は私の六年間のホステス歴のうち、約三年間を過ごしたお店だった。
入店してからずっと、ナンバーワンを取ってきた。頑張って頑張って、自分の居場所を作り上げていた。
代表は最後までずっと止めてきたけど、折れない私にしびれを切らし最後は納得してくれ、何故か代表と私は握手をした。「今までありがとう」そう言われた気がした最初で最後の握手だった。2005-08-11 07:54:00 -
582:
◎
もうそろそろ帰ろうと事務所を出ると、そこにはレイが立っていた。
「辞めちゃうの?」
店長から聞いたのだろうかレイは少し寂しそうな顔をしてそう聞いてきた。私は黙ってウンウンとうなづいた。
「ホントのホントに?絶対辞めちゃうの?寂しいじゃん由里いなくなったら」
「ありがと。でももう中途半端なままでダラダラしたくなかったんだ。これからはレイが引っ張ってJ盛り上げてってね」2005-08-11 08:00:00