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私の宝物-父と母-

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  • 1:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    いまだに現実と向き合えない。なのに、なぜだろう…思い出すと寂しくて。
    涙が出る。

    2005-10-08 06:50:00
  • 2:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    「りまちゃん、保育園行かないと。先生待ってるよ?」 『いやっ!お兄ちゃん達と遊ぶ!』

    ミーン、ミーン、ミーン…

    暑い8月のこと。

    「だからりまの前で夏休みの話したらあかんって言ったのに!あんたらは…」母が兄たちに言う。
    『いーやーやー!保育園行かへん!』あたしは泣き叫ぶ。

    2005-10-08 06:55:00
  • 3:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    あたしには、父と母、3人の兄がいる。
    兄たちは学校の夏休み中。だが、父が会社をしていて母も事務で手伝っているため、あたしは保育園に。
    兄たちが夏休みでも、あたしは保育園へ行かなくてはならなかった。
    自分だけ休みじゃなく、兄たちと遊べないのが嫌で保育園へ行きたくなかった。

    2005-10-08 07:00:00
  • 4:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    「もぉ…りまは…今日だけやで?おいで」母が手を差し延べてきた。

    まだ小さなあたしは母の少し疲れている手をしっかり握りしめ、母と一緒に父の会社へ行った。

    2005-10-08 07:02:00
  • 5:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    「りまぁ?明日は保育園行かなあかんのやで?」母が言う。
    『お兄ちゃん達と一緒に休む!』あたしが答える。
    「でも保育園行かなかったら好きな山本先生にも会えないよ?みぃちゃんとも遊べないよ?」
    『…』 「じゃぁ明日は行こうね?」 『うん』

    2005-10-08 07:05:00
  • 6:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    その夜。

    「りま〜!遊び行くぞぉ!おいで〜!」父が玄関で叫ぶ。 『行くぅ!!』
    父のもとへ駆け寄り、父と家を出た。

    着いた先は、近所のいつものスナック。

    「いらっしゃ〜ぃ…!?りまちゃ〜ん☆来たの〜!」少し太ったママさんが笑顔で手を振っている。
    『こんばんわ!』

    「りまっ、歌うか?」
    『一円玉の旅がらす歌うっ!』

    ♪♪♪♪♪♪

    物心つく前から週2、3回父にスナックに連れてこられカラオケをして、他の客を喜ばせていた。
    それは小学校へあがっても続いた。

    2005-10-08 07:13:00
  • 7:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    あたしの父は金儲けはうまかった。少し強引で亭主関白ってゆうの?
    なんたってとてつもなく怖い男。父の周りの人たちもドコのマフィアだ…って思わせるくらい怖い人が多かった。でも金遣いの荒い男。

    母は女らしく、優しくて、温かくて、みんなに好かれるいい女。
    文句ひとつ言わず、兄たちやあたしの世話をしながら働いていた。

    それが、こんなに寂しくなってしまう原因だとは誰も分かっていなかった。

    2005-10-08 07:20:00
  • 8:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    あたしが小学校へあがった頃から母は「胃が痛い」とよく言うようになった。

    「りま、バレエの時間ゃから行くよ!」
    3歳からクラシックバレエを習っていたあたしは毎週水曜のレッスンが楽しみだった。そしてなにより母が大好きなバレエだったからホメられたくて、一生懸命練習して、常に1番前の1番真ん中で踊るくらい上手くなっていた。母もそれを見てすごく喜んでいた。

    2005-10-08 07:27:00
  • 9:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    あたしは母が大好きだった。あたしのお母さん。
    世界で1番優しいお母さん。ずっとりまのそばにいるよね?


    ずっといるよね?

    2005-10-08 07:30:00
  • 10:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    小3の11月。
    兄たちとあたしは父に呼ばれた。

    「来月はじめにお母さん入院するから。ずっと胃痛いゆってたやろ?だから検査するために入院するんや。だからお家の事、みんなでやるんやで?」


    あまりに突然。


    9歳のあたしにはまだ事の重大さがよく分かっていなかった。

    でもひとつだけ分かっていたこと。

    しばらく家にお母さんがいない。

    2005-10-08 07:34:00
  • 11:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    12月9日、入院2日前。

    あたしは母を傷付けたかもしれない…傷付けてしまった日。

    『お母さん…』
    リビングでテレビを見ている母にあたしは話し掛けた。「りまどしたの?」



    『ガンやったら…癌やったら、それ取ってね』


    ・・・・・今のあたしなら絶対こんなコト言わないのに。


    母を1番恐れているはずの病気の名を言ってしまった。

    2005-10-08 07:38:00
  • 12:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    12月10日、入院前日。

    母と晩御飯の買い物に行った。今日は次男の誕生日だ。ケーキも買って、ごちそうも母が作ってくれた。


    その日の夜、母と一緒にお風呂に入った。

    『お母さん…早く帰ってきてな?』
    母は笑って「大丈夫、早く帰ってくるよ」頭を撫でてくれた。

    2005-10-08 07:43:00
  • 13:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    その日の朝、おばぁちゃんが来た。お母さんと病院に行くため。

    あたしは学校に行く。
    『お母さん行ってきます!今日病院行くから!』
    「うん!いってらっしゃい!」

    2005-10-08 07:45:00
  • 14:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    母が入院して数日が経ったある日、あたしのクラスで仲の良い義之くんがあたしにこう言った。「おばちゃんのお見舞い行っていい?」あたしは了解し、放課後一緒に病院へ向かった。

    義之には母親が居なかった。その年に胃ガンで亡くなっていたのだ。あたしもそのコトは知っていた。

    2005-10-08 07:49:00
  • 15:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    病室へ着くと、おばあちゃんも居た。

    義之が母に「これ、お見舞いにお父さんが…」
    綺麗な花だった。
    「義之くんありがとう」母は笑顔でお礼を言った。

    少し母と話してから義之と帰ることにした。
    病室を出ようとしたとき…

    2005-10-08 07:52:00
  • 16:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    おばあちゃんが義之を呼び止めた。

    「義之くん!お母さんにお礼言っててね!」
    その時義之が困った顔で「え…ぇと…」
    すると母が「おかあさん!?」叫んだ。
    あたしは何も言えなかった。
    すると義之が「僕のお家、お母さんいないです」
    そぅ言うと義之は病室から出た。あたしは義之を追い掛け、並んで歩きながら一言『あたしも帰る…』
    「…うん」
    なんとなく、ゴメンが言えなかった。逆に失礼かな‥って思ったのかもしれない。

    2005-10-08 07:59:00
  • 17:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    エレベーターで1階に降りたとき『あっりま病室に忘れもんした!待っててや!すぐ取りに行ってくる!』そぅ言って母の病室に戻った。

    2005-10-08 08:00:00
  • 18:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    病室の前に着いた時、話し声が聞こえた。

    『お母さん…泣いてる‥』あたしはすぐに分かった。

    「なんで泣くの!?お母さんが悪かったよ?」おばあちゃんの声。
    「違う‥そーゆう事ぢゃない!」泣いている母の声。「怖いのは分かる!だから手術するんやろ?!」


    ・・・??しゅじゅつ?
    なんの話しをしているのか分からない。


    「怖いよっ!!!ぁの…ぁの子‥義之くんのお母さんも同じ病気で亡くなってるんやんか!!」


    母の泣いている意味が分かった。
    義之の母親と同じ病気。




    胃ガン。

    2005-10-08 08:11:00
  • 19:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    あたしは忘れ物のことを忘れ、病室から離れた。

    義之と帰ってる途中も頭の中は母でいっぱい。
    【お母さんも義之のおばちゃんみたいに死んでしまうん‥?】

    恐かった。
    あたしの前から母が居なくなるなんて考えもつかないから。

    2005-10-08 08:15:00
  • 20:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    その2、3日後、父はまたあたしたち兄弟を呼び出した。

    「お母さんな、手術するから。みんな気付いとるかもしらんけど‥ガンや。お母さんは」

    やっぱりそうだった。
    兄達は何も言わないまま黙っていた。
    あたしは黙ったまま泣いた。

    2005-10-08 18:05:00
  • 21:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    そして手術当日。あたしは学校が終わると長男が学校まで迎えにきた。
    そして一緒に病院へ向かった。


    病院へ着くと、親戚の人たちが沢山来ていた。
    それから何時間たったか分からない。。。
    手術室のドアが開いた。
    先生が出て来て「頑張りましたよ」


    よかった‥成功したんや。

    2005-10-08 20:26:00
  • 22:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    麻酔でまだ意識のない母にあたしは近づいた。

    なんだか涙が流れた。
    元気なイメージの母に機械がついていて、酸素をつけて眠る。

    『お母さん‥頑張ったんやね』
    これしか言葉が見つからなかった。

    2005-10-08 20:29:00
  • 23:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    母の癌は予想以上に進行していたらしく、胃をほとんど取ってしまった。
    今までの食事が出来ない。退院した母は無理をしないように3人の兄、あたしと一緒に父を家に残し、実家へ帰った。

    母方の親戚が母が病気になったのは父のせいだからと言っていたからでもあった。

    2005-10-08 20:40:00
  • 24:

    名無しさん

    頑張って書いて下さい

    2005-10-09 01:49:00
  • 25:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    24さん、ありがとうございます★

    2005-10-09 04:38:00
  • 26:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    母の実家に住み始めて、数ヶ月が経った頃の真夜中。あたしは母の泣き声で目が覚めた。


    「‥い‥たい…痛い‥」

    母と同じ部屋で寝ていたあたしは電気をつけ母に近づくと、お腹を押さえうずくまり泣いている母がいた。
    『お母さん?痛いん?どこ痛いん?おばあちゃん呼ぶ?大丈夫?』
    「りま…大丈夫やから寝なさい。。。」
    『でも泣くくらい痛いやろ?おばあちゃん呼ぶから待ってて?』
    「呼ばなくていい!…大丈夫やから。。。明日病院行くから、りまは寝なさい」


    それ以上なにも言えなかった。。。

    2005-10-09 04:47:00
  • 27:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    なんでおばあちゃんを呼ばなかったんやろう。。。

    あたしは電気を消し、自分のベットに戻った。
    でも眠れなかった。。。
    暗闇の中で聞こえる、母の苦しむ声を聞いているしか出来なかった。
    この時の自分は今でも許せない。

    2005-10-09 04:51:00
  • 28:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    次の朝、母はおじいちゃんとおばあちゃんに連れられ病院へ向かった。

    胃が、ゆちゃくしていた。すぐに手術が決まった。
    次の手術はあたしは家でいとこ達と留守番だった。
    いとこ達はゲームをしたり公園に行ったりして遊んでいたが、あたしは気が気でなかった。


    【お母さん、ゴメンね。頑張って!】


    ずっと祈っていた。

    2005-10-09 04:57:00
  • 29:

    あや

    メールありがと?
    これからも読むから、思い出して辛いと思うけど頑張って最後まで書けよ?

    2005-10-09 05:17:00
  • 30:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    ぁや、ぁりがと★
    頑張るし、ぁやゎママの気持ちになって読んでみたりもしてな♪

    2005-10-09 07:04:00
  • 31:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    夜、親戚のおばさんが家に来て「りまちゃん、お母さんの病院一緒に行こか」
    そして一緒に病院へ向かった。

    お母さんの病室は個室だった。前の手術の時よりも機械やらいっぱいついていた。
    あたしはまた涙が出た。





    お母さん…ごめんなさい。。。

    2005-10-09 07:13:00
  • 32:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    昔は、スゴイ肉〜♪って言ってプニプニできたお母さんの体は、とても細くて体重は36キロ。。。ガリガリだった。
    二度目の手術後は回復も早くすぐ退院できた。
    退院してからは体調のいい日は一緒に買い物に行ったり、外国のバレエ団の公演を観に行ったり、色んなコトをした。

    2005-10-09 07:19:00
  • 33:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    ある日、学校から帰ると玄関に見覚えのあるクツがあった。

    【お父さん!?】

    お母さんとあたしの部屋から話し声が聞こえる。
    でもあたしが部屋に入ろうとすると、おばあちゃんに止められた。

    2005-10-09 07:21:00
  • 34:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    数時間たって、お父さんが部屋から出てきた。でも、あたしはお父さんと話せないまま、お父さんは帰って行った。



    その数日後、両親が離婚した事を兄から聞いた。

    2005-10-09 07:23:00
  • 35:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    でも、お父さんはお母さんを愛していたと思う。
    お母さんもお父さんを愛していたと思う。

    離婚してから、お父さんの誕生日の日にお母さんが呟いた。

    「今日、あの人の誕生日やの‥」


    まだ小学生のあたしでも分かった。

    お母さんはお父さんが好きなんや。でも離婚してしまった。
    可哀相…。。。

    2005-10-09 07:26:00
  • 36:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    小学校3年の秋、あたしはバレエの発表会が近づいていて、練習に励んでいた。
    その頃から母は淀川キリスト病院という病院に入院していた。


    急に母が「りまちゃんの踊るとこ見たいな〜」と言った。調度、合同練習があったのでその前日、母は外泊をし母のお姉さんの家に一緒に泊まりに行った。

    2005-10-09 07:31:00
  • 37:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    合同練習の当日。
    朝起きるとキッチンに母が立っていた。
    本当は立つのも辛いはずなのに…

    あたしはビックリして母の元へ駆け寄った。

    「りまのお弁当やで〜」と母がにっこり笑った。
    あたしは嬉しいのと、久しぶりに母の作るお弁当を食べれることに照れを感じ、何も言わず母にニコッと笑いかけた。

    2005-10-09 07:34:00
  • 38:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    そして一緒に車に乗り、稽古場に向かった。
    あたしは母が観に来てくれてるが嬉しくていつもよりも張り切って踊った。


    ・・・あっ!?お母さん☆


    稽古場の外から母が観てる。手を振って頑張れって言ってる。
    あたしは踊るポジションが違うのに、先生をムシして母の目の前に行き、母の前で踊ってみせた。
    母は少し涙を流しながらパチパチ拍手をしていた。

    2005-10-09 07:41:00
  • 39:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    そんなあたしと母に先生が気付いた。

    母は元気な頃、発表会になるとスタッフとして色々手伝いをしていた。
    なので先生とも凄く仲がよかった。
    先生が痩せた母を見て駆け寄り母を抱きしめた。
    先生が泣いている。
    母も泣いている。

    そして先生が母にこう言った。


    「いい舞台にするから、絶対あんた…観においでよ!約束よ?!」

    母は笑顔でうなずいた。

    お母さんが発表会に来てくれる!
    嬉しかった。

    2005-10-09 07:45:00
  • 40:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    昼になると、母が作ってくれたお弁当を食べた。
    やっぱり母が作るお弁当が1番おいしい☆
    食べやすいように小さく握ったおにぎり、あたしが好きな母の味の卵焼き、3本切れ目が入ったウインナー、そしてウサギさんのりんご。みんなに見せて自慢した。


    足も水が溜まり、歩けなくて車椅子でしか移動ができないくらい弱っていた母が頑張ってキッチンに立ち、作ってくれたお弁当。

    今までで1番美味しかった。

    2005-10-09 07:52:00
  • 41:

    じゃけぇさん

    ファイツ

    2005-10-10 06:14:00
  • 42:

    頑張って完結してくださぃねェェ???
     ほんでヮガママなお願ぃなんデスけど出来れば略をなくして欲しィです???

    2005-10-10 16:28:00
  • 43:

    ほんまじゃけぇさん

    チャンポンまじうめぇ!スタミナつけてファイトじゃぁ☆

    2005-10-11 03:09:00
  • 44:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    じゃけえさん★応援ぁりがとー!!!あそこのチャンポンゎ美味かったね〜!


    ☆さん★ぁりがとーです?略ゎ読みやすく区切ってるからなってしまってて…?なるべく無くしますね?
    明日からまた更新するので見ててくださいね☆

    2005-10-11 04:45:00
  • 45:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    あたしは発表会前でピリピリしていた。
    ある日、『バレエ行きたくない』お母さんに言った。

    お母さんは「ちょっと来なさい」そぅ言って、部屋にあたしを呼んだ。

    2005-10-12 02:22:00
  • 46:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    「なんで行きたくないの?」
    『行きたくないの』
    「発表会近いんやろ?あんなに楽しそうに踊ってたんやろ?」
    『行きたないねん!!』
    「あほ!!!」

    母が怒鳴った。ガリガリに痩せた体から想像できないくらいの声。。。

    「あんた、見てたら分かるやろ!お母さんかて頑張ってるんや!」
    『…』何も言えない。
    「お母さんかて…」

    お母さん?
    泣いてる。

    「お母さんかて死ぬの怖い!この病気いやや!…死ぬの怖いのに‥だから頑張ってんねん!……死にたくないねん!!!」

    2005-10-12 02:33:00
  • 47:

    名無しさん

    頑張って?さぃ??

    2005-10-12 03:10:00
  • 48:

    名無しさん

    しぉり?

    2005-10-12 16:49:00
  • 49:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    死にたくない。。。

    今でもその言葉が頭から離れない。
    でもあの時のあたしには何も出来なかった。

    あたしは泣いている母を背中にレッスンの準備をして黙って家を出た。


    母が死んでしまう?
    ここから居なくなる?
    考えられへん。。。

    2005-10-13 15:53:00
  • 50:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    それから数ヶ月後、母は洗礼を受けた。
    母はキリスト教だったから。神様を信じていたし、何か…分かっていたの??


    母は泣いていた。
    それは洗礼を受けて嬉しい涙なのか、別のものなのか…

    2005-10-13 16:09:00
  • 51:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    11月17日。。。
    絶対忘れられない日。


    夜、三男の兄とクレヨンしんちゃんのビデオを見て居た。そしてエンディングをじーっと観ていたら、電話が鳴り兄が出た。
    戻ってきた兄があたしにこう言った。

    「りま上着着て、出る準備しぃ」
    『うん』

    なにか分からないまま兄の言う通りに仕度をした。

    おじいちゃんも起きて、
    親戚のおじさん達も来て、車に乗った。

    2005-10-13 16:31:00
  • 52:

    名無しさん

    頑張ってなぁ??????

    2005-10-14 13:50:00
  • 53:

    これ、やしいさん

    早く更新頼むわ☆酒のみすぎんな(笑)

    2005-10-15 05:11:00
  • 54:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    そして着いたのは、母の病院だった。
    病室に入った瞬間あたしは目を疑った。


    お母さん…?



    沢山の機械が付けられた母はいつもと違う。
    一瞬であたしは悟った。




    お母さんとの別れの日が来たんや。

    2005-10-15 05:53:00
  • 55:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    『お母さん!!!お母さん!!!起きてお母さん!!!発表会まだ終わってへんやん…お母さ‥ん…なんか答えてや。。。』

    あたしは必至にお母さんに叫んだ。

    口も、だらん‥と開いた母。何も答えない母。でもまだ温かいから…お母さん。。。頑張ってや。。。

    おじいちゃんもおばあちゃんもお兄ちゃんもみんな…まだお母さんとお別れしたくない!!!
    だから頑張ってや…

    2005-10-15 05:58:00
  • 56:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    どれだけ泣いて、話し掛けても母は返事をしない。

    あたしはもう話すことも母を見ることもできなかった。みんなが泣きながら母に頑張れと言う声を背中にあたしはソファーに座り込んだ。


    お母さん…聞こえてる?
    頑張れって言ってごめんなさい。

    2005-10-15 06:02:00
  • 57:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    「その管、取ったって!!!もお…全部取ったってくれや‥」


    長男の兄の叫び声にあたしは我に返った。


    お母さん!?
    あたしは母の方を向いた。
    みんな…泣いてる。。。
    おい、医者なにしてんねん。管とか機械外したら本間に死んでしまうやん…
    てか兄ちゃん、取ったれって。。。


    「りま、…おいで」
    親戚にお姉さんがあたしを母の方へ呼んだ。
    「りまちゃんのお母さん頑張ったから。。今のお母さんの顔忘れんとこね?」
    『…』

    2005-10-15 06:10:00
  • 58:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    え?
    お母さん?


    涙が溢れ出た。




    お母さんが死んじゃった。

    2005-10-15 06:11:00
  • 59:

    こんばんはさん

    完成するまで応援しとるで☆まぁのんびり小説書いてそれ読んでりまを知っていくわ☆☆

    2005-10-17 00:46:00
  • 60:

    (?′з`)?? ◆KAO/lHzHWY

    (?´?`?〃

    2005-10-22 10:07:00
  • 61:

    名無しさん

    略読みにくい

    2005-10-22 15:44:00
  • 62:

    りま ◆cHUyfwfmoM

    信じられない。
    あたしのお母さんに限って。。。
    死ぬはずない。


    神様なんで?
    お母さん、あなたを信じてたんやで?
    連れて行かないで‥って。やのになんで?
    なんで?
    なんで?
    あたしのお母さんを。
    なんで連れて行くん?

    2005-11-12 22:23:00
  • 63:

    りま#ははは

    テスト

    2007-09-18 14:50:00
  • 64:

    りま

    看護婦さん達が入ってきてお母さんの体を綺麗にし始めたのであたし達は病室を出た。

    あたしは廊下の隅で、ボーッと外を見ていた。
    ふと、ソファーの方に目をやると、一番上の兄が下を向いて座っていた。
    あたしは兄の方に近づくと兄はあたしに気づき、こう話した。

    「親父に・・・連絡した方がいいんよな・・・」

    しばらく沈黙になったが
    『当たり前やん』あたしはそれだけ言い残し隣のソファーに横になった。

    2007-09-18 15:04:00
  • 65:

    りま

    目が覚めると、もう朝で
    兄達と一緒に家へ帰った。

    しばらくすると病院から母が帰ってきた。

    最後に過ごした母の部屋に寝かされている母。あたしは母に近づき母の顔に触れた。

    2007-09-18 15:10:00
  • 66:

    りま



    冷たい・・・。


    それしか覚えてない。
    母の顔の傍に自分の顔を近づけて座った。
    何もする気が起きない。

    ただただ・・・母の顔を見てた。

    2007-09-18 15:13:00
  • 67:

    りま



    正直、お通夜までの間はあまり覚えていない。
    ずっと母の顔を見ていた事しか・・・・



    いっぱい、いっぱい
    覚えとかないと・・・って

    2007-09-18 15:17:00
  • 68:

    りま

    お通夜が始まった。
    母はクリスチャンだったから
    お通夜もお葬式も教会でした。

    お通夜の間も、あたしはボーッとしていた。
    お通夜の最中、一人一人顕花をしている時
    あたしは父を見つけた。

    みんながそれぞれ顕花をし
    自分の席に戻っていく中で
    父は母の傍を離れようとしなかった。
    端からずっと母を見ていた。





    お父さん・・・あの時
    何てお母さんに語りかけてたの?

    2007-09-18 15:27:00
  • 69:

    りま

    お通夜が終わり入り口で来てくれた方に挨拶していた。
    すると、バレエの先生があたしを呼び止めた。

    「りまちゃん!!」
    あたしは先生のもとへ行き
    『来てくれてありがとう』
    と、お礼を言った。

    「りま、先生お母さんの席確保したから
    発表会頑張ろうな!!」あたしは頷いた。

    すると先生はこう言ってきた。
    「でも今は頑張らなくていいんやで?
    泣いていいんやからね。」

    2007-09-18 15:35:00
  • 70:

    りま

    ・・・??ほんまや

    あたし泣いてへん。

    別に我慢してたとかじゃなくて。。

    そしてじっと先生の顔を
    見ていると・・・


    「りま!!!」
    あたしが振り向くと

    父がいた。

    2007-09-18 15:41:00
  • 71:

    りま

    その瞬間あたしは父に向かって走り出し
    そのまま父に抱きついた。

    父は顔をぐちゃぐちゃにして泣いていた。
    あたしもさっきとは変わって
    ボロボロと涙を流していた。

    『・・こんなとこで会いたくなかった・・・お父さん!!』
    あたしは父にしがみついたまま
    わんわん泣いた。

    父も「ごめん・・ごめんなぁ・・・」と
    繰り返し泣いた。

    2007-09-18 15:47:00
  • 72:

    りま◆cHUyfwfmoM

    しばらく父にしがみ付いて泣いていたが
    父が「ごめんな、お父さんここにおるべきじゃないねん」
    と言ってあたしから離れた。

    「あしたのお葬式は来るから」
    と言って帰って行った。

    お父さん、あの時どんな気持ちだった?
    つらかったよね?
    もっとお母さんの傍に居たかったよね?

    2007-09-18 15:54:00
  • 73:

    りま◆cHUyfwfmoM

    みんなが帰った後、母のお兄さん
    あたし達のおじさんが話をしてくれた。

    お母さんが産まれた時の事
    どんな子供だったか・・
    あたし達が生まれる前の
    あたし達が知らないお母さんの話を教えてくれた。

    お母さんは小さい時から
    優しくて、可愛くて
    みんなから好かれていたんだって。

    大人になって、ママになっても
    それは変わらなかったって。


    知ってるよ・・・。
    あたしのお母さんやもん。

    2007-09-18 16:05:00
  • 74:

    りま◆cHUyfwfmoM

    次の日のお葬式は凄く晴れてた。

    お母さん見てる??

    こういう晴れの日って
    お母さんによく似合う。

    お母さん、幸せだった??
    お父さんと結婚して
    あたし達4人のお母さんになって。

    あたしの人生、悔いはなし。

    って言える?

    2007-09-18 16:09:00
  • 75:

    名無しさん

    略うざすぎて読む気しやん

    2007-09-18 18:19:00
  • 76:

    名無しさん

    荒らしとか気にせず書いてねっ?

    2007-09-20 04:16:00
  • 77:

    りま◆cHUyfwfmoM

    75さんへ。

    読みにくくてごめんなさい。でも略の無くし方が分からないんです。


    76さんへ。

    ありがとう?また時間が空けば書いていくのでまた読んでください!

    2007-09-20 07:35:00
  • 78:

    名無しさん

    改行4回以上せんかったら略ならん

    2007-09-20 22:40:00
  • 79:

    名無しさん

    電車の中で読んでたら泣いてしまった…

    2007-09-21 17:43:00
  • 80:

    ◆sNgVuo0IdY

    キリスト病院とか近くてびっくり?
    完結マデ頑張ってください?

    2007-09-21 20:47:00
  • 81:

    りま◆cHUyfwfmoM

    78さん。
    ありがとうございます。
    心がけてみますね。

    79さん。
    どうもです。いちお、これは2年前に書いて途中で書けなくなったものなんですが今は書ける気がするんでがんばります!!

    80さん。
    近いんですね!!あの病院はいいとこだと思います。頑張るのでよんでくださいね。

    2007-09-21 21:12:00
  • 82:

    りま◆cHUyfwfmoM

    お葬式も終わって、いつもの生活に戻った。でも一つだけ変わっちゃた事。


    お母さんがいなくなった。

    2007-09-21 21:15:00
  • 83:

    りま◆cHUyfwfmoM

    お母さんがいなくなってからはじめて学校へ行った。クラスのみんなも先生もなんだか接し方が変だった。
    同情の目をしていた。なんで?アタシはかわいそうな子なん?ただみんなより早くお母さんとバイバイしただけやのに・・・

    あたしは学校に居づらくなりその日は早退をした。

    2007-09-21 21:22:00
  • 84:

    りま◆cHUyfwfmoM

    数日後にはみんなも普通になり、あたしはバレエの舞台に立っていた。先生は本当に、お母さんの席を設けてくれていた。
    あたしはその席から目が離せなかった。本当にお母さんがその席で観てくれてるみたいで・・・

    ほら、お母さん。上手く踊れてるでしょ?でもな、涙でだんだん前見えへんわ・・・

    2007-09-21 21:29:00
  • 85:

    りま◆cHUyfwfmoM

    お母さんありがとう。

    バレエ、すきやで。

    2007-09-21 21:41:00
  • 86:

    りま◆cHUyfwfmoM

    あたしは小学5年生になった。でもまだ一人で眠ることが出来なかった。お母さんが入院中は平気だったのに、起きると兄のベッドに潜り込んでいた。
    家族は凄い心配したらしい。
    そしてあたしは5年生の冬、お父さんと住むことになった。学校も前のところに戻った。

    2007-09-21 21:47:00
  • 87:

    りま◆cHUyfwfmoM

    お母さんが元気だった頃。家族で住んでいた家に戻ってきた。

    でも、それがまた寂しい日々に繋がることになる。

    2007-09-21 21:53:00
  • 88:

    りま◆cHUyfwfmoM

    久しぶりに帰ってきた我が家。まだお母さんが元気だった頃、家族で過ごした家。
    なのに・・・帰ると、知らない女の人がいた。アンさんという、韓国の人だった。あたしのウチも韓国だったから別に違和感はなかったけど、なんだかあたしはアンさんを好きになれなかった。

    2007-09-21 22:10:00
  • 89:

    りま◆cHUyfwfmoM

    アンさんは、何の違和感もなく家事などをしていた。
    なんで、この人はここに住んでいるんだろう・・家族でもないのに・・・毎日嫌だった。

    そしてある日、お父さんが言った。「りま今日アンさんと寝ぇな?」

    2007-09-21 22:14:00
  • 90:

    りま◆cHUyfwfmoM

    なんでなん・・・不満だらけだった。そして、あたしは何も言わず泣き出してしまった。お父さんは慌てて、アンさんはあ然としていた。
    「りま?なんで泣くんや・・・お父さんにゆうてくれ」お父さんのその言葉にあたしは一言こう言った。『・・お父さんは・・・もう、お母さんの事忘れたんか?』

    2007-09-21 22:19:00
  • 91:

    りま◆cHUyfwfmoM

    お父さんは少し黙って、あたしをお父さんの寝室に連れて行った。そして机の引出しから、写真を取り出した。「りま、見てみ。」お父さんが見せてきたのはお父さんと写った、お母さんの写真だった。
    「お父さんな、決してお母さんのこと忘れたわけやない。これからもずっと。・・・でも、いまアンさんがおって助かってるんや。・・・分かってくれ」・・・あたしはなにも言えなかった。『今日はお父さんと寝る』「分かった。一緒の寝よう」

    その日はお父さんと眠った。

    2007-09-21 22:36:00
  • 92:

    りま◆cHUyfwfmoM

    お父さんは・・あたしの気持ちは聞いてくれへんかった。

    自分だけが、寂しいんちゃうねん・・・・

    2007-09-22 23:43:00
  • 93:

    りま◆cHUyfwfmoM

    それからも、アンさんはウチにいた。というか、住んでいた。あたしは必要以上には話さなかった。

    この人と、お父さんはいつか結婚するんやろか・・・??
    そしたら、あたしはどうなるんやろう

    2007-09-22 23:52:00
  • 94:

    名無しさん

    ?

    2007-09-29 01:53:00
  • 95:

    りま◆cHUyfwfmoM

    お父さん。
    ちゃんとあたしのこと見てくれてた?寂しさ癒すのは子供のあたしやあかんかった?

    2007-09-29 02:05:00
  • 96:

    りま◆cHUyfwfmoM

    あたしが小学6年生になった頃から、お父さんはよく入院するようになった。昔からお酒ばっかりの人で肝臓も悪く、結構キツイ糖尿病にかかっていた。毎日インスリンという注射も打っていた。あたしがもっと小さい時は体格も良かったお父さんが、痩せてだんだん弱っていった。でも、お父さんはお酒を止めなかった。唯一、兄達が居るときだけはお酒を飲まなかった。

    12歳のあたしにはどうすることも出来なかった。

    2007-09-29 02:14:00
  • 97:

    りま◆cHUyfwfmoM

    お父さんは一時退院してから、毎日見たくないのにお酒を飲んだ。
    ある日あたしはお父さんの言った。

    2007-09-29 02:17:00
  • 98:

    りま◆cHUyfwfmoM

    『お父さん・・・りまの事好き?』お父さんは「なんや急に・・・りまの事は大好きやで?」『じゃあお酒辞めてくれへん?もっと一緒に居たいから飲むの辞めて欲しいねん』・・ちゃんとあたしの気持ちは言った。お父さんは理解してくれてお酒も辞めてくれる。

    そう信じてた。・・・・でも、返ってきた言葉は。

    2007-09-29 02:22:00
  • 99:

    りま◆cHUyfwfmoM

    「ぁあ!?お前何ゆうてんねん!!ガキが偉そうにゆうなや!大丈夫や!こんなんで死ぬか!!」
    信じられない。あたしは黙って泣いた。すると父は、皿をあたしに投げてきた。
    「お前は勉強でもしとったらええんじゃ!」・・・・・・・・それからあたしは何も言わなくなった。

    2007-09-29 02:28:00
  • 100:

    りま◆cHUyfwfmoM

    訳が分からなかった。どうやったらそんな言葉が出てくるんだろう・・。

    そんなに酒が好きか・・・そんなに死にたいのか・・・
    12歳の・・いや、20歳になった今でもわからない。いまのあたしは結構飲みに行ったりする。でも、人を傷つけるような飲み方はしない。

    2007-09-29 02:32:00
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