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さようならなんかはいわせない
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1:
名無しさん
最終的には
どれだけ傷ついたかと
周囲にうまくアピールできる人間が得をする
子供は大声で泣くから回りは振り向く
大人は声を出さずに隠れて泣くから
誰にも気づかれないんだよ
なんて
簡単な話なのにね
2005-10-03 23:36:00 -
242:
名無しさん
そしてアリサの腕を引っ張り、駅から歩き出す。その様子に美紀は呆然としていた。
無言で15分ほど歩いたのだろうか。気がつけば駅から少し離れた小さな商店街にいた。「ねぇ、腕、痛いんだけど」アリサがつぶやく。「あ、ごめん」俺はアリサの腕を離した。
2005-10-26 00:19:00 -
243:
名無しさん
靴屋と眼鏡屋をはさむ小さな路地で、俺とアリサは座り込んだ。「あの子、いいの?あんなこといって。」心配そうな顔でアリサがつぶやく。「最初に美紀に喧嘩売ったのお前だろ」「だって冗談でいったのよ?彼女って」あれが冗談に見えるかよ、俺はポケットから煙草を取り出す。
2005-10-26 00:21:00 -
244:
名無しさん
かかさずアリサがバックから紫色のライターを取り出し、火を向ける。「いいよ、仕事しなくったって。今は俺が仕事中なんだから。」「いいの!つけたいの!」アリサが一瞬、強い口調になる。「そう」俺はうなずき、アリサに煙草を加えた口先を向ける。
2005-10-26 00:24:00 -
245:
名無しさん
カチッという音と同時に煙草に火がつく。「ごめん、すばる。本当はね、さっきの子に意地悪してやったの。あの子すばるのこと好きなんだろうね」アリサはディオールのバックの中から、シルバーのシガレットケースを取り出す。そして、煙草を取り出した。
2005-10-26 00:25:00 -
246:
名無しさん
「俺、こんな仕事してるけど、女がわからないな。アリサと美紀。たった一瞬だけ会話しただけっていうのに、どうして美紀が俺のこと好きだなんていいきれるんだよ。」「わかるよ。」すかさずアリサが答える。
2005-10-26 00:27:00 -
247:
名無しさん
「女の子ってね、女の子の気持ち、すぐわかるの。目を見れば。この子、この男が好きなんだって、わかるの。恋してる女の子が好きな男を見つめてる時の瞳って本当に輝いてて綺麗なのよ。こんなものと比べ物にならないくらい。」そういうとアリサは自分の腕にはめている、キラキラ輝くブレスレットを指差した。
2005-10-26 00:29:00 -
248:
名無しさん
「女の子はやたらにキラキラしているものが好きでしょ?ネイルにしろアクセサリーにしろ輝いてるのが可愛いっていう。恋してる女の子を可愛いって思うのは きっとそこからなんだよ、それはきっと恋をしてたりする自分の姿をそこに重ねてるからなんだよ。」「そーゆーもんなんだ。」意味がわからなかったが、俺はとりあえず返事をしておいた。
2005-10-26 00:31:00 -
249:
名無しさん
アリサの言葉の意味がわかるまで時間はかからなかった。普通のカップルみたいにコンビニをブラブラした後、ファミレスに入る。好きなタイプは?なんてアリサと他愛のない会話を弾ませていた。
アリサのキャラクターにもやっと慣れ始めたころ、気がつけば時間は10時を指していた。2005-10-26 00:42:00 -
250:
名無しさん
「いこうか。」10時になると同時にアリサの顔が引き締まったように見えた。本当にいくのかよホストクラブ..一気に憂鬱になる。
ファミレスを出るとアリサがタクシーを捕まえる。アリサは運転手に行き先を告げる。そして、俺の手を握って真剣な顔でつぶやく。2005-10-26 00:44:00 -
251:
名無しさん
「ねぇ、すばる。今からすばるは21歳。それで、仕事はホスト。出張ホストじゃないのよ。ホストよ。」「は?」
突然何を言い出すんだと思った。タクシーがどんどん夜の街に近づく。
タクシーの窓からはスーツを着た派手な男が集団になって沢山歩いている。ホストだ。2005-10-26 00:45:00