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ごめんな…
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1:
秀
大切に出来ずいつも泣かせてばかりいた理沙。ホンマは知ってたで。俺がおらん時に一人で泣いてたこと。そんな俺やから振られてしまったけど、里沙がここを見てることを祈って書きます。読んで下さい。
2005-07-10 21:16:00 -
91:
秀
里沙の口数は減っていってた。干渉したくなかったから俺は何も言わんかった。俺がホストを辞めて半年がたっていた。里沙は夜中に帰って来て突然「別れよう」と言われたが俺は返事をしなかった。また沈んでるんやろうぐらいに思ってた。それから一週間、里沙は帰ってこんし電話も出んかった。無性にムカついた。[なんやねん!俺が何した?!遊びに行く以外は家におってやってるやないか!勝手に仕事続けてんのも何もゆわんと好きにさしてる!何の不満があんねん!]そう思ってた。出て行って一週間と少しして里沙は帰ってきた。「どこに行ってたんや?!何で電話にも出んねや!」怒鳴る俺に里沙は「秀には関係ない」とだけ言うた。
2005-07-11 19:43:00 -
92:
秀
それから数日間、里沙は帰って来ていたが、まったく話かけてもこんのを見て里沙が別れを本気で考えてんのがわかった。俺は嫌やったけど里沙と話そうと腹をくくった。心臓が緊張のあまり飛び出そうやった。「この前の本気なんか?」と聞いた。里沙は背を向けたまま頷いた。俺はまたムカついた。「何でこっち向けへんねや?!話出来ひんやないか!!」里沙を無理矢理に俺の方へ向かせ俺は驚いた。里沙は泣いてた。「何で泣いてるん?別れたいて言うてんのはお前やで?」俺はむかついてた。泣きたいんは俺の方やと思ってたから。けど里沙は自分のことだけじゃなく俺のことを考えての決断やった。
2005-07-11 19:51:00 -
93:
秀
里沙は必死に涙をぬぐって俺の顔を見て「このまんま秀とおったら二人にとってええことない思う。」里沙がポツリポツリと話はじめた。アイツなりに悩んだんやろう。
里沙は俺が里沙を心配しこれ以上苦しめたくなくてホストを辞めたこと。心配で仕事に行けないでいる事に気づき、それが逆に息苦しかった事や、辛いのに俺を安心して仕事を始めれるよう里沙なりに必死で平気なふりをしていたことをいつもなら泣くくせに泣かずに話をしていた。そして、里沙を追いつめてしまった俺の里沙に対する負い目にも気づいてた。里沙はずっと俺を見てた。けど俺は結局、里沙からも自分からも逃げてた事に気づいた。2005-07-11 20:00:00 -
94:
秀
里沙は、俺が一人で自分を見つめ直せるようにと、里沙自身も気持ちに整理をつけるために帰ってこなかった事の理由を話た。俺はその間ずっと里沙を責める事しか出来んかった。話をされた時も、別れるための口実にしか思えんかった。俺は疑うことしかしらんかった。里沙は疑うことを知らず、どんな事も真っ直ぐに受け止めてた。正反対な俺と里沙。だけど俺も里沙も不器用やった。『足して二で割ったらちょうどええんやろうなぁー。』って誰かが俺らを見て言ってた言葉を思い出した。それぐらい俺と里沙は対極やった。
2005-07-11 20:08:00 -
95:
秀
話が終わり俺は何も言わずに部屋を出た。玄関が閉まる音の後、里沙の泣き声がドアの向こうから聞こえてきた。引き止めたかった。でも言葉が出てこんかった。部屋に戻り里沙を抱きしめたかった。だけどそれさえ拒まれた時のことを考えると恐かった。俺は居たたまれずマンションの階段を駆け降りた。
それから、里沙が出てゆき俺は里沙の荷物と里沙との思い出の残る部屋に一人でいた。里沙が離れてゆくと実感した俺は静まり返った部屋を見渡した。見慣れた部屋のはずなのに、里沙がいない事で知らない部屋のように冷たく感じた。2005-07-11 20:22:00 -
96:
秀
今まで何があっても離れていかないとたかをくくってた。どこかでどんな事も怒っても許してくれる里沙の優しさにつけこんで甘えてた。自業自得とはいえ、里沙がいないことが辛く堪えれなかった。俺は苦しくて女遊びをして歩き、酒を浴びるほど飲み歩いた。部屋に帰りたくなかった。里沙が出て行ってから半月ぐらいがたっていたと思う。突然、里沙から電話がかかってきた。引っ越し先が決まったから置いてた荷物を取りに来るってことやった。里沙は家を出てからずっと姉の家で同居していた。
2005-07-11 20:30:00 -
97:
秀
その間、家賃を半分払いながら貯金をしていたようだ。その日の夜は里沙に会いたい思いと会いたくない思いの入り混ざった気持ちのまま、仕事を終えて荷物を取りに来る里沙を待った。何にも考えれんかった。腹減ってないやろか?ちゃんと食ってんやろか?ってどうでもいいことを考えてたら、チャイムが鳴った。里沙やった。「久し振りやな?」と精一杯明るく言ってみた。「そうやね」里沙は困った顔して微笑んだ。荷物をまとめている間ずっと沈黙が続いた。俺はたまらずちゃけながら「彼氏は出来たか?」言ってから無神経な事を聞いたと思った。
2005-07-11 20:39:00 -
98:
秀
里沙の手が一瞬止まったがまた荷物をまとめはじめ背を向けたまま、「できたよ?」と返ってきた。ショックやった。自惚れもいいとこやけど、まだ少しでも可能性かもとか思ってたから。でも里沙はしっかり前を見ていた。これ読んで里沙を軽いとか思わんといてや?里沙はものすごい悩んでて、その時に今の彼氏と知り合いよく話をするようになったらしい。里沙は、そん時もいつものように明るく振る舞ってた。誰にも苦しいのも辛いのも知られたくなかったから。けど里沙のそうゆうの見抜いて何も言わずに里沙を支えながら
2005-07-11 20:49:00 -
99:
秀
里沙が間違ったことをすれば里沙が納得するまで話をしてくれたらしい。そして里沙に安心感を与え、前を向けるよう里沙の言葉に真剣に耳を傾け、里沙が昔から持っていた夢へと向かえるように力になってくれていたみたいだ。そりゃ好きになって当たり前やと思った。そんな奴にかなうわけない思った。
2005-07-11 20:54:00 -
100:
秀
「そっか。良かったな」俺はそれ以上は何も言われへんかった。「荷物運ぶん手伝うわ」と言った俺に首を横に振り里沙は一人で荷物を下まで運んでは取りに上がってきた。最後の荷物をおろす時、俺はゴミを出しに行くと言って里沙と一緒にエレベーターに乗った。これで最後。そう思ったら辛かった。マジで泣きそう思ったわ。エレベーターを降り、自動ドアを出ると里沙は止めていた車に荷物を乗せた。レンタカーを借り運転してきたらしい。
2005-07-11 21:02:00