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  • 1:

    あなたが産まれてきてくれた事が何よりもの宝物―・・・

    あなたの事をいつも想います――・・・

    この空を見ながら――・・・

    2006-04-13 21:05:00
  • 218:

    帰り道の車の中で『蒼――だいぶ痩せてたな――・・・わかっていたけど、あんなに痩せてるとは思わんかった――・・・』慶太が運転しながら、まっすぐ前をみながら言う。

    そんな慶太の横顔は、悲しそうで、切なそうな顔をしていた。『うん――・・・私も思った――なんか、蒼ぢゃないみたい――・・・』私が返事をすると『(―ドンッ!!!)何で変わってやられへんのや!!!何で俺やなくて蒼やねん!!!何で蒼があんなめにあわなあかんねん!!!何でっ―――・・・』

    慶太はハンドルを強く叩き、最初は勢いよく言ったが、最後はそんな勢いもなくなり、弱々しく少し声を震わせて言った。

    2006-04-25 01:19:00
  • 219:

    私も慶太も、同じ事を思っている。でも、思うだけならいくらでもできる。思うだけで実際そうしてあげられないのが、現実――・・・そんな悔しい思いをしている慶太の気持ちが、痛い程わかる。

    『慶太、落ち着いて――・・・とりあえず、前をちゃんとみて運転し――・・・』『落ち着いてられるか!!!―――咲緒梨は――平気なんか―?!!あんな蒼をみて――肌で感じて、平気なんか?!!』

    2006-04-25 02:03:00
  • 220:

    慶太は興奮して、私に怒鳴ってきたのだ。


    『――・・・』『――何で黙ってんねん――・・・咲緒梨は平気なん―??黙ってるって事はそうなんやろ―??そうなんやろ?!!』
    慶太は、狂ったように私をみて言う。

    2006-04-25 02:05:00
  • 221:

    『慶太、お願いやからちゃんと運転して―はよ家に帰――・・・』『こたえろや!!!我が子やぞ?!!どうやねん?!!』『いいから黙って運転して!!!今ココで事故って死にたいん?!!死んだら蒼は1人なんねんで?!!それでもいいなら、そのままよそみして運転し――・・・私は何も言わんから――・・・』



    それから慶太は、さっきとはうってかわって黙って運転しだした。

    2006-04-25 02:08:00
  • 222:

    私達は、こんな狭く息苦しい車内で喧嘩をしてしまったのだ。

    私は喧嘩なんてするつもりはなかった。でも、私はこの時慶太に凄く腹が立っていた。

    理由は、わかりきっている事――・・・

    2006-04-25 02:10:00
  • 223:

    私達は無事に家に着いた。家にはいるなり、慶太は台所にいき冷蔵庫からビールを取り出し、ソファに腰かけ勢いよく飲む。

    『さっきの話しの続きやけど、咲緒梨は蒼の事なんともおも――・・・』

       ――パンッ!!!――

    2006-04-25 02:11:00
  • 224:

    『・・・・ッ・・・』私はもう限界にきていた為、慶太をおもいっきりはたいた。

    『私やって蒼が心配やわ!!!心配で心配でたまらん!!!心配せぇへん親がどこにおんのよ!!!私かて変わってやりたいわ!!!でも、実際変わってあげられへんやん!!!私やって悔しいねん!!!慶太だけと違う!!!今日蒼を久しぶりに抱いて、私やって辛かったよ!!!でも、蒼は私達の何十倍、何千倍も辛くて苦しくて寂しい思いをしてんねんで!!!』

    2006-04-25 02:12:00
  • 225:

    『何でそれをわかってやらんのよ!!!何で一緒に闘ってあげようとせぇへんのよ!!!私等誓ったんちゃん?!!蒼は絶対助かるって!!!私等が信じてやらな、誰が信じるんやって誓ったんちゃん?!!もうそんな思いはなくなったん?!!私も泣きたいよ!!!大声だして泣きたい!!!でも、できひんねん!!!蒼の事を思ったら泣く事なんてできひん!!!私は蒼が退院する日がくるまで、涙はながさん!!!そう決めたん!!!慶太はどうか知らんけど、私の前で軽々しく涙をながさんといて!!!』

    2006-04-25 02:14:00
  • 226:

    私は慶太が車内で放った言葉や、言いながら泣いていた事に凄く腹が立ち、私も怒鳴り返してしまった。

    『――・・・』慶太はまた黙りこんだ。

    そんな静まりかえった中、私からまた口を開く。

    2006-04-25 02:46:00
  • 227:

    『ねぇ、慶太――・・・よ〜く思い出して??私達が今、蒼に何をしてあげなあかんのか――蒼にどうしてあげなあかんのか―私達が蒼の為に誓った事―よ〜く思い出して!!慶太の気持ち、痛い程わかんで??でも、今悲しんだりしてる時ぢゃないねん!!蒼と一緒に闘って、蒼を支えてあげなあかんねん!!私等より、蒼の方が不安やねんで??あんな小さな体で、私等より大きい不安を抱えてるねんで??』

    2006-04-25 02:47:00
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