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  • 1:

    あなたが産まれてきてくれた事が何よりもの宝物―・・・

    あなたの事をいつも想います――・・・

    この空を見ながら――・・・

    2006-04-13 21:05:00
  • 111:

    何時間経っただろう――・・・私は窓から、ふと空を見上げた。今日の空は、蒼が初めて空を好きになってくれた時のように、気持ちよく晴れていた。

    【キレイな青空――・・・まるで、蒼みたい―――空も蒼の事を応援してくれているのかなぁ――・・・お願い―――蒼を、そっちに連れていかないでね――・・・】と思いながら、空を見上げていた。

    私達が、何時間も一生懸命鶴を織りながら蒼を待っていたら、ドアが開き蒼が出てきた。長い時間を経て、蒼の手術が終わったのだ。

    2006-04-20 09:51:00
  • 112:

    蒼はICUに運ばれた。『蒼!!!―――よく頑張ったね―☆もう寂しくないからね―☆ママやパパ、それにおじいちゃんおばあちゃん達もきてくれて、皆ずっと蒼の傍にいるからね―☆』と私は窓ごしに、麻酔が効いて眠っている蒼に話しかけた。

    『先生――!!!蒼の手術は―――・・・』慶太が先生に聞いた。『とりあえず、できるだけの事はしつくしました。ですが、腫瘍がでかく、蒼ちゃんは体力も低下しており、腫瘍は全て取り除く事ができませんでした――・・・ですが、最善の手はつくしました。これから、放射線治療で残っている腫瘍を小さくしていき、皆さんで頑張っていきましょう!!!』と先生に言われた。

    2006-04-20 10:01:00
  • 113:

    『先生――本当にありがとうございました――・・・』私達は頭をさげ、そう言い蒼のもとへといった。

    手術が終わった蒼をみて、私は涙がでた――・・・

    蒼の体には、いくつもの管がついていた。肩、鼻、胸などいっぱいついていた。こんな小さな体に、こんなにもの管が通されるなんて、私には堪えられがたい光景だった――・・・

    2006-04-20 10:06:00
  • 114:

    【蒼はちゃんと呼吸をしている――・・・小さな、少し弱い呼吸――それでも、蒼は必死に病気と闘い、一生懸命息をしているんだ!!!私がこんなんじゃ駄目だ!!!蒼も見ている。】

    私はそう思い、涙を拭い外からだが、蒼の傍にずっといて蒼の目が覚めるのを待っていた。

    2006-04-20 10:08:00
  • 115:

    蒼の手術が終わって、数時間がたった。蒼がやっと目を覚ましたのだ。

    『エェーーーーン!!!マーマー――!!!マーマー――!!!ウェーーーーン!!!』と弱い声で言いながら、蒼は涙を流しながら泣きだしたのだ。『お母さん――・・・☆』と優しく笑った看護婦さんに言われ、ばい菌が入らないよう体全体を消毒し、服を渡されその服を着て、帽子、マスクをして蒼の傍にいった。

    2006-04-20 10:40:00
  • 116:

    『蒼〜☆よう頑張ったな〜―☆痛いねんな??可哀相に――・・・ごめんな―――蒼の変わりになってやれる事も、蒼を抱っこしてあげる事もできひんで――・・・』私はそう言いながら、蒼の手を握り涙を流した。泣いてはいけないとわかっていても、堪えられず勝手に涙がでてくる。

    後ろには、慶太と親達がいる。『そうや―・・・☆蒼☆おばあちゃんやおじいちゃん達が来てくれてんで――!!!☆蒼の可愛い可愛い顔を見にきてくれたんやで☆良かったな〜☆』と私は言い、親達と慶太を前にいかせ、私は後ろにさがった。

    『蒼〜☆おばあちゃん達やで〜☆少し久しぶりやね〜☆相変わらず蒼は可愛いな〜☆――おばあちゃん達も、蒼の変わりになってやれなくて、ごめんな〜――・・・蒼はまだまだこれからがあるのに、こんな苦しい思いしてな〜――・・・ホンマごめんやで〜、蒼――・・・』と言いながら、親達も涙を流していた。

    2006-04-20 11:00:00
  • 117:

    『蒼〜☆パパやぞ〜☆良かったな〜、ばあちゃんやじいちゃん達に来てもらえて〜☆蒼☆皆がおるから、大丈夫やで☆蒼は一人やないし、寂しい思いなんかさせへんからな――☆』慶太も、泣きながら蒼に話しかける。それでも『ウワーーーーン!!!ウワーーーーン!!!マーマー!!!マーマー!!!』と、力のない声で泣きながら蒼が言う。そんな蒼を見て、余計に涙がでる。

    蒼に何にもしてやれない。抱っこしてやる事も、蒼の変わりになってやる事もできない。そんな我が子を前にして、何もしてやれない親は辛すぎる。蒼の方が、何十倍、何千倍と辛くて苦しいのに、何で親の私は何にもしてあげられないんだろう――・・・どうして、愛しい我が子の変わりになってやれる事ができないのか――・・・こんな小さい蒼を見て、悔しくて悔しくてやりきれない思いでいっぱいだった。

    2006-04-20 11:04:00
  • 118:

    せめて、蒼を抱っこさせてほしい!!!蒼を抱っこして、蒼を安心させてやりたい!!!――今の私には、そんな事しか蒼にしてやれる事がないのだ。

    でも、してあげる事ができない――・・・ただただ、蒼の手を握ってやれる事しかできない――・・・

    だから私は、出なくちゃいけない時まで、蒼の小さな小さな手を優しくずっと握っていた。少しでも蒼の不安を取り除きたくて、少しでも蒼の温もりを感じていたかった――・・・

    2006-04-20 11:08:00
  • 119:

    蒼は、しばらくしてから寝てしまった。その方がいいだろう。

    起きていたら、痛くて苦しいだろうから――・・・

    蒼が寝てる間も、ずっと手を握っていた。手を握りながら、私は考えていた。

    2006-04-20 11:46:00
  • 120:

    【蒼??今蒼は何の夢をみているの―??お空の夢―??蒼は、ママと一緒でお空が大好きだもんね――☆でも、絶対にお空に行ったら駄目やからね!!!蒼がお空に行こうとしたら、ママ何が何でも蒼をお空に行かせない様に、蒼の手を強く握って絶対に離さないから!!!そしたら、お空に行く事はないでしょ??蒼は、ずっとママとパパと一緒だからね☆蒼を一人なんかには絶対させないから!!!】

    2006-04-20 11:49:00
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