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。゚+。゚キラキラ。゚+。゚
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1:
郁 ◆SQsTTehSgI
あたしの目に映る世界は白黒だった。
2005-10-06 04:54:00 -
2:
夜毎にきしむベット。
何も感じない愛撫。
もぅ嫌悪感さえ抱かなくなった。
あたしの上で腰を振る間抜け面の男。
【あ〜あ、一生懸命頑張っちゃってるよ。】2005-10-06 04:59:00 -
3:
男の腰を振るスピードが上がる。
あたしの肩を掴んだ手に力がこもり、
『ぅうっ…』
と小さく声が漏れた瞬間に、ソレは小刻に痙攣した。
ナカに注がれてる感覚なんてわからない。感じない。2005-10-06 05:05:00 -
4:
きっとあたしは不感症なんだろう。
気持ちいい何てミジンも感じない。
ティッシュを何枚か適当に取り、男に渡すと、股の間の異物感がなくなった。
キレイに拭き取ると、趣味の悪い柄のトランクスをはき、男は溜め息をつきながら部屋を出ていった。
壁一枚向こうの部屋のドアが閉まる音がすると、あたしは裸のまま、風呂に向かう。2005-10-06 05:11:00 -
5:
膝をついて、足を開き、中指を入れて少しかきまぜる。
指から掌を、白濁色の液体がつたう。
時間をかけて、男の体液をかきだす。念入りに。
毎回の事ながら、この作業がめんどくさい。
でも、やっておかなければ後悔する事になる。2005-10-06 05:17:00 -
6:
あんな男の子供なんていらない。
出来たら大変。
いや、この時のあたしの場合は【堕ろすのがめんどくさい】と言った方がしっくりくる。
人間らしい感情なんてなかった。
必要なかった。2005-10-06 05:20:00 -
7:
あたしはごく普通の中流家庭に産まれた。
真面目で優しい父。
後輩に慕われる母。
少しヤンチャな兄。
共働きなので、あまり家族で食事をとった記憶はない。2005-10-06 05:24:00 -
8:
朝が早く、帰宅も遅い父と顏を合わすのは週末ぐらい。
学校のある平日は慌ただしく母に送り出されるが、夜はダイニングテーブルの上にお金だけが置いてある。
学校から帰ってきて、ランドセルを置いて、そのお金を握り締めてよく弁当屋かスーパーに行った。
2つ上の兄はあたしと2人でとる食事を嫌がった。
きっとあたしが居る事で、兄には負担をかけていたんだろう。2005-10-06 05:33:00 -
9:
あたしが保育園に行っている頃、兄がいつもお迎えに来てくれていた。
きっと遊びたいのを我慢していたんだろう。
あたしが食べた後を片付けるのも兄だった。
面倒見のいい兄だったが、兄弟仲は悪かった。
昔からずっとアタシ達兄弟の間には不穏な空気が流れている。2005-10-06 05:42:00 -
10:
兄との会話は要点だけ。
『おはよう』の挨拶すらしなかった。
あたしが小6の時、兄は中2。
その日は、父も母も歓送迎会か何かで帰宅が深夜になると言われていた日。
あたしはノリを借りようと兄の部屋に勝手に入ってあさった。2005-10-06 05:48:00 -
11:
お互いの部屋には決して勝手には入らないというのが暗黙の了解だった。
あたしはノリさえ一瞬すぐに使って返せばバレないと思っていた。
しかし、ノリがなかなか見付からない。
玄関で鍵が開けられる音がした。
【やばい!】2005-10-06 05:51:00 -
12:
バタバタバタ…
階段を上がってくる音。
焦って引き出しを閉めようとしたら、物がひっかかってなかなか閉まらない。
当時、あたしと兄の部屋は3階だった。
2階の床を踏み、またバタバタと上がってくる。2005-10-06 05:54:00 -
13:
【もぅ駄目だ。見付かる…】
部屋に入ってきた兄と目が合う。
あたしの姿を捕えると、肩に下げていた鞄を顏めがけて投げ付けてきた。
『イタッ!』
何か中に入っている固いものが額に当たった。2005-10-06 05:57:00 -
15:
あまりにもの痛さに思わず膝をつき、前屈みになって脇腹を押さえる。
この頃の兄は荒れに荒れていて、喧嘩に明け暮れる毎日だった。
何度警察が家に来た事か。
『ごめん』
やっと一言だけ声を絞りだした。2005-10-06 06:05:00 -
16:
痛さと恐怖心で半泣き状態だった。
『ぁあっ!?何て!?』
髪を掴まれ、顏をあげさせられる。
兄の目はキレていた。
もぅ一度謝ろうとしたが、口がパクつくだけで声が出ない。2005-10-06 06:08:00 -
17:
すると、左頬に激痛が走った。
だんだんと痛みと熱が増してゆく。
兄が力任せに掴んだ髪はブチブチと少し嫌な音がした。
そのまま壁に後頭部をぶつけられて、兄の手から解放された。
『はよ出てけ』2005-10-06 06:15:00 -
18:
足に力が入らず、立ち上がる事が出来なかったので、はいつくばって自分の部屋まで逃げた。
なんとか部屋のドアを閉めると、張力を失った涙が一気に溢れす。
この時から、兄の存在があたしにとって恐怖そのものになった。
2005-10-06 06:22:00 -
19:
その日は風呂に入り、食事をとり、部屋にこもった。
宿題に手がつかず、ベットに寝転んで本を読んでいると
―…ガチャ…
音がした方を見ると、ドアがあいていた。
隙間から見えるのは兄の影。2005-10-06 19:23:00 -
20:
心臓がだんだん早くなる。
嫌な予感がした。
ゆっくりとドアが開くと、兄が入ってきた。
あたしは今すぐにでも逃げ出したかった。
しかし、唯一の出入り口には兄がいる。2005-10-06 19:27:00 -
21:
『…なに?』
冷静を装って兄を見据えた。
「今日オカンら遅いねんて」
『うん、朝聞いた。で、何の用なん?』
嫌な汗が出た。2005-10-07 18:16:00 -
22:
あたしの本能が危険だといっている。
でも力が入らなくて起き上がる事も出来ない。
蹴られた脇腹がまた痛むような気がする。
「お前の部屋から前の公園見えるねんな」
兄が踏み込んできた。2005-10-07 18:19:00 -
23:
『勝手にはいらんとってよ!』
つい声を荒げた。
兄の眉間に深いシワが寄せられた。
「誰に偉そうにモノ言っとんねん」
窓の方を向いていた兄の爪先の軌道がかわる。2005-10-07 18:22:00 -
24:
にじりよってくる兄。
あたしは無意識の内につい後退り壁に背中をぶつけた。
「もっかい言ってみろや!!」
肩が思わず上下に機敏に動いた。
『勝手に入らんとってってば‥‥』2005-10-11 17:55:00 -
25:
心持ちやわらかく、丁寧に言い直す。
それでも兄は不満だったらしく、張り手をくわされた。
せっかく引いた頬の痛みが、また甦り、じんじんと脈打つ。
なんで殴られなアカンの?
理不尽だと思いつつも言い返す事も出来ずに涙を堪えた。2005-10-11 17:59:00 -
26:
「ごめんなさいは?」
まるであたしの君主のように見下ろす兄。
『‥‥‥‥』
悔しさと恐怖心から、言葉がうまく出ない。
謝れば済む。
謝れば終わるんだ。2005-10-11 18:02:00 -
27:
ゴメンナサイ。
そのたった一言があたしには言えなかった。
その一言の為に地獄を見るハメになるなんて思ってもいなかった。
「お前最近えらそーなんちゃうんか?」
兄の平手がまたも飛んで来る。2005-10-11 18:04:00 -
28:
痛い、痛い、痛い!
心の中で叫んでも、兄の暴力はやまない。
前屈みになって、小さくなって必死に耐えるしかなかった。
「お仕置きせなアカンな」
きっと兄はどこかおかしいんだ。2005-10-11 18:08:00