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青色依存症

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  • 1:

    名無しさん

    心も体も青色で埋め尽くされたい。

    あたしは青色依存症。

    2006-06-21 06:02:00
  • 14:

    名無しさん

    彼の手をとりエレベーターに乗った。彼は頬を染めひたすら照れ笑いをしている。一階へつきビルの裏口を出た。ホテルまでは歩いて1分もかからない。彼はホストなのかなぁ‥ホストはよく営業で店にくる。あたしもほとんどのホスクラに行った事があるし、こんだけキレイなら覚えてるはず‥。グルグル思考が廻る。ホテルの部屋に着くと同時に彼はより一層照れ笑いが増えた。かわいいなぁ‥二人はソファーに寄り添うように座った。
    「あっ!緊張しないで大丈夫だから☆」
    うつむく彼に優しく語りかけた。勢いよく顔あげ「あの‥何にもしなくていいから。蒼ちゃんと喋るだけでいいんだ。」彼はあたしの目をジッと見つめて視線をそらさない。
    「えっ‥でも‥」真っ直ぐな瞳に心を見透かされそうで顔をそらしてしまったー
    「俺、蒼っていうんだ。同じ名前だから気になってて‥それでそれで‥‥ん〜」彼はまたうつむき言葉を濁した。

    2006-06-23 14:30:00
  • 15:

    名無しさん

    あげとく??

    2006-06-25 11:09:00
  • 16:

    名無しさん

    「やっぱ何でもない」
    それから彼は自分の事を話し続けた。彼は写真家。青が好き。空が好き。そしてタイマーがなり部屋を出た。「また来るね」と彼は笑顔で帰って言った。話しだけするお客様はたくさんいる。気に入られようと下心を抱いてくるお客様もいる。彼がそうでない事を祈りたい。

    2006-06-25 11:58:00
  • 17:

    名無しさん

    それから彼は毎月決まって15日に店に通ってる。プレイもせずただ自分の話しだけ。あたしは何回かプレイをしようと持ちかけた。だがただ話しがしたいだけと断られた。プレイしたがらないのは、もしかしたら彼の薬指にある青い指輪が原因かもしれない。なんて‥‥。彼に会うたびに気持ちは大きくなっていった。

    2006-06-25 12:09:00
  • 18:

    名無しさん

    1ヶ月。3ヶ月。半年。一年。
    今日で彼が通い始めて一年がたった。今日もプレイはしなかった。だが今日の彼はいつもと違っていた。ピピピとタイマーがなった。すると彼は真剣な顔して「今日蒼ちゃんに渡したいものがあるんだ。」彼は青い鞄から青い一枚の紙を出した。「これ俺が開く写真の展覧会のチケットなんだけどよかったら見に来てくれないかな?」「えっ!ほんまにぃ〜行く行く☆」 「ありがとう。」

    2006-06-25 12:23:00
  • 19:

    名無しさん

    彼に対する気持ちをずっと隠したままいるのは辛かった。またあたしはあの場所へ行く。
    あの場所とは風俗街の外れにある雑居ビル。このビルの屋上の鍵は壊れていて簡単に出入りができる。あたしはいつもこの屋上に寝ころんで空を眺める。あたしは空が大好きだ。だから源氏名も蒼にした。ここではいつも彼の事ばかり考えている。彼は結婚しているんだろうか。指輪が気になる。なぜプレイをしないの。わからない。あたし彼に対する最大の謎があった。それは彼のもつ小物類が全て青いということ。酷い時は服まで青いということだ。ただ青が好きというだけじゃすまされないような気がする‥なんと言うか‥青にとりつかれている気がする。

    2006-06-25 12:38:00
  • 20:

    名無しさん

    あっそうだ。あたしは鞄から展覧会のチケットを出した。

    青色依存症
    橘 蒼
    6月16日〜30日10時〜17時
    ☆☆☆ホール
    と書いてあった。って今日じゃん!!!急いで家に帰った。お風呂に入り丁寧に体を洗った。なんだかドキドキした。初めての彼とデートするみたい笑。念入りに化粧したりしてさ〜。さて服はどうしよう‥彼は青色が好きだから‥あたしは青色のワンピースを着る事にした。
    彼のプライベートに絡むのは初めてだ。携帯番号も知らない。どこに住んでるかも知らない。
    ただわかるのは写真家。空が好き。青が好き。これだけ。浮き足でタクシーに乗り込み展覧会へ急いだ。

    2006-06-25 14:24:00
  • 21:

    名無しさん

    ホールについた。脈が早まっていく。あたしは息を飲み扉を開いた。受付でチケットを渡しノートに蒼と書いた。

    なんか嬉しいはずなのに嫌な予感がする‥
    なぜだろう。あたしはあまり気に止めず写真の前へと歩いた。青いフィルター越しにとられた街並み花、人。あたしは写真の事はよくわからない。どれも素晴らしかった。
    だけど‥彼はどこまで青が好きなんだろう。青色越しに撮られたモノは自分の色をなくし無理やり青色に染まってる感じした。奥に向かと青い証明に照らされた大きな写真があった。あたしは唖然とした。

    2006-06-25 14:40:00
  • 22:

    名無しさん

    続き気になるぅ?あげ?

    2006-07-04 01:18:00
  • 23:

    名無しさん

    8月5日土曜日。今日は雲一つない空になります。朝のお天気お姉さんが営業スマイルを振りまきながら天気がどうのこうの言っている。今日は晴れかぁ…ぼそりと呟いた声が青い部屋に響く。そう、あたしは青色依存症。彼が居なくなって1ヶ月が過ぎた。あたしは彼を愛してる。結局この気持ちを伝える事ができなかった。彼に会えない寂しさ切なさから・あたしは青色を求め依存した。彼が求めた青色。彼が愛し続けた青色。そしたらそしたら…彼はあたしに振り向いてくれるかな?あたしが青色になったら愛してくれますか?青色に囲まれてると彼が側にいてくれるような気がした…

    2006-07-07 04:06:00
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