小説掲示板《砂漠に輝く星と海》のスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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《砂漠に輝く星と海》

• 1:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  今、何時だろう。
  空はずっと先まで真っ黒だ。
  昼なのか夜なのかも分からない。
  皆はどこにいるの？

  2005-10-16 23:33:00
• 2:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  僕の国は、とてもｱﾒﾘｶや日本の様に裕福じゃない。道もでこぼこだし、町並だってお世辞にも綺麗だなんていえない。おまけに学校にいけない子がたくさんいるし、家も無ければ仕事も無い大人の人がたくさんいる。

  2005-10-16 23:41:00
• 3:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  いつだったか、運転手つきの大きな車に乗り、カッコいいスーツを着た青い目をしている男の人と、素敵な洋服を着た白人女性を町で見かけた。僕は、そんな綺麗な身なりをした人を珍しく思ったので、ついつい見入ってしまった。(ｷﾚｲだなぁ。ｶｯｺｲｲなぁ。)たまたまそこに居合わせた友達も皆、目が輝いていた。まるで、ｼｮｰｳｲﾝﾄﾞ-に飾られた、真新しいｵﾓﾁｬでも見るように。

  2005-10-16 23:50:00
• 4:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  僕らは彼等と仲良くなりたかった。とても素敵だったし、不思議な魅力を感じたから。すると、彼等と目が合った。男の人がﾆｺﾆｺと笑い、おいでおいでをしてみせる。ぼくらは、なんの疑いもなく、車の方へかけていった。

  2005-10-17 00:02:00
• 5:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  男の人は、ﾁｮｺﾚｰﾄをなんと丸まる一つずつくれた。皆飛び上がって喜んだ。だって、こんな贅沢滅多にない。男の人は相変わらずﾆｺﾆｺしていた。すると今度は女の人がキャンディーを持ってきて、僕等に差し出した。(ｷｬﾝﾃﾞｨｰも？！なんて親切な人達なんだろう)

  2005-10-17 00:13:00
• 6:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  手から手へ、キャンディーが渡され様としたその時、女の人の手からキャンディーがこぼれ落ちた。ぼくは、地面に落ちたキャンディーを拾いあげて、ありがとう、と頭を下げた。
  女の人は笑顔でまた手を差し出した。今度は皆も笑顔で手を出した。するとまたキャンディーが地面におちてしまった。それを皆は拾った。またおちる。拾う。おちる。拾う…。皆、しばらくすると、我先にとｹﾝｶしながら、地面にはいつくばりながらｷｬﾝﾃﾞｨｰを拾い続けた。女の人は笑っている。というより、大笑いをしている。男の人は、ﾆﾔﾆﾔしている。僕はその光景を見ていた。

  2005-10-17 00:32:00
• 7:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  見ず知らずの僕等にチョコレートとキャンディーをくれた、親切で綺麗な人たち。
  だけど、なんだかすごく嫌な気分がするのはなぜ？まるで、犬に餌をやっているような目で、僕等を見おろすのはなぜ？どうしてそんなに笑うの？なにかおかしいの？
  そんな笑い方をしないで。そんな風に見ないで。
  僕はとても悲しくなった。

  2005-10-17 00:42:00
• 8:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  気が付くと、残り少なくなったキャンディーを取り合いしている皆の目つきが変わっていた。必死で、何かに取り付かれたように間をののしり、叫び、押したり、殴ったり、蹴ったりしてまで手に入れようとしていた。ただのキャンディーを。すると、その中から弾き飛ばされたある子が、よろよろと右手に石を持った。僕は背筋が凍えた。

  2005-10-17 00:52:00
• 9:

  あたる

  止めようと駆け寄った時には、もう小さな右手が勢いよく振り下ろされたあとだった。

  2005-10-17 00:56:00
• 10:

  恵梨奈

  頑張ってくださぃ?

  2005-10-17 00:57:00
• 11:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  恵梨奈ﾁｬﾝありがとう?繋がり悪いから今日はここまでにしときますわ?微妙にまだ話分かりずらいまま終わってすんません?

  2005-10-17 01:09:00
• 12:

  恵梨奈

  かなり続き気になるけど、楽しみにしてます?頑張ってください?

  2005-10-17 01:20:00
• 13:

  名無しさん

  あげ???

  2005-10-17 06:20:00
• 14:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  一瞬、すべてが止まった。皆の争う声も、笑い声も、なにもかも。
  ただ、断末魔の泣き声だけが、静かな街に響き渡った。
  ただ、僕は呆然とした。突然の戦慄に、驚きと強いｼｮｯｸを受けているかたわら、不思議と頭の一部では、『血はこんな色をしてるんだ。綺麗だなあ』そう冷静に思った。僕は、冷たい人間なのかもしれない。

  2005-10-17 14:58:00
• 15:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  暗い静寂を切り裂いたのは、町のおじさんの怒鳴り声だった。『お前らなにしてる！！』凄い剣幕で走ってくる。その声で、皆我に帰り、男の人と女の人は焦った様に車を走らせ、やがて小さくなっていった。僕は恐怖に襲われた。目の前は血だらけで、ひきつけをおこしかけている友達。あまりに酷いその姿から視線を下に逃がすと、地面の土は血液でどす黒く変色していて、見ているだけで闇に引きずり込まれそうだった。

  2005-10-18 23:31:00
• 16:

  あたる ◆hPFMoxdzKw

  そのまますぐに、そのコは病院に運ばれてった。きっと失明してしまうだろう。だってもう、右の目玉が原形をとどめてすらいなかったもの。
  でも、信じられる？さっきまで仲良く一緒に遊んでたトモダチを、トモダチが一瞬でこんな姿にしてしまったんだ。原因は、たった一つのキャンディー。

  2005-10-18 23:42:00
• 17:

  恵梨奈

  読んでるょ?頑張ってぇ?

  2005-10-18 23:58:00