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292:
『〇〇病院です!!蒼ちゃんが――・・・』
『今スグ行きます』私はそれだけ言い電話を切り、スグにベッドからおり簡単に着替え慶太と家をでる。
慶太も電話で起き、状況を把握したのか、私が電話を切る直前にベッドからとびおり、着替えをすませ家をでる支度をしていた。2006-04-28 10:15:00 -
293:
慶太はスピードをだして、病院に向かった。
病院に着き、私達は走って蒼の病室へ向かう。
蒼の病室周辺は、慌ただしく看護婦さん達が走りまわっていた。2006-04-28 10:16:00 -
294:
病室に入る事ができず、私と慶太は外からみている事しかできなかった。
中では、先生と看護婦さんが応急処置をしている状況を目にする。
私は親なのに、大切な我が子なのに、蒼に何もしてやれない事が、凄く悔しくて悔しくて仕方なかった。2006-04-28 10:17:00 -
295:
私は、なんとなく蒼の身に何かあったんだと、電話で察知していた。
だって、今まで病院から電話なんかなかったし、ましてやこんな夜中に電話が鳴るとなれば、誰でもわかる。
でも、この状況を目にして、私は体が震え、ビクビクしていた。2006-04-28 10:18:00 -
296:
外からみえる蒼は、顔を真っ青にして、呼吸がかなり弱まっているみたいだ。
私は、何がなんだか全くわからなかった。
数時間前は、あんなに元気で輝くぐらいの笑顔をしていた蒼――・・・でも今は、意識レベルが低く、危篤状態――・・・2006-04-28 10:19:00 -
297:
私には、信じられがたい光景で、予想もしていなかった光景に頭が混乱し、放心状態だった。慶太も同じだった。
私と慶太は、ただボケーっとつったって、見守っている事しかできなかった。
そんな時、先生が出てきて『――蒼ちゃんの――傍に――いってやって――下さい――』2006-04-28 10:20:00 -
298:
冷静を保った先生が、私と慶太に言う。
私はなんとなく、感付いてしまった――・・・
でも、そんな事を信じたくなく、急いで消毒室に入り病室の中に入る準備をして、いつも通りに蒼の傍に駆け寄る――・・・2006-04-28 10:21:00 -
299:
『蒼!!!ママやで!!!わかる?!!!ママやで!!!』私は必死に蒼に話しかける。
『蒼!!!パパやぞ!!!パパもおるで!!!蒼!!!』慶太も、必死に蒼に話しかける。
だが、意識レベルの低い蒼はグッタリし、目を閉じたままだ。2006-04-28 10:23:00 -
300:
『蒼!!!目開けて!!!ママとパパがきたんやで!!!蒼!!!』私は必死に蒼に呼びかける。
蒼の手を強く握り、そんな事を繰り返していると――・・・
『――マ―マ――・・・・』2006-04-28 10:24:00