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一日恋人

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  • 1:

    たった一日だったけど

    私は幸せでした。

    たった一日だったから

    私は幸せでした。


    どうかどうかあなたが

    幸せになれますように。

    2006-06-18 00:00:00
  • 2:


    「昨日パソコンでblog見てたんだぁ、そしたら初恋の人見つけちゃったんだよね!!」


    「はい?初恋の人?それって本物なの?」


    「本物に間違えないって!!だって写真も載せてたし確実だから!!」


    「へ〜偶然ってあるもんだねぇ。頑張って〜」



    思った以上に反応が薄いよっちに対してなんだか腹立たしい気持ちになった桜は


    「もういいよっ!!よっちには教えてあげないんだから!!」

    そう言い残して自分の席に着いた。

    2006-06-18 00:10:00
  • 3:

    昨日の夜───


    夜になると自分の部屋にあるパソコンを開きこっそりインターネットで日記を書く事が、
    桜にとってかかせない日課であった。

    そして今日もいつもと変わらずにパソコンの電源を入れる。



    「え〜っと今日何かあったっけ??まずはさっちゃんと手紙交換して〜」


    一人でぶつぶつと呟き一日の出来事を鮮明に思い返そうとする桜の指先では、お気に入りの黄色いシャープペンがくるくると回っている。

    2006-06-18 00:17:00
  • 4:


    「あっ!!先生に怒られた事も書いておかなきゃね〜!!」


    桜は日記を書き終えると満足した笑みを浮かべ
    インターネットの検索ページを開く。


    たまにいるんだよ…おもしろいblogを書く人が。

    2006-06-18 00:23:00
  • 5:


    その時に偶然開いた
    …とあるblogのページ。


    この時開かなきゃ良かったのかな??
    でもね、今は開いて良かったと思える。
    開かなきゃ終わる事もなかった。
    だけど、始まる事もなかったから…。

    2006-06-18 00:25:00
  • 6:


    《月を見ると、なんか落ち着くんだよね。》


    冒頭はこんな言葉から始まるblogに、
    なぜか桜は興味を持った


    「あ、その気持ちわかるぅ〜私も月見るとなんだか落ち着くんだよね!!」

    2006-06-18 00:26:00
  • 7:


    桜はその日記に
    コメントと自分のblogのURLを記入した。


    《私も月を見ると落ち着くんですよ!!良かったら私のblogにも来て下さいね〜http://www...

    2006-06-18 00:28:00
  • 8:


    返事はなんとなく来るような気がしていた。
    だってなんか…近いものを感じたから。




    《同じだね。月ってなんかいろいろ考えさせるよね。俺も良く見てるよ》


    翌日返事はやっぱり来ていた。
    俺って…この人男だったんだ。
    男で月を見るってなんだか珍しいな。

    2006-06-18 00:32:00
  • 9:


    《だよね〜わかるわかる。なんか気が合うね!!》

    それからはしばらく
    コメントはなかった。

    2006-06-18 00:34:00
  • 10:

    ある日の事。
    《今日先輩に頭撫でられてなんだかドキドキしちゃった!!頭撫でられると弱いみたい!!》

    そんな日記を書いていると、久しぶりに彼からのコメントが来た。

    2006-06-18 00:36:00
  • 11:

    《そう言えば桜ちゃんは何歳なの??》

    日記とは全く関係のない内容。
    まぁ…とりあえず返すのが礼儀だよね。

    《17歳だよ〜!!》

    2006-06-18 00:37:00
  • 12:

    《あ、俺と同じだ。友達になろーよ》

    …この人blogと出会い系を勘違いしちゃってるんじゃない??

    《別にいいけど!!》

    2006-06-18 00:39:00
  • 13:

    不信感を抱きながらも承諾をする桜。

    《つーか日記見る限り家が近いっぽい》

    《マジ??どこ??》

    2006-06-18 00:40:00
  • 14:

    《俺は西区》

    《あー私も!!》

    《どこ中学だった?》

    《西中だよ!!》

    2006-06-18 00:41:00
  • 15:

    《一緒じゃん。じゃあ同級生?》

    《はぁ〜マジ!?西中??》

    《うん》

    《名前は??私は桜!!》

    2006-06-18 00:43:00
  • 16:

    《桜?多分知ってるわ。俺は瞬》

    …瞬。瞬。瞬。
    知ってる。知ってるけどあの人じゃないよね。

    《瞬??苗字は??》

    2006-06-18 00:46:00
  • 17:

    《松田だよ》

    松田瞬…知ってるよ。
    忘れるわけないよ。
    私の初恋の相手だもん。

    2006-06-18 00:48:00
  • 18:

    まさかこんな所で初恋の人に会うなんて…想像もしてなかったよ。

    《松田瞬君ねーわかるわかる!!》

    2006-06-18 01:07:00
  • 19:

    どうにかして冷静を装う桜の手のひらには汗がじんわりと滲む。
    そりゃそうだろう。
    初めてあんなに好きになった人なんだから…

    2006-06-18 01:08:00
  • 20:

    あれは桜がまだ“恋”なんて知るはずもなかった中学校一年生の頃

    「てゆうか桜ってなんか八方美人だよね〜」
    「わかるわかる。なんかうざいよね〜」

    2006-06-18 01:10:00
  • 21:

    親友だと思っていた二人が放課後の教室でこんな会話をしている。
    ちょうどトイレから戻って来た桜は、偶然にもその会話を聞いてしまった

    2006-06-18 01:11:00
  • 22:

    「あいつムカつくからハブらない?」
    「いいね〜」

    桜は体をぶるぶると震わせ
    突き付けられた醜い現実を受け止められずにいた

    2006-06-18 01:13:00
  • 23:

    「最低な奴らだな」

    その時偶然廊下を通りかかって立ち尽くす桜に声を掛けたのが…瞬だった

    2006-06-18 01:15:00
  • 24:

    頭の中は真っ白で何も言い返せない桜に、瞬は再び言葉を投げ掛ける。

    「これ、いる?」

    2006-06-18 01:17:00
  • 25:

    そう言って瞬が差し出したのはバケツに入った雑巾臭い水だ。
    きっと掃除の途中にたまたま廊下を通りかかったのだろう。

    2006-06-18 01:18:00
  • 26:

    「いるの?いらないの?どっちー」

    返事を急かす瞬。

    「い…いらないよ」

    2006-06-18 01:18:00
  • 27:

    「あ、そう。じゃあハブられてでも友達でいるんだな。俺だったらあんな友達いらねぇよ」

    瞬はそう言い残してバケツを持ったまま去って行く。

    2006-06-18 01:20:00
  • 28:

    「い…いる!!」

    桜は去っていく瞬の背中に叫んだ。

    「やっぱりいる!!」

    2006-06-18 01:21:00
  • 29:

    「ほい。頑張れよ」

    瞬は再び桜のもとへゆっくりと近寄りバケツを手渡した。

    「頑張る!!」

    2006-06-18 01:22:00
  • 30:

    ガラガラ
    教室のドアを開け、桜は親友二人のもとへと歩く

    「桜ぁ〜遅いよ〜心配したよ?」
    「ね〜!」

    2006-06-18 01:23:00
  • 31:

    は??嘘つくなよ。八方美人の私がうざいんでしょ??ハブるんでしょ??


    「バイバイ!!」
    …バシャッ

    2006-06-18 01:25:00
  • 32:

    バケツの水は勢いよく二人の頭にかかり、それと同時に鼻をつまみたくなるような異臭が教室中に広がった。

    2006-06-18 01:26:00
  • 33:

    二人は突然の出来事に驚いて声も出ないらしい。…ざまーみろ!!
    桜はバケツを床に叩きつけて教室を出た。

    2006-06-18 01:27:00
  • 34:

    教室の外にはもう瞬の姿はなかった。
    瞬がつけている香水の香りが微かに残っている。きっと見守っていてくれたんだね。

    2006-06-18 01:29:00
  • 35:

    次の日から、桜はその二人によるイジメの対象となった。でもすぐに新しい友達が出来た。
    …神様は正しいほうの味方だからね。

    2006-06-18 01:31:00
  • 36:

    そしてあの日以来、桜は瞬の事が気になって仕方なかった。それが恋なのかはわからない…でももっと瞬の事が知りたい。

    2006-06-18 01:32:00
  • 37:

    瞬はクールで浮いた噂もないし、はたから見れば女嫌いのように見える。
    …と言うより、女に興味がないと言った感じだ。

    2006-06-18 01:34:00
  • 38:

    結局桜は卒業まで瞬を想い続けたが、気持ちを伝える勇気なんてあるわけがなかった。

    2006-06-18 01:34:00
  • 39:

    雪溶けの三月…卒業式。
    別れを意識して流した涙で、やっと瞬に対する気持ちが恋だとわかったんだ。

    2006-06-18 01:36:00
  • 40:

    blogで瞬に出会ったのはそんな矢先の事だった。

    2006-06-18 01:38:00
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